織田おだ信友のぶとも

凡例はんれい 織田おだ 信友のぶとも
時代じだい	戦国せんごく時代じだい
生誕せいたん	生年せいねん不ふ詳しょう
死没しぼつ	天文てんもん24年ねん4月がつ20日はつか（1555年ねん5月がつ10日とおか）
別名べつめい	彦五郎ろう、大和やまと守まもる（通称つうしょう） 広信ひろのぶ、信しん豊ゆたか
幕府ばくふ	室町むろまち幕府ばくふ尾張おわり国下こくが四よん郡ぐん守護しゅご代だい
主君しゅくん	斯波しば義統よしむね
氏族しぞく	清洲きよす織田おだ氏し（織田おだ大和やまと守もり家か）
父母ちちはは	父ちち：織田おだ達広たつひろ?、養父ようふ：織田おだ達いたる勝かち

織田おだ 信友のぶとも（おだ のぶとも）は戦国せんごく時代じだいの武将ぶしょう。尾張おわり下した四よん郡ぐんの守護しゅご代だい。大和やまと守もりとして知しられる織田おだ達いたる勝かちの後継こうけい者しゃである。実父じっぷは織田おだ達広たつひろ（たつひろ、又またはみちひろ、織田おだ因幡いなば守まもる）とされるが不明ふめい。一説いっせつに伯父おじとされる織田おだ敏さとし定じょうが養父ようふになったという（『寛政かんせい重じゅう修おさむ諸家しょか譜ふ』）。諱いみなは広信ひろのぶ（ひろのぶ、初はつ名めいか）、また信しんじ豊ゆたか（のぶとよ）とも。通称つうしょうは彦五郎ろう。尾張おわり清洲きよす城しろ城主じょうしゅ。

経歴けいれき

尾張おわり下か4郡ぐんを支配しはいした守護しゅご代だい・清洲きよす織田おだ氏し（織田おだ大和やまと守もり家か）の織田おだ達いたる勝かちの後継こうけい者しゃであるが、継承けいしょう時期じきは不明ふめいである。主家しゅか・斯波しば氏しの当主とうしゅ・斯波しば義統よしむねを傀儡かいらいの守護しゅごとして擁立ようりつした。しかし、信友のぶとも自身じしんは家臣かしんである坂井さかい氏しや河かわ尻しり氏しに家中いえじゅうの主導しゅどう権けんを握にぎられていたようである。また元々もともとは家来けらい筋すじであった清洲きよす三さん奉行ぶぎょうの1人ひとり「織田おだ弾正だんじょう忠ちゅう家か」当主とうしゅ・織田おだ信秀のぶひでと尾張おわり国こくの覇権はけんをめぐって争あらそったが、後のちに和睦わぼくしている。

信秀のぶひでの死後しごは織田おだ信行のぶゆき（信勝のぶかつ）の家督かとく相続そうぞくを支持しじし、信秀のぶひでの後のちを継ついだ織田おだ信長のぶながと対立たいりつする。信長のぶながの家臣かしんの鳴海なるみ城しろ主おも・山口やまぐち教きょう継まましの謀反むほんに乗じょうじ、萱津かいづの戦たたかいを起おこすも、守山もりやま城じょうの織田おだ信光のぶみつに支持しじされた信長のぶながに敗やぶれ、家臣かしん・坂井さかい甚介を失うしなう。さらに信長のぶなが暗殺あんさつ計画けいかくを企くわだてたが、事前じぜんに斯波しば義統よしむねの家臣かしんである簗やな田た弥次やじ右みぎ衛門えもんに知しられて、信長のぶながに密告みっこくされたために失敗しっぱいし、家臣かしんの那古野なごの弥五郎やごろうの内通ないつうもあり、かえって清洲きよす城じょうに焼やき討うちを受うけるなど追おい込こまれていく。また、山口やまぐち教きょう継まましが今川いまがわ義元よしもとと通つうじていたことから、信友のぶともも義元よしもとと何なんらかの連携れんけいを取とっていたと考かんがえられ、かつて今川いまがわ氏しによって遠江とおとうみ国こくを奪うばわれる屈辱くつじょくを味あじわった斯波しば氏しの当主とうしゅである義統よしむねが、信友のぶともが敵てきへ内通ないつうしたとみなした可能かのう性せいも指摘してきされている。

天文てんもん23年ねん（1554年ねん）、信友のぶともは小しょう守護しゅご代だいと呼よばれた家老がろうの坂井さかい大膳だいぜんと図はかり、斯波しば氏しの家臣かしんの大だい部分ぶぶんが義統よしむねの子この義ぎ銀ぎんに従したがって城しろ外がいに出でかけた隙すきに義統よしむねを暗殺あんさつした。義ぎ銀ぎんは信長のぶながを頼たより逃亡とうぼう。義ぎ銀ぎんを擁ようした信長のぶながの反撃はんげきを受うけた信友のぶともは安食あじきの戦たたかいで敗やぶれ、家臣かしん・河かわ尻しり左ひだり馬うま丞すすむ、織田おだ三さん位い等とうも失うしなう。翌よく天文てんもん24年ねん（1555年ねん）、生いき残のこった坂井さかい大膳だいぜんの進言しんげんにより信光のぶみつの調しらべ略りゃくをするも、かえって信光のぶみつの謀略ぼうりゃくにかかり、ついに大膳だいぜんは今川いまがわ氏しに逃亡とうぼうした。信友のぶとも自身じしんは主しゅ殺ころしの咎とがめによって信長のぶなが家臣かしんの森もり可か成なりに討うち取とられた。

これにより清洲きよす織田おだ氏しは断絶だんぜつし、信行のぶゆきも弘治こうじ3年ねん（1557年ねん）に信長のぶながに殺害さつがいされ、岩倉いわくら織田おだ氏し（織田おだ伊勢いせ守まもる家か）で尾張おわり上うえ四よん郡ぐん守護しゅご代だいの織田おだ信しん安やすも子この信しん賢けんによって居城きょじょう岩倉いわくら城じょうから追放ついほう、信しん賢けんも永えい禄ろく2年ねん（1559年ねん）に信長のぶながに降伏ごうぶくして追放ついほう。信友のぶともの傀儡かいらいから信長のぶながの傀儡かいらいと化かした義よし銀ぎんも信長のぶなが排除はいじょを図はかったため追放ついほうされ（後のちに信長のぶながに帰属きぞく）、尾張おわりは信長のぶながによって統一とういつ支配しはいされた。

関連かんれん項目こうもく

• 『信長のぶなが公こう記き』

演えんじた俳優はいゆう

• 織田おだ信長のぶなが（1989年ねん TBS 演えんじ：鈴木すずき瑞穂みずほ）
• 信長のぶなが KING OF ZIPANGU（1992年ねん NHK大河たいがドラマ 演えんじ：辻つじ輝あきら猛たけし）
• 麒麟きりんがくる（2020年ねん NHK大河たいがドラマ 演えんじ：梅垣うめがき義明よしあき）