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桑木くわき厳翼げんよく

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桑木くわき 厳翼げんよく
人物じんぶつ情報じょうほう
生誕せいたん (1874-06-25) 1874年ねん6月25日にち
日本の旗 日本にっぽん東京とうきょう都と
死没しぼつ 1946年ねん12月15日にち(1946-12-15)（72歳さい没ぼつ）
日本の旗 日本にっぽん東京とうきょう都と
出身しゅっしん校こう 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
子供こども 小金井こがねい素子もとこ(歌人かじん)
学問がくもん
研究けんきゅう分野ぶんや 哲学てつがく
研究けんきゅう機関きかん 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく、京都きょうと帝国ていこく大学だいがくほか
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桑木くわき 厳翼げんよく（くわき げんよく、旧きゅう字体じたい：桑木くわき 嚴翼げんよく󠄂、1874年ねん〈明治めいじ7年ねん〉6月25日にち - 1946年ねん〈昭和しょうわ21年ねん〉12月15日にち[1]）は、日本にっぽんの哲学てつがく者しゃ。文学ぶんがく博士はかせ。東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ。

経歴けいれき

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出生しゅっしょうから修学しゅうがく期き

1874年ねん、東京とうきょうにて[1]、旧きゅう加賀かが藩士はんし・桑木くわき愛あい信しんの長男ちょうなんとして生うまれる[2]。共立きょうりつ学校がっこう（開成かいせい中学校ちゅうがっこうの前身ぜんしん）[3]、第だい一いち高等こうとう中学校ちゅうがっこうを経へて、1896年ねん7月がつ、帝国ていこく大学だいがく文科ぶんか大学だいがく哲学てつがく科かを首席しゅせきで卒業そつぎょうし、大学院だいがくいんに進学しんがく[2]。帝みかど大だい哲学てつがく科かでは高山樗牛たかやまちょぎゅう・姉崎あねざき正治しょうじ・建部たけべ遯吾・下田しもだ次郎じろうら学友がくゆうとともに、井上いのうえ哲次郎てつじろう・中島なかじま力造りきぞう・元良もとら勇次郎ゆうじろう・ケーベルらに学まなんだ[3]。

哲学てつがく者しゃとして

1898年ねん3月、東京とうきょう専門せんもん学校がっこう講師こうしに就任しゅうにん[2]。以後いご、第一高等学校だいちこうとうがっこう教授きょうじゅ、東京帝大とうきょうていだい文科ぶんか大学だいがく講師こうしとなり、同どう助教授じょきょうじゅに昇格しょうかく[2]。1902年ねん1月がつ20日はつか、学位がくい論文ろんぶん『哲学てつがく概論がいろん』により文学ぶんがく博士はかせの学位がくいを授与じゅよされた[4]。また、同どう1902年ねんに起おこった 哲学てつがく館かん事件じけんでは、論争ろんそうに参加さんか。

1906年ねん、京都きょうと帝国ていこく大学だいがく文科ぶんか大学だいがく教授きょうじゅに就任しゅうにん。1907年ねんから1909年ねんヨーロッパに留学りゅうがくし、新しんカント派はのツェラーやリールに学まなぶ[3]。1914年ねん東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく教授きょうじゅ。この頃ころから徐々じょじょに文化ぶんか主義しゅぎを提唱ていしょうする[3]。1925年ねん、帝国ていこく学士がくし院いん会員かいいんに選出せんしゅつされた[5]。1935年ねん3月がつ、定年ていねん退官たいかんし、同年どうねん6月がつ、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅとなった[2]。

1939年ねん4月がつに嶋中しまなか雄作ゆうさくらと共ともに国民こくみん学術がくじゅつ協会きょうかいの発起人ほっきにんに名なを連つらね、1940年ねん2月がつに設立せつりつ時じの主要しゅよう役員やくいんである理事りじ長ちょうとなった[6]。1946年ねん7月がつ8日にち、貴族きぞく院いん勅みことのり選せん議員ぎいんに任にんじられ[7]同どう成なり会かいに属ぞくしたが、在任ざいにん中ちゅうに死去しきょした[8]。墓所はかしょは文京ぶんきょう区く真ま浄きよし寺てらにある。

研究けんきゅう内容ないよう・業績ぎょうせき

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黎明会れいめいかいに参加さんかし、文化ぶんか主義しゅぎを唱となえた[9]。東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく哲学てつがく科かの主要しゅよう人物じんぶつであり、京都きょうと帝国ていこく大学だいがくの西田にしだ幾多郎きたろう、東北とうほく帝国ていこく大学だいがくの高橋たかはし里美さとみと並ならび称しょうされた[9]。カントを専門せんもんとし、新しんカント派はの輸入ゆにゅうに貢献こうけんした[9]。『哲学てつがく概論がいろん』は日本にっぽん最初さいしょの哲学てつがく概論がいろんとされる[9]。中国ちゅうごく論ろん理学りがく研究けんきゅうの開拓かいたく者しゃでもある[10]。日本にっぽんで最初さいしょの倫理りんり学がく研究けんきゅう会かい「丁ちょう酉とり倫理りんり会かい」の役員やくいんも務つとめた[11]。

旧きゅう蔵書ぞうしょ・書簡しょかん

栄典えいてん

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家族かぞく・親族しんぞく

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著作ちょさく

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著書ちょしょ
  • 『哲学てつがく概論がいろん』東京とうきょう専門せんもん学校がっこう出版しゅっぱん部ぶ 1900
  • 『アリストテレス氏し倫理りんり学がく』育成いくせい会かい 1900
  • 『ニーチエ氏し倫理りんり説せつ一いち斑まだら』育成いくせい会かい 1902
  • 『時代じだいと哲学てつがく』隆文たかふみ館かん 1904
  • 『デカルト』冨山とやま房ぼう 1904
  • 『性格せいかくと哲学てつがく』日高ひだか有ゆう倫りん堂どう 1906
  • 『倫理りんり学がく講義こうぎ』冨山とやま房ぼう 1908
  • 『現代げんだい思想しそう十じゅう講こう』弘道こうどう館かん 1913
  • 『哲学てつがく綱要こうよう』東亜とうあ堂どう書房しょぼう 1913
  • 『現代げんだいの価値かち』隆文たかふみ館かん 1913
  • 『五大ごだい哲あきら学者がくしゃ』金尾かなお文淵ぶんえん堂どう 1914
  • 『カントと現代げんだいの哲学てつがく』岩波書店いわなみしょてん 1917
  • 『文化ぶんか主義しゅぎと社會しゃかい問題もんだい』至善しぜん堂どう書店しょてん 1920
  • 『文化ぶんかと改造かいぞう』下出しもいで書店しょてん（新生会しんせいかい叢書そうしょ）1921
  • 『現代げんだいの哲学てつがく』警醒けいせい社しゃ書店しょてん 1923
  • 『哲学てつがく大系たいけい及其他た』新生しんせい堂どう 1924
  • 『カント雑考ざっこう』岩波書店いわなみしょてん 1924
  • 『Seiyoo-Kinsei-Tetugakushi』日本にっぽんのロろーマ字まじ社しゃ 1925
  • 『科学かがくに於おける哲学てつがく的てき方法ほうほう』岩波書店いわなみしょてん 1925
  • 『現代げんだい哲学てつがく思潮しちょう』改造かいぞう文庫ぶんこ 1932
  • 『西洋せいよう哲学てつがく史し概説がいせつ』早稲田大学わせだだいがく出版しゅっぱん部ぶ 1935
  • 『フィヒテ知識ちしき学がく』岩波書店いわなみしょてん 1935
  • 『哲学てつがく及哲学がく史し研究けんきゅう』岩波書店いわなみしょてん 1936
  • 『哲学てつがくと文学ぶんがくとの間あいだ』大だい日本にっぽん図書としょ 1936
  • 『倫理りんり学がくの根本こんぽん問題もんだい』理想りそう社しゃ 1936
  • 『プラトン講話こうわ』春秋しゅんじゅう社しゃ 1938
  • 『書しょ・人にん・旅たび』理想りそう社しゃ出版しゅっぱん部ぶ 1939
  • 『西にし周あまねの百ひゃく一新いっしん論ろん』日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい（ラヂオ新書しんしょ）1940
  • 『読書どくしょ余録よろく』河出かわで書房しょぼう 1940
  • 『哲学てつがくの立場たちば』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ 1942
  • 『能のう謡うたい一家言いっかげん』春秋しゅんじゅう社しゃ松柏しょうはく館かん 1942
  • 『書物しょもつと世間せけん』春秋しゅんじゅう社しゃ松柏しょうはく館かん 1943
  • 『明治めいじの哲学てつがく界かい』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ 1943
  • 『哲学てつがく史し箚記』小山こやま書店しょてん 1943
  • 『桑木くわき厳翼げんよく選集せんしゅう』潮しお文ぶん閣かく 1943
  • 『自由じゆうと文化ぶんか』日高ひだか書房しょぼう 1946
  • 『プラトン六ろく講こう』日月じつげつ社しゃ 1946
  • 『哲学てつがく四よん十じゅう年ねん』辰野たつの書店しょてん 1947
  • 『哲学てつがく的てき教養きょうよう』正せい続つづけ 春秋しゅんじゅう社しゃ （春秋しゅんじゅう選書せんしょ）1948－49
  • 『桑木くわき厳翼げんよく著作ちょさく集しゅう』第だい3巻かん 春秋しゅんじゅう社しゃ 1949
  • 『人ひとと哲学てつがく』日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい（ラジオ新書しんしょ）1950
翻訳ほんやくなど

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ a b 『日本人にっぽんじん名めい大だい辞典じてん』710頁ぺーじ。
  2. ^ a b c d e f 『日本にっぽん近きん現代げんだい人物じんぶつ履歴りれき事典じてん』204-205頁ぺーじ。
  3. ^ a b c d 林はやし正子まさこ「桑木くわき嚴翼げんよくの<文化ぶんか主義しゅぎ> : 提唱ていしょうの必然ひつぜん性せいと歴史れきし的てき展開てんかい」『岐阜大学ぎふだいがく国語こくご国文学こくぶんがく』第だい27巻かん、岐阜大学ぎふだいがく教育きょういく学部がくぶ国語こくご教育きょういく講座こうざ、2000年ねん5月がつ、44-51頁ぺーじ、CRID 1050001337862061440、hdl:20.500.12099/3714、ISSN 02863456。 
  4. ^ 『官報かんぽう』第だい5562号ごう、明治めいじ35年ねん1月がつ21日にち。
  5. ^ 日本学士院にほんがくしいん(物故ぶっこ会員かいいん)
  6. ^ 『学術がくじゅつの日本にっぽん. 第だい1篇へん』、中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ、1942年ねん、(附つけ) 國民こくみん學術がくじゅつ協會きょうかい槪要、協会きょうかいの機構きこう（7頁ぺーじ）、7行ぎょう目めの（リ）幹部かんぶ役員やくいん及主要職ようしょく員いんは左ひだりの如ごとし。
  7. ^ 『官報かんぽう』第だい5847号ごう、昭和しょうわ21年ねん7月がつ12日にち。
  8. ^ 『議会ぎかい制度せいど百ひゃく年ねん史し - 貴族きぞく院いん・参議院さんぎいん議員ぎいん名鑑めいかん』120頁ぺーじ。
  9. ^ a b c d 『桑木くわき厳翼げんよく』 - コトバンク
  10. ^ 中島なかじま隆博たかひろ「桑木くわき厳翼げんよくと中国ちゅうごく哲学てつがく」、廖欽彬あきら；伊東いとう貴之たかゆき；河合かわい一樹かずき；山村やまむら奨すすむ 編著へんちょ『東ひがしアジアにおける哲学てつがくの生成せいせいと発展はってん 間あいだ文化ぶんかの視点してんから』法政大学ほうせいだいがく出版しゅっぱん局きょく、2022年ねん ISBN 978-4-588-15123-1
  11. ^ 丁ちょう酉とり倫理りんり会かい『日本にっぽん文化ぶんか団体だんたい年鑑ねんかん. 昭和しょうわ13年版ねんばん』日本にっぽん文化ぶんか中央ちゅうおう聯盟れんめい、1938
  12. ^ 特別とくべつ買上かいあげ文庫ぶんこ・桑木くわき厳翼げんよく旧きゅう蔵ぞう資料しりょう
  13. ^ 桑木くわき厳翼げんよく書簡しょかん
  14. ^ 桑木くわき厳翼げんよく書簡しょかん(徳富とくとみ蘇峰そほう記念きねん館かん)
  15. ^ 『官報かんぽう』第だい126号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1912年ねん12月29日にち。
  16. ^ 『官報かんぽう』第だい1657号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1918年ねん2月がつ13日にち。
  17. ^ 『官報かんぽう』第だい3559号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1924年ねん7月がつ4日にち。

参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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