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国鉄3020形蒸気機関車 - Wikipedia コンテンツにスキップ

国鉄こくてつ3020かたち蒸気じょうき機関きかんしゃ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
きのえたけし鉄道てつどう 10(鉄道てつどういん 3020)

国鉄こくてつ3020かたち蒸気じょうき機関きかんしゃ(こくてつ3020がたじょうききかんしゃ)は、かつて日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう前身ぜんしんである鉄道てつどういん鉄道てつどうしょう在籍ざいせきしたタンクしき蒸気じょうき機関きかんしゃである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

もとは、きのえたけし鉄道てつどう1897ねん明治めいじ30ねん)10がつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくブルックス・ロコモティブ・ワークスで3りょう製造せいぞう番号ばんごう2836 - 2838)を製造せいぞう輸入ゆにゅうした、車軸しゃじく配置はいち2-6-2(1C1)で2気筒きとう単式たんしき飽和ほうわしき機関きかんしゃである。輸入ゆにゅうあつかいはアメリカン・トレイディングであった。きのえたけし鉄道てつどうでの形式けいしきK3かたち番号ばんごう10 - 12であった。1906ねん明治めいじ39ねん)、きのえたけし鉄道てつどう国有こくゆうされたが、しばらくはきのえたけし鉄道てつどう時代じだい形式けいしき番号ばんごう使用しようされた。その1909ねん明治めいじ42ねん)には鉄道てつどういん車両しゃりょう称号しょうごう規程きてい制定せいていされ、ほん形式けいしき3020かたち (3020 - 3022) にあらためられた。

ボイラーはストレートトップしきで、だい2かんどうじょう蒸気じょうきドームが、だい1かんどうしつじょうにそれぞれ1ずつすなばこ設置せっちされている。安全弁あんぜんべんは、蒸気じょうきドームと後部こうぶすなばこあいだしつじょう設置せっちされている。ぜんはしはりから後端こうたんはりまで一直線いっちょくせんとおされたあゆいた(ランボード)が特徴とくちょうてきで、その上部じょうぶにシリンダべんしつとむきしのだい1動輪どうりんかおをのぞかせており、みぞがたこう使用しようしたはしはりなどにブルックスせい機関きかんしゃ特徴とくちょう保持ほじするが、がわ水槽すいそう運転うんてんしつまわりにはブルックスせい特徴とくちょうである曲線きょくせんてきなデザインはもちいられておらず、すみばった印象いんしょうである。

国有こくゆう足尾線あしおせん使用しようされ、1923ねん大正たいしょう12ねんまつ全車ぜんしゃ廃車はいしゃとなった。そのうち 3022 が西武鉄道せいぶてつどうきゅう)にはらげられ、同社どうしゃ6として貨物かもつ列車れっしゃ牽引けんいんよう使用しようされたが、晩年ばんねん川越かわごえながらく放置ほうちされ、1938ねん昭和しょうわ13ねん)9がつ廃車はいしゃ解体かいたいされた。

ほん形式けいしきは、手頃てごろおおきさと性能せいのう国産こくさん対象たいしょうとなり、汽車きしゃ製造せいぞう日立製作所ひたちせいさくしょ同系どうけい製造せいぞうされた。国有こくゆう鉄道てつどうせきたものでは、3070かたち2930かたちがあげられる。

主要しゅようしょもと[編集へんしゅう]

  • 全長ぜんちょう : 9,881mm
  • 全高ぜんこう : 3,708mm
  • 全幅ぜんぷく : 2,438mm
  • 軌間きかん : 1,067mm
  • 車軸しゃじく配置はいち : 2-6-2(1C1)
  • 動輪どうりん直径ちょっけい : 1,219mm
  • べん装置そうち : スチーブンソンしきアメリカがた
  • シリンダー(直径ちょっけい×行程こうてい) : 356mm×508mm
  • ボイラー圧力あつりょく : 11.6kg/cm2
  • 格子こうし面積めんせき : 1.3m2
  • ぜんつてねつ面積めんせき : 72.3m2
    • 煙管きせる蒸発じょうはつでんねつ面積めんせき : 63.9m2
    • しつ蒸発じょうはつでんねつ面積めんせき : 8.4m2
  • ボイラーすい容量ようりょう : 2.4m3
  • 煙管きせる直径ちょっけい×ちょうサ×かず) : 44.5mm×2,692mm×170ほん
  • 機関きかんしゃ運転うんてん整備せいび重量じゅうりょう : 42.25t
  • 機関きかんしゃ空車くうしゃ重量じゅうりょう : 31.83t
  • 機関きかんしゃ動輪どうりんじょう重量じゅうりょう運転うんてん整備せいび) : 30.68t
  • 機関きかんしゃ動輪どうりんじくじゅうだい2動輪どうりんじょう) : 12.35t
  • みずタンク容量ようりょう : 5.44m3
  • 燃料ねんりょう積載せきさいりょう : 1.72t
  • 機関きかんしゃ性能せいのう
    • シリンダ引張ひっぱちから (0.85P): 5,210kg
  • ブレーキ装置そうち : ブレーキ蒸気じょうきブレーキ

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 臼井うすい茂信しげのぶ国鉄こくてつ蒸気じょうき機関きかんしゃ小史しょうし」1956ねん鉄道てつどう図書としょ刊行かんこうかいかん
  • 臼井うすい茂信しげのぶ日本にっぽん蒸気じょうき機関きかんしゃ形式けいしき集成しゅうせい」1969ねんまことぶんどう新光しんこうしゃかん
  • 臼井うすい茂信しげのぶ機関きかんしゃ系譜けいふ 2」1972ねん交友こうゆうしゃかん
  • 金田かねだしげるひろし形式けいしきべつ 日本にっぽん蒸気じょうき機関きかんしゃ II」エリエイ出版しゅっぱんかん
  • 金田かねだしげるひろし日本にっぽん蒸気じょうき機関きかんしゃ 私設しせつ鉄道てつどうへん I」エリエイ出版しゅっぱんかん
  • 田中たなか秀夫ひでお中川なかがわ浩一こういち西武鉄道せいぶてつどう蒸気じょうき機関きかんしゃ鉄道てつどうピクトリアル1970ねん2がつごう(No.234)