法科ほうか大学院だいがくいん

法科ほうか大学院だいがくいん（ほうかだいがくいん）は、法曹ほうそう（弁護士べんごし・検察官けんさつかん・裁判官さいばんかん）に必要ひつような学識がくしき及および能力のうりょくを培つちかうことを目的もくてきとする日本にっぽんの専門せんもん職しょく大学院だいがくいん。

LL.M.コースなどを除のぞき、法科ほうか大学院だいがくいんを修了しゅうりょうすると、新しん司法しほう試験しけんの受験じゅけん資格しかくと「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」の専門せんもん職しょく学位がくいが与あたえられる。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのロー・スクールをモデルとした制度せいどであることからロー・スクール（Law School, School of Law）と通称つうしょうされる。

大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科かの専攻せんこう部門ぶもんではなく、大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科かや高等こうとう司法しほう研究けんきゅう科かなど独立どくりつした研究けんきゅう科かとして設置せっちされている場合ばあいが多おおい。既存きそんの研究けんきゅう科かの専攻せんこうの一ひとつとして設置せっちしている大学だいがくもある。

概説がいせつ

法科ほうか大学院だいがくいんは「専門せんもん職しょく大学院だいがくいんであって、法曹ほうそうに必要ひつような学識がくしき及および能力のうりょくを培つちかうことを目的もくてきとするもの」と、「法科ほうか大学院だいがくいんの教育きょういくと司法しほう試験しけん等とうとの連携れんけい等とうに関かんする法律ほうりつ 第だい2条じょう第だい1項こう」が定さだめている。法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどは、2004年ねん（平成へいせい16年ねん）4月がつに創設そうせつされた。

法科ほうか大学院だいがくいんの課程かていの標準ひょうじゅん修業しゅうぎょう年限ねんげんは、3年ねんである。ただし、入学にゅうがく試験しけんで各かく法科ほうか大学院だいがくいんで法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃの水準すいじゅんにあると認みとめられた場合ばあい、2年ねんとすることもできる（専門せんもん職しょく大学院だいがくいん設置せっち基準きじゅん）。一般いっぱんに、3年ねんの課程かていを法学ほうがく未み修おさむ者しゃ課程かてい、2年ねんの課程かていを法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃ課程かていという。

修了しゅうりょう要件ようけんは、93単位たんい以上いじょうの単位たんいの修得しゅうとくである（専門せんもん職しょく大学院だいがくいん設置せっち基準きじゅん）。修了しゅうりょう者しゃは、新しん司法しほう試験しけんの受験じゅけん資格しかく及および「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」の専門せんもん職しょく学位がくいを取得しゅとくする（学位がくい規則きそく）。「既すんで修おさむ」の課程かてい（2年間ねんかん）であっても、飽あくまで標準ひょうじゅん修業しゅうぎょう年限ねんげんは3年ねんであるため、「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」となる。

かつての法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう者しゃは、新しん司法しほう試験しけんの受験じゅけんが5年ねん以内いないに3回かいと制限せいげんされていた。2014年ねん（平成へいせい26年ねん）5月がつに改正かいせい司法しほう試験しけん法ほうが成立せいりつして2015年ねんから受験じゅけん回数かいすう制限せいげんは撤廃てっぱいされたが、修了しゅうりょう後ご5年ねんまでとする制限せいげんが残存ざんそんして事実じじつ上じょう受験じゅけんは5回かいまでとなる。5回かいで新しん司法しほう試験しけんに合格ごうかくしなかった場合ばあい、再度さいど新しん司法しほう試験しけんを受験じゅけんするためには、再度さいど法科ほうか大学院だいがくいんに入学にゅうがくし修了しゅうりょうするか、司法しほう試験しけん予備よび試験しけんに合格ごうかくして別途べっとの受験じゅけん資格しかくを充足じゅうそくする必要ひつようがある（司法しほう試験しけん法ほう第だい4条じょう）。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）から実施じっしされている予備よび試験しけん（司法しほう試験しけん法ほう第だい5条じょう）に合格ごうかくした者ものは、法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう者しゃと同等どうとうの資格しかく・条件じょうけんで新しん司法しほう試験しけんを受験じゅけんすることができる。

2017年ねん（平成へいせい29年ねん）に、京都大学きょうとだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科か、慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科か、神戸大学こうべだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科か、中央大学ちゅうおうだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科か、東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく政治せいじ学がく研究けんきゅう科か、一橋大学ひとつばしだいがく大学院だいがくいん法学ほうがく研究けんきゅう科か、早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん法務ほうむ研究けんきゅう科かの東西とうざい7校こうが連携れんけいし、先導せんどう的てき法科ほうか大学院だいがくいん懇談こんだん会かい（LL7）を設立せつりつし、トップスクールの広報こうほう活動かつどうや法曹ほうそう養成ようせい教育きょういくあり方かたの検討けんとうなどにあたっている。

法学部ほうがくぶと直結ちょっけつした大学院だいがくいんの研究けんきゅう科かは「法学ほうがく研究けんきゅう科か」であり、法科ほうか大学院だいがくいんは専門せんもん職しょく大学院だいがくいんであるため、法学部ほうがくぶと直結ちょっけつした関係かんけいとは言いえない。

歴史れきし

導入どうにゅうの経緯けいい

法曹ほうそうの質しつを維持いじしつつ、法曹ほうそう人口じんこう拡大かくだいの要請ようせいに応こたえる新あたらしい法曹ほうそう養成ようせい制度せいどとして導入どうにゅうされた。従来じゅうらいの司法しほう試験しけんは、受験生じゅけんせいが司法しほう試験しけん予備校よびこうに依存いぞんして受験じゅけん技術ぎじゅつを優先ゆうせんした勉強べんきょうにで合格ごうかくすることが増ふえたとされ、受験じゅけんのみに卓越たくえつした合格ごうかく者しゃの増加ぞうかは法曹ほうそうの質的しつてき低下ていかにつながると判断はんだんし、従来じゅうらいの大学だいがくにおける法学ほうがく教育きょういくよりも法曹ほうそう養成ようせいに特とく化かした教育きょういくを行おこない、将来しょうらいの法曹ほうそう需要じゅよう増大ぞうだいに対たいして量的りょうてき質的しつてきに十分じゅうぶんな法曹ほうそうを確保かくほする目的もくてきで、導入どうにゅうされた。

導入どうにゅう過程かていにおける問題もんだい点てん

司法しほう試験しけん予備校よびこうに対たいする認識にんしき

法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどは、司法しほう試験しけん予備校よびこうの弊害へいがいを指摘してきして導入どうにゅうされた。

司法しほう制度せいど改革かいかく審議しんぎ会かい会長かいちょうで近畿大学きんきだいがく教授きょうじゅの佐藤さとう幸治こうじは平成へいせい13年ねん6月がつ20日はつかの衆議院しゅうぎいん法務ほうむ委員いいん会かいで、枝野えだの幸男ゆきお委員いいんの「受験じゅけん予備校よびこう等とうの実態じったいについてどれほど調しらべたのか」の問といに、「（予備校よびこうが）実際じっさいにどういう実情じつじょうにあるかというのは、私わたしはつまびらかにはしませんけれども、私わたしの関係かんけいした学生がくせいやいろいろなものを通つうじて、どういう教育きょういくの仕方しかたになっておってどうかということは、ある程度ていどは私わたし個人こじんとしては承知しょうちしているつもりであります。」と答弁とうべんした。枝野えだのは「つまり、十分じゅうぶんに御存ごぞんじになっていなくてこういう結論けつろんを出だしているわけですよ」として、法曹ほうそう養成ようせいを審議しんぎする委員いいんに予備校よびこう関係かんけい者しゃが加くわわっていないことを指摘してきし、司法しほう試験しけん予備校よびこうの弊害へいがいを客観きゃっかん的てきに検証けんしょうしたか否ひかに疑問ぎもんを呈ていしている。財団ざいだん法人ほうじん日弁連にちべんれん法務ほうむ研究けんきゅう財団ざいだんが開催かいさいした「次世代じせだい法曹ほうそう教育きょういくの調査ちょうさ研究けんきゅうとフォーラム」で若手わかて弁護士べんごしらも同様どうようの疑問ぎもんを呈ていしている。

法曹ほうそう需要じゅよう増大ぞうだいの真偽しんぎ

政府せいふは2002年ねん3月がつに閣議かくぎ決定けっていした「司法しほう制度せいど改革かいかく推進すいしん計画けいかく」で、新しん司法しほう試験しけんの合格者数ごうかくしゃすうを2010年ねん頃ごろに3,000人にん程度ていどとすることを目指めざす、とした。内閣ないかく府ふ規制きせい改革かいかく・民間みんかん開放かいほう推進すいしん会議かいぎの規制きせい見直みなおし基準きじゅんワーキンググループは2005年ねん7月がつ4日にちの第だい16回かい会議かいぎで、新しん司法しほう試験しけんの合格者数ごうかくしゃすうを9,000人にんまで増加ぞうかさせるべきである、と提案ていあんした。実社会じっしゃかいで弁理べんり士しや司法しほう書士しょし、税理士ぜいりし、社会しゃかい保険ほけん労務ろうむ士し、行政ぎょうせい書士しょしが弁護士べんごしと一部いちぶ業務ぎょうむが重複じゅうふくしているが、隣接りんせつ業種ぎょうしゅを含ふくめた法律ほうりつ家かの需要じゅようについて具体ぐたい的てきな議論ぎろんや検証けんしょうが十分じゅうぶんでないと批判ひはんがあり、法曹ほうそう人口じんこうも法科ほうか大学院だいがくいんの定数ていすうも国民こくみん、学生がくせい不在ふざいの単たんなる数すう合あわせにすぎないとする向むきもある。

2006年ねん12月1日にち現在げんざいの弁護士べんごし会かい登録とうろく人数にんずうは23,000名めい余あまりだが、司法しほう書士しょし、弁理べんり士し等とうの隣接りんせつ法律ほうりつ関連かんれん資格しかく者しゃ数すうも広義こうぎの法曹ほうそうに含ふくめるべきであるとの意見いけんも根強ねづよい。欧米おうべい諸国しょこくで司法しほう書士しょし等とうにあたる者ものはNotary（公証こうしょう人じん）やSolicitor（事務じむ弁護士べんごし）として法曹ほうそうとして扱あつかわれ、日本にっぽんの弁護士べんごしの業務ぎょうむは、英国えいこく等とうにおける狭義きょうぎの法廷ほうてい弁護士べんごし（バリスター）が担当たんとうする業務ぎょうむに相当そうとうする。

司法しほう制度せいど改革かいかく審議しんぎ会かいで司法しほう制度せいど改革かいかくと法曹ほうそう養成ようせい制度せいどに関かんする多おおくの慎重しんちょう派はの意見いけんは省かえりみられることなく、法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどは佐藤さとうと中ちゅう坊ぼう公平こうへいの主導しゅどうによる導入どうにゅうありきの姿勢しせいだった、と批判ひはんがある。

法科ほうか大学院だいがくいんの設置せっち目的もくてきは、受験じゅけん予備校よびこうを悪あくと扱あつかい、ロースクールの導入どうにゅうで新あらたな利権りけんとなる学者がくしゃポストの確保かくほである、と邪推じゃすいする者ものもみられる。

政府せいふ・与党よとうによる弥縫びほう策さく

法科ほうか大学院だいがくいん離ばなれや予備よび試験しけん人気にんきが進すすんでいることを受うけて、2018年ねんに金田かねだ勝年かつとし前まえ法務大臣ほうむだいじんや弁護士べんごしの大口おおぐち善徳ぜんとく公明党こうめいとう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうら「法曹ほうそう養成ようせい制度せいどに関かんする与党よとう検討けんとう会かい」は、「学校がっこう教育きょういく法ほうを改正かいせいし法学部ほうがくぶを3年ねんで卒業そつぎょうできる法曹ほうそうコースを導入どうにゅうすることや、法科ほうか大学院だいがくいん在学ざいがく中ちゅうからの司法しほう試験しけん受験じゅけんを可能かのうにすることを、2019年度ねんどまでにすべき」と緊急きんきゅう提言ていげんした。

法科ほうか大学院だいがくいん課程かていの法的ほうてき基準きじゅん

法科ほうか大学院だいがくいん課程かていの法的ほうてき基準きじゅんは、専門せんもん職しょく大学院だいがくいん設置せっち基準きじゅん（平成へいせい15年ねん文部もんぶ科学かがく省令しょうれい第だい16号ごう）に規定きていされている。標準ひょうじゅん修業しゅうぎょう年限ねんげんは3年ねん（18条じょう2項こう）で、法科ほうか大学院だいがくいんにおいて必要ひつようとされる法学ほうがくの基礎きそ的てきな学識がくしきを有ゆうすると認みとめる者もの（法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃ）は、修業しゅうぎょう年限ねんげんを2年ねんとすることができ、30単位たんいを超こえない範囲はんいで法科ほうか大学院だいがくいんが認みとめる単位たんいを修得しゅうとくしたものとみなすことができる（25条じょう）。必要ひつよう単位たんい数すうは93単位たんい以上いじょうとされている。

細目さいもくは、専門せんもん職しょく大学院だいがくいん設置せっち基準きじゅん第だい5条じょう第だい1項こう等とうの規定きていに基もとづく専門せんもん職しょく大学院だいがくいんに関かんし必要ひつような事項じこう（文部もんぶ科学かがく省しょう告示こくじ第だい53号ごう）に規定きていされている。実務じつむ家か教員きょういんはおおむね2割わり以上いじょう（2条じょう3項こう）が要求ようきゅうされ、他た学部がくぶ出身しゅっしん者しゃや社会しゃかい人じんの入学にゅうがく者しゃが3割わり以上いじょうとなるよう努つとめるもの（3条じょう1項こう）とされる。

法律ほうりつ基本きほん科目かもく（憲法けんぽう、行政ぎょうせい法ほう、民法みんぽう、商法しょうほう、民事みんじ訴訟そしょう法ほう、刑法けいほう、刑事けいじ訴訟そしょう法ほうに関かんする分野ぶんやの科目かもく）、法律ほうりつ実務じつむ基礎きそ科目かもく（法曹ほうそうとしての技能ぎのう及および責任せきにんその他たの法律ほうりつ実務じつむに関かんする基礎きそ的てきな分野ぶんやの科目かもく）、基礎きそ法学ほうがく・隣接りんせつ科目かもく（基礎きそ法学ほうがくに関かんする分野ぶんや又または法学ほうがくと関連かんれんを有ゆうする分野ぶんやの科目かもく）、展開てんかい・先端せんたん科目かもく（先端せんたん的てきな法ほう領域りょういきに関かんする科目かもくその他たの実定法じっていほうに関かんする多様たような分野ぶんやの科目かもく）を設もうけること（5条じょう）、法律ほうりつ基本きほん科目かもくは50人にんを標準ひょうじゅんとして授業じゅぎょうを行おこなうこと（6条じょう）、年間ねんかん登録とうろく単位たんいの上限じょうげんが1年ねんにつき36単位たんいを標準ひょうじゅんとして定さだめる（7条じょう）、とされる。

入学にゅうがく試験しけん（法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃ・未み修おさむ者しゃ）

法科ほうか大学院だいがくいんの入学にゅうがく試験しけんは、法科ほうか大学院だいがくいんごとの個別こべつ試験しけん（筆記ひっき試験しけん及および面接めんせつ試験しけん）からなる。なお、従来じゅうらいは、法科ほうか大学院だいがくいんごとの試験しけんに先立さきだち、共通きょうつう試験しけんとしての法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃ試験しけん（廃止はいし済ずみ）及および法科ほうか大学院だいがくいん適性てきせい試験しけん（実質じっしつ的てきに廃止はいし済ずみ）が行おこなわれていた。

各かく法科ほうか大学院だいがくいんの個別こべつ試験しけんは、2年ねん制せいの法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃコースと3年ねん制せいの法学ほうがく未み修おさむ者しゃコースの試験しけんの2種類しゅるいを同時どうじあるいは前後ぜんごにずらして実施じっしするところ（多数たすう）と、未み修おさむ者しゃを前提ぜんていとする試験しけんを実施じっしして入学にゅうがく者しゃを選抜せんばつした後のちに、その合格ごうかく者しゃを対象たいしょうにさらに法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃ認定にんてい試験しけんを課かすところ（早稲田大学わせだだいがくの冬ふゆ入試にゅうし、名古屋大学なごやだいがくなど）がある。

司法しほう試験しけん合格ごうかく率りつや合格者数ごうかくしゃすう、修了しゅうりょう年数ねんすうとの関係かんけいで、学部がくぶ生せい(法学部ほうがくぶに限かぎらず)の多おおくは法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃコースを第だい一いち志望しぼうとし、その抑おさえとして法学ほうがく未み修おさむ者しゃコースを併願へいがんする場合ばあいが多おおい。人気にんき校こうにおいても、入学にゅうがくの実質じっしつ的てき難易なんい度どは、法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃコースと法学ほうがく未み修おさむ者しゃコースとで大おおきく乖離かいりしているのが現状げんじょうである。もっとも、既すんで修おさむ者しゃコースにおいても、入学にゅうがく難易なんい度どにおいて、法科ほうか大学院だいがくいんごとに大おおきく乖離かいりしている（詳細しょうさいは、以下いか「#未み修おさむと既すんで修おさむの学力がくりょく格差かくさ」を参照さんしょう）。

多おおくの大学院だいがくいんでは、出願しゅつがん時じにおいて、適性てきせい試験しけんの成績せいせき証明しょうめい書しょ、自己じこ推薦すいせん書しょ・志望しぼう理由りゆう書しょ（100 - 5000字じ程度ていどのステートメント）、学部がくぶの成績せいせき証明しょうめい書しょ、卒業そつぎょう（見込みこみ）証明しょうめい書しょ（大学院だいがくいんによってはTOEICやTOEFL、中国ちゅうごく語ご検定けんてい等とうの外国がいこく語ご試験しけんの成績せいせき）の提出ていしゅつを義務付ぎむづけるとともに、任意にんい提出ていしゅつ書類しょるいとして大学だいがく教員きょういん等とうの推薦すいせん書しょや、自己じこ推薦すいせん書しょの内容ないようを補強ほきょうする資料しりょうとしての賞状しょうじょうや証書しょうしょ等とうを指定していしている。

かかる書類しょるいの審査しんさを経へた後のち、大学院だいがくいんごとに筆記ひっき試験しけんが課かされる。

法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃコースにおいては、大学院だいがくいんにより異ことなるものの、原則げんそくとして憲法けんぽう・民法みんぽう・刑法けいほう・刑事けいじ訴訟そしょう法ほう・民事みんじ訴訟そしょう法ほう・商法しょうほう・行政ぎょうせい法ほうの法律ほうりつ基本きほん科目かもくの中なかから、5〜7科目かもくの論文ろんぶん式しき試験しけんが課かされる。論文ろんぶん式しき試験しけんの内容ないようは、大学だいがくにより異ことなるものの、司法しほう試験しけんを見据みすえた高度こうどなものが多おおく、試験しけん時じには参照さんしょう用ように1人ひとり1冊さつの六法ろっぽうが配布はいふされることが多おおい。

他方たほう、法学ほうがく未み修おさむ者しゃコースにおいては、法律ほうりつ科目かもくは課かされず、論理ろんり的てき思考しこう力りょくや文章ぶんしょう表現ひょうげん力りょく、読解どっかい力りょくを測はかるための小論文しょうろんぶん試験しけん、及および面接めんせつ試験しけんが課かされるのが一般いっぱん的てきである。なお、一部いちぶの大学だいがくでは既すんで修おさむ者しゃコースにおいても面接めんせつ試験しけんを課かすことがある。既すんで修おさむ者しゃコースの面接めんせつにおいては、多少たしょうの法的ほうてき知識ちしきが問とわれる場合ばあいもあるが、少数しょうすう派はである。

いずれの大学院だいがくいんにおいても、以上いじょうによって得えられた資料しりょうを総合そうごう的てきに判断はんだんして合否ごうひを決きめるとされ、同どう一いち大学だいがくの学部がくぶ生せいを優遇ゆうぐうする等ひとしの、いわゆる推薦すいせん入試にゅうし等とうは一切いっさい行おこなわれない（書類しょるい審査しんさや面接めんせつにおいて、出身しゅっしん学部がくぶ等とうが特とくに有利ゆうりに斟酌しんしゃくされる場合ばあいはあり得える）。なお、いかなる資料しりょうをどの程度ていど重要じゅうよう視しするかは、大学院だいがくいんごとに異ことなるものの、一般いっぱん的てきには筆記ひっき試験しけんの成績せいせきが最もっとも重要じゅうよう視しされていると言いわれている。

授与じゅよされる学位がくい

日本にっぽんの法科ほうか大学院だいがくいん課程かていを修了しゅうりょうすると、「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」の学位がくいが得えられる。他たの専門せんもん職しょく学位がくいは「○○修士しゅうし（専門せんもん職しょく）」だが、法科ほうか大学院だいがくいんで取得しゅとくできる学位がくいは、J.D.（en:Juris Doctor）の和訳わやくがそのまま充あてられて、「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」と表示ひょうじされ、「博士はかせ」の文字もじを含ふくむ。しかし、修士しゅうしや博士はかせの学位がくいとは異ことなり、司法しほう試験しけんの受験じゅけん資格しかくを得えられる（但ただし、法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう後ご又または予備よび試験しけん合格ごうかく後ご「5年間ねんかんで5回かい」の制限せいげんがある）という点てんが最大さいだいの特徴とくちょうであり存在そんざい意義いぎである。「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）」は、前述ぜんじゅつのように「博士はかせ」の文字もじを含ふくむものの、通常つうじょうの大学院だいがくいんの課程かていで研究けんきゅう業績ぎょうせきに対たいして授与じゅよされる「修士しゅうし」（この場合ばあいは修士しゅうし論文ろんぶんの執筆しっぴつが要求ようきゅうされる）相当そうとうの学位がくいである。修士しゅうし号ごうを取得しゅとくするために必要ひつような修士しゅうし論文ろんぶんの執筆しっぴつをすることなく、所定しょていの単位たんい数すうを取得しゅとくすれば、法務ほうむ博士はかせの学位がくいを取得しゅとくできる。アメリカのロー・スクールでも、優秀ゆうしゅうな学生がくせいの中なかには、Juris Doctorの学位がくいを取得しゅとくした後のち、さらに、アメリカのロースクールの学位がくいのうち最もっとも高たかい学位がくいDoctor of Juridical Scienceの取得しゅとくを目指めざす者ものも見受みうけられる。日本にっぽんでは、法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）は、法学ほうがく研究けんきゅう大学院だいがくいんの博士はかせ課程かてい後期こうき課程かていの入学にゅうがく資格しかくを認みとめられるが、博士はかせ前期ぜんき課程かていをへて修士しゅうし論文ろんぶんを執筆しっぴつしていないため、入学にゅうがく審査しんさにおいて別途べっと、リサーチペーパーなど何なんらかの学術がくじゅつ的てき業績ぎょうせきを要求ようきゅうされることがある（他たの専門せんもん職しょく学位がくいと共通きょうつうする特典とくてんについては、「専門せんもん職しょく学位がくい#専門せんもん職しょく学位がくいの意義いぎ」を参照さんしょう）。

「法務ほうむ博士はかせ（専門せんもん職しょく）#日本にっぽんの学位がくい」および「専門せんもん職しょく学位がくい」も参照さんしょう

第三者だいさんしゃ認証にんしょう評価ひょうか

認証にんしょう評価ひょうか機関きかん

学校がっこう教育きょういく法ほう第だい109条じょうで、法科ほうか大学院だいがくいんは認証にんしょう評価ひょうか機関きかんによる評価ひょうかを受うけるもの、とされている。認証にんしょう評価ひょうか機関きかんは文部もんぶ科学かがく大臣だいじんの認証にんしょうを受うけた機関きかんで、日弁連にちべんれん法務ほうむ研究けんきゅう財団ざいだん、独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん大学だいがく改革かいかく支援しえん・学位がくい授与じゅよ機構きこう（2015年ねんまで大学だいがく評価ひょうか・学位がくい授与じゅよ機構きこう）、大学だいがく基準きじゅん協会きょうかいがある。

法科ほうか大学院だいがくいん不適合ふてきごうの評価ひょうか続発ぞくはつ

愛知大学あいちだいがくの法科ほうか大学院だいがくいんが2008年ねんに日弁連にちべんれん法務ほうむ研究けんきゅう財団ざいだんから不適合ふてきごうの評価ひょうかを受うけて以降いこう、同年どうねんに大学だいがく評価ひょうか・学位がくい授与じゅよ機構きこうが北海道大学ほっかいどうだいがく、千葉大学ちばだいがく、一橋大学ひとつばしだいがくの各かく法科ほうか大学院だいがくいんと香川大学かがわだいがく・愛媛大学えひめだいがく連合れんごう大学院だいがくいんが、日弁連にちべんれん法務ほうむ研究けんきゅう財団ざいだんから山梨学院大学やまなしがくいんだいがく、東海大学とうかいだいがく、京都産業大学きょうとさんぎょうだいがくが、それぞれ不適合ふてきごうの評価ひょうかを受うけている。2009年ねん3月がつに北海道大学ほっかいどうだいがく、千葉大学ちばだいがく、一橋大学ひとつばしだいがくの各かく法科ほうか大学院だいがくいんは、追つい評価ひょうかで適合てきごう認定にんていを受うけた。

2009年ねんに大学だいがく評価ひょうか・学位がくい授与じゅよ機構きこうから同志社大学どうししゃだいがく、神戸学院大学こうべがくいんだいがくの法科ほうか大学院だいがくいんが、大学だいがく基準きじゅん協会きょうかいから大阪学院大学おおさかがくいんだいがく、神奈川大学かながわだいがく、関西大学かんさいだいがく、関東学院大学かんとうがくいんだいがく、甲南大学こうなんだいがく、東北学院大学とうほくがくいんだいがく、日本にっぽん大学だいがく、白しろ鷗大学がく、名城大学めいじょうだいがくの各かく法科ほうか大学院だいがくいんがそれぞれ不適合ふてきごうの評価ひょうかを受うけている。

2004年ねん4月がつに開校かいこうした法科ほうか大学院だいがくいん68校こうのうち、不適合ふてきごうの評価ひょうかを受うけた法科ほうか大学院だいがくいんはあわせて22校こうであった。

上記じょうきの不適合ふてきごう評価ひょうかを受うけた法科ほうか大学院だいがくいんのうち、姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがくの法科ほうか大学院だいがくいんは、2009年ねん1月がつに実施じっしした2010年度ねんどの入学にゅうがく試験しけんで合格ごうかく者しゃが一人ひとりもなく再さい募集ぼしゅうも断念だんねんして入学にゅうがく者しゃが不在ふざいとなり、2011年度ねんど以降いこうの学生がくせい募集ぼしゅうを停止ていしして国内こくないで初はじめて法科ほうか大学院だいがくいんの廃止はいしを決きめた。

新潟大学にいがただいがく法科ほうか大学院だいがくいんなど定員ていいん充足じゅうそく率りつ20%以下いかや志願しがん者しゃが定員ていいんに満みたない法科ほうか大学院だいがくいんも少すくなくない。

法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどに対たいする批評ひひょう

主おもな意見いけん

法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどや司法しほう試験しけん制度せいどをめぐって、各界かくかい各層かくそうから様々さまざまな意見いけんが出だされている。主おもな意見いけんとして次つぎのようなものがある。

• 日本にっぽん経団連けいだんれんは、将来しょうらい的てきに法科ほうか大学院だいがくいんの卒業生そつぎょうせいが多数たすう企業きぎょうに入社にゅうしゃすることが想定そうていできるとし、企業きぎょうの即そく戦力せんりょく確保かくほの見地けんちから知的ちてき財産ざいさん技術ぎじゅつ・法律ほうりつの双方そうほうが分わかる人材じんざい・国際こくさい感覚かんかくの備そなわった人材じんざいの育成いくせいを求もとめている。
• 弁護士べんごし実務じつむ界かいにおいて、既すでにロースクール出身しゅっしん者しゃが多数たすう輩出はいしゅつされているが、これらの内うちの相当そうとう程度ていどの数かずの者ものが「実務じつむにおいて（各自かくじの母校ぼこうである当該とうがい）ロースクールで学習がくしゅうした内容ないようは役立やくだっていない。」「ロースクールは大学だいがくの延長えんちょうに過すぎず、法曹ほうそう実務じつむに直接ちょくせつ関連かんれんしない講義こうぎ内容ないよう（形式けいしき的てきには関連かんれんする科目かもく名めいとなっているが）となっている。」との評価ひょうかをしている。

制度せいど自体じたいの問題もんだい点てん

法科ほうか大学院だいがくいんの教育きょういく能力のうりょく

従来じゅうらい、法学部ほうがくぶでは実務じつむ教育きょういくが全まったく行おこなわれてこなかったため、司法しほう試験しけんに合格ごうかくしても、司法研修所しほうけんしゅうしょで再さい教育きょういくをしなければならなかった。それを改あらため、理論りろんと実務じつむの統合とうごうを図はかるために、法科ほうか大学院だいがくいんをつくったのであるが、現状げんじょうは、理論りろんは研究けんきゅう者しゃ、実務じつむは実務じつむ家かと分断ぶんだんされたままである。しかも、新しん・司法しほう試験しけんは相変あいかわらず判例はんれいや法ほう解釈かいしゃくが中心ちゅうしんなので、予備校よびこうに頼たよる学生がくせいは少すくなくない。

また、法科ほうか大学院だいがくいんは、旧きゅう司法しほう試験しけん合格ごうかく者しゃの輩出はいしゅつがない又または極端きょくたんに少すくない大学だいがくにも設置せっちされており、法科ほうか大学院だいがくいんの法曹ほうそう教育きょういく機関きかんとしての能力のうりょくを疑問ぎもん視しする声こえも一部いちぶある。前述ぜんじゅつの「次世代じせだい法曹ほうそう教育きょういくの調査ちょうさ研究けんきゅうとフォーラム」においては、司法研修所しほうけんしゅうしょ教官きょうかん経験けいけん者しゃから、「大学だいがくは司法しほう試験しけん予備校よびこうに教育きょういくにおいて負まけた」が、「その点てんを大学だいがく人じんは見みようとしないし認みとめようとしない、そこに大おおきな問題もんだいがある」との指摘してきがなされた。

実際じっさい、新しん司法しほう試験しけんの採点さいてんの結果けっかでは、旧きゅう制度せいどの修習しゅうしゅう生せいについて指摘してきされていたマニュアル指向しこう・正解せいかい指向しこう等とうの問題もんだい点てんが改善かいぜんされていない。

また、ロースクールにおける要件ようけん事実じじつ教育きょういくについては旧きゅう制度せいどの前期ぜんき修習しゅうしゅう終了しゅうりょう時じ程度ていどの学力がくりょくの習得しゅうとくが図はかられるはずであったが、新しん60期き修習しゅうしゅう生せいには特別とくべつに司法研修所しほうけんしゅうしょにおいて導入どうにゅう研修けんしゅうが行おこなわれたにもかかわらず、二に回かい試験しけんに不可ふかとなった者ものについては、最高裁さいこうさいによって、法曹ほうそう実務じつむとして必要ひつような最低限さいていげんの能力のうりょくを取得しゅとくしているものと到底とうてい評価ひょうかできなかったとされ、ロースクールは法曹界ほうそうかいのゆとり教育きょういくに他たならないと評価ひょうかするむきもある。

未み修おさむと既すんで修おさむの学力がくりょく格差かくさ

本来ほんらい、法科ほうか大学院だいがくいんは一律いちりつに同一どういつの修業しゅうぎょう年限ねんげんであるべきであるとされる。しかし、法科ほうか大学院だいがくいんを受験じゅけんする者ものの中なかには、大学だいがくの法学部ほうがくぶですでに法律ほうりつ学がくを学まなんだ者ものや、法学部ほうがくぶ出身しゅっしんではないが、法律ほうりつ系けいの国家こっか資格しかくを受験じゅけんするため等とうの理由りゆうで独自どくじに法律ほうりつ学がくを学まなんだ者ものもいる。そこで、法科ほうか大学院だいがくいんには、標準ひょうじゅんコース（3年ねん課程かてい）の他ほかに、法律ほうりつ学がくの基礎きそ知識ちしきを有ゆうしている者もののための短縮たんしゅくコース（2年ねん課程かてい）が用意よういされている。前者ぜんしゃを一般いっぱん的てきに「法学ほうがく未み修おさむ者しゃコース」とよび、後者こうしゃを「法学ほうがく既すんで修おさむ者しゃコース」のよぶ。なお、未み修おさむ者しゃには既すんで修おさむ者しゃ試験しけんを受験じゅけんしたにもかかわらず不ふ合格ごうかくとなった者ものも含ふくむ（詳細しょうさいは、前述ぜんじゅつの「入学にゅうがく試験しけん」を参照さんしょう）。

すでに何なん年ねんも法律ほうりつ学がくを学まなび、当該とうがい大学院だいがくいんの既すんで修おさむ者しゃ試験しけんに合格ごうかくした者ものに、法律ほうりつ学がくを学まなんだことのない、ないしは既すんで修おさむ者しゃ試験しけんに不ふ合格ごうかくとなった者ものが1年ねんで追おいつくことは一般いっぱん的てきには困難こんなんであり、それゆえに、両りょうコースの学生がくせい間あいだの実力じつりょく差さが大おおきくなっている。

なお、既すんで修おさむ者しゃコース（短縮たんしゅくコース）を設置せっちするかどうかは各かく法科ほうか大学院だいがくいんの任意にんいであるものの、ほとんどの大学院だいがくいんはこれを設置せっちしているどころか、もっぱらこれを基軸きじくコースと認定にんていしている（各かく法科ほうか大学院だいがくいんのコース別べつ募集ぼしゅう人員じんいんを参照さんしょう）。

法科ほうか大学院だいがくいんの学費がくひ等とう

法科ほうか大学院だいがくいんの学費がくひは極きわめて高額こうがく（国立こくりつ大学だいがくでは年間ねんかん約やく80万まん円えん、私大しだいでは年間ねんかん約やく100〜250万まん円えん）であり、経済けいざい的てき事情じじょうにより進学しんがくの機会きかい平等びょうどうが阻害そがいされる危険きけんがある。たしかに、総そう定員ていいんのうち一いち定数ていすうの学生がくせいの学費がくひが免除めんじょになる法科ほうか大学院だいがくいん（青山学院大学あおやまがくいんだいがく、日本にっぽん大学だいがく、専修大学せんしゅうだいがくなど）も一部いちぶでは登場とうじょうしてきている。しかし、高額こうがくの学費がくひの他ほかにも法科ほうか大学院だいがくいん進学しんがくに際さいしての費用ひよう（受験じゅけん料りょう、予備校よびこう代だい、書籍しょせき費ひ、交通こうつう費ひなど）も考慮こうりょすべきで、ある程度ていどの経済けいざい的てき余裕よゆうがないと進学しんがくできないことは事実じじつであり、財力ざいりょくのない者ものを法曹界ほうそうかいから遠とおざけているとの指摘してきもある。実際じっさい、最もっとも利用りようが多おおいと思おもわれる学生がくせい支援しえん機構きこうの奨学しょうがく金きんを、第だい1種しゅ（無む利子りし）・第だい2種しゅ（有利子ゆうりし）の併用へいようで利用りようした場合ばあい、3年間ねんかん（未み修おさむ者しゃコース）で1000万まん円えんを優ゆうに超こえる額がくの借金しゃっきんを背負せおい、卒業そつぎょう年ねんの10月がつから返済へんさいを迫せまられることとなる。

なお、鳥居とりい泰彦やすひこは、第だい57回かい司法しほう制度せいど審議しんぎ会かいにおいて、「これからの時代じだいの高等こうとう教育きょういく制度せいどの下もとで、経済けいざい的てき事情じじょうで、例たとえば大学だいがくあるいは大学院だいがくいんに進学しんがくできないという状況じょうきょうに追おい込こまれる人ひとというのは、そんなにたくさんいるんだろうかと考かんがえると、まず社会しゃかい的てきな発展はってん段階だんかいから考かんがえてそんなにいるはずがない。」と述のべ、経済けいざい的てき事情じじょうで進学しんがくが困難こんなんになる者ものがいる問題もんだいを無視むし・軽視けいしする発言はつげんを行おこなった。しかし、高級こうきゅう車しゃ1台だい分ぶんに匹敵ひってきする学費がくひの他ほかにも法科ほうか大学院だいがくいん進学しんがくに際さいしての機会きかい費用ひよう（受験じゅけん料りょう、予備校よびこう代だい、書籍しょせき費ひ、交通こうつう費ひなど）も考慮こうりょすべきであり、ある程度ていどの経済けいざい的てき余裕よゆうがないと進学しんがくできないことは事実じじつで、財力ざいりょくのない者ものを法曹界ほうそうかいから遠とおざけていることは否定ひていできないという意見いけんもある（毎日新聞まいにちしんぶん2008年ねん9月がつ10日とおか）。このために予備よび試験しけん受験じゅけん者しゃが急増きゅうぞうし、最年少さいねんしょう記録きろくが何なん度どでも更新こうしんされる事態じたいが発生はっせいしている。

法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどは、当とうの法曹界ほうそうかいからも「法曹ほうそうを目指めざす者ものに時間じかんと金銭きんせんの浪費ろうひを強しいるものである」という指摘してきが出だされた。

設置せっち大学だいがくの財政ざいせい負担ふたん

2017年ねんに法科ほうか大学院だいがくいんの募集ぼしゅう停止ていしの発表はっぴょうをした青山学院大学あおやまがくいんだいがくの三木みき義一ぎいち学長がくちょうは会見かいけんを開ひらき、法科ほうか大学院だいがくいんには多おおくの教員きょういんが必要ひつようであり、財政ざいせい的てきに維持いじが困難こんなんとなったとした。また、同大どうだいの後藤ごとう昭あきら法科ほうか大学院だいがくいん長ちょうは、「競争きょうそうに負まけた」として、文部もんぶ科学かがく省しょうからの補助ほじょ金きん頼たのみの運営うんえいだったが、補助ほじょ金きんの削減さくげんにより運営うんえいに行いき詰づまったことを認みとめた。

2019年ねんからの募集ぼしゅう停止ていしを決定けっていした西南学院大学せいなんがくいんだいがくは、同大どうだい法科ほうか大学院だいがくいんの累積るいせき赤字あかじが20億おく円えんに達たっするとした。

その他たの問題もんだい点てん

新しん司法しほう試験しけんに不ふ合格ごうかくとなった場合ばあい、30歳さい前後ぜんこうの年齢ねんれいで無職むしょく・職歴しょくれきなしとなるが、それに対たいする救済きゅうさい措置そちは何なんら考慮こうりょされておらず、社会しゃかい全体ぜんたいで考かんがえる必要ひつようがあるとされている。

また、受験じゅけん業界ぎょうかいでは「すでに法科ほうか大学院だいがくいんバブルははがれ落おちた」とささやかれ、現実げんじつに2012年度ねんど入試にゅうしでは、法学ほうがく系けいの学部がくぶ・学科がっかの競争きょうそう率りつ・難易なんい度ど低下ていかが顕著けんちょな傾向けいこうとなった。しかし、この現象げんしょうが意味いみするところは、たとえ法曹ほうそう専門せんもん職しょく等とうにつかないとしても、法律ほうりつ学がくのもつ論理ろんり的てき思考しこう方法ほうほう・能力のうりょくや「リーガル・マインド」と称しょうする高たかい倫理りんり性せいを内包ないほうした社会しゃかい常識じょうしきを相応そうおうに身みにつけさせる機能きのうを不十分ふじゅうぶんながらも果はたしてきた学部がくぶ・学科がっかの衰退すいたい・空洞くうどう化かを意味いみする。

比較ひかく

司法しほう試験しけん予備よび試験しけんとの比較ひかく

司法しほう試験しけん予備よび試験しけん（以下いか「予備よび試験しけん」という。）は、法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう者しゃと同等どうとうの学識がくしき等とうを有ゆうするかどうかを判定はんていする試験しけんとされている（司法しほう試験しけん法ほう5条じょう1項こう）。しかし、司法しほう試験しけん合格ごうかく率りつを見みると、「同等どうとう」どころか、法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう者しゃよりも予備よび試験しけん合格ごうかく者しゃのほうが遥はるかに高たかい合格ごうかく率りつを叩たたき出だしている。令れい和わ4年ねん司法しほう試験しけんにおいては、法科ほうか大学院だいがくいんルートでの受験じゅけん者しゃの合格ごうかく率りつが37.6％（2,677人にん中ちゅう1,008人にん合格ごうかく）であったのに対たいし、予備よび試験しけんルートでの受験じゅけん者しゃの合格ごうかく率りつは97.5％（405人にん中ちゅう395人にん合格ごうかく）であり、予備よび試験しけんルートが法科ほうか大学院だいがくいんルートを60ポイント近ちかく上回うわまわることになる。

旧きゅう司法しほう試験しけんによる法曹ほうそう養成ようせいとの比較ひかく

法曹ほうそう資格しかく取得しゅとく期間きかんの長期ちょうき化かは法曹ほうそう志望しぼう者しゃ数すうそのものを急減きゅうげんさせた。旧きゅう司法しほう試験しけんによる法曹ほうそう養成ようせいシステムと比較ひかくしても、法科ほうか大学院だいがくいんの期間きかんについて、法曹ほうそう資格しかくを取得しゅとくするまでの年限ねんげんが旧きゅう制度せいどよりは長ながくなっていることから、資格しかく取得しゅとく期間きかんの短縮たんしゅくを求もとめる意見いけんが日本にっぽん経団連けいだんれんなどから提示ていじされている。これを受うけ、京都きょうと大学だいがくや大阪おおさか公立大こうりつだい学がくなどは法曹ほうそう5年ねんコースの設置せっちを行おこなっている。

各国かっこくの制度せいどとの比較ひかく

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおいてはロースクールの修了しゅうりょう後ご（司法しほう試験しけんは各州かくしゅう毎ごとに行おこなわれ、ばらつきはあるものの）概おおむね7割わり程度ていどの合格ごうかく率りつが確保かくほされる。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは学部がくぶ段階だんかいに法学部ほうがくぶが存在そんざいせず、法学ほうがく教育きょういくは専門せんもん職しょく大学院だいがくいんであるロースクールのみで行おこなわれている。これに対たいして、日本にっぽんの法科ほうか大学院だいがくいんに進学しんがくする者ものは学部がくぶ段階だんかいで法学部ほうがくぶを卒業そつぎょうしている者ものが大半たいはん（入学にゅうがく者しゃ全体ぜんたいの73.9%（平成へいせい19年度ねんど）・71.7%（平成へいせい18年度ねんど））である。

日本にっぽんの制度せいどでは、法学部ほうがくぶで学まなんだことを前提ぜんていとすると、学部がくぶ段階だんかいで4年間ねんかん、法科ほうか大学院だいがくいんで2年ねん（既すんで修おさむ者しゃコース進学しんがくの場合ばあい）、司法研修所しほうけんしゅうしょで1年間ねんかんの教育きょういくを受うけて、初はじめて法曹ほうそうとなれる制度せいどとなっている。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける一般いっぱん的てきな法曹ほうそう養成ようせいコースであるJD取得しゅとく過程かていの期間きかんが3年間ねんかんであることに比くらべると長ながいが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく人じんが法曹ほうそうの道みちに入いれるのは飛とび級きゅうがない限かぎり25歳さいからになるため、法曹界ほうそうかいに入はいる年齢ねんれいはだいたい同おなじである。日本にっぽんで2020年代ねんだいに本格ほんかく化かする5年ねん制せい法曹ほうそうコースに入はいると、24歳さいで法曹界ほうそうかいに入いれるが、その道みちは狭せまい。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの法務ほうむ博士はかせ・法学ほうがく博士はかせ一貫いっかん教育きょういくは日本にっぽんにはまだ存在そんざいしていない。

改善かいぜんの取とり組くみ

中教審ちゅうきょうしんによる法科ほうか大学院だいがくいん教育きょういくの質しつ向上こうじょうのための方策ほうさく

中央ちゅうおう教育きょういく審議しんぎ会かい大学だいがく分科ぶんか会かい法科ほうか大学院だいがくいん特別とくべつ委員いいん会かいは、2009年ねん4月がつに『法科ほうか大学院だいがくいん教育きょういくの質しつの向上こうじょうのための改善かいぜん方策ほうさくについて（報告ほうこく）』を公表こうひょう。「入学にゅうがく者しゃの質しつと多様たよう性せいの確保かくほ」、「修了しゅうりょう者しゃの質しつの保証ほしょう」、「教育きょういく体制たいせいの充実じゅうじつ」、「質しつを重視じゅうしした評価ひょうかシステムの構築こうちく」を4本ほん柱ばしらに、法科ほうか大学院だいがくいんの改善かいぜん方策ほうさくを提言ていげんした。

2010年ねん1月がつ22日にち、中央ちゅうおう教育きょういく審議しんぎ会かい大学だいがく分科ぶんか会かい法科ほうか大学院だいがくいん特別とくべつ委員いいん会かい第だい3ワーキンググループは、上記じょうき報告ほうこくを踏ふまえた各かく法科ほうか大学院だいがくいんの改善かいぜん状じょう況きょうを取とりまとめた。これによると、静岡大学しずおかだいがく、香川大学かがわだいがく、鹿児島大学かごしまだいがく、東北学院大学とうほくがくいんだいがく、大東文化大学だいとうぶんかだいがく、東海大学とうかいだいがく、東洋大学とうようだいがく、日本にっぽん大学だいがく、愛知学院大学あいちがくいんだいがく、京都産業大学きょうとさんぎょうだいがく、大阪学院大学おおさかがくいんだいがく、神戸学院大学こうべがくいんだいがく、姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがく、久留米大学くるめだいがくの14校こうが、抜本ばっぽん的てきな改善かいぜんが必要ひつようで、重点的じゅうてんてきにフォローアップを実施じっしする必要ひつようがある「重点じゅうてん校こう」とされた。また、信州大学しんしゅうだいがく、島根大学しまねだいがく、琉球大学りゅうきゅうだいがく、白しろ鷗大学がく、獨協大どっきょうだい学がく、駿河台大学するがだいだいがく、國學院大學こくがくいんだいがく、神奈川大学かながわだいがく、関東学院大学かんとうがくいんだいがく、桐きり蔭かげ横浜よこはま大学だいがく、龍谷大りゅうこくだい学がく、近畿大学きんきだいがくの12校こうが、改善かいぜんが不十分ふじゅうぶんで、継続けいぞく的てきにフォローアップを実施じっしする必要ひつようがある「継続けいぞく校こう」とされている。これ以降いこうも改善かいぜん状じょう況きょうの取とりまとめは定期ていき的てきに行おこなわれ、2011年ねん1月がつ26日にちには大宮おおみや法科ほうか大学院だいがくいん大学だいがく、青山学院大学あおやまがくいんだいがく、明治学院大学めいじがくいんだいがくの3校こうが継続けいぞく校こうに追加ついかされた。さらに、2012年ねん3月がつ7日にちには駒澤大学こまざわだいがく、広島修道大学ひろしましゅうどうだいがく、西南学院大学せいなんがくいんだいがく、福岡大学ふくおかだいがくの4校こうが継続けいぞく校こうに追加ついかされた一方いっぽう、静岡大学しずおかだいがくと東洋大学とうようだいがくの2校こうは改善かいぜんが認みとめられて重点じゅうてん校こうから継続けいぞく校こうへと変更へんこうされた。2012年度ねんど末まつの時点じてんで、募集ぼしゅう停止ていしまたは他校たこうとの統合とうごうが決定けっていした姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがくと大宮おおみや法科ほうか大学院だいがくいん大学だいがくの2校こうを除のぞいて重点じゅうてん校こうが11校こう、継続けいぞく校こうが20校こうである。

法科ほうか大学院だいがくいんの将来しょうらい

以上いじょうのような意見いけんを踏ふまえて次つぎのような新あらたな対策たいさくが模索もさくされている。

• 学士がくし・修士しゅうし一貫いっかん教育きょういくを模もした法学ほうがく士し・法務ほうむ博士はかせ一貫いっかん教育きょういくを導入どうにゅうすることで経費けいひ軽減けいげんを図はかっている。
• 法務省ほうむしょうは、新しん司法しほう試験しけんにおける配点はいてんについて、2008年ねん（平成へいせい20年ねん）までは短たん答こたえ式しき試験しけんと論文ろんぶん式しき試験しけんの比重ひじゅうを1:4としていたが、2009年ねん（平成へいせい21年ねん）以降いこうはこの比重ひじゅうを1:8とし、短たん答こたえ式しき試験しけんより論文ろんぶん式しき試験しけんの比重ひじゅうを重視じゅうしするように見直みなおした。
• 中教審ちゅうきょうしんは、法曹ほうそうの質しつの低下ていかを防ふせぐため、法科ほうか大学院だいがくいんの志願しがん者しゃに義務ぎむづけられている適性てきせい試験しけんについて、総そう受験じゅけん者しゃの下位かいから15%程度ていどを目安めやすに大学院だいがくいん入学にゅうがくの「最低さいてい基準きじゅん点てん」を設定せっていするべきだとした。
• 同様どうようの見地けんちから、中教審ちゅうきょうしんは、競争きょうそう倍率ばいりつが2倍ばいを割わっている大学院だいがくいんについて定員ていいん削減さくげんを求もとめることとし、法科ほうか大学院だいがくいんの統廃合とうはいごうを進すすめていこうとしている。
• 自民党じみんとう有志ゆうしからなる「法曹ほうそう養成ようせいと法曹ほうそう人口じんこうを考かんがえる国会こっかい議員ぎいんの会かい」は、法科ほうか大学院だいがくいんの成績せいせき評価ひょうか、修了しゅうりょう認定にんていなど養成ようせい課程かていの厳格げんかく化か、司法しほう試験しけん受験じゅけん資格しかく制限せいげんの撤廃てっぱいなど5項目こうもくを「緊急きんきゅう提言ていげん」した。
• 民主党みんしゅとうは「法科ほうか大学院だいがくいん、新しん司法しほう試験しけん、予備よび試験しけん、法曹ほうそう人口じんこうのあり方かた等とうについてプロジェクトチーム」を設置せっちした。
• 自民党じみんとうの司法しほう制度せいど調査ちょうさ会かいでは法科ほうか大学院だいがくいん修了しゅうりょう者しゃに隣接りんせつ法律ほうりつ職しょくの資格しかくを付与ふよ、試験しけん科目かもくを一部いちぶ免除めんじょする意見いけんが出だされた。

法科ほうか大学院だいがくいんの設置せっち状じょう況きょう

都市とし部ぶへの集中しゅうちゅう

法科ほうか大学院だいがくいん間あいだの競争きょうそうが激化げきかするにつれ、運営うんえいのマンパワーや資金しきんが不足ふそくしがちな地方ちほうの法科ほうか大学院だいがくいんや、合格ごうかく実績じっせきの振ふるわない都市とし圏けんの法科ほうか大学院だいがくいんは淘汰とうたされていった。それにより、関東かんとう圏けん・関西かんさい圏けんに法科ほうか大学院だいがくいんが集中しゅうちゅうすることとなった。 2023年ねん現在げんざい、関東かんとう関西かんさい以外いがいの法科ほうか大学院だいがくいんの地方ちほうごとの設置せっち状じょう況きょう（学生がくせい募集ぼしゅうを実施じっししているものに限かぎる）を俯瞰ふかんすると、

• 北海道ほっかいどう・・北海道大学ほっかいどうだいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 東北とうほく・・東北大学とうほくだいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 東海とうかい・・名古屋大学なごやだいがく法科ほうか大学院だいがくいん、南山大学なんざんだいがく法科ほうか大学院だいがくいん、愛知大学あいちだいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 北陸ほくりく・・金沢かなざわ大学だいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 中国ちゅうごく・・岡山大学おかやまだいがく法科ほうか大学院だいがくいん、広島大学ひろしまだいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 九州きゅうしゅう・・九州大学きゅうしゅうだいがく法科ほうか大学院だいがくいん、福岡大学ふくおかだいがく法科ほうか大学院だいがくいん
• 沖縄おきなわ・・琉球大学りゅうきゅうだいがく法科ほうか大学院だいがくいん

となっており、各かく地方ちほうに1つか2つある程度ていどとなっている。また、甲信越こうしんえつや四国しこくといった空白くうはく地域ちいきも存在そんざいする。

法科ほうか大学院だいがくいんの一覧いちらん

法科ほうか大学院だいがくいんの一覧いちらん（学生がくせい募集ぼしゅうをしている法科ほうか大学院だいがくいん）

区分くぶん	大学院だいがくいん名めい	研究けんきゅう科か名な	専攻せんこう名な	所在地しょざいち	開設かいせつ年度ねんど
国立こくりつ	ほつかいとう/北海道大学ほっかいどうだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法律ほうりつ実務じつむ専攻せんこう	北海道ほっかいどう	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	とうほく/東北大学とうほくだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	総合そうごう法制ほうせい専攻せんこう	宮城みやぎ県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	ちは/千葉大学ちばだいがく大学院だいがくいん	専門せんもん法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	千葉ちば県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	つくは/筑波大学つくばだいがく大学院だいがくいん	ビジネス科学かがく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい17年度ねんど
国立こくりつ	とうきよう/東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく政治せいじ学がく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	ひとつはし/一橋大学ひとつばしだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	かなさわ/金沢大学かなざわだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	石川いしかわ県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	なこや/名古屋大学なごやだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	きようと/京都大学きょうとだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	京都きょうと府ふ	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	おおさか/大阪大学おおさかだいがく大学院だいがくいん	高等こうとう司法しほう研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	大阪おおさか府ふ	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	こうへ/神戸大学こうべだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法律ほうりつ専攻せんこう	兵庫ひょうご県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	おかやま/岡山大学おかやまだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	岡山おかやま県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	ひろしま/広島大学ひろしまだいがく大学院だいがくいん	人間にんげん社会しゃかい科学かがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法学ほうがく専攻せんこう	広島ひろしま県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	きゆうしゆう/九州大学きゅうしゅうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ学府がくふ	実務じつむ法学ほうがく専攻せんこう	福岡ふくおか県けん	平成へいせい16年度ねんど
国立こくりつ	りゆうきゆう/琉球大学りゅうきゅうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	沖縄おきなわ県けん	平成へいせい16年度ねんど
公立こうりつ	とうきょうとりつ/東京都立大学とうきょうとりつだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく政治せいじ学がく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
公立こうりつ	おおさかしりつ/大阪市立大学おおさかいちりつだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	大阪おおさか府ふ	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	かくしゆういん/学習院大学がくしゅういんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	けいおうきしゆく/慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	しようち/上智大学じょうちだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	せんしゆう/専修大学せんしゅうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	そうか/創価大学そうかだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	ちゆうおう/中央大学ちゅうおうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	にほん/日本にっぽん大学だいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	ほうせい/法政大学ほうせいだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	めいし/明治大学めいじだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	わせた/早稲田大学わせだだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	あいち/愛知大学あいちだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	なんさん/南山大学なんざんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	とうししや/同志社大学どうししゃだいがく大学院だいがくいん	司法しほう研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	京都きょうと府ふ	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	りつめいかん/立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	京都きょうと府ふ	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	かんさい/関西大学かんさいだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	大阪おおさか府ふ	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	かんせい/関西学院大学かんせいがくいんだいがく大学院だいがくいん	司法しほう研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	兵庫ひょうご県けん	平成へいせい16年度ねんど
私立しりつ	ふくおか/福岡大学ふくおかだいがく大学院だいがくいん	法曹ほうそう実務じつむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	福岡ふくおか県けん	平成へいせい16年度ねんど

閉鎖へいさまたは閉鎖へいさ予定よていの一覧いちらん

法科ほうか大学院だいがくいんの一覧いちらん（閉鎖へいさまたは閉鎖へいさ予定よていの法科ほうか大学院だいがくいん）

区分くぶん	大学院だいがくいん名めい	研究けんきゅう科か名な	専攻せんこう名な	所在地しょざいち	開設かいせつ年度ねんど	募集ぼしゅう停止ていし年度ねんど	閉鎖へいさ年度ねんど
私立しりつ	ひめしとつきよう/姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	兵庫ひょうご県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい23年度ねんど	平成へいせい25年度ねんど
私立しりつ	めいしかくいん/明治学院大学めいじがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ職しょく研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい25年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	おおみや/大宮おおみや法科ほうか大学院だいがくいん大学だいがく	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	埼玉さいたま県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい25年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど
私立しりつ	こうへかくいん/神戸学院大学こうべがくいんだいがく大学院だいがくいん	実務じつむ法学ほうがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法学ほうがく専攻せんこう	兵庫ひょうご県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい25年度ねんど	平成へいせい26年度ねんど
私立しりつ	するかたい/駿河台大学するがだいだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう実務じつむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい25年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	とうほくかくいん/東北学院大学とうほくがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法ほう実務じつむ専攻せんこう	宮城みやぎ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい26年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど
私立しりつ	おおさかかくいん/大阪学院大学おおさかがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	大阪おおさか府ふ	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい26年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
国立こくりつ	しまね/島根大学しまねだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	島根しまね県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい31年度ねんど
国立こくりつ	しんしゆう/信州大学しんしゅうだいがく大学院だいがくいん	法曹ほうそう法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう法務ほうむ専攻せんこう	長野ながの県けん	平成へいせい17年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
国立こくりつ	にいかた/新潟大学にいがただいがく大学院だいがくいん	実務じつむ法学ほうがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法学ほうがく専攻せんこう	新潟にいがた県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
国立こくりつ	かかわ/香川大学かがわだいがく大学院だいがくいん	香川大学かがわだいがく・愛媛大学えひめだいがく 連合れんごう法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	香川かがわ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
国立こくりつ	かこしま/鹿児島大学かごしまだいがく大学院だいがくいん	司法しほう政策せいさく研究けんきゅう科か	法曹ほうそう実務じつむ専攻せんこう	鹿児島かごしま県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	とうかい/東海大学とうかいだいがく大学院だいがくいん	実務じつむ法学ほうがく研究けんきゅう科か	実務じつむ法律ほうりつ学がく専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	たいとうふんか/大東文化大学だいとうぶんかだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど
私立しりつ	かんとうかくいん/関東学院大学かんとうがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	実務じつむ法学ほうがく専攻せんこう	神奈川かながわ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど
私立しりつ	りゆうこく/龍谷大りゅうこくだい学がく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	京都きょうと府ふ	平成へいせい17年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい29年度ねんど
私立しりつ	くるめ/久留米大学くるめだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	福岡ふくおか県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど
私立しりつ	ひろしましゆうとう/広島修道大学ひろしましゅうどうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	広島ひろしま県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	とつきよう/獨協大どっきょうだい学がく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう実務じつむ専攻せんこう	埼玉さいたま県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	はくほう/白しろ鷗大学がく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	栃木とちぎ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい27年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
国立こくりつ	しすおか/静岡大学しずおかだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	静岡しずおか県けん	平成へいせい17年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど
国立こくりつ	くまもと/熊本大学くまもとだいがく大学院だいがくいん	法曹ほうそう養成ようせい研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	熊本くまもと県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	とうよう/東洋大学とうようだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	あいちかくいん/愛知学院大学あいちがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい17年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	きようとさんきよう/京都産業大学きょうとさんぎょうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	京都きょうと府ふ	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	やまなしかくいん/山梨学院大学やまなしがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	山梨やまなし県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	かなかわ/神奈川大学かながわだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	神奈川かながわ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	こくかくいん/國學院大学こくがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ職しょく専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど
私立しりつ	ちゆうきよう/中京大学ちゅうきょうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい28年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど
私立しりつ	せいけい/成蹊大学せいけいだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい29年度ねんど
私立しりつ	めいしよう/名城大学めいじょうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	愛知あいち県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい29年度ねんど
私立しりつ	ほっかいかくえん/北海学園大学ほっかいがくえんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	北海道ほっかいどう	平成へいせい17年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど
私立しりつ	りつきよう/立教大学りっきょうだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど
私立しりつ	とういんよこはま/桐きり蔭かげ横浜よこはま大学だいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	神奈川かながわ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど
私立しりつ	あおやまかくいん/青山学院大学あおやまがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい30年度ねんど	令れい和わ3年度ねんど
国立こくりつ	よこはまこくりつ/横浜国立大学よこはまこくりつだいがく大学院だいがくいん	国際こくさい社会しゃかい科か学府がくふ	法曹ほうそう実務じつむ専攻せんこう	神奈川かながわ県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい31年度ねんど
私立しりつ	きんき/近畿大学きんきだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	大阪おおさか府ふ	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい31年度ねんど
私立しりつ	せいなん/西南学院大学せいなんがくいんだいがく大学院だいがくいん	法務ほうむ研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	福岡ふくおか県けん	平成へいせい16年度ねんど	平成へいせい31年度ねんど
私立しりつ	こうなん/甲南大学こうなんだいがく大学院だいがくいん	法学ほうがく研究けんきゅう科か	法務ほうむ専攻せんこう	兵庫ひょうご県けん	平成へいせい16年度ねんど	令れい和わ2年度ねんど
私立しりつ	こまさわ/駒澤大学こまざわだいがく大学院だいがくいん	法曹ほうそう養成ようせい研究けんきゅう科か	法曹ほうそう養成ようせい専攻せんこう	東京とうきょう都と	平成へいせい16年度ねんど	令れい和わ5年度ねんど

入試にゅうし入学にゅうがく状じょう況きょう

入学にゅうがく者しゃ数すうと合格ごうかく率りつ

制度せいど導入どうにゅうの検討けんとう当初とうしょ、司法しほう試験しけん制度せいど改革かいかく審議しんぎ会かい意見いけん書しょにおいて「法科ほうか大学院だいがくいんでは、その課程かていを修了しゅうりょうした者もののうち相当そうとう程度ていどの者もの（例たとえば約やく7〜8割わり）が新しん司法しほう試験しけんに合格ごうかくできるよう、充実じゅうじつした教育きょういくを行おこなうべきである。」との努力どりょく目標もくひょうが出だされた。しかし、同時どうじに、司法しほう制度せいど改革かいかく審議しんぎ会かいでは、（各かく大学だいがくの要望ようぼうとして）「7割わりとか8割わりということが多おおい」が、「どの大学だいがくも7割わり、8割わりということは制度せいど設計せっけいとしてはあり得えない」とも述のべられていた。ここで問題もんだいとされている合格ごうかく率りつは5年ねんで3回かい受験じゅけんした場合ばあいの累積るいせき合格ごうかく率りつであり、単たん年度ねんど合格ごうかく率りつではない（実施じっし年別ねんべつの新しん司法しほう試験しけんの単たん年度ねんど合格ごうかく率りつについての詳細しょうさいは、新しん司法しほう試験しけんの項目こうもくの該当がいとう節ぶし参照さんしょう）。

当初とうしょは20-30校こうが適正てきせい規模きぼと考かんがえられていたが、実際じっさいには74校こうも乱立らんりつし定員ていいんが約やく5800名めいとなったのも誤算ごさんであり、司法しほう試験しけんの合格ごうかく率りつの低迷ていめいを問題もんだい視しする見地けんちから、「才能さいのうある人材じんざいを引ひき付つけるには余あまりにもリスクが大おおきく、新あらたな法曹ほうそう養成ようせい制度せいどの中核ちゅうかくと位置付いちづけられた法科ほうか大学院だいがくいん制度せいどを崩壊ほうかいさせかねない」との声明せいめいが法科ほうか大学院だいがくいん関係かんけい者しゃ有志ゆうし（教授きょうじゅ代表だいひょう者しゃ等とう）からなされ、また、一部いちぶの法科ほうか大学院だいがくいん教員きょういんの間あいだでは、「新しん司法しほう試験しけんが過酷かこくな競争きょうそう試験しけんとなり予備校よびこうに行いかなければ合格ごうかくできないという点てんで現在げんざいの司法しほう試験しけんと変かわらないものになる」との声こえもでているが、定員ていいん5800と新しん司法しほう試験しけんの予定よてい合格者数ごうかくしゃすう3000名めいから単純たんじゅん計算けいさんすると、単たん年度ねんど合格ごうかく率りつは約やく5割わりとなるが、累積るいせき合格ごうかく率りつであれば9割わりに近ちかい数字すうじとなる。 このような見地けんちから、単たん年度ねんど合格ごうかく率りつのみに過度かどに着目ちゃくもくする議論ぎろんは適切てきせつでないし、単たん年度ねんど合格ごうかく率りつを改革かいかく審しん意見いけん書しょの「7〜8割わり」という数字すうじと比較ひかくして論ろんずることは不適切ふてきせつであるとの指摘してきがなされている。

法科ほうか大学院だいがくいんの定員ていいん割われ

詳細しょうさいは「法科ほうか大学院だいがくいん定員ていいん割われ問題もんだい」を参照さんしょう

2010年ねん現在げんざい、入学にゅうがく者しゃが定員ていいん割われとなる大学院だいがくいんが司法しほう試験しけん合格ごうかく率りつの低ひくい学校がっこうを中心ちゅうしんにかなり多おおくなっている。もっとも、法科ほうか大学院だいがくいん間あいだで大おおきな格差かくさがあり、新しん司法しほう試験しけんの合格ごうかく率りつが比較的ひかくてき良好りょうこうな人気にんきの高たかい大学院だいがくいんにおいては数すう倍ばい以上いじょうの競争きょうそう倍率ばいりつは通常つうじょうである。もちろん、定員ていいん割われの大学院だいがくいんにおいても志望しぼう者しゃ全員ぜんいんが入学にゅうがくできる（全ぜん入いれ）ということを意味いみするものではない。合格ごうかく者しゃはどの大学院だいがくいんも志願しがん者しゃより少すくないが、合格ごうかく者しゃ自体じたい定員ていいんより少すくない学校がっこう、および入学にゅうがく者しゃ（＝合格ごうかく者しゃ - 辞退じたい者しゃ）が定員ていいんより少すくない学校がっこうがそれぞれ存在そんざいする。そのような事情じじょうもあり、法科ほうか大学院だいがくいんの募集ぼしゅうを停止ていしした大学院だいがくいんも、姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがく（2011年ねん度ど以降いこう）、明治学院大学めいじがくいんだいがく・大宮おおみや法科ほうか大学院だいがくいん大学だいがく・神戸学院大学こうべがくいんだいがく・駿河台大学するがだいだいがく（以上いじょうは2013年ねん度ど以降いこう）、東北学院大学とうほくがくいんだいがく・大阪学院大学おおさかがくいんだいがく（以上いじょうは2014年ねん度ど以降いこう）、島根大学しまねだいがく・東海大学とうかいだいがく・大東文化大学だいとうぶんかだいがく・信州大学しんしゅうだいがく・関東学院大学かんとうがくいんだいがく・新潟大学にいがただいがく・龍谷大りゅうこくだい学がく・香川大学かがわだいがく愛媛大学えひめだいがく（2大学だいがく連合れんごう）・久留米大学くるめだいがく・鹿児島大学かごしまだいがく・広島修道大学ひろしましゅうどうだいがく・獨協大どっきょうだい学がく・白しろ鷗大学がく（以上いじょうは2015年ねん度ど以降いこう）と2014年ねん6月がつ現在げんざいで20校こうに達たっしている。その後ごも募集ぼしゅう停止ていしが相次あいつぎ、2023年ねん5月がつ現在げんざい、当初とうしょの74校こう中ちゅう、40校こうが募集ぼしゅう停止ていしとなり、残のこり34校こうとなっている。

志願しがん者しゃ数すう及および入学にゅうがく者しゃ数すうの推移すいい表ひょう

法科ほうか大学院だいがくいんの志願しがん者しゃ数すう及および入学にゅうがく者しゃ数すうの推移すいい（単位たんい：人ひと）

  志願しがん者しゃ数すう（左ひだり軸じく）

  入学にゅうがく者しゃ数すう（右みぎ軸じく）

年度ねんど	志願しがん者しゃ数すう	入学にゅうがく者しゃ数すう
平成へいせい16年度ねんど	72,800人にん	5,767人にん
平成へいせい17年度ねんど	41,756人にん	5,544人にん
平成へいせい18年度ねんど	40,341人にん	5,784人にん
平成へいせい19年度ねんど	45,207人にん	5,713人にん
平成へいせい20年度ねんど	39,555人にん	5,397人にん
平成へいせい21年度ねんど	29,714人にん	4,844人にん
平成へいせい22年度ねんど	24,014人にん	4,122人にん
平成へいせい23年度ねんど	22,927人にん	3,620人にん
平成へいせい24年度ねんど	18,446人にん	3,150人にん
平成へいせい25年度ねんど	13,924人にん	2,698人にん
平成へいせい26年度ねんど	11,450人にん	2,272人にん
平成へいせい27年度ねんど	10,370人にん	2,201人にん
平成へいせい28年度ねんど	8,274人にん	1,857人にん
平成へいせい29年度ねんど	8,159人にん	1,704人にん
平成へいせい30年度ねんど	8,058人にん	1,621人にん

志願しがん者しゃ数すう低迷ていめいに関かんする見解けんかい

• 2017年ねんに法科ほうか大学院だいがくいんの募集ぼしゅう停止ていしを発表はっぴょうした青山学院大学あおやまがくいんだいがくの三木みき義一ぎいち学長がくちょうは、法曹ほうそうの増大ぞうだいに対応たいおうした社会しゃかい環境かんきょうが十分じゅうぶんに整ととのわなかったこと等とうで、志願しがん者しゃや入学にゅうがく者しゃの減少げんしょうが止とまらなかったため、財政ざいせい的てきに法科ほうか大学院だいがくいんの維持いじが困難こんなんになったとした。
• 2018年ねん、首都しゅと圏けんの国立こくりつ大学だいがくで初はじめて法科ほうか大学院だいがくいんの募集ぼしゅう停止ていしを発表はっぴょうした横浜国立大学よこはまこくりつだいがくは、長谷部はせべ勇一ゆういち学長がくちょうや、大門だいもん正克まさかつ副ふく学長がくちょう、法科ほうか大学院だいがくいん統括とうかつの泉いずみ宏之ひろゆき教授きょうじゅが会見かいけんを開ひらき、予備よび試験しけん人気にんきのため法科ほうか大学院だいがくいん志願しがん者しゃの低迷ていめいが続つづき、閉鎖へいさを余儀よぎなくされたとした。

実際じっさいは司法しほう試験しけんの合格者数ごうかくしゃすうを1500人にん前後ぜんこうという前提ぜんていがあり、そのために法科ほうか大学院だいがくいんの定員ていいん数すうを削減さくげんして来きたとも言いえる。 法科ほうか大学院だいがくいんの総そう定員ていいん数すうが約やく5500人にんから約やく2100人にんと削減さくげんされて、2020年ねんの段階だんかいでは法科ほうか大学院だいがくいんの実質じっしつ競争きょうそう倍率ばいりつは2～3倍ばい前後ぜんこうになっている。

関連かんれん文献ぶんけん

• 『法科ほうか大学院だいがくいんと司法しほう試験しけんの現状げんじょうと課題かだい〜データ分析ぶんせきを中心ちゅうしんに〜』（日本にっぽん弁護士べんごし連合れんごう会かい法曹ほうそう養成ようせい対策たいさく室しつ報ほう4、2009）[3]
• 『法科ほうか大学院だいがくいんにおける実務じつむ基礎きそ教育きょういくの現状げんじょうと課題かだい―シラバス調査ちょうさの結果けっかから見みえてくるもの―』（日本にっぽん弁護士べんごし連合れんごう会かい法曹ほうそう養成ようせい対策たいさく室しつ報ほう3、2008）[4]

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

出典しゅってん

関連かんれん項目こうもく

• ロー・スクール（アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく）
• 専門せんもん職しょく大学院だいがくいん
  • 会計かいけい大学院だいがくいん、教職きょうしょく大学院だいがくいん、経営けいえい大学院だいがくいん、公共こうきょう政策せいさく大学院だいがくいん
• 高度こうど専門せんもん職業しょくぎょう人じん
• 司法しほう制度せいど改革かいかく
• 司法しほう試験しけん
  • 新しん司法しほう試験しけん
  • 2007年度ねんど新しん司法しほう試験しけん漏洩ろうえい問題もんだい
  • 青柳あおやぎ幸一こういち（交際こうさいしていた女学生じょがくせいに司法しほう試験しけん問題もんだいを漏洩ろうえい）
• 法曹ほうそう
• 三振さんしん博士はかせ
• ソクラテス式しき問答もんどう法ほう
• 女神めがみの教室きょうしつ〜リーガル青春せいしゅん白書はくしょ〜 - フジテレビ系列けいれつで2023年ねん1月がつ期きに放送ほうそうの連続れんぞくテレビドラマ。法科ほうか大学院だいがくいん（架空かくう）が舞台ぶたいとなっている。

外部がいぶリンク

• 法科ほうか大学院だいがくいん協会きょうかい
• 先導せんどう的てき法科ほうか大学院だいがくいん懇談こんだん会かい
• 法務省ほうむしょう: 資格しかく試験しけん・採用さいよう試験しけん
• 文部もんぶ科学かがく省しょう: 法科ほうか大学院だいがくいん
• 首相しゅしょう官邸かんてい: 司法しほう制度せいど改革かいかく推進すいしん本部ほんぶ - ウェイバックマシン（2002年ねん9月がつ5日にちアーカイブ分ぶん）
• 法科ほうか大学院だいがくいん一覧いちらん: リクルート大学だいがく・大学院だいがくいんnet