寺田てらだ省しょう帰き

寺田てらだ 省しょう帰き（てらだ せいき、1857年ねん5月6日にち（安政あんせい4年ねん4月がつ13日にち）- 1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）12月9日にち）は、日本にっぽんの教育きょういく者しゃ、実業じつぎょう家か、政治せいじ家か。

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん、小樽おたる貨物かもつ火災かさい保険ほけん株式会社かぶしきがいしゃ社長しゃちょう、富国ふこく火災かさい海上かいじょう保険ほけん株式会社かぶしきがいしゃ社長しゃちょうなどを歴任れきにんした。

経歴けいれき

下総しもうさ国こく相馬そうま郡ぐん井野いの村むら（現げん・茨城いばらき県けん取手とりで市し）で、農業のうぎょう・寺田てらだ伊兵衛いへえの二男じなんとして生うまれる。

1877年ねん、千葉ちば県けん師範しはん学校がっこうを卒業そつぎょう。千葉ちば県けん行徳ぎょうとく小学校しょうがっこう長ちょう、山形やまがた県けん鐘しょう秀しげる学校がっこう長ちょう、京都きょうと府ふ属ぞく兼けん京都きょうと府ふ高等こうとう女学校じょがっこう教諭きょうゆを歴任れきにん。1890年ねん、釧路くしろ小学しょうがく校長こうちょうに転てんじた。

1892年ねん、榎本えのもと武揚ぶよう、北垣きたがき国道こくどうが所有しょゆうする小樽おたるの十じゅう万まん余よ坪つぼを宅地たくちとして開発かいはつする際さい、その経営けいえいを行おこなう北辰ほくしん社しゃの主幹しゅかんに就任しゅうにん。その後ご、小樽おたる商業しょうぎょう会議かいぎ所しょ特別とくべつ議員ぎいん、北海道ほっかいどう水力すいりょく電気でんき取締役とりしまりやく、旭川あさひかわ市街しがい軌道きどう社長しゃちょう、小樽おたる運輸うんゆ社長しゃちょう、小樽おたる漁港ぎょこう社長しゃちょうなどを務つとめた。また、保険ほけん業ぎょうにも携たずさわっており、1921年ねん10月4日にちに小樽おたる貨物かもつ火災かさい保険ほけんの社長しゃちょうに就任しゅうにんし、翌年よくねん1月がつ28日にちに同社どうしゃを富国ふこく火災かさい海上かいじょう保険ほけんに改組かいそした。その後ごも富国ふこく火災かさい海上かいじょう保険ほけんの経営けいえいに尽力じんりょくしたが、1925年ねんに同社どうしゃが片倉かたくら財閥ざいばつの傘下さんかに入はいることになり、同年どうねん1月がつに社長しゃちょうの座ざを片倉かたくら脩一しゅういちに譲ゆずった。

政界せいかいでは、小樽おたる区く会議かいぎ員いん、同どう議長ぎちょう代理だいり者しゃなどを歴任れきにんし、小樽おたる公正こうせい会かい（立憲りっけん政友せいゆう会かい）の中心ちゅうしん人物じんぶつであった。1917年ねん4月がつ、第だい13回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょにおいて北海道庁ほっかいどうちょう小樽おたる区くで金子かねこ元三郎もとさぶろうと激はげしく選挙せんきょ戦せんで戦たたかうが僅少きんしょうで落選らくせん。しかし、両派りょうはで多数たすうの選挙せんきょ違反いはん者しゃを出だし、同年どうねん10月がつ13日にち、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん選挙せんきょ法ほう違反いはん事件じけんについて札幌さっぽろ地方裁判所ちほうさいばんしょでの裁判さいばん確定かくていにより金子かねこが議員ぎいんを退職たいしょくし、寺田てらだが繰上くりがみで衆議院しゅうぎいん議員ぎいんに就任しゅうにんした。次つぎの第だい14回かい総そう選挙せんきょでは、憲政けんせい会かいの山本やまもと厚あつし三さんと大だい激戦げきせんの末すえに僅少きんしょうで落選らくせん。その後ご、政友せいゆう会かい北海道ほっかいどう支部しぶ幹事かんじ長ちょうを務つとめた。

編著へんちょ

• 『民間みんかん算術さんじゅつ書しょ』上下じょうげ、三友みとも堂どう、1881年ねん。

親族しんぞく

• 長男ちょうなん 寺田てらだ省一しょういち（農林省のうりんしょう水産すいさん局長きょくちょう）

参考さんこう文献ぶんけん

• 衆議院しゅうぎいん・参議院さんぎいん編へん『議会ぎかい制度せいど百ひゃく年ねん史し - 衆議院しゅうぎいん議員ぎいん名鑑めいかん』大蔵省おおくらしょう印刷いんさつ局きょく、1990年ねん。
• 金子かねこ信しん尚なお編へん『北海道ほっかいどう人名じんめい辞書じしょ』第だい二に版はん、北海ほっかい民みん論ろん社しゃ、1923年ねん。
• 人事じんじ興信所こうしんじょ編へん『人事じんじ興信録こうしんろく』第だい5版はん、1918年ねん。

ビジネス
先代せんだい （新設しんせつ）	富国ふこく火災かさい海上かいじょう保険ほけん社長しゃちょう 初代しょだい：1922年ねん - 1925年ねん	次代じだい 片倉かたくら脩一しゅういち
先代せんだい 藤山ふじやま要吉ようきち	小樽おたる貨物かもつ火災かさい保険ほけん社長しゃちょう 第だい2代だい：1921年ねん - 1922年ねん	次代じだい （廃止はいし）