国政こくせいモニター

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内閣ないかく総理そうり大臣だいじん官房かんぼう広報こうほうしつがある内閣ないかく府庁ふちょうしゃ
日本の国旗:日の丸
日本にっぽん国旗こっきまる

国政こくせいモニター(こくせいモニター)は、池田いけだ勇人はやと内閣ないかく政策せいさくなかでメディア戦略せんりゃく一環いっかんとして毎月まいつき1かい全国ぜんこくのモニターから意見いけんちょうするため、1962ねん昭和しょうわ37ねん)6がつはじまった制度せいどである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

2012ねんインターネットでの実施じっしはじまるまでは、郵送ゆうそうによる文章ぶんしょうでの意見いけん募集ぼしゅう有償ゆうしょう)であったが、同年どうねん以降いこうインターネットでの国政こくせいモニターはボランティアでおこなわれている。

募集ぼしゅう[編集へんしゅう]

国政こくせいモニターの募集ぼしゅう公募こうぼによりおこなわれている。公募こうぼ方法ほうほう新聞しんぶん記事きじ掲載けいさい全国ぜんこく 76掲載けいさい)、ホームページ掲載けいさいとうによる[1]。インターネットでの実施じっしおこなわれた2012ねん以降いこう志望しぼうしゃはネットじょう期限きげんまでに400程度ていどのミニ論文ろんぶん提出ていしゅつおこなう。その内容ないようにより参加さんか資格しかく選定せんていおこなわれていた。居住きょじゅう都道府県とどうふけんめい氏名しめい職業しょくぎょう区分くぶんがあって、「管理かんりしょく」や「主婦しゅふ主夫しゅふ」や「せんもん技術ぎじゅつしょく」などの区分くぶん選択せんたくし、年齢ねんれいなんじゅうだいなどを記入きにゅうするのみで個人こじん情報じょうほう配慮はいりょしたシステムである。選定せんていしゃにはメールにて通知つうちるが、採用さいよう場合ばあいにはメールでの連絡れんらくおこなわれていない。

除外じょがい対象たいしょうしゃ[編集へんしゅう]

弁護士べんごしなどの法曹ほうそうせきしゃ国会こっかい議員ぎいん地方ちほう議員ぎいん国家こっか公務員こうむいん地方ちほう公務員こうむいん国政こくせいモニターの回数かいすうかさなるリピーター経験けいけんしゃ対象たいしょう除外じょがいとされた。これは、国政こくせいモニター制度せいどについての評価ひょうか委員いいんからの意見いけんで「2年間ねんかん任期にんき半数はんすうずつ交互こうごに)でいいのではないか。」「1ねん妥当だとうであろう。あまりながいとプロするので。」という意見いけん反映はんえいされている[2]

意見いけん提出ていしゅつ[編集へんしゅう]

毎月まいつき、モニターの登録とうろくメールアドレスにメールで意見いけん提出ていしゅつ案内あんないて、そして、そこからアクセスして意見いけんむようにシステムされていた。マイページも用意よういされていた。意見いけん提出ていしゅつ回数かいすう年度ねんどによってことなるが、つき2かいか3かいおこなわれていた。

分野ぶんや[編集へんしゅう]

かく省庁しょうちょうおおむ対応たいおうしている。インターネットや報道ほうどうについては総務そうむしょう裁判さいばんいん制度せいど法務省ほうむしょう教育きょういく関係かんけい文部もんぶ科学かがくしょう鉄道てつどう住宅じゅうたく関係かんけい国土こくど交通省こうつうしょうというふうにとく省庁しょうちょう指定していしなくとも内閣ないかく総理そうり大臣だいじん官房かんぼう広報こうほうしつから関係かんけい省庁しょうちょうへ「国民こくみん意見いけん」としておくられている。

意見いけん傾向けいこう[編集へんしゅう]

外交がいこう問題もんだい男性だんせい意見いけんおおく、女性じょせい教育きょういく問題もんだい保育ほいく関心かんしんたかいモニターもおおく、厚生こうせい労働省ろうどうしょう文部もんぶ科学かがくしょうへの意見いけんおおられた。「その」という意見いけん提出ていしゅつ分野ぶんやもあり、そこには「国政こくせいモニター制度せいど」についての広報こうほうしつ運営うんえいへの不満ふまんてき意見いけん要望ようぼうもあり、そういう意見いけん公開こうかいされていた。

著作ちょさくけんへの配慮はいりょ[編集へんしゅう]

氏名しめい表示ひょうじしても表示ひょうじしなくともよいということで、意見いけん提出ていしゅつしゃがネットじょう選択せんたくできるようになっていた。著作ちょさくしゃ人格じんかくけん氏名しめい表示ひょうじけん)に配慮はいりょしたものである。

国政こくせいモニター全国ぜんこく会議かいぎ[編集へんしゅう]

国政こくせいモニター全国ぜんこく会議かいぎは、国政こくせいモニターのなかから応募おうぼしゃつのり、そのなかからおよそじゅうすうめい程度ていど会議かいぎ出席しゅっせきできるシステム。2012ねん以降いこう内閣ないかくおこなわれ、モニターがはじめに意見いけんを3ふん以内いない発表はっぴょうし、それについて職員しょくいんなどが応答おうとうをする。配布はいふぶつ対応たいおうもなされていて、発表はっぴょうしゃ配布はいふぶつ希望きぼうする場合ばあい事前じぜんPDFなどにしてメールでおくっておくとプリントアウトして参加さんかしゃ配布はいふされた。のちにその応募おうぼいたモニターの文章ぶんしょうと「おこたえ」が国政こくせいモニターのサイトからも公開こうかいされていた。この会議かいぎについては謝礼しゃれい交通こうつう支給しきゅうされている。2016年度ねんど平成へいせい28年度ねんど)はこの会議かいぎ実施じっしされていない。

国政こくせいモニター制度せいど功績こうせき[編集へんしゅう]

国政こくせいモニターの意見いけんなかからも政策せいさく課題かだいへの対策たいさく採用さいようされた可能かのうせいもあり民主みんしゅてき運営うんえいがなされていた。大学だいがく教員きょういん看護かんごしょく介護かいご施設しせつ職員しょくいん国政こくせいモニターや全国ぜんこく会議かいぎ現場げんばこえとどけている。[よう出典しゅってん]

問題もんだい発覚はっかく[編集へんしゅう]

内閣ないかく総理そうり大臣だいじん官房かんぼう広報こうほうしつ総理府そうりふげん: 内閣ないかく大臣だいじん官房かんぼう政府せいふ広報こうほうしつ)が担当たんとうをしているが、2017年度ねんど以降いこう募集ぼしゅう更新こうしんもなされないまま、そのサイトは閲覧えつらんができる状態じょうたいであった。2018ねん4がつ30にちから5がつ1にちにかけて、公開こうかいされている国政こくせいモニターの意見いけんなかには「特定とくてい国民こくみんたいしてのヘイトてき発言はつげん差別さべつてき表現ひょうげんられるのにそのまま放置ほうちされて公開こうかいされている」ということを指摘してきした個人こじんブログが発端ほったんとなり、複数ふくすうのマスコミにそのことについておおきくげられほうじられた。その指摘してきけてか、同年どうねん5がつ2にち以降いこう、「休止きゅうし」として閲覧えつらんができない状態じょうたいとなった[3][4]

今後こんご展望てんぼう担当たんとうしゃ回答かいとう[編集へんしゅう]

取材しゅざいじんへの回答かいとうとしては各社かくしゃ記事きじ総合そうごうてきると「いまはそれらの意見いけんについての調査ちょうさちゅうで、いままで600にん程度ていど意見いけん募集ぼしゅう対象たいしょうであったが、もっとおおくの国民こくみんからの意見いけんつの予定よてい今回こんかいのことが原因げんいんでサイトをじたわけではない。そして国政こくせいモニターのこれまでの役割やくわりわっている。」であった。[だれによって?]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 平成へいせい17年度ねんど政策せいさく評価ひょうかしょ(事後じご評価ひょうか)”. 内閣ないかく. 2018ねん5がつ18にち閲覧えつらん
  2. ^ 国政こくせいモニター制度せいどについて評価ひょうか委員いいんからの意見いけん - 内閣ないかく”. 内閣ないかく. 2018ねん5がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ 衆議院しゅうぎいん事務じむきょく. “だい196かい国会こっかい 270 「国政こくせいモニター」のサイトで外国がいこくじんたいするヘイトスピーチ、誹謗ひぼう中傷ちゅうしょう閲覧えつらん出来でき状態じょうたいになっていることにかんする質問しつもん主意しゅいしょ”. 2018ねん5がつ17にち閲覧えつらん
  4. ^ だい196かい国会こっかい 270 「国政こくせいモニター」のサイトで外国がいこくじんたいするヘイトスピーチ、誹謗ひぼう中傷ちゅうしょう閲覧えつらん出来でき状態じょうたいになっていることにかんする質問しつもん主意しゅいしょ”. www.shugiin.go.jp. 2018ねん5がつ17にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

注記ちゅうき 2001ねん4がつから2008ねん6がつまでの編者へんしゃ: 内閣ないかく大臣だいじん官房かんぼう政府せいふ広報こうほうしつ
注記ちゅうき 2001ねん4がつ-2011ねん4がつ
注記ちゅうき 以後いご休刊きゅうかん
  • 初宿しやけただしてん, 高橋たかはし正俊まさとし, 米沢よねざわ広一ひろかず, むねかいこう ちょ 『いちばんやさしい憲法けんぽう入門にゅうもん有斐閣ゆうひかく 2005 はん だい3はん ISBN 4641122555
  • 大沢おおさわしげるかい編著へんちょ判例はんれいライン 憲法けんぽう』 成文せいぶんどう 2007 ISBN 9784792304294
  • 伊藤いとうじゅくちょ憲法けんぽう伊藤いとうしん条文じょうぶんシリーズ ; 5 弘文こうぶんどう 2007 ISBN 9784335312656
  • はた博行ひろゆき, 阪本さかもとあきらなり へん憲法けんぽうフォーラム』有信ありのぶどうだかぶんしゃ 2005 ISBN 484201055X

参考さんこうURL[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]