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口腔こうくうそこがん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

口腔こうくうそこがん(こうくうていがん、くちそこがん)とは、口腔こうくうがんひとつで、口腔こうくうそこ発生はっせいする腫瘍しゅよう総称そうしょう口腔こうくうがん全体ぜんたいの10%~28%をめる[1][2][3]

概念がいねん

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口腔こうくうそこがん口腔こうくうそこ発生はっせいする腫瘍しゅようで、口腔こうくうがんなか比較的ひかくてき発生はっせい頻度ひんどたか腫瘍しゅようである。通常つうじょうえる範囲はんいであるため、早期そうき発見はっけん容易よういであるが、自覚じかく症状しょうじょうがない場合ばあい放置ほうちされ、腫瘍しゅよう進行しんこうしてから医療いりょう機関きかん受診じゅしんすることもある。

原因げんいん

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疫学えきがく

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1930年代ねんだい男女だんじょが13:1と女性じょせいすくなかった[4]が、2010ねんには男女だんじょやく4:1とされ[1]女性じょせい患者かんじゃ割合わりあい増加ぞうかしている。これについて、女性じょせい飲酒いんしゅ喫煙きつえん増加ぞうか原因げんいんとして示唆しさされている[4]

したしょうおか付近ふきんこうはっする[1]

症状しょうじょう

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口腔こうくう底部ていぶ潰瘍かいようかたゆいともなしゅこぶ形成けいせいする。

したがんとならびリンパぶし転移てんい早期そうきより発生はっせいしやすく、やく半数はんすう患者かんじゃ初診しょしんすでリンパぶしへと転移てんいしている[1]

検査けんさ

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腫瘍しゅよう部位ぶい病理びょうり検査けんさのほか、原発げんぱつ部位ぶい転移てんい部位ぶい画像がぞう診断しんだんとして、CTMRIPETUS胸部きょうぶXせん、Gaシンチグラフィほねシンチグラフィ、上部じょうぶ消化しょうかかん内視鏡ないしきょう検査けんさ消化しょうかかん造影ぞうえい検査けんさひとしおこなわれる[5]

治療ちりょう

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外科げかてき療法りょうほう放射線ほうしゃせん療法りょうほう化学かがく療法りょうほう治療ちりょうほうが、単独たんどくまたはわせでおこなわれる。また、初期しょきのものをのぞき、外科げかてき療法りょうほう選択せんたくした場合ばあいには再建さいけんじゅつおこなわれる。

このほか、リンパぶし転移てんいたいしては頸部かくきよしじゅつおこなわれる。

治療ちりょうは、摂食せっしょく嚥下えんかはつとう機能きのう低下ていかするため、医師いし歯科しか医師いし言語げんご聴覚ちょうかく歯科しか衛生えいせい看護かんごらにより、リハビリテーションおこなわれる。

診療しんりょう

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おも担当たんとうする診療しんりょうとしては歯科しか口腔こうくう外科げか耳鼻咽喉科じびいんこうかがんセンターなどではあたま頸部外科げかがある。このほか再建さいけん必要ひつよう場合ばあい形成けいせい外科げかが、放射線ほうしゃせん治療ちりょうでは放射線ほうしゃせんが、化学かがく療法りょうほうでは担当たんとう診療しんりょう化学かがく療法りょうほうなど)がかかわる。また言語げんご聴覚ちょうかくをはじめとするリハビリテーション部門ぶもん関与かんよする。

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5ねん生存せいぞんりつは70~80%とわれる[1]

脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e うら雅裕まさひろ ちょだい7しょう 口腔こうくう腫瘍しゅよう 5 悪性あくせい腫瘍しゅよう 2.癌腫がんしゅ 1)口唇こうしんおよび口腔こうくうがん (6)くちそこがん」、白砂しらすな兼光かねみつ古郷こきょう幹彦みきひこ へん口腔こうくう外科げかがく』(だい3はん医歯薬出版いしやくしゅっぱん東京とうきょう文京ぶんきょう、2010ねん3がつ10日とおか、259-260ぺーじISBN 978-4-263-45635-4NCID BB01513588 
  2. ^ さとしどう健治けんじ ちょ「V.あご口腔こうくう領域りょういき腫瘍しゅようおよび類似るいじ疾患しっかん 5.ばら性悪しょうわるせい腫瘍しゅよう」、栗田くりた, 賢一けんいちさとしどう, 健治けんじ小林こばやし, かおる へん口腔こうくう外科げか疾患しっかん治療ちりょう』(初版しょはん永末ながすえ書店しょてん京都きょうと上京かみぎょう、1998ねん11月23にち、167-168ぺーじISBN 4-8160-1071-8 
  3. ^ SO Krolls, S Hoffman (1976). “Squamous cell carcinoma of the oral soft tissues: a statistical analysis of 14,253 cases by age, sex, and race of patients”. JADA (アメリカ歯科しか医師いしかい) 92 (3): 571-574. ISSN 0002-8177. 
  4. ^ a b Jens J. Pingborg, Palle Holmstyup ちょだい24しょう 口腔こうくう粘膜ねんまく疾患しっかんおよび唾液腺だえきせん疾患しっかん病理びょうり治療ちりょう」、原著げんちょへん Poul Holm-Pedersen, Harald Löe へん高齢こうれいしゃ歯科しかがくやく森戸もりと光彦みつひこ 監訳かんやく稲葉いなばしげる高江洲たかえすのり森戸もりと光彦みつひこ 監修かんしゅう渡辺わたなべまこと[よう曖昧あいまい回避かいひ]だい1はん原著げんちょだい2はん))、永末ながすえ書店しょてん京都きょうと上京かみぎょう、2000ねん3がつ1にち原著げんちょ1997ねん1がつ30にち)、320ぺーじISBN 4-8160-1082-3 
  5. ^ 日本にっぽん口腔こうくう腫瘍しゅよう学会がっかい口腔こうくうがん治療ちりょうガイドライン作成さくせいワーキンググループ 日本にっぽん口腔こうくう外科げか学会がっかい口腔こうくうがんガイドライン策定さくてい委員いいんかい 合同ごうどう委員いいんかい へんだい3しょう診断しんだん II.画像がぞう診断しんだん」『科学かがくてき根拠こんきょもとづく口腔こうくうがん診療しんりょうガイドライン2009年度ねんどばん』(初版しょはん金原出版かねはらしゅっぱん、2009ねん1がつ30にち、31-33ぺーじISBN 978-4-307-45009-6http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0082/G0000273/00192011ねん3がつ27にち閲覧えつらん 

関連かんれん項目こうもく

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