結城ゆうき合戦かっせん

結城ゆうき合戦かっせん
春王はるおう・安王やすおうの墓はかと辞世じせいの句碑くひ（岐阜ぎふ県けん不破ふわ郡ぐん垂井たるい町まち）
戦争せんそう：結城ゆうき合戦かっせん
年月日ねんがっぴ：永えい享とおる12年ねん（1440年ねん） - 嘉吉よしきち元年がんねん（1441年ねん）
場所ばしょ：結城ゆうき城じょう
結果けっか：幕府ばくふ軍ぐんの勝利しょうり
交戦こうせん勢力せいりょく
室町むろまち幕府ばくふ	結城ゆうき氏し
指導しどう者しゃ・指揮しき官かん
上杉うえすぎ清方きよかた 今川いまがわ範忠のりただ 小笠原おがさわら政まさし康やすし	結城ゆうき氏朝うじとも † 結城ゆうき持朝もちとも †
戦力せんりょく
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結城ゆうき合戦かっせん（ゆうきかっせん）は、永えい享とおる12年ねん（1440年ねん）に関東かんとう地方ちほうで起おこった室町むろまち幕府ばくふと結城ゆうき氏しら関東かんとうの諸しょ豪族ごうぞくとの間あいだの戦たたかいである。

概要がいよう

永えい享とおる7年ねん（1435年ねん）からの鎌倉かまくら公方くぼう・足利あしかが持氏もちうじと補佐ほさ役やくの関東かんとう管領かんりょう・上杉うえすぎ憲実のりざねの対立たいりつから永えい享とおる10年ねん（1438年ねん）に永えい享とおるの乱らんが発生はっせい、持氏もちうじは敗やぶれて自殺じさつ、鎌倉かまくら府ふは滅亡めつぼうした。乱らん後ごに6代だい将軍しょうぐん・足利あしかが義教よしのりが実子じっしを鎌倉かまくら公方くぼうとして下向げこうさせようとすると、永えい享とおる12年ねん（1440年ねん）3月がつに持もち氏しの残党ざんとうや下総しもうさの結城ゆうき氏朝うじとも・持朝もちとも父子ふしなどが永えい享とおるの乱らんで自殺じさつした持氏もちうじの遺児いじを擁立ようりつし、室町むろまち幕府ばくふに対たいして反乱はんらんを起おこす。

幕府ばくふ方かたは総そう大将たいしょう・上杉うえすぎ清方きよかたや今川いまがわ範忠のりただ・小笠原おがさわら政まさし康やすしなどの諸しょ将しょうや関東かんとうの国人くにびとなどを討伐とうばつのために派遣はけんして、永えい享とおる12年ねん7月がつ29日にち、氏朝うじともらの立たてこもった結城ゆうき城じょうを包囲ほういした。

嘉吉よしきち元年がんねん（1441年ねん）4月がつ16日にち、結城ゆうき氏朝うじとも・持朝もちともは敗北はいぼくし討死うちじにし、城しろは落城らくじょうした。持もち氏しの遺児いじのうち、春王丸はるおうまる、安王丸やすおうまるは義教よしのりの命いのちを受うけた長尾ながお実景じっけいによって美濃みので殺ころされ、永寿えいじゅ王丸おうまる（後ごの足利あしかが成氏しげうじ）は京都きょうとに送おくられた。

ただし、近年きんねんの研究けんきゅうでは、成しげる氏しの幼名ようみょうは万寿まんす王丸おうまるが正ただしいこと、更さらに万寿まんす王丸おうまるは信濃しなの国こくの大井おおい持じ光こうの庇護ひご下かのまま少年しょうねん期きを過すごしており、京都きょうとに護送ごそうされたのは遅おくれて上杉うえすぎ軍ぐんに捕とらえられた弟おとうとの乙おつ若わか（後のちに出家しゅっけして定てい尊みこと）であったと考かんがえられている。

その後ご

戦火せんかは鎌倉かまくら公方くぼうの支配しはい下かにあった奥州おうしゅうにも飛とび火ひし、持氏もちうじの叔父おじでありながら永えい享とおるの乱らんで幕府ばくふ側がわに寝返ねがえった篠川しのかわ公方くぼう・足利あしかが満直みつただが結城ゆうき氏しを支持しじする諸しょ将しょうに討うたれ、翌年よくねんには京都きょうとにおいて結城ゆうき合戦かっせんの祝勝しゅくしょう会かいの名目めいもくで招まねかれた将軍しょうぐん・義教よしのりが家臣かしんの赤松あかまつ満祐みつすけに暗殺あんさつされた（嘉吉よしきちの乱らん）。義教よしのりは次男じなんである義よし永ひさしを次つぎの鎌倉かまくら公方くぼうに任命にんめいするべく工作こうさくしていたが、自身じしんの死しによって挫折ざせつすることになった。

文ぶん安やす3年ねん（1446年ねん）に関東かんとう諸しょ将しょうの要請ようせいで持じ氏しの遺児いじ・成しげる氏しの鎌倉かまくら帰還きかんが実現じつげん、鎌倉かまくら府ふが復活ふっかつしたが、成しげる氏しは後のちに上杉うえすぎ氏しと対立たいりつ、享とおる徳とくの乱らんを起おこした。

結城ゆうき合戦かっせんは永えい享とおるの乱らんの延長線えんちょうせん上じょうの出来事できごとであるが、合戦かっせんの規模きぼは永えい享とおるの乱らんよりも大おおきい。結城ゆうき合戦かっせんを描えがいた『結城ゆうき合戦かっせん絵詞えことば』も存在そんざいする。なお、読本とくほん『南総里見八犬伝なんそうさとみはっけんでん』は父親ちちおやと一緒いっしょに結城ゆうき側がわで戦たたかった里見さとみ義実よしざねが、死しを決意けついした父親ちちおやと別わかれて落おち延のびるところから始はじまる。

関連かんれん作品さくひん

軍記ぐんき物ぶつ

• 推定すいてい浅井あさい了意りょうい著ちょ『鎌倉かまくら管領かんりょう九きゅう代だい記き』は結城ゆうき合戦かっせんの記事きじが詳くわしい。風間かざま小太郎こたろうは同書どうしょで結城ゆうき合戦かっせんのとき寄手よせての上杉うえすぎ清方きよかたの密使みっしを務つとめたとされる相模さがみ国こく足下あしもと郡ぐんに住すみ慣なれし忍しのびの上手じょうずである。

小説しょうせつ

• 南原なんばら幹雄みきお『天下てんかの旗はたに叛いて』 (結城ゆうき氏朝うじとも・持朝もちとも)

漫画まんが

• 河村かわむら恵利えり『青野あおの赤あか原ばら-室町むろまち足利あしかが伝つたえ』

ボードゲーム

• 瀬戸せと利春としはる『武士ぶしライフ２号ごう：結城ゆうき合戦かっせん』

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽん史しの出来事できごと一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 紙かみ本ほん著ちょ色しょく結城ゆうき合戦かっせん絵詞えことば