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東宮と月池 - Wikipedia コンテンツにスキップ

東宮とうぐうと月つき池ち

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
慶州けいしゅう 東宮とうぐうと月つき池ち
경주 동궁과 월지
(Donggung Palace and Wolji Pond, Gyeongju)
臨海りんかい殿どの址し・雁かり鴨池かもいけ
大韓民国だいかんみんこく指定してい史跡しせき第だい18号ごう
（1963年ねん1月がつ21日にち指定してい）
種類しゅるい遺跡いせき（宮殿きゅうでん〈別宮べつみや〉・苑えん池ち）
所在地しょざいち大韓民国の旗 韓国かんこく
慶尚北道けいしょうほくどう 慶州けいしゅう市し仁じん旺洞517番地ばんち一帯いったい
座標ざひょう北緯ほくい35度ど50分ふん05秒びょう 東経とうけい129度ど13分ふん36秒びょう / 北緯ほくい35.83472度ど 東経とうけい129.22667度ど / 35.83472; 129.22667座標ざひょう: 北緯ほくい35度ど50分ふん05秒びょう 東経とうけい129度ど13分ふん36秒びょう / 北緯ほくい35.83472度ど 東経とうけい129.22667度ど / 35.83472; 129.22667
面積めんせき350,042m2
建設けんせつ統一とういつ新しん羅ら時代ときよ
管理かんり者しゃ慶州けいしゅう市し
所有しょゆう者しゃ慶州けいしゅう市しほか
ウェブサイト국가문화유산포털
ユネスコ世界せかい遺産いさん
所属しょぞく慶州けいしゅう歴史れきし地域ちいき
登録とうろく区分くぶん文化ぶんか遺産いさん: (2), (3)
参照さんしょう976
登録とうろく2000年ねん(第だい24回かい委員いいん会かい)
東宮と月池の位置（大韓民国内）
東宮と月池
大韓民国だいかんみんこくにおける慶州けいしゅう 東宮とうぐうと月つき池ち
경주 동궁과 월지
(Donggung Palace and Wolji Pond, Gyeongju)の位置いち

東宮とうぐうと月つき池ち（とうぐうとげつち、ハングル: 동궁과 월지〈トングンクァウォルチ〉）は、韓国かんこくの慶尚北道けいしょうほくどう慶州けいしゅう市し仁じん旺洞（ハングル: 인왕동〈インワンドン〉）に位置いちする新しん羅ら時代じだいの王宮おうきゅうであった月つき城じょうの東北とうほくにある別宮べつく跡あとである。雁かり鴨池かもいけ（がんおうち、ハングル: 안압지〈アナプチ〉）の名称めいしょうで広ひろく知しられる。1963年ねん1月がつ21日にち、大韓民国だいかんみんこく指定してい史跡しせき第だい18号ごうに[1]慶州けいしゅう臨海りんかい殿どの址し（ハングル: 경주 임해전지）として指定していされ[2]、2011年ねん7月がつには、雁かり鴨池かもいけを新しん羅ら時代じだいの月つき池ちであると認みとめ[3]、指定してい名称めいしょうを慶州けいしゅう東宮とうぐうと月つき池ち（ハングル: 경주 동궁과 월지）に変更へんこうした[4]。2000年ねん11月、国際こくさい連合れんごう教育きょういく科学かがく文化ぶんか機関きかん（ユネスコ、UNESCO）の世界せかい遺産いさん（文化ぶんか遺産いさん）に登録とうろくされた慶州けいしゅう歴史れきし地域ちいき（慶州けいしゅう歴史れきし遺跡いせき地区ちく、ハングル: 경주역사유적지구）の一部いちぶでもある[5][6]。

名称めいしょう・時代じだい

[編集へんしゅう]

東宮とうぐうと月つき池ちは、以前いぜんより雁かり鴨池かもいけという名称めいしょうで知しられた。新しん羅ら滅亡めつぼうの後のちに荒あれ果はて、池いけに雁かり（がん、かり）や鴨かも（かも）が飛来ひらいするだけになった高こう麗うらら時代じだい以降いこう、朝鮮ちょうせん時代じだいの文人ぶんじん墨客ぼっかくに詠よまれ[注ちゅう 1]、雁かり鴨池かもいけと称しょうされるようになったといわれる[8][9]。このほか朝鮮ちょうせん時代じだいの文人ぶんじん、金時きんとき習（1435-1493年ねん）の『四よん遊ゆう録ろく』の詩文しぶんにある「安やす夏なつ池ち」が[注ちゅう 2][11]、漢かん字音じおんの近ちかい雁かり鴨池かもいけに置換ちかんされたともいわれる。「雁かり鴨池かもいけ」は朝鮮ちょうせん時代じだい初期しょきの15世紀せいき、1481年ねんの地理ちり書しょ『東国とうごく輿地よち勝しょう覧らん』が初出しょしゅつであり[7]、また朝鮮ちょうせん後期こうき17世紀せいき以降いこうの『東京とうきょう雑記ざっき（朝鮮ちょうせん語ご版ばん）』[12]にも記しるされる[注ちゅう 3][13]。

雁かり鴨池かもいけ　在天ざいてん柱ばしら寺てら北きた　文武ぶんぶ王おう於宮内ない爲ため池ち　積せき石せき爲山いざん　象ぞう巫みこ山やま十じゅう二に峯みね　種たね花卉かき養やしなえ禽　其西有ゆう臨海りんかい殿どの ……
（雁かり鴨池かもいけは天てん柱ばしら寺てらの北きたにある。文武ぶんぶ王おうが宮内くないに池いけをつくった。石いしを積つんで山やまにし、巫みこ山やま十じゅう二に峯みねをかたどり、草花くさばなを植うえ鳥とりを養やしなった。その西にしに臨海りんかい殿どのがあり……[14]）
—『東國とうごく輿地よち勝しょう覽らん』[15]慶州けいしゅう条じょう[16]

雁かり鴨池かもいけの呼称こしょうは後世こうせいのものであるが[7][17]、『三さん国史こくし記き』の文武ぶんぶ王おう14年ねん（674年ねん）2月がつに[18]同様どうようの記述きじゅつが認みとめられ、不ふ特定とくていながらも[17][19]、同おなじ池ちの造成ぞうせいを記しるすものとされる[16]。

宮内くない穿ほじ池いけ造山つくりやま　種たね花はな草そう　養やしなえ珍ちん禽奇獸じゅう
（宮内くないに池いけを掘ほって山やまを造つくり、花はなや草くさを植うえ、珍めずらしい鳥とりや奇異きいな動物どうぶつを養やしなう[17][20]。）
—『三さん國史こくし記き』巻まき7 文武ぶんぶ王おう14年ねん2月がつ条じょう[16][19]

一方いっぽう、同おなじく景けい徳王とくおう19年ねん（760年ねん）2月がつにも、宮中きゅうちゅうに大池おおいけを掘ほったことが記しるされている[21][注ちゅう 4]。これは同おなじ苑えん池ちの拡張かくちょう・整備せいびとされるほか、別べつ池ちがあったことは確認かくにんされていないものの、東京とうきょう雑記ざっきにある百武ももたけ池ちに関連かんれんする可能かのう性せいなども考かんがえられる[13]。

『三さん国史こくし記き』によれば、文武ぶんぶ王おう19年ねん（679年ねん）、東宮とうぐうが創建そうけんされたことが記しるされる[22][23]。

創造そうぞう東宮とうぐう　始はじめ定てい内外ないがい諸しょ門もん額がく號ごう
（東宮とうぐうをはじめて作つくり、はじめて内外ないがい諸しょ門もんの額がく号ごうを定さだめた[23][24]。）
—『三さん國史こくし記き』巻まき7 文武ぶんぶ王おう19年ねん条じょう
「儀ぎ鳳おおとり四よん年ねん皆みな土ど」銘めい平ひら瓦かわら
（国立こくりつ慶州けいしゅう博物館はくぶつかん）[25]

雁かり鴨池かもいけ付近ふきんからは、儀ぎ鳳おおとり4年ねん（679年ねん）の「儀ぎ鳳おおとり四よん年ねん皆みな土ど」の銘めいがある平ひら瓦かわらが発見はっけんされており[20][25]、その後ご、雁かり鴨池かもいけの発掘はっくつ調査ちょうさ（1975年ねん3月がつ-1976年ねん12月[26]）により、調しらべ露ろ2年ねん（680年ねん）銘めいの塼（せん[27][28]、ハングル: 전[29]〈ジョン〉）[30]「宝たから相しょう華はな文ぶん塼」が出土しゅつどした[31][32]。また、この発掘はっくつにより「洗あらい宅たく」と記しるされた木簡もっかん[33]、それに「龍王りゅうおう辛からし審しん」や「辛からし審しん龍王りゅうおう」の銘めいを刻きざんだ皿さら・碗わん・平鉢へいばちなどの土器どきが出土しゅつどした[7]、洗あらい宅たく（せんたく〈東宮とうぐう洗あらい宅たく[34]〉）や龍王りゅうおう典てんなどは、月つき池いけ典のり（げつちてん）・月がつ池いけ嶽たけし典てん（げつちがくてん）とともに東宮とうぐうの官かん（職しょく官かん）に認みとめられる[22][35]。

新しん羅ら時代じだいの苑えん池ちの名称めいしょうは、この官かん名めいに見みられる月つき池ちであったと考かんがえられ、同おなじく『三さん国史こくし記き』には、憲けん徳王とくおう14年ねん（822年ねん）春はる正月しょうがつに、王おうの弟おとうとの秀しゅう宗むね（スジョン、次代じだいの興きょう徳王とくおう、在位ざいい826-836年ねん[36]）を副ふく君くん（王おう太子たいし）として月つき池宮いけみやに住すまわせたとある[7][37]。この月つき池宮いけみやは、月つき城じょうの東ひがし（東北とうほく）に造成ぞうせいされ[38]、さらに太子たいし宮みやの意いをあわせ持もつ東宮とうぐうの別称べっしょうとして捉とらえられている[22]。ただし異説いせつとして、東宮とうぐうは「月つき」と関連かんれんがなく、月つき池宮いけみやを東宮とうぐうとは別べつに、月つき城じょうの北側きたがわの堀ほり（垓字[39]、ハングル: 해자〈ヘジャ〉）が統一とういつ新しん羅ら時代じだい以降いこう、池いけに改造かいぞうされて月つき池ちと呼よばれるようになったとして、月つき池宮いけみやを月つき城じょうの北きたの池いけ（堀ほり）付近ふきんと推測すいそくする意見いけんもある[3]。

以母弟おとうと秀しゅう宗むね爲ため副ふく君きみ　入いれ月がつ池宮いけみや
（同母どうぼ弟おとうとの秀しゅう宗むねを副ふく君きみとし、月つき池宮いけみやに入いれた[22]。）
—『三さん國史こくし記き』巻まき10 憲けん德王とくおう14年ねん春はる正月しょうがつ条じょう

『東国とうごく輿地よち勝しょう覧らん』によれば、文武ぶんぶ王おうが造営ぞうえいした雁かり鴨池かもいけの西にしに臨海りんかい殿どのがあり、その礎石そせきはまだ田た畝うねの間あいだに残のこっていたとされる[14][注ちゅう 5]。「臨海りんかい」の名なは文字通もじどおり池いけを海うみに見立みたてたもので[40]、宮城みやぎの門もんの1つにあった臨海りんかい門もんは[41]、海うみを象徴しょうちょうする臨海りんかい殿どのに通つうじる門もんであったと考かんがえられる[42]。

東宮とうぐうの主おも殿どの（正殿せいでん、ハングル: 정전）とされる臨海りんかい殿どのにおいて[43]、孝昭たかあき王おう6年ねん（697年ねん）9月がつに、群臣ぐんしんを臨海りんかい殿どのに招まねいて宴うたげ（うたげ）が催もよおされ[44][45][注ちゅう 6]、恵めぐみ恭きょう王おう5年ねん3月がつ（769年ねん）[47]および憲康のりやす王おう7年ねん3月がつ（881年ねん）にも同様どうように宴会えんかいの開催かいさいが記しるされる[48]。さらに敬けい順じゅん王おう5年ねん春はる2月がつ（931年ねん）には、ついに高こう麗うららの太ふとし祖そを迎むかえるに至いたり、礼れいを尽つくして、臨海りんかい殿どので宴うたげを催もよおした折衝せっしょうの様子ようすが記しるされる[49]。臨海りんかい殿どのは、それまで数すう度どの修築しゅうちくがなされたと見みられ[50]、哀あい荘そう王おう5年ねん（804年ねん）には、ふたたび臨海りんかい殿どのを修繕しゅうぜんし、新あらたに東宮とうぐうの万寿まんす房ぼうを作つくったとされる[40][51][注ちゅう 7]。

遺構いこう・遺物いぶつ

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1954年ねん当時とうじの写真しゃしん

池いけは、面積めんせき1万まん5658平方へいほうメートルで、東西とうざい200メートル、南北なんぼく180メートルの区域くいきに造成ぞうせいされていた。池いけの西にし・南側みなみがわは建物たてものの敷地しきちとして、直線ちょくせん的てきかつ高たかい石いし築きずけ（いしづき）による護岸ごがんが施ほどこされ、東ひがし・北岸ほくがんより2.5メートルほど高たかい。一方いっぽう、東ひがし・北側きたがわは自然しぜんで複雑ふくざつな曲線きょくせんをなして岩いわや築山つきやまが配置はいちされた[52]。池いけの周しゅう長ちょうは1005メートルとなる[40][53]。

池いけには3つの島しまが設もうけられ、北西ほくせいの「中島なかじま」は596平方へいほうメートル、中央ちゅうおうやや南みなみの「小島こじま」が62平方へいほうメートル、南みなみ（南東なんとう）の「大島おおしま」は1094平方へいほうメートルで[54]、すべて人工じんこう島とうとして周囲しゅういには築ちく石いし（つきいし）を用もちいて高たかさ約やく1.7メートルの護岸ごがんが施ほどこされる。3つの島しまは、道教どうきょうの神仙しんせん思想しそうにより三さん神山かみやま（蓬よもぎ萊・方丈ほうじょう・瀛州）を象徴しょうちょうしたとされ、さらに東ひがし・北岸ほくがんの築山つきやまや奇岩きがんにより、史料しりょうにある巫みこ山やま十じゅう二に峯みねを表現ひょうげんしたものと考かんがえられる[55][56]。

入水じゅすい口こう（入水じゅすい溝みぞの石いし槽そう[57]）[58]
1975-1976年ねんの発掘はっくつ調査ちょうさの写真しゃしん（1976年ねん）

1974年ねんからの文化財ぶんかざい管理かんり局きょくの整備せいび事業じぎょうに伴ともない[59]、1975-1976年ねんに本格ほんかく的てきな発掘はっくつ調査ちょうさが実施じっしされ、これにより池いけの南東なんとう端はしに入水じゅすい溝みぞ、北岸ほくがんの中なか間あいだ部ぶ（中島なかじまの東側ひがしがわ[40]）に出水しゅっすい溝みぞが備そなえられていたことも確認かくにんされた[60]。とりわけ入水じゅすい装置そうちに設もうけられた6段階だんかいの構成こうせいのうち[61]、2つの石いし槽そうは[62]カメの形かたちをなし、通過つうかした水みずは2段だんの滝たき状じょうになり池ちに注そそいでいた[63]。また、4段階だんかいからなる排水溝はいすいこうには[61]、水位すいい調節ちょうせつのための装置そうちが施ほどこされていた[64]。

西にし・南側みなみがわには、建物たてもの・回廊かいろう・石垣いしがきの遺構いこうが確認かくにんされた[65]。池いけの西岸せいがん沿ぞいに5つの建物たてものが池いけ側がわに突出とっしゅつしたことが認みとめられ[66][67]、西側にしがわの建物たてものの遺構いこうは、東西とうざい17.8メートル・南北なんぼく16.0メートルの主しゅ殿しんがりを中心ちゅうしんとして、南みなみ・北きたに建物たてものを配置はいちし、北きたの建物たてものの東ひがし・西にしに翼つばさ廊ろうのような建物たてものが備そなえられ、それらの建物たてものは回廊かいろうにより通つうじていた。また、南側みなみがわにもいくつかの建物たてものの遺構いこうが並ならんでいた[68][69]。その南みなみ方向ほうこうには今日きょう駐車ちゅうしゃ場じょうがあるが、1980年ねんの発掘はっくつにより建物たてものの遺構いこうが認みとめられ、現在げんざいの道路どうろ付近ふきんまで建物たてものが存在そんざいしたものと考かんがえられる[65]。

1975-1976年ねんを中心ちゅうしんとする発掘はっくつにより、3万まん3000点てん余あまり（うち完かん形がた1万まん5000点てん余あまり[65]）が出土しゅつどしたとされる[70]。出土しゅつどした遺物いぶつは、瓦かわら塼類（ハングル: 와전류）が大半たいはんを占しめ、それらの多おおくは西岸せいがんの建物たてものの遺構いこう付近ふきんからのものであった。さらに土器どき・青銅器せいどうきなどの容器ようき類るい、木製もくせい部材ぶざい、金銅かなどう如来にょらい三さん尊像そんぞうなどの仏像ぶつぞう類るい、金銅かなどう装飾そうしょく具ぐ類るい、木簡もっかん（52点てん）、鉄器てっき類るいなどのほか[71]、木船きふね、それに酒さけ令れい具ぐ（ハングル: 주링구〈スリング〉、14面体めんていのサイコロ）の発見はっけん（消失しょうしつ）も知しられる[70]。遺物いぶつの多おおくは7世紀せいき末まつからの統一とういつ新しん羅ら時代じだいのものが主おもであるが、仏像ぶつぞうはほぼ9世紀せいき後半こうはんのものとされる。また、動物どうぶつ（ガチョウ・カモ・ヤギ・シカ・ブタ・ウマ・イヌ[61]）の骨ほねも出土しゅつどしている[72]。

復元ふくげん・整備せいび

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復元ふくげん立体りったい模型もけい（2010年ねん）

1976年ねん12月がつまでの発掘はっくつ調査ちょうさの後のちに雁かり鴨池かもいけの復元ふくげん・造成ぞうせいが開始かいしされた。池いけの護岸ごがんの築造ちくぞうには、発掘はっくつされた石材せきざいとともに新あらたな石材せきざいが追加ついかされた[73]。また、発掘はっくつにより認みとめられた5つの建物たてもののうち3棟むねの復元ふくげん・造みやつこ築ちくが行おこなわれ、1980年ねんより公開こうかいされた[1]。

2000年ねん11月には、国際こくさい連合れんごう教育きょういく科学かがく文化ぶんか機関きかん（ユネスコ）の世界せかい遺産いさんの一部いちぶとして登録とうろくされた[5]。その後ご、2011年ねん7月がつに「東宮とうぐうと月つき池ち」と名称めいしょうが変更へんこうされると、2012年ねん、慶州けいしゅう市しは東宮とうぐうの正殿せいでんなど6つの主要しゅような建物たてものを順次じゅんじ復元ふくげんするという総合そうごう整備せいび基本きほん計画けいかくを立たて、2017年ねん12月、翌年よくねんより建物たてものの復元ふくげん予定よてい地ちの発掘はっくつ調査ちょうさと保全ほぜん・整備せいびを行おこない、正殿せいでんから復元ふくげんを開始かいしすることを告示こくじした[74]。2017年ねんに文化財ぶんかざい庁ちょうの承認しょうにんを得えていた慶州けいしゅう市しは[75]、次ついで世界せかい遺産いさんセンターの承認しょうにんを受うける予定よていであったが[4]、世界せかい遺産いさんセンターは、考証こうしょう史料しりょうに乏とぼしく推測すいそくによる復元ふくげんとして反対はんたいを表明ひょうめいした[76]。

  • 第一殿閣（第1号建物[1]）
    第だい一いち殿どの閣かく（第だい1号ごう建物たてもの[1]）
  • 第二殿閣（第3号建物[1]）
    第だい二に殿どの閣かく（第だい3号ごう建物たてもの[1]）
  • 第三殿閣（第5号建物[1]）
    第だい三さん殿どの閣かく（第だい5号ごう建物たてもの[1]）

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 朝鮮ちょうせん時代じだいの詩文しぶん例れい「十じゅう二峯低玉殿荒　碧あお池ち依よ舊きゅう雁かり聲ごえ長ちょう　莫尋天てん柱ばしら燒香しょうこう處しょ　野草やそう痕こん深ふか內佛堂どう」 - 姜きょう瑋（朝鮮ちょうせん語ご版ばん）[7]
  2. ^ 鑿池爲ため海うみ長ちょう魚ぎょ螺にし　引水ひきのみず龍りゅう喉のど勢ぜい岌峨　此是新しん羅ら亡國ぼうこく事ごと　而今春水しゅんすい長ちょう嘉よしみ禾 - 安やす夏なつ池ち舊址きゅうし『四よん遊ゆう錄ろく』、金時きんとき習[10]
  3. ^ 文武ぶんぶ王おう於宮内ない穿ほじ雁かり鴨池かもいけ　池辺いけべ築ちく為ため巫みこ山やま十じゅう二に峯みね　今池いまいけ與あずか峰みね　在ざい芬皇寺てら南みなみ千せん余よ歩ほ　天てん柱ばしら寺てら基之もとゆき東ひがし　百武ももたけ池之いけの東ひがし - 『東京とうきょう雑記ざっき』
  4. ^ 宮中きゅうちゅう穿ほじ大池おおいけ　又また於宮南みなみ蚊か川之上かわのかみ　起おこり月がつ淨きよし 春陽しゅんよう二に橋きょう - 『三さん國史こくし記き』巻まき9 景けい德王とくおう14年ねん2月がつ条じょう
  5. ^ 其西有ゆう臨海りんかい殿どの 基礎きそ砌みぎり猶なお在田ありた畝間うねま[11][23] - 『東國とうごく輿地よち勝しょう覽らん』慶州けいしゅう条じょう
  6. ^ 宴うたげ群臣ぐんしん於臨海りんかい殿どの - 『三さん國史こくし記き』巻まき8 孝昭たかあき王おう6年ねん9月がつ条じょう[46]
  7. ^ 重じゅう修おさむ臨海りんかい殿どの　新作しんさく東宮とうぐう萬まん壽ことぶき房ぼう - 『三さん國史こくし記き』巻まき10 哀あい莊そう王おう5年ねん条じょう

出典しゅってん

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関連かんれん資料しりょう

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