店みせ

路面ろめん店てん。

地下街ちかがいのテナント。業種ぎょうしゅはくつ屋や。

道みち沿ぞいに連つらなる店みせ(ブラジル、コロネル・ファブリシアーノ)

移動いどう販売はんばい車しゃ

店みせ（みせ、たな）は、商品しょうひんを陳列ちんれつして売うる場所ばしょ。商品しょうひんやサービスを提供ていきょうする場所ばしょ。店舗てんぽ（てんぽ）や商店しょうてん（しょうてん）とも言いう。

概要がいよう

数かず

経済けいざい産業さんぎょう省しょうの1997年ねん（平成へいせい9年ねん）の統計とうけいによると、全国ぜんこくの小売こうり業ごうの商店しょうてんは141万まん9696店てんであった。このうち、大だい規模きぼ小売こうり店舗てんぽの外そとにあるのが 129万まん5144店てんで、全体ぜんたいの91.2％で、大だい規模きぼ小売こうり店舗てんぽ内ないにある店みせは12万まん4552店てんで、8.8％であった。

種類しゅるい

立地りっち条件じょうけんにより分類ぶんるいするのが基本きほんで、道路どうろに面めんした1階かいにある路面ろめん店てんや建物たてものの2階かい以上いじょうにある階上かいじょう店舗てんぽ（空中くうちゅう店舗てんぽ）に分類ぶんるいするのが基本きほんだが、そのほか、多層たそうのビルディング内ないに置おかれる「ビルイン型がた」や複ふく合あい商業しょうぎょう施設しせつ内ない（ショッピングセンターなど）に置おかれる店みせもある。

店舗てんぽ経営けいえい者しゃが所有しょゆうしている物件ぶっけんなのか、借かりている物件ぶっけんなのかで分類ぶんるいする方法ほうほうもある。ショッピングセンターや地下街ちかがいなどにはテナントといい、場所ばしょを借かりて営業えいぎょうしている店舗てんぽが並ならぶ。

売うり場ば面積めんせきで分類ぶんるいする方法ほうほうもある。ただし調査ちょうさ者しゃや基準きじゅん策定さくてい者しゃごとに基準きじゅんは異ことなっている。たとえば総務そうむ省しょう統計とうけい局きょくは、平成へいせい9年ねん全国ぜんこく物価ぶっか統計とうけい調査ちょうさで売場うりば面積めんせきが450平方へいほうメートル以上いじょうの店舗てんぽを大だい規模きぼ店舗てんぽ、450平方へいほうメートル未満みまんの店舗てんぽを小規模しょうきぼ店舗てんぽとして調査ちょうさした。大店法だいてんほうの規定きていでは売場うりば面積めんせきが500平方へいほうメートル以上いじょうの店舗てんぽを大だい規模きぼ小売こうり店てんとしているが、路面ろめん店てんを中心ちゅうしんに大店法だいてんほうの下限かげんである500平方へいほうメートルをわずかに下回したまわる店舗てんぽが多数たすうあり、それが地域ちいきにおける価格かかく形成けいせいに大おおきな影響えいきょうを与あたえていると考かんがえられたからだという。

固定こていされた店舗てんぽのほか、移動いどう式しき店舗てんぽもある。たとえば屋台やたいや移動いどう販売はんばい車くるまである。古ふるくは振売ふりうりというものがあった。

また当然とうぜんながら、鮮魚せんぎょ店てん、酒屋さかや、薬屋くすりや、書店しょてん、生花せいか店てん、クリーニング店てん など、扱あつかう商品しょうひんやサービスで専門せんもん店てんを分類ぶんるいすることは行おこなわれている。スーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストアなど商品しょうひん分野ぶんやを限定げんていしない店舗てんぽもある。商品しょうひんやサービスを販売はんばいしている店みせが基本きほんだが、品物しなものの買取かいとりを行おこなっている店みせもある。

古ふるくから野菜やさいの無人むじん販売はんばい所しょは畑はたけ周辺しゅうへんにあったが、2010年代ねんだい後半こうはんから野菜やさい以外いがいでも無人むじん店舗てんぽが増ふえてきている。

店舗てんぽ開発かいはつ

店舗てんぽを新規しんきに出店しゅってんするために、不動産ふどうさん物件ぶっけんの調査ちょうさから始はじまり実際じっさいに開店かいてんするまでの工程こうていを管理かんりする業務ぎょうむを店舗てんぽ開発かいはつという。全国ぜんこくに店舗てんぽを展開てんかいする大手おおてチェーンなどでは店舗てんぽ開発かいはつに専念せんねんする人ひとが社内しゃないにいる。

店舗てんぽと法規ほうき

店舗てんぽを開設かいせつし、商品しょうひんの販売はんばいやサービスの提供ていきょうを行おこなう場合ばあい、その商品しょうひんやサービスによって様々さまざまな法的ほうてき規制きせいが課かせられる場合ばあいが多おおい。規制きせい内容ないようは営業えいぎょうを行おこなう場所ばしょの制限せいげん、衛生えいせい設備せつびや消防しょうぼう設備せつびが必要ひつようとされる建築けんちく物ぶつの構造こうぞう、客席きゃくせき数すうの制限せいげんなどがある。

日本にっぽんの場合ばあい、店みせに関係かんけいする法規ほうきには、都市とし計画けいかく法ほう（用途ようと地域ちいき）、食品しょくひん衛生えいせい法ほう、公衆こうしゅう衛生えいせい法ほう、建築けんちく物ぶつ衛生えいせい法ほう、消防しょうぼう法ほう、建築けんちく基準きじゅん法ほう、旅館りょかん業法ぎょうほう、風俗ふうぞく営業えいぎょう法ほう、労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせい法ほうなどがある。

既存きそんの建築けんちく物ぶつを改装かいそうし、以前いぜんと異ことなる店舗てんぽを開設かいせつしようとしたとき、既存きそん建築けんちく物ぶつによっては営業えいぎょう許可きょかが得えられない場合ばあいもあり、このような場合ばあいには、事前じぜんに専門せんもん家かの調査ちょうさが必要ひつようとされる。

「店舗てんぽ」や「みせ」や「たな」の語源ごげん

「店舗てんぽ」あるいは単たんに「店みせ」は、律令りつりょう制度せいどの伝来でんらいとともに中国ちゅうごくから日本にっぽんへと入はいってきた漢字かんじである。本来ほんらいの意味いみは、都市としに存在そんざいした邸やしき店てん（現在げんざいで言いう宿泊しゅくはく施設しせつにあたる。倉庫そうこ施設しせつを併あわせ持もつ例れいが多おおかった）と肆舗（しほ、現在げんざいで言いう商業しょうぎょう施設しせつにあたる）を併あわせて称しょうしたものであった。当時とうじ、肆舗が集あつまる市場いちばの近ちかくに商用しょうようの客きゃくのための邸やしき店てんが多おおく置おかれていたために、これらを一括いっかつして扱あつかう事ことが多おおかった。

「みせ」の語源ごげんは「見世みせ棚たな（みせだな）」である。「見世みせ棚だな」は商品しょうひんを陳列ちんれつする棚たなのことで、この言葉ことばは鎌倉かまくら末期まっきより存在そんざいし、台だいを高たかくして「見みせる」ことから「見世みせ」といい、室町むろまち期きに「店みせ」の字じが当あてられるようになった。

店みせに関かんする用語ようご、雑学ざつがく

• 店頭てんとう - 店みせの入いり口くちやその付近ふきん、あるいは陳列ちんれつ棚だなやレジスターなどがあり客きゃくに応対おうたいするところ。
• 店子たなこ（たなこ） - 店みせの場所ばしょを借かりている人ひと、法人ほうじん。テナント、賃借ちんしゃく者しゃ。
• 店主てんしゅ - 店舗てんぽ経営けいえい者しゃ。
• 店員てんいん - 店舗てんぽで働はたらく従業じゅうぎょう員いん。
• 店長てんちょう - 従業じゅうぎょう員いんの最高さいこう責任せきにん者しゃ。
• 店みせを構かまえて商売しょうばいすることを日本にっぽんでは、店みせ商あきない（たなあきない）という。
• 店みせを畳たたむ - 商売しょうばいをやめる。

関連かんれん項目こうもく

• 卸売おろしうり
• 小売こうり
• 無む店舗てんぽ販売はんばい
• ショッピングセンター
• 百貨店ひゃっかてん
• 複ふく合あい商業しょうぎょう施設しせつ
• アウトレットモール
• スーパーマーケット
• テナント
• 個人こじん事業じぎょう主ぬし
• 商店しょうてん街がい
• 売店ばいてん
• 屋台やたい・露店ろてん
• 製造せいぞう小売こうり業ぎょう