萌もえみのり

萌もえみのり
属ぞく	イネ属ぞく Oryza
種たね	イネ O. sativa
交配こうはい	南海なんかい128号ごう×はえぬき
亜種あしゅ	ジャポニカ O. s. subsp. japonica
品種ひんしゅ	萌もえみのり
開発かいはつ	東北とうほく農業のうぎょう試験場しけんじょう

萌もえみのり（もえみのり、登録とうろく名めい水稲すいとう農林のうりん416号ごう）は日本にっぽんのイネの栽培さいばい品種ひんしゅのひとつ。良質りょうしつ・良りょう食味しょくみで耐たい倒伏とうふく性せいが強つよく、多た収おさむで、直播じきまき栽培さいばい用よう品種ひんしゅを育成いくせいすることを目標もくひょうに、はえぬきと南海なんかい128号ごうを交配こうはいして作つくられた。1997年ねんに農のう研けん機構きこう（旧きゅう東北とうほく農業のうぎょう試験場しけんじょう）にて交配こうはいされ、2006年ねん10月4日にちに水稲すいとう農林のうりん416号ごうとして命名めいめい登録とうろくされた。春はるに直播じきまき栽培さいばいの水田すいでんで稲いねの芽めが一斉いっせいに萌もえ出でて、秋あきに多おおくの米こめを実みのらせる様子ようすに因ちなみ「萌もえみのり」と名付なづけられた。2017年ねん（平成へいせい29年ねん）産さん米まいでは、岩手いわて県けん、宮城みやぎ県けん、秋田あきた県けん、山形やまがた県けん、茨城いばらき県けんで産地さんち品種ひんしゅ銘柄めいがらとなっている。

特性とくせい

草丈くさたけおよび葉色はいろはひとめぼれと同どう程度ていどであり、スケールは「中なか」に分類ぶんるいされる。稈はやや強つよく短みじかい形態けいたいをしており、耐たい倒伏とうふく性せいに長たけている。成熟せいじゅく期きはひとめぼれやはえぬきと比くらべて1から3日にち早はやい「中ちゅう生せいの晩ばん」に属ぞくする。黒田くろだらによって2006年ねんに実施じっしされたあきたこまちとの比較ひかくでは一いち株かぶあたりの穂ほ数すうや穂ほ重じゅう増加ぞうか量りょうに違ちがいが見みられ、多た収おさむ性せい品種ひんしゅとしての特性とくせいを備そなえていた。また、食味しょくみ特性とくせいとしてはあきたこまち、ひとめぼれ、はえぬきなどと同どうじ「上中かみなか」と評価ひょうかされている。

育そだてやすい品種ひんしゅであり、種たねもみを直接ちょくせつ田たんぼに蒔まくという雑ざつなやり方かたでも、良よく育そだつ。味あじに癖くせがなく、どんな料理りょうりにも使つかいやすいため、外食がいしょくやコンビニなどで使つかわれる「業務ぎょうむ用よう米まい」としての需要じゅようが高たかい。

鹿角かつのの萌もえみのり

2009年ねんから発売はつばいを開始かいしした同どう品種ひんしゅのブランド「鹿角かつのの萌もえみのり」は声優せいゆうの茅原かやはら実里みさと、イラストレーターの玖珂くがつかさらと協業きょうぎょうして萌もえみのりのイメージキャラクター「みのりん」を誕生たんじょうさせた。この結果けっか、萌もえみのりは萌もえ米まいのひとつとして広ひろく認知にんちされるようになった。

参考さんこう文献ぶんけん

• 片岡かたおか知守ちもり、山口やまぐち誠之せいし、遠藤えんどう貴司たかし、中込なかごめ弘二こうじ、滝田たきた正ただし、横よこ上じょう晴はれ郁いく、加藤かとう浩ひろし『直播じきまき適正てきせいが高たかい良りょう食味しょくみ水稲すいとう品種ひんしゅ「萌もえみのり」の育成いくせい』東北とうほく農のう研けん研けん報むくい、2007年ねん。http://www.tnaes.affrc.go.jp/periodical/report_research/107/107-2.pdf。 
• 黒田くろだ栄喜えいき、王おう大だい超ちょう、西にし政まさし佳けい、坂本さかもと甚五郎じんごろう、佐川さがわ了りょう『水稲すいとう品種ひんしゅ「あきたこまち」と「恋こいあずさ」および「萌もえみのり」の生育せいいく特性とくせいおよび乾物かんぶつ生産せいさん特性とくせいの比較ひかく』日本にっぽん作物さくもつ学会がっかい東北とうほく支部しぶ会報かいほう、2008年ねん。https://ci.nii.ac.jp/naid/110007043537。 
• 株式会社かぶしきがいしゃ日本にっぽん食糧しょくりょう新聞しんぶん社しゃ編へん『全国ぜんこくお米べいのこだわり銘柄めいがら事典じてん』株式会社かぶしきがいしゃ日本にっぽん食糧しょくりょう新聞しんぶん社しゃ、2018年ねん4月がつ。

関連かんれん項目こうもく

• イネ
• ちほみのり

外部がいぶリンク

• 鹿角かつのの萌もえみのり
• イネ品種ひんしゅデータベース検索けんさくシステム「奥羽おうう382号ごう」