天竺 熱風 録
『
あとがきで
あらすじ[編集 ]
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吐蕃、
主 な登場 人物 [編集 ]
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王 玄 策 唐国 正使 。漫画 版 では、突厥の血 が入 っているということで中央 アジア寄 りの容姿 とされている。タバコが伝来 していないことを承知 の上 で伊藤 が描 くトリックスター的 なおじさんキャラが用 いるアイテムである煙管 を愛用 している(単行本 1巻 表紙 画 など)。このキャラクターはどちらかと言 えば武闘 派 かトラブルメーカーになることが多 いが、今 作 では味方 を救 うためとはいえ戦争 行為 におよんだことを「外交 の敗北 」として自身 の無能 と嘆 いている。- 蒋師
仁 唐国 副使 。護衛 役 を束 ねる武官 。漫画 版 では母親 が西 胡 (イラン)人 とのことで赤毛 で剛毛 。
遣 天竺 使節 [編集 ]
彼岸 法師 学僧 の一人 で玄奘三蔵 の弟子 。自尊心 が強 く、己 を過大 評価 しがちなところがある。漫画 版 ではかなり恰幅 の良 い体型 。天竺 の数理 学 を修得 することを望 んでいるほか、表音 文字 である「仮名 文字 」の原案 を提示 している。しかし、思考 が先 を行 き過 ぎているのか周囲 を置 いてきぼりにすることも多 い。智 岸 法師 学僧 の一人 で玄奘三蔵 の弟子 。曲 女 城 の政変 から解放 されたのち、彼岸 と共 に海路 組 と旅立 つが獅子 国 (スリランカ)を経 た際 に熱病 に罹 り2人 とも船上 で亡 くなった。漫画 版 ではパっと見 て線 の細 い青年 。ヒマラヤを通過 する途上 に起 きた落石 事故 で氷河 から流 れ出 る激流 に落 ち、玄 策 に救 われる。その際 に原作 では出発 前 に師 である玄 奘が観 た摩 伽 陀の異変 を幻 視 していた。彼岸 と比 べると凡庸 な面 はあるが、彼 の仏教 に関 する考察 をまとめた書簡 の内容 は玄 奘の翻訳 した般若心経 とほぼ同一 だった。王 玄 廓 王 玄 策 の従弟 。玄 策 と師 仁 が牢 を脱 する際 に玄 策 の身代 わりとして残 る。マガダ軍 が敗退 した際 に天竺 諸侯 に発 した檄文 について問 いただされたが、尊師 と協力 して曲 女 城 を開城 させる。唐 への帰還 時 に陸路 を選 んだ玄 策 に対 して海路 を用 いて帰国 した。
天竺 [編集 ]
摩 伽 陀(マガダ)[編集 ]
- アルジュナ
作中 では「阿 祖 那 」と漢字 表記 される。バラモン階級 出身 で、バラモン教 神官 団 の支援 を受 けている元 ・ティーラプクテイ王 。本人 の弁 では、ハルシャ・ヴァルダナ王 逝去 後 に玉座 、領土 、財宝 を受 け継 いだとのことだが、実質 的 には簒奪 。ハルシャ王 時代 の旧主 流派 を弾圧 しているが、自分 の手 を汚 すことは恐 れており、唐 からの使節 も穏便 に送 り返 せばよいものを殺 すでもなく投獄 するにとどめる。脱走 した玄 策 が手配 したネパール・チベット連合 軍 に敗 れる。最終 的 には妻子 共々 唐 に連行 され、長安 で生涯 を終 えた。漫画 版 では名 を聞 いた玄 策 が「阿 羅 那 順 」と訳 していた。那 羅 延 娑婆 寐(ナーラーヤナ・スヴァーミン)- 200
歳 を自称 する老 バラモン。玄 策 たちが入 れられた牢 に後 から入 れられてきた胡散臭 いジジイで、バラモン神官 団 に讒訴 されたというが、牢番 に贋金 を渡 して融通 を利 かせたり奇術 で相手 を騙 すなどかなりのナマグサ。達磨 の師匠 を自認 する(達磨 は仏教 僧 なので破門 したとのこと)。経典 を否定 し、玄奘三蔵 をただの収集 家 と評 したため、彼岸 とは仲 が悪 い。 天竺 を出 て、中華 の地 に赴 く願望 があり、玄 策 と師 仁 が牢 を脱 する際 に自身 が万 が一 に備 えて用意 していた抜 け穴 を提供 する。その後 、元々 微罪 だったこともあって半月 ほどで釈放 されるが、どうやったのか王城 に潜 り込 んでアルジュナの前 に引 き出 された玄 廓 を保護 した。唐 に渡 ってからは長生 の秘薬 を種 に庇護 を得 るが、太 宗 の存命 中 には間 に合 わず、跡 を継 いだ高 宗 皇帝 にはまともに相手 にされなかった。10年 経 っても矍鑠 としているが、まったく漢語 を覚 えようとしなかったため、登城 する際 には玄 策 が付 き合 わされている。漫画 版 では玄 策 たちより先 に牢 に入 れられていた。多少 怪 しいが漢語 を操 る。玄 廓 を保護 した際 、一見 して分 からないレベルの変装 をしていたほか、アルダナリーシュバラに幻 力 (マーヤー)による妨害 をした際 には「第 3の目 」が開 いていた。10年 後 には三蔵 のもとを訪 れては遠慮 のない喧嘩 をする関係 となっている(義 岸 いわく「師父 がムキになる相手 はあの方 くらい」)。- ヤスミナ
故 ハルシャ・ヴァルダナ王 の妹 ・ラージャシュリーに仕 える女性 。玄 策 と師 仁 が曲 女 城 を脱出 する際 には案内 した。10年 後 、玄 策 が三 度目 の修好 使節 として訪 れた際 には追放 されたアルジュナに代 わってマガダ国王 となったチーバシーナ王 (地 婆 西 那 )の后 となっていた。漫画 版 では配下 の子供 たちを使 って陽動 しており、子供 たちのデザインは伊藤 がコミカライズをした作品 「荒野 に獣 慟哭 す」の独 覚 兵 12神 将 だった。王 太子 /義 岸 - アルジュナの
息子 。両親 に似 ず聡明 で、王位 を返上 し祖国 であるティーラプクティに帰 ることを勧 める。玄 策 によって捕 らえられた両親 共々 、唐 に連行 される。後 に仏門 に入 り、玄奘三蔵 の弟子 となった。出家 してからは語学 に精通 し、梵語 の漢 訳 のみならず漢語 の梵訳を行 っている。 漫画 版 では「ヴィマル(意味 は「純粋 」)」と呼 ばれていて、両親 からは愛情 を受 けて育 っていたが、母親 はアルダナリーシュバラに篭絡 されていることからアルジュナの実子 であるかも疑問 を持 たれる。
アナング・プジャリ[編集 ]
- アルダナリーシュバラ
- アルジュナの
側 に仕 える女 。幻 力 (マーヤー)を使 い、その身 は男女 双方 の能力 を兼 ね備 える両性 具有 者 (ヒジュラー)。ナーラーヤナスヴァーミンには「素人 権力 者 」と言 われたが、アーリアとドラヴィダの血 を合 わせて受 け継 ぐ子 を産 んで天竺 を統一 させることを望 んでいた。 - チャンダ・ムンダ
三面 の仮面 を被 った男 。2対 4本 の腕 を持 つように見 えるが、実体 は足首 の無 い兄 ・チャンダとシャム双生児 であるムンダの二人 羽織 。ムンダは二 人 の人間 が重 なり合 って混 ざったような姿 で左右 の腕 の脇 には小 さな腕 が生 えており、心臓 も二 つある。旧 ハルシャ王 派 の粛清 帰 りに脱獄 した玄 策 と師 仁 を発見 。追跡 して戦闘 となるがチャンダを殺 されムンダも瀕死 の傷 を負 う。その屈辱 からアルダナリーシュバラへの復命 もなしに2人 を追 いネパールとの国境 で倒 される。ムンダは己 の容姿 にコンプレックス以上 にインパクトがあると自覚 していたようだが、玄 策 の「人 の容姿 に驚 くなんて失礼 だろ」と言 われていた。- ヴァンダカ
- マガダ
軍 内 の精鋭 「蟒魔(ヴリトラ)部隊 」を率 いる将軍 。本来 は指揮 官 になれる階級 ではないが、身体 に七 つあるチャクラ部位 に埋 め込 んだ金剛石 の効果 によって常軌 を逸 した膂力 を誇 る。ロンツォン将軍 を一騎打 ちでも圧倒 するが、師 仁 に攻撃 を加 えようとした瞬間 、割 り込 んだラトナ将軍 にこめかみを射抜 かれチャクラに埋 め込 んだ金剛石 も弾 けるように外 れた結果 、エネルギーを出 し尽 くして戦死 した。 - アガースラ
- アルダナリーシュバラと
共 にアルジュナの側 に仕 える女 。アルジュナが出陣 した際 には歌 を吟 じて鼓舞 していたほか、鞭 剣 (ウルミ)を使 いラトナと戦 うが、戦車 の車輪 に巻 き込 まれてひき潰 された。
天竺 その他 [編集 ]
- バースカラヴァルマン
東 天竺 にあるカーマルーパ国王 。別名 として「童子 (クマーラ)王 」の尊称 をもつ。元々 アルジュナに対 しては不快 感 を持 っていたが、玄 策 がバラ撒 いた檄文 が届 くまで動 くことは無 かった。アルジュナ軍 との戦闘 が決 した場 に現 れ、連合 軍 では面倒 見切 れないアルジュナ軍 捕虜 を引 き受 けた。漫画 版 では二 つ名 通 り、子供 と大差 ない背丈 の小男 。玄 策 にこのままマガダ国 を奪 ってしまえと唆 すが、上手 く躱 される。国 を治 めるのに役立 つなら宗旨 にこだわらないタイプだが、ハルシャ王 に対 しても一定 の敬意 を持 っている。
泥 婆 羅 [編集 ]
- ナレーンドラ・デーヴァ
泥 婆 羅 王 。新書 版 での刊行 当時 はアムシュヴァルマン王 とされていたが、のちに作者 が当時 のネパール王 を特定 できたためノベルス版 より変更 された。アムシュヴァルマンは祖父 にあたる。- ラトナ
将軍 。史料 に性別 が明記 されていないことから漫画 版 では女性 となっている。また、戦場 においては有能 かつ精強 な武人 だが、腹芸 の類 はまったくできないように描 かれている。
吐蕃[編集 ]
論 仲 賛 (ロンツォン・ツァンポ)- チベットの
将軍 。漫画 版 ではもっぱら「ロンツォン将軍 」と称 され、玄 策 からは厳 つい容姿 から「イエティさん」と呼 ばれている。
書誌 情報 [編集 ]
新潮社 、2004年 、ISBN 978-4-10-471001-0- ノン・ノベル(
祥伝社 )、2007年 、ISBN 978-4-396-20825-7 祥伝社 文庫 (祥伝社 )、2011年 、ISBN 978-4-396-33682-0表紙 画 は藤田 和 日 郎 、解説 は辻村 深 月
漫画 版 作画 :伊藤 勢 、ヤングアニマルコミックス(白泉社 )、全 6巻 - 2017
年 5月 19日 発売 、ISBN 978-4-592-14853-1 - 2017
年 9月 29日 発売 、ISBN 978-4-592-14854-8 - 2018
年 2月 28日 発売 、ISBN 978-4-592-14855-5 - 2018
年 8月 29日 発売 、ISBN 978-4-592-16254-4 - 2019
年 2月 29日 発売 、ISBN 978-4-592-16255-1[2] - 2019
年 7月 29日 発売 、ISBN 978-4-592-16256-8[3]
- 2017