南みなみアフリカ国境こっきょう戦争せんそう

南みなみアフリカ国境こっきょう戦争せんそう
アフリカの脱だつ植民しょくみん地ち化か及および冷戦れいせん中なか
左上ひだりうえから時計とけい回まわりに: 滑走かっそう路上ろじょうのアンゴラ解放かいほう人民じんみん運動うんどうMiG-21bis、アンゴラ解放かいほう人民じんみん運動うんどうまたは南みなみアフリカ防衛ぼうえい軍ぐんが鹵獲ろかくしたキューバのT-62戦車せんしゃ、1981年ねんに起おきたアンゴラにおける南みなみアフリカ防衛ぼうえい軍ぐんの侵略しんりゃくに対たいする抗議こうぎ活動かつどう、アンゴラ解放かいほう人民じんみん運動うんどうの部下ぶかを持もつソ連それんの顧問こもん、クイト・クアナバレへの配備はいび直前ちょくぜんのG6榴弾りゅうだん砲ほう、作戦さくせん地域ちいき内ないの南みなみアフリカ遠征えんせい軍ぐん。
時とき 1966年ねん8月がつ26日にち – 1990年ねん3月がつ21日にち (23年ねん6ヶ月かげつ3週しゅう2日間にちかん) 場所ばしょ 南部なんぶアフリカ – ナミビア 及および アンゴラ 結果けっか 三さん国こく協定きょうてい (1988年ねん)の締結ていけつ 1988年ねん12月22日にちに署名しょめいされたニューヨーク協定きょうていにより、アンゴラから全すべての外国がいこく軍ぐんが撤退てったいすることが決定けってい。 選挙せんきょ後ごの1990年ねん3月がつ21日にち、民主みんしゅ主義しゅぎ国こくナミビアが独立どくりつした。 アンゴラでは内戦ないせんが続つづいた。
衝突しょうとつした勢力せいりょく
1966–1974: 南みなみアフリカ共和きょうわ国こく ポルトガル	1966–1974: MPLA UNITA FNLA SWAPO
1975–1990: 南みなみアフリカ共和きょうわ国こく UNITA FNLA	1975–1990: アンゴラ（MPLA） キューバ SWAPO ANC (MK)
指揮しき官かん
ゲリット・フィリューン ウィリー・ファン・ニーケルク ルイス・ピエナール バルタザール・フォルスター ピーター・ウィレム・ボータ フレデリック・ウィレム・デクラーク コンスタンド・フィリューン ヨハネス・ゲルデンハウス マグナス・マラン アンドレアス・リーベンバーグ ゲオルク・メイリング コーネリウス・スハゲニ・ンジョバ ジョナス・サヴィンビ ホールデン・ロベルト	サム・ヌジョマ トビアス・ハイニエコ ピーター・ナニエンバ ディモ・ハマアンボ ピーター・ムウェシハンゲ ソロモン・ユワラ アゴスティニョ・ネト ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス アントニオ・フランサ イコ・カレイラ フィデル・カストロ
被害ひがい者しゃ数すう
死者ししゃ1,804人にん 死者ししゃ2,989人にん 死者ししゃ7,421人にん 不明ふめい	不明ふめい 死者ししゃ2,289–5,000人にん (アンゴラ内戦ないせん全体ぜんたいでの数値すうち) 死者ししゃ11,335人にん

南みなみアフリカ国境こっきょう戦争せんそう（The South African Border War）、あるいはナミビア独立どくりつ戦争せんそう、アンゴラ・ブッシュ戦争せんそう（the Angolan Bush War）とは、1966年ねん8月がつ26日にちから1990年ねん3月がつ21日にちまで起おきていたナミビア、ザンビア、アンゴラで起おきたほぼ非対称ひたいしょうの紛争ふんそうであった。

南みなみアフリカ防衛ぼうえい軍ぐんと南西なんせいアフリカ人民じんみん機構きこうの武装ぶそう部門ぶもんであるナミビア人民じんみん解放かいほう軍ぐんの間あいだで戦闘せんとうが行おこなわれた。

南みなみアフリカ国境こっきょう戦争せんそうはアンゴラ独立どくりつ戦争せんそう（1961年ねん～1974年ねん）およびアンゴラ内戦ないせん（1975年ねん～2002年ねん）と密接みっせつに絡からみ合あっていた。

概要がいよう

背景はいけい

紛争ふんそうの根源こんげんは、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんまで遡さかのぼる。このとき、南みなみアフリカ連邦れんぽうは、大だい英えい帝国ていこくと第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんの他ほかの同盟どうめい国こくに代かわって、ドイツ領りょう南西なんせいアフリカに侵攻しんこうし、占領せんりょうした。ドイツの敗北はいぼくの余波よはで、国際こくさい連盟れんめいは南みなみアフリカ連邦れんぽうに対たいし、住民じゅうみんが自みずから統治とうちする準備じゅんびが整ととのうまでその領土りょうどを管理かんりする委任いにんを与あたえた（委任いにん統治とうち）。

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ご、南みなみアフリカ連邦れんぽうは提案ていあんされた国連こくれん信託しんたく統治とうち協定きょうていに南西なんせいアフリカを引ひき渡わたすことを拒否きょひし、代かわりにそれをケープ州しゅう、ナタール州しゅう、オレンジ自由じゆう州しゅう、トランスヴァール州しゅうに次つぐ5番目ばんめの州しゅうとして併合へいごうする権利けんりを要求ようきゅうした。南西なんせいアフリカの白人はくじん住民じゅうみんに南みなみアフリカ議会ぎかいの議員ぎいんを選出せんしゅつする権利けんりを与あたえるなど、南西なんせいアフリカを南みなみアフリカに統合とうごうするための措置そちが講こうじられた。

戦争せんそう勃発ぼっぱつ

1962年ねん、南みなみアフリカの支配しはいに抵抗ていこうし、南西なんせいアフリカの独立どくりつを目的もくてきとしてSWAPOが設立せつりつ。ソビエト連邦れんぽうの支援しえんを受うけ、SWAPOはゲリラの訓練くんれんを開始かいしし、1966年ねん以降いこう、南みなみアフリカの警察けいさつや軍ぐんと頻繁ひんぱんに衝突しょうとつした（ナミビア独立どくりつ戦争せんそう）。

SWAPOはポルトガル領りょうアンゴラにおいてアンゴラの独立どくりつを目指めざす反はん政府せいふ組織そしき（MPLA、UNITA、FNLA）や、南みなみアフリカ国内こくないにおいて反はんアパルトヘイト運動うんどうを行おこなうANCの武装ぶそう部門ぶもんウムコントゥ・ウェ・シズウェとの協力きょうりょく体制たいせいを築きずいた。これに対たいして南みなみアフリカ共和きょうわ国こくはアンゴラの独立どくりつ運動うんどうの鎮圧ちんあつを図はかるエスタド・ノヴォ体制たいせい下かのポルトガルと協力きょうりょく体制たいせいを築きずく（アンゴラ独立どくりつ戦争せんそう）。

アンゴラ独立どくりつ後ご

1974年ねんのカーネーション革命かくめいによりエスタド・ノヴォ体制たいせいが崩壊ほうかいしたポルトガルは、アフリカの植民しょくみん地ちの独立どくりつを承認しょうにん。

翌よく1975年ねんにアンゴラが独立どくりつを獲得かくとくすると戦争せんそうの局面きょくめんは大おおきく変かわり、MPLA主導しゅどうの共産きょうさん主義しゅぎ政府せいふがゲリラへの支援しえんを開始かいしした。これに対たいして南みなみアフリカはアンゴラ国内こくないにおいて武装ぶそう蜂起ほうきしたUNITAやFNLAへの資金しきんや武器ぶきなどの援助えんじょを行おこなってMPLA政府せいふの不安定ふあんてい化かと打倒だとうを図はかるのみならず、南みなみアフリカ軍ぐんはSWAPOの基地きちを破壊はかいするためにアンゴラへの襲撃しゅうげきを開始かいしし、アンゴラ軍ぐんとの戦闘せんとうにつながった。これに呼応こおうしてMPLAの後うしろ盾たてであったソ連それんの同盟どうめい国こくの一ひとつであるキューバがアンゴラ政府せいふを支援しえんするために軍隊ぐんたいを派遣はけんしたため、この戦争せんそうは冷戦れいせん期きにおける東西とうざい両りょう陣営じんえい間あいだの代理だいり戦争せんそうと化かした（アンゴラ内戦ないせん）。

1988年ねん、南みなみアフリカ、アンゴラ、キューバは和平わへいのための三さん国こく協定きょうていに署名しょめいした。キューバは、南みなみアフリカが南西なんせいアフリカから撤退てったいし、同どう地域ちいきの独立どくりつを認みとめた場合ばあい、アンゴラから撤退てったいすることに同意どういした。南西なんせいアフリカは1990年ねん初頭しょとうにナミビアとして独立どくりつした。

関連かんれん項目こうもく

• アパルトヘイト / ナミビア独立どくりつ戦争せんそう
• ポルトガルの植民しょくみん地ち戦争せんそう / アンゴラ独立どくりつ戦争せんそう / アンゴラ内戦ないせん
• ローデシア紛争ふんそう / モザンビーク独立どくりつ戦争せんそう / モザンビーク内戦ないせん - 南みなみアフリカ国境こっきょう戦争せんそうと同様どうように、南みなみアフリカが関与かんよした紛争ふんそう・戦争せんそう。

外部がいぶリンク

• “32 Battalion  – The Terrible Ones”.
• Accounts of both sides: A South African Soldier and an MK operative at the Wayback Machine (archived 27 October 2009)
• “South African Roll of Honour”. 2010年ねん4月がつ11日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2014年ねん9月がつ3日にち閲覧えつらん。
• “Sentinel Projects”.
• “SA-Soldier Website”. 2011年ねん12月19日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。