憲政けんせい本ほん党とう

日本にっぽんの政党せいとう

憲政けんせい本ほん党とう
成立せいりつ年月日ねんがっぴ	1898年ねん11月3日にち
前身ぜんしん政党せいとう	憲政けんせい党とう（一部いちぶ、進歩しんぽ党とう系けい）
解散かいさん年月日ねんがっぴ	1910年ねん3月13日にち
解散かいさん理由りゆう	新党しんとう結成けっせいのため
後継こうけい政党せいとう	立憲りっけん国民党こくみんとう

憲政けんせい本ほん党とう（けんせいほんとう）は、明治めいじ時代じだいの日本にっぽんの政党せいとうである（1898年ねん11月3日にち - 1910年ねん3月13日にち）。

概要がいよう

大日本帝国だいにっぽんていこくの国政こくせいにおいて、二に大だい政党せいとうの一翼いちよくを担になった立憲りっけん改あらため進しん党とうから立憲りっけん民政みんせい党とうに至いたる系譜けいふの中なかに属ぞくする。明治めいじ後期こうき、超然ちょうぜん主義しゅぎを標榜ひょうぼうする藩閥はんばつ政府せいふと議会ぎかいで対立たいりつしたが、二に大だい政党せいとうの雄ゆうである立憲りっけん政友せいゆう会かいが安定あんてい的てきに政権せいけん与党よとうである続つづけた桂園けいえん時代じだいと時期じきが被こうむっていたこともあり、全ぜん期間きかんを経へて与党よとうの座ざを獲得かくとくすることはなかった。

党とう史し

初期しょき議会ぎかい期きの帝国ていこく政府せいふは、表向おもてむきは衆議院しゅうぎいんの各かく政党せいとうとの連携れんけいは取とらない超然ちょうぜん主義しゅぎを標榜ひょうぼうしつつ、実際じっさいには当時とうじの議会ぎかいの二に大だい勢力せいりょくであった進歩しんぽ党とうと自由党じゆうとうのどちらか片方かたがたと連立れんりつを組くんでいたが、1898年ねん、第だい3次じ伊藤いとう内閣ないかくが地租ちそ増徴ぞうちょうを標榜ひょうぼうして二に大だい政党せいとうの両方りょうほうと対立たいりつ、少数しょうすう与党よとう状態じょうたいになると、自由党じゆうとうと進歩しんぽ党とうは連携れんけいを深ふかめて合同ごうどう、憲政けんせい党とうを発足ほっそくさせる。憲政けんせい党とうは結党けっとう直後ちょくごに勢いきおいそのままに大命たいめい降下こうかを受うけて、史上しじょう初はつの政党せいとう内ない閣かくである第だい1次じ大隈おおくま内閣ないかく（隈くま板いた内ない閣かく）が成立せいりつする。が、同どう内閣ないかくは政権せいけん運営うんえいの拙つたなさや党内とうない対立たいりつが原因げんいんで、ほどなくして立たち行ゆかなくなる。

この時とき、内務省ないむしょうを抑おさえていた旧きゅう自由党じゆうとう系けいが旧きゅう進歩しんぽ党とう系けいを出だし抜ぬく形かたちで憲政けんせい党とうを解党かいとう、同名どうめいの新しん政党せいとうを再さい結成けっせいする（綱領こうりょう、規約きやくはそのままで、党とう役員やくいんのみ旧きゅう自由党じゆうとう系けいに差さし替かえ）という荒業あらわざにより、「憲政けんせい党とう」の看板かんばんを乗のっ取とることに成功せいこうする。追おい出だされた旧きゅう進歩しんぽ党とうは、これに対抗たいこうして正式せいしきな党とう大会たいかいを開催かいさいしようとしたが、旧きゅう自由党じゆうとう系けいが掌握しょうあくしていた内務省ないむしょうはこれを違法いほうな政治せいじ集会しゅうかいと認定にんていして開催かいさいを許可きょかせず、11月2日にちには旧きゅう進歩しんぽ党とう系けいに対たいして、同一どういつの政党せいとう名めいを用もちいて結社けっしゃを行おこない（旧きゅう自由党じゆうとう系けい）憲政けんせい党とうの政治せいじ活動かつどうを妨害ぼうがいを企くわだてたとして、「憲政けんせい党とう」という名称めいしょうの使用しよう禁止きんし命令めいれいが発はっせられた。このため、やむなく旧きゅう進歩しんぽ党とう系けいは11月3日にちにこちらもほぼ旧きゅう憲政けんせい党とうの綱領こうりょうを継承けいしょうした憲政けんせい本ほん党とうを発足ほっそくさせた。また、第だい1次じ大隈おおくま内閣ないかくも、旧きゅう進歩しんぽ党とうのみの単独たんどく内ない閣かくとして継続けいぞくしようとしたが認みとめられず、政権せいけんも失うしなうこととなった。

その後ご成立せいりつした第だい2次じ山やま縣内けんない閣かくに対たいしては野党やとうとして臨のぞむが、同どう内閣ないかくは憲政けんせい党とうを与党よとうとして少数しょうすう与党よとうから脱だっすると、懸案けんあんの地租ちそ増徴ぞうちょうを成立せいりつさせる。また、続つづいて成立せいりつした第だい4次じ伊藤いとう内閣ないかくは、支持しじ母体ぼたいとして新しん政党せいとう立憲りっけん政友せいゆう会かいを結党けっとうすると、憲政けんせい党とうは解党かいとうして丸まるごと合流ごうりゅう、引ひき続つづき政権せいけん与党よとうの座ざを維持いじする。一方いっぽうで、憲政けんせい本ほん党とうからは尾崎おざき行雄ゆきおらが離党りとうして政友せいゆう会かい発会はっかいに参加さんか、義和よしかず団だんの乱らん後ごの増税ぞうぜい問題もんだいを巡めぐる議員ぎいんの離党りとう（三さん四よん倶楽部くらぶ結成けっせい）や足尾あしお銅山どうざん鉱毒こうどく事件じけんを巡めぐって党とうの対応たいおうを批判ひはんした田中たなか正造しょうぞうの離党りとうなど、党勢とうせい不振ふしんが続つづき、政友せいゆう会かいに差さを付つけられることになった。憲政けんせい本ほん党とうは、空席くうせきとなっていた総理そうり（党首とうしゅ）に、旧きゅう進歩しんぽ党とう時代じだいからの党首とうしゅ格かくであった大隈おおくま重信しげのぶが正式せいしきに就任しゅうにんして対抗たいこうしたが、劣勢れっせい挽回ばんかいには至いたらなかった。

1901年ねん、第だい1次じ桂かつら内閣ないかくが成立せいりつ、政友せいゆう会かいが野党やとうに転てんじて政権せいけん攻撃こうげきを開始かいしすると、憲政けんせい本ほん党とうは政権せいけんの政策せいさくを支持しじして政権せいけん参加さんかを目論もくろむものの、桂かつら内閣ないかくに拒否きょひされた。そこで政友せいゆう会かいと同盟どうめいを結むすんで政権せいけんを崩壊ほうかい寸前すんぜんにまで追おい込こむ一方いっぽう、国民こくみん同志どうし会かいと結むすんで対外たいがい硬かた運動うんどうを主導しゅどうした。ところがその後ご、政友せいゆう会かいは伊藤いとう総裁そうさいの斡旋あっせんで桂かつら首相しゅしょうとの間あいだで妥協だきょうが成立せいりつ、将来しょうらいの政権せいけん授受じゅじゅの密約みつやくによって連立れんりつ与党よとうに復帰ふっきすると、またしても政権せいけん復帰ふっきのめどは立たたなくなった。1904年ねんに勃発ぼっぱつした日にち露ろ戦争せんそうは他た政党せいとうとともに政府せいふを全面ぜんめん協力きょうりょくしたが、同どう戦争せんそうの講和こうわ条約じょうやくであるポーツマス条約じょうやくへの態度たいどを巡めぐって政友せいゆう会かいは賛成さんせい、憲政けんせい本ほん党とうは反対はんたいと態度たいどがわかれる。反対はんたい派はが暴発ぼうはつした日比谷ひびや焼やき討うち事件じけんに政友せいゆう会かいが距離きょりをとったのが決定けってい打だとなり、1906年ねん1月がつ、政友せいゆう会かいの西園寺さいおんじ公望きんもち総裁そうさいへの政権せいけん授受じゅじゅが達成たっせい、第だい1次じ西園寺さいおんじ内閣ないかくが成立せいりつする。

以降いこう、桂かつら率ひきいる藩閥はんばつ政府せいふ首脳しゅのうと西園寺さいおんじ率ひきいる政友せいゆう会かいの妥協だきょうによる政権せいけん寡占かせんが成立せいりつして（桂園けいえん時代じだい）、憲政けんせい本ほん党とうら他た政党せいとうは付つけ入いるスキが無なくなってしまう。憲政けんせい本ほん党とうは、鉄道てつどう国有こくゆう化かに反対はんたいする等ひとし、桂園けいえん間あいだの離反りはんを画策かくさくするが、党とうの再建さいけん策さくを巡めぐって大隈おおくまと他たの幹部かんぶの間あいだの対立たいりつが激化げきか、1907年ねん1月がつ20日はつかには大隈おおくまが総理そうりを辞任じにんして引退いんたいを表明ひょうめいした。

その後ご、大石おおいし正巳まさみを中心ちゅうしんとした、桂かつらや吏党系けい政党せいとうなどと合同ごうどうして反はん政友せいゆう会かい新党しんとうを結成けっせいしようとする「改革かいかく派は」と、犬いぬ養やしなえ毅あつしを中心ちゅうしんとした、立憲りっけん改あらため進しん党とう以来いらいの民みん党とう路線ろせんを擁護ようごする「非ひ改革かいかく派は」が対立たいりつを続つづけた。1909年ねん、改革かいかく派はが掌握しょうあくしていた党とう執行しっこう部ぶは犬いぬ養やしなえ除名じょめいを決定けっていする。しかし、代議士だいぎし会かいを掌握しょうあくした非ひ改革かいかく派ははこの決定けっていを無効むこうとしたため党とう分裂ぶんれつの危機ききに陥おちいった。ところが、直後ちょくごに日にち糖とう事件じけんが発生はっせいして改革かいかく派は側がわから逮捕たいほ者しゃを出だすと、流ながれは一気いっきに非ひ改革かいかく派はに傾かたむいた。このため、改革かいかく派はは犬いぬ養やしなえの除名じょめいを取とり下さげて非ひ改革かいかく派はに屈くっすることになった。その後ご、又新またしん会かい、戊つちのえ申さる倶楽部くらぶなどの民みん党とう系けい非ひ政友せいゆう会かい各党かくとうの合同ごうどうによって立憲りっけん国民党こくみんとうとなり解党かいとうする。

後こう史し

上述じょうじゅつのように、民みん党とう非ひ政友せいゆう会かい政党せいとうの合同ごうどうによって後継こうけい政党せいとう立憲りっけん国民党こくみんとうに改組かいそしたが、改革かいかく派は・非ひ改革かいかく派はの対立たいりつが収拾しゅうしゅうされたわけではなく、大正たいしょう政変せいへんを機きに桂かつら首相しゅしょうが第だい三さん勢力せいりょくというべき立憲りっけん同志どうし会かいを発会はっかいすると、これへの対応たいおうを巡めぐって立憲りっけん国民党こくみんとうは分裂ぶんれつ、非ひ政友せいゆう会かい系けい民みん党とうの離合りごう集散しゅうさんは更さらに長期ちょうき化かすることになる。

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