四国しこくR-14

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水曜すいようどうでしょうプロジェクト2000 四国しこくR-14
ジャンル	テレビドラマ
脚本きゃくほん	嬉野うれしの雅道まさみち
監督かんとく	藤村ふじむら忠ただし寿ことぶき
出演しゅつえん者しゃ	音おと尾お琢みがく真しん 森崎もりさき博之ひろゆき 大泉おおいずみ洋ひろし 安田やすだ顕あらわ 戸次とつぎ重幸しげゆき
オープニング	大谷おおや幸みゆき「戦車せんしゃ部隊ぶたい移動いどうI」 （ガメラ2 レギオン襲来しゅうらいより）
エンディング	In the Soup「川かわ」
製作せいさく
プロデューサー	土井どい巧たくみ
制作せいさく	北海道ほっかいどうテレビ
放送ほうそう
放送ほうそう国こく・地域ちいき	日本にっぽん
放送ほうそう期間きかん	2000年ねん11月29日にち - 12月20日にち
放送ほうそう時間じかん	水曜日すいようび23:09 - 23:39
放送ほうそう分ぶん	30分ふん
回数かいすう	4

『四国しこくR-14』（しこくアールじゅうよん）は、北海道テレビ放送ほっかいどうてれびほうそう（HTB）制作せいさくのテレビドラマ。2000年ねん11月29日にちから2000年ねん12月20日にちに放送ほうそうされた。

概要がいよう

『水曜すいようどうでしょう』の企画きかくとして2000年ねん冬ふゆに放送ほうそうされた怪奇かいきドラマ。出演しゅつえん者しゃの1人ひとりである鈴井すずい貴之たかゆきが、監督かんとく映画えいが『man-hole』の製作せいさくのため番組ばんぐみ出演しゅつえんを中断ちゅうだんし、それに合あわせて番組ばんぐみが休止きゅうしした期間きかんに行おこなわれたスピンオフ企画きかくで、「水曜すいようどうでしょうプロジェクト2000」と銘打めいうたれた。同年どうねんの4月がつから5月がつに放映ほうえいされた「四国しこく八はち十じゅう八はちヶ所かしょII」の企画きかく中ちゅうにおいて、実際じっさいに発生はっせいした怪奇かいき現象げんしょうが元もととなっており、もう1人ひとりのメイン出演しゅつえん者しゃ（かつ、当該とうがいの企画きかくで現象げんしょうに遭遇そうぐうした）の大泉おおいずみ洋ひろしが所属しょぞくする演劇えんげきグループ「TEAM NACS」とのコラボレーションで制作せいさくされた。タイトルの“R-14”とは、「怪奇かいき現象げんしょうを撮影さつえいした、ロケ14本ほん目めのテープ（Rは"Roll（ロール）"、14はテープナンバリング）」のことを指さす。

ドラマ本編ほんぺんの撮影さつえいは全すべて小型こがたのデジタルビデオカメラを使用しようし、簡素かんそかつ簡潔かんけつながらも映像えいぞう的てきには迫力はくりょくのある特殊とくしゅ効果こうかが使用しようされ、出演しゅつえん者しゃ・スタッフ共どもに少しょう人数にんずうではあるが本格ほんかく的てきな怪奇かいきドラマになっている。ちなみに、演出えんしゅつ手法しゅほうとして「花火はなびの煙けむりによる怪あやしげなもや」・「おもちゃを利用りようしたカメラワーク」・「デスク用よう蛍光けいこう灯とう等とうによる青白あおじろい光ひかり」などがあり、これらは本ほんドラマの事前じぜん・事後じご番組ばんぐみ（後述こうじゅつ）にて詳細しょうさいが公開こうかいされた。

裏話うらばなしでは、ドラマを視聴しちょうしていたのはもちろん水曜すいようどうでしょうの熱狂ねっきょう的てきなファンなどであったが、そのドラマ内容ないようは当とう番組ばんぐみのおふざけなイメージを完全かんぜんに覆くつがえすホラー作品さくひんであったことから、予想よそう以上いじょうの反響はんきょうを生うみ出だし、「予想よそう以上いじょうに怖こわすぎる」「観みられない」とテレビのチャンネルを変かえる視聴しちょう者しゃが続出ぞくしゅつして、オンエアごとに視聴しちょう率りつが下さがるという珍ちん事態じたいとなってしまった。

前述ぜんじゅつの理由りゆうから鈴井すずいは一切いっさいプロジェクトに関与かんよしていない。ドラマに出演しゅつえんしたうちでは、安田やすだ顕あらわも『man-hole』主演しゅえんとしての撮影さつえい準備じゅんびの関係かんけいから四国しこくロケに参加さんかできず、HTB局きょく舎しゃ内ないパートのみの出演しゅつえんとなっている。

元もとネタ

脚本きゃくほんは番組ばんぐみディレクターの嬉野うれしの雅道まさみちが執筆しっぴつしたものとなっているが、実際じっさいには前述ぜんじゅつのようにロケ企画きかくの道中どうちゅうで起おこった怪奇かいき現象げんしょうから発案はつあんされ、執筆しっぴつに至いたったものである（水曜すいようどうでしょうの企画きかくを参照さんしょう）。

この企画きかくはレンタカーを使用しようして四国しこくの八はち十じゅう八はちの寺社じしゃ仏閣ぶっかく（四国八十八箇所しこくはちじゅうはっかしょ）を巡めぐる企画きかくであり、鈴井すずいを除のぞいたどうでしょう班はん3名めい（大泉おおいずみ洋ひろし、藤村ふじむら忠ただし寿ことぶきディレクター、嬉野うれしの）が参加さんかしていた。タイムリミットまで昼夜ちゅうやを問とわず寺てらを次々つぎつぎ巡めぐる一いち行ぎょうだったが、79番ばん札所ふだしょ「天皇てんのう寺てら高だか照あきら院いん」にてどうでしょう班はん並ならびに視聴しちょう者しゃを震撼しんかんさせる出来事できごとが発生はっせいする。本殿ほんでんの前まえで撮影さつえいを開始かいししたところ、カメラが停止ていししたり録画ろくがした映像えいぞうが乱みだれるという怪奇かいき現象げんしょうが発生はっせい。更さらに撮影さつえいした映像えいぞうが記録きろくされていなかったり、その後ご車内しゃないのエアコンから冷風れいふうが噴ふき出でるなど怪奇かいき現象げんしょうが続つづき、どうでしょう史しに残のこる怪奇かいき現象げんしょう回かいとして有名ゆうめいになった。このエピソードから案あんを採とり、脚本きゃくほんの執筆しっぴつに至いたったのが本ほんドラマである。

だが、「撮影さつえいした映像えいぞうが記録きろくされていなかった」というのは嬉野うれしのの嘘うそで、本当ほんとうは「見みてはいけない映像えいぞうが記録きろくされていた」事ことを嬉野うれしのが後のちに明あかしている。

余談よだんだがこの事件じけん以外いがいにもどうでしょう班はんは四国しこくに数々かずかずの因縁いんねんがあり、この事件じけんを含ふくめて「どうでしょう班はんは四国しこくと相性あいしょうが悪わるい」事ことが認知にんちされている。

キャスト

• 上島うえしまディレクター：音おと尾お琢みがく真しん
• 藤木ふじきディレクター：森崎もりさき博之ひろゆき
• 大沼おおぬま 陽よう：大泉おおいずみ洋ひろし
• 編成へんせい部ぶ・小宮こみや：安田やすだ顕あらわ

  安田やすだは元々もともと上島うえしまディレクター役やくとして候補こうほに挙あがっていたが、先述せんじゅつの通とおり『man-hole』の出演しゅつえんを控ひかえていたため、スケジュールの都合つごうで同役どうやくは音おと尾おが引ひき受うける事こととなった。

• 幽霊ゆうれい：小松こまつ江里子えりこ（『水曜すいようどうでしょう』スタイリスト）
• 多数たすうのエキストラ：戸次とつぎ重幸しげゆき

  放映ほうえい時じは当時とうじの芸名げいめいである「佐藤さとう重幸しげゆき」としてクレジット。

  なお、戸次とつぎの『水曜すいようどうでしょう』関連かんれんの出演しゅつえんは本ほん作さくと後述こうじゅつの前後ぜんご企画きかくに加くわえ、顔写真かおじゃしんが数すう回かい出でた程度ていどだけであり、TEAM NACSの中なかでは唯一ゆいいつ旅たび企画きかくの本編ほんぺんには出でていない（2001年ねん放送ほうそうの企画きかく「対決たいけつ列島れっとう」のイントロダクション/アウトロダクション枠わくに出演しゅつえんしたのみである）。

• 上島うえしまの妻つま：小野おの優子ゆうこ（当時とうじHTBアナウンサー）
• その他た：藤尾ふじお仁志ひとし（オクラホマ）、鈴木すずき典子のりこ

出演しゅつえん者しゃは実在じつざいの人物じんぶつをモチーフにしている。上島うえしまディレクターが嬉野うれしの、藤木ふじきディレクターが藤村ふじむら、大沼おおぬま陽ようが大泉おおいずみ（事実じじつ上じょうの本人ほんにん役やく）、編成へんせい部ぶ・小宮こみやが四宮しのみや康雅やすまさプロデューサー、小野おのが演えんじる上島うえしまディレクターの妻つまが嬉野うれしのの妻つまをモデルとする。

スタッフ

• 脚本きゃくほん：嬉野うれしの雅道まさみち（『水曜すいようどうでしょう』ディレクター）
• 監督かんとく：藤村ふじむら忠ただし寿ことぶき（『水曜すいようどうでしょう』ディレクター）
• 撮影さつえい：鈴木すずき武司たけし
• 音声おんせい：佐藤さとう幸信ゆきのぶ、平たいら正明まさあき
• 音声おんせい助手じょしゅ：松澤まつざわ聡さとし
• 音響おんきょう効果こうか：工藤くどう哲也てつや
• スタイリスト：小松こまつ江里子えりこ
• 特殊とくしゅ美術びじゅつ：吉田よしだひでお（アーリオ工房こうぼう）
• CGI：中島なかじま敬たかし太郎たろう
• ロケコーディネート：松倉まつくら和哉かずや（アズビィ）
• 撮影さつえい助手じょしゅ：末永すえなが大輔だいすけ
• 美術びじゅつ：BgBee
• タイトル題字だいじ：浜田はまだ次じ朗ろう
• MA：三新さんしんビデオセンター
• 広報こうほう：東あずま雅子まさこ、明田あけた晋すすむ弥わたる
• ビデオプロデュース：四宮しのみや康雅やすまさ
• プロデューサー：土井どい巧たくみ
• 企画きかく協力きょうりょく：CREATIVE OFFICE CUE
• 制作せいさく著作ちょさく：北海道ほっかいどうテレビ

あらすじ

放送ほうそう日時にちじは全すべて、北海道テレビ放送ほっかいどうてれびほうそうでの本ほん放送ほうそうが行おこなわれた日時にちじ。

第だい1話わ（2000年ねん11月29日にち放送ほうそう）

物語ものがたりは大沼おおぬまのモノローグから始はじまる。

「

僕ぼくの母ははは旅たびが好すきだった。だが、父ちちは知しらない土地とちに出向でむくのを面倒めんどうがり、結局けっきょく僕ぼくは、家族かぞくで旅行りょこうに出でるといった経験けいけんも無ないまま成長せいちょうしていった。 子供こどもの頃ころから旅たびをするという習慣しゅうかんもなかったそんな僕ぼくが、4年ねんというわずかな間あいだに、番組ばんぐみと言いう名目めいもくで、こんなに多おおくの土地とちを旅たびをすることになるとは、思おもいもしなかったことだ。 それも、この年上としうえの友人ゆうじんたちとともに。 いい年ねんをしたこの大人おとなたちが、どうやって僕ぼくを驚おどろかそうかと知恵ちえを絞しぼる。 「大沼おおぬま君くん、次つぎの旅たびはどこだと思おもう？」 「おいおい藤木ふじき君くん上島うえしま君くん、そんなに得意とくいそうな顔かおで僕ぼくに聞きくもんじゃないよ。僕ぼくだってバカじゃないんだ。案外あんがいい当いあてちゃうんだぞ。」 だが、始はじまりがあれば必かならず終おわりは来くる。 この番組ばんぐみにだって、いつか終おわりの日ひがやってくるだろう。 だとしたら、番組ばんぐみのスタートとともに始はじまった僕ぼくらの関係かんけいも、番組ばんぐみの終焉しゅうえんとともに…終おわってしまうんだろうか… それとも、四国しこくの人ひとたちの魂たましいが、死しんだらみんな、あの石鎚山いしづちさんに集つどうように、僕ぼくらもどこかで…また…集つどうことは…あるんだろうか…

」

北海道ほっかいどうのローカルテレビ局てれびきょくでテレビディレクターとして勤つとめる上島うえしまと藤木ふじきは、ある日ひ上司じょうしの小宮こみやに「別べつの地方ちほう局きょくにいる友人ゆうじんが低てい予算よさんでドラマを製作せいさくしたのを見みて、うちでも作つくれるんじゃないか」とドラマ制作せいさく企画きかくを持もち掛かけられた。

半年はんとし前まえ、テレビ番組ばんぐみロケで四国しこくの寺院じいん・円上寺えんじょうじ金剛こんごう院いんに訪おとずれた際さい、怪奇かいき現象げんしょうが発生はっせいしたことを思おもい出だした藤木ふじきは、共ともに現象げんしょうと遭遇そうぐうしたタレントの大沼おおぬまと真実しんじつを解明かいめいするため四国しこくへ再訪さいほうする事ことを決意けつい。表向おもてむきは“映像えいぞうが存在そんざいしなかった”という話はなしだったが、実じつは藤木ふじき1人ひとりのみ映像えいぞうを確認かくにんしており、テレビ局てれびきょく宛あてに送おくられてきたある1枚まいの不可解ふかかいな写真しゃしんという曰いわく付つきのものがあった。

大沼おおぬまに対たいしては「香川かがわ県けんのパブリシティロケを行おこなう」という建前たてまえを説明せつめいしたが、1人ひとりだけ四国しこく行いきを頑かたくなに敬遠けいえんするなど、何なにやら浮うかない表情ひょうじょうをしていた。

第だい2話わ（2000年ねん12月6日にち放送ほうそう）

藤木ふじきと上島うえしまは、理由りゆうを知しらないままの大沼おおぬまと共ともに四国しこくへ到着とうちゃく。宿やどで夕食ゆうしょくを取とった後のち、藤木ふじきが突然とつぜん大沼おおぬまへお遍路へんろの白装束しろしょうぞくを渡わたして外出がいしゅつを促うながすが、大沼おおぬまはこれまでの行動こうどうや発言はつげんへ不信ふしん感かんを露あらわにすると共ともに、「四国しこくに連つれてきた本当ほんとうの理由りゆう」を問といただす。大沼おおぬま自身じしんも「今回こんかいのロケには何なにか裏うらがある」ことを悟さとっていた様子ようすで、そこには藤木ふじきと上島うえしまが確認かくにんした大沼おおぬまの足あしが消きえている写真しゃしんが手元てもとにあった。

すると、藤木ふじきは「これまでの“四国しこくに来きた理由りゆう”が全すべて嘘うそである」と大沼おおぬまに対たいして詫わびると共ともに、初はじめて本当ほんとうの理由りゆうを打うち明あけ、3人にんで件けんの場所ばしょを再訪さいほう。藤木ふじきたちは大沼おおぬまに「映像えいぞうが間違まちがいなく残のこっていた」こと、「そこに写うつっていたのが、“大沼おおぬまの両足りょうあしが夥おびただしい数かずの手てに掴つかまれている”という不可解ふかかいなものだった」こと、「唯ただ一いち確認かくにんした藤木ふじきが恐怖きょうふを感かんじ、虚偽きょぎの説明せつめいをして独断どくだんで映像えいぞうを消去しょうきょした」ことを告つげた。

半年はんとし前まえと同様どうようの流ながれで、真夜中まよなかに白装束しろしょうぞくの大沼おおぬまが門前もんぜんで寺院じいんの名前なまえを発はっするが、何なにも起おこらない。安堵あんどした3人にんだったが、その直後ちょくごにカメラの照明しょうめいが突然とつぜん消きえ、異常いじょうを伝つたえるアラート音おんが鳴なり始はじめた。

第だい3話わ（2000年ねん12月13日にち放送ほうそう）

半年はんとし前まえと全まったく同おなじ状況じょうきょうが発生はっせいし、パニック寸前すんぜんに陥おちいる3人にん。藤木ふじきと上島うえしまは恐怖きょうふから大沼おおぬまと共ともに急いそいで車くるまへ乗のり込こみ、寺院じいんを後のちにする。宿やどに戻もどってから撮影さつえい映像えいぞうのチェックをした所ところ、途中とちゅうに見覚みおぼえの無ない画像がぞうがインサートしたため、大沼おおぬまは「使用しよう済ずみテープを持もってきたのか」と問とうが、上島うえしまは「出発しゅっぱつ前まえに仕入しいれた未み使用しようのテープだ」と否定ひていし、収拾しゅうしゅうがつかない事態じたいとなる。

3人にんは翌朝よくあさの便びんで帰き札さつ。藤木ふじき・上島うえしまが局きょくで映像えいぞうを詳くわしく分析ぶんせきしていると、藤木ふじきは「映像えいぞうに見覚みおぼえがある」と言いい出だし、再度さいどの四国しこく行いきを準備じゅんびし始はじめた。すると、様子ようすのおかしい大沼おおぬまの姿すがたを上島うえしまが度々どど目撃もくげきするようになり、顔かおと半身はんしんが血塗ちまみれになりながら、ニタっと微笑ほほえむ大沼おおぬまの姿すがたがあった。

最終さいしゅう話ばなし（2000年ねん12月20日にち放送ほうそう）

深夜しんや、自宅じたくで就寝しゅうしんしていた上島うえしまは悪夢あくむにうなされて突然とつぜん目めを覚さます。翌朝よくあさには藤木ふじきから来週らいしゅうの四国しこく行いきを大沼おおぬまへ連絡れんらくするよう言いわれたが、連絡れんらくを入いれても携帯けいたい電話でんわは通つうじず、自宅じたくの電話でんわも家族かぞくの応答おうとうこそあったが、以前いぜんとは様子ようすが異ことなっていた。藤木ふじきの所ところに戻もどろうとした上島うえしまは、製作せいさくルーム内ないに置おかれていた私物しぶつや、直前ちょくぜんの四国しこくロケの撮影さつえい/オンエアテープが無なくなっている事ことに気付きづき、異変いへんを感かんじる。

その後ご、別べつの取材しゅざい班はんのディレクターから「番組ばんぐみVTRを倉庫そうこへ戻もどしてきてほしい」と頼たのまれ、テープ倉庫そうこへ向むかった上島うえしまは、ふと目めにしたある日ひのニュース映像えいぞうのテープを確認かくにんして重大じゅうだいな事ことを思おもい出だす。それは、半年はんとし前まえにロケの後のち寺院じいんを出でた直後ちょくごに交通こうつう事故じこに遭遇そうぐうした際さい大沼おおぬまが死亡しぼうし、藤木ふじきが既すんで視し感かんを怯おびえていた映像えいぞうの場所ばしょも、その事故じこ現場げんばであることだった。ディレクター両りょう名なも当事とうじ者しゃとして居合いあわせたが、精神せいしん的てきショックから大沼おおぬまの死しを受うけ入いれられず、意図いと的てきに記憶きおくから消けしてしまっていたのだ。そして、今いまもなお大沼おおぬまと共ともに行動こうどうしている2人ふたりは、側がわから見みると精神せいしんに異常いじょうをきたした状態じょうたいだったのだ。

目めの前まえに現あらわれた大沼おおぬまを「自分じぶん達たちに会あいに戻もどってきてくれた」と確信かくしんした上島うえしまは、藤木ふじきの元もとへその事ことを伝つたえるため駆かけつける。上島うえしまの形相ぎょうそうに驚おどろく藤木ふじきの傍かたわらには、死しんだはずの大沼おおぬまの姿すがたがいつもと変かわらずにあった。そして彼かれは優やさしげな顔かおで、こう伝つたえるのであった。

「

「上島うえしまさんは……その先さきの事ことを、もう知しってるんだよね。その後ご俺おれがどうなったのか……思おもい出だしてくれたんだよね。 どう？面白おもしろくなってきたでしょ？もっともっと、面白おもしろくできるよ。 もっともっと、面白おもしろくしてあげられるよ。 だからさ、上島うえしまさん。みんなでまた、一緒いっしょに旅たびに出でましょうよ。」

」

最後さいごは、脚本きゃくほんを担当たんとうした嬉野うれしのの言葉ことばをもって、このドラマは締しめられる。

「

ぼくの奥おくさんが、こんなことを言いいました。 「霊れいはね… 会あいたがってる人ひとがいるから 会あいにくるの…」 それを聞きいて、ぼくは―― 幽霊ゆうれいとか怖こわくなくなりました。 だって大泉おおいずみくんが本当ほんとうに死しんじゃって 会あいに来きてくれたら うれしいに決きまってるもの。 そんなことを思おもいながら、 ぼくは　この物語ものがたりを書かいていました。 嬉野うれしの雅道まさみち

」

テーマ曲きょく

オープニングテーマ「戦車せんしゃ部隊ぶたい移動いどうI」

作曲さっきょく：大谷おおや幸みゆき（『ガメラ2 レギオン襲来しゅうらい オリジナル・サウンドトラック』より）

エンディングテーマ「川かわ」

作詞さくし：中尾なかお諭さとし介かい / 作曲さっきょく：吉田よしだ慎一郎しんいちろう / 歌うた：In the Soup

「ユーコン川がわ160キロ 〜地獄じごくの6日間にちかん〜」でもテーマソングとして使用しようされた。

ロケ地ち

• 四国八十八箇所しこくはちじゅうはっかしょ
• 支笏湖しこつこ
• HTB社屋しゃおく
• ひばりが丘おか駅えき

事前じぜん・事後じご番組ばんぐみ

本編ほんぺん放送ほうそうに前後ぜんごして予告よこく番組ばんぐみとメイキング番組ばんぐみが放送ほうそうされた。TEAM NACSと藤村ふじむらが副ふく調整ちょうせい室しつでVTRを見みながらトークするという、いわゆる「総集編そうしゅうへん」スタイルで放送ほうそうされた。なお全編ぜんぺん通とおしてTEAM NACSのメンバーは何なにかしらの扮装ふんそうをして登場とうじょうする形かたちとなっていた（後述こうじゅつ）。

ドラマ四国しこくR-14を100倍ばい楽たのしく見みる方法ほうほう

『四国しこくR-14』放送ほうそう前週ぜんしゅうの11月22日にちに放送ほうそう。TEAM NACSのメンバー全員ぜんいんが『どうでしょう』の企画きかく内ないで揃そろったのはこの回かいが初はつである。この時とき大泉おおいずみはラベンダーの扮装ふんそうで、残のこりの4人にんはサンバ風ふうの衣装いしょうを身みに纏まとって登場とうじょうした。

• TEAM NACSメンバー自己じこ紹介しょうかい
• 登場とうじょう人物じんぶつ（キャスト）自己じこ紹介しょうかい
• 本ほんドラマが制作せいさくされた経緯けいい
  • 「四国しこく八はち十じゅう八はちヶ所かしょII」内ないで発生はっせいした一連いちれんの怪奇かいき現象げんしょうを解説かいせつ。またこの時とき、藤村ふじむらはドラマロケの下見したみの際さいにも怪奇かいき現象げんしょうに遭遇そうぐうした事ことを明あかした（後述こうじゅつ）。
• 驚異きょういの撮影さつえい手法しゅほう&舞台裏ぶたいうら
• 15秒びょうCM公開こうかい
  • このCMについては「映画えいがの『ブレア・ウィッチ（・プロジェクト）』をパクリました」と藤村ふじむらが告白こくはくしている。
• 予告編よこくへん公開こうかい
• 「佐藤さとう重幸しげゆきを探さがせクイズ」の応募おうぼ告知こくち。
  • ドラマ内ないで多数たすうのエキストラをこなした戸次とつぎが「ドラマ中ちゅうの各かくシーンに何なん回かい出演しゅつえんしたのか」「役柄やくがらはどのようなものだったか」を全すべて当あてた視聴しちょう者しゃに、TEAM NACSメンバー全員ぜんいんのサイン入いり「四国しこくR-14」ポスターがプレゼントされるという企画きかく。

メイキング・オブ・四国しこくR-14

2001年ねん1月がつ24日にち・1月がつ31日にちの2週しゅうにわたり放送ほうそう。扮装ふんそうに関かんしては1週しゅう目めはフィンガー5、2週しゅう目めはザ・ドリフターズのメンバー5人にんそれぞれのコントキャラクターの姿すがたで登場とうじょうした。

1週しゅう目め

• 脚本きゃくほん会議かいぎや脚本きゃくほん合宿がっしゅくなどの模様もようを紹介しょうかい
  • 2000年ねん7月がつ3日にちに行おこなわれたドラマの制作せいさく会議かいぎ（2回かい目め）の模様もようを放送ほうそう（森崎もりさき・安田やすだ・大泉おおいずみ・嬉野うれしの・藤村ふじむらが出席しゅっせき）。しかしこの時とき、森崎もりさきが15分ふん、安田やすだが約やく40分ぶんの遅刻ちこくをするという失態しったいをしてしまう。その後ご会議かいぎは行おこなわれたものの具体ぐたい的てきなアイデアは出でず。
  • 前日ぜんじつの会議かいぎでアイデアが出でなかった反省はんせいを踏ふまえ、翌日よくじつ温泉おんせん旅館りょかんに向むかい「缶詰かんづめ」となった模様もようも放送ほうそう。なお、この際さい藤村ふじむらは温泉おんせん地ちで合宿がっしゅくするためにプロデューサーに無断むだんで金銭きんせんを持もちだした事ことを暴露ばくろしている。しかし放送ほうそう時じは会議かいぎとは名なばかりの、旅館りょかんで美味おいしい食事しょくじに舌鼓したつづみを打うつシーンがほぼ延々えんえんと放送ほうそうされた。この時とき大泉おおいずみは「山賊さんぞくが出でてくる活劇かつげきもの」を書かいていると語かたったが、具体ぐたい的てきなアイデアは絞しぼり出だせておらずその事ことについて藤村ふじむらから終始しゅうし激はげしく追及ついきゅうされていた。結局けっきょく出演しゅつえん者しゃ3人にんの案あんは採用さいようされず、嬉野うれしのが執筆しっぴつした「怪奇かいきもの（本ほん作さく）」が採用さいようされた。
• NG集しゅう

2週しゅう目め

• 「驚異きょういの特殊とくしゅ効果こうか」公開こうかい
  • 安易あんいかつ安価あんかながらも恐怖きょうふ心しんをもたらす映像えいぞうを制作せいさくする手法しゅほうを一挙いっきょ公開こうかい。
• NG集しゅう
  • 監督かんとくである藤村ふじむらのNG（後述こうじゅつ）も放送ほうそうされた。
• エンディング撮影さつえいのウラ側がわ
• 「佐藤さとう重幸しげゆきを探さがせクイズ」正解せいかい発表はっぴょう
  • 戸次とつぎは合計ごうけいで20回かい出演しゅつえんしていたが、その内うちで顔かおが出でたシーンはわずか1回かいのみだったほか、足あしだけが出演しゅつえんした部分ぶぶんもカウントされたためにかなりの高こう難易なんい度どを誇ほこり、応募おうぼ者しゃの最高さいこう正答せいとう数すうは18回かいと全問ぜんもん正解せいかい者しゃは現あらわれず。そのため、最もっとも惜おしかったニアピンの10名めいにサイン入いりポスターがプレゼントされた。

番組ばんぐみ制作せいさく中ちゅうにおきた怪奇かいき現象げんしょう

この番組ばんぐみを制作せいさく中ちゅうに、いくつかの怪奇かいき現象げんしょうが発生はっせいしている。

• 音おと効こうの工藤くどうが深夜しんやに番組ばんぐみ作業さぎょうをしていたとき、切きれるはずのない電源でんげんスイッチが勝手かってに切きれた。さらにその数日すうじつ後ごには、CDの音量おんりょうメーターが音おともしていないのに勝手かってに振ふり切きれた（本来ほんらいは音おとが鳴ならなければ動うごかない）状態じょうたいになった。
• D陣じんがドラマのロケーション・ハンティングで天皇てんのう寺てらに訪おとずれた際さいにも、カメラが異常いじょうな音おとを発はっして停止ていしした。
• 旅館りょかん内ないでシリアスなシーンを撮影さつえいしていた中なかにも関かかわらず、監督かんとくの藤村ふじむらが突然とつぜん笑わらい出だし、撮影さつえいを中断ちゅうだんさせるという事態じたいが発生はっせい。「今度こんどは笑わらわない」と宣言せんげんした藤村ふじむらだったが、テイク2の撮影さつえい途中とちゅうにも再ふたたび突然とつぜん笑わらい出だしてしまい、「すまない、部屋へやを出でる」とい残いのこして撮影さつえい現場げんばを途中とちゅう退席たいせき。もちろん撮影さつえいは続行ぞっこうしなければならないため、このシーンのみ嬉野うれしのが監督かんとく代行だいこうを務つとめた。

再さい放送ほうそう時じの状況じょうきょう

2007年ねんまでは「どうでしょうリターンズ」及および「水曜すいようどうでしょうClassic」内ないにおいても放送ほうそうされていたが、2008年ねん以降いこうは本ほん作さく（メイキング含ふくむ）及および前後ぜんごの企画きかく（原付げんつき西日本にしにほん制覇せいは、今世紀こんせいき最後さいごの水曜すいようどうでしょう、リヤカーで喜界島きかいじま一周いっしゅう）は放送ほうそうされず、「四国しこく八はち十じゅう八はちヶ所かしょII」終了しゅうりょう後ごはレギュラー放送ほうそう再開さいかい後ごの「わかさぎ釣づり対決たいけつII」が放送ほうそうされた。製作せいさく側がわから現在げんざい放送ほうそうできない理由りゆうは説明せつめいされていない。

ただし、さぬき映画えいが祭さい2014では本ほん作さくが上映じょうえいされている。

関連かんれん商品しょうひん

VHS『水曜すいようどうでしょうビデオ 四国しこくR-14 ディレクターズカット版ばん』（2001年ねん7月がつ20日はつか発売はつばい、北海道テレビ放送ほっかいどうてれびほうそう）

「ドラマ四国しこくR-14を100倍ばい楽たのしく見みる方法ほうほう」→「予告編よこくへん」→「四国しこくR-14 ディレクターズカット版ばん」の順じゅんで収録しゅうろくされている。なお、「メイキング・オブ・四国しこくR-14」は未み収録しゅうろくである。

本ほん作品さくひんにおいてはテレビ放送ほうそう時じのように4話わで区切くぎられておらず、編集へんしゅうが施ほどこされ1話わ完結かんけつのドラマとして収録しゅうろくされている。また、エンディングはテレビ放送ほうそう時じに流ながれたエンディング映像えいぞうを繋つなぎ合あわせたものと劇げき中ちゅうから抜粋ばっすいしたシーンで主おもに構成こうせいされ、他たには「四国しこく八はち十じゅう八はちヶ所かしょII」の映像えいぞうも一部いちぶ使用しようされた。更さらにエンディングテーマである「川かわ」もフルコーラスで収録しゅうろくされている。

2021年ねん現在げんざいは廃盤はいばんであり、番組ばんぐみ20周年しゅうねん記念きねんに際さいして行おこなわれたグッズ復刻ふっこく企画きかくの投票とうひょうでは、1998年ねん〜2004年ねんの期間きかんに発売はつばいされた商品しょうひん中ちゅうで第だい1位いを獲得かくとくした。。

DVD/Blu-ray『水曜すいようどうでしょう第だい33弾だん「四国しこくR-14」(2023年ねん4月がつ26日にち発売はつばい、北海道テレビ放送ほっかいどうてれびほうそう)

前述ぜんじゅつの『どうでしょうビデオ』発売はつばい以降いこうは長ながらくソフト化かも行おこなわれておらず、各かく媒体ばいたいで「今後こんごDVD化かの予定よてい」であることを明言めいげんするのみであったが、2022年ねん12月28日にちにDVD・Blu-ray版ばんの発売はつばいを発表はっぴょうした。

DVD化かに時間じかんを要ようしたのは、編集へんしゅう前まえのマザーテープが長ながい間あいだ所在しょざい不明ふめいであったことが示唆しさされており、それらが2022年ねん夏なつにようやく発見はっけんされたため、実現じつげんに向むけてプロジェクトが本格ほんかく的てきに始動しどうした。

VHS版ばんとの差異さいはテレビ放映ほうえい時じと同様どうよう4話わに区切くぎり直なおし（最終さいしゅう夜よるのエンディングはVHS版ばんの再さい録ろく）、併あわせてテロップの貼はり直なおしや音楽おんがくの差さし替かえが行おこなわれた点てんである。この他ほか、VHS版ばんでは未み収録しゅうろくだった「楽たのしく見みる方法ほうほう」の後半こうはん部分ぶぶんと「メイキング・オブ・四国しこくR-14」全編ぜんぺん、映像えいぞう特典とくてん（キャスティング発表はっぴょう、脚本きゃくほん合宿がっしゅく未み公開こうかいパート）が収録しゅうろくされている。

Tてぃーシャツ（2000年ねん11月3日にち発売はつばい）

ドラマ四国しこくR-14を100倍ばい楽たのしむ方法ほうほうで森崎もりさき博之ひろゆきと音おと尾お琢みがく真しんが着きていたもの。

特典とくてんはステッカーがついてくる｡

ポスター

「佐藤さとう重幸しげゆきを探さがせクイズ」の答こたえが惜おしかった10人にんにプレゼントされた。

外部がいぶリンク

• あなたとHTB - 『四国しこくR-14』を紹介しょうかい