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豆板醤とうばんじゃん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
豆板醤とうばんじゃん
各種かくしゅ表記ひょうき
繁体字はんたいじ まめべん
簡体字かんたいじ まめべん
拼音 Dòubànjiàng
ちゅう音符おんぷごう ㄉㄡˋ ㄅㄢˋ ㄐ|ㄤˋ
発音はつおん ドウバンジャン
英文えいぶん Doubanjiang
Douban
テンプレートを表示ひょうじ

豆板醤とうばんじゃんまめべん、まれにまめべんひしお、トウバンジャン、ドウバンジャンとう)は、ソラマメ唐辛子とうがらし主原あるじはらりょうつく中国ちゅうごく発祥はっしょう発酵はっこう調味ちょうみりょうである[1]

特徴とくちょう

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豆板醤とうばんじゃん脱皮だっぴそらまめを吸水きゅうすいさせてさずにこうじとし、塩漬しおづけにして発酵はっこうさせたうえで、原料げんりょうとして胡麻油ごまあぶら唐辛子とうがらし味噌みそ胡麻ごま味噌みそ小麦こむぎ味噌みそ香辛料こうしんりょう砂糖さとうひとし添加てんかして熟成じゅくせいさせた調味ちょうみりょうである[2]

本来ほんらい唐辛子とうがらしれずにソラマメだけでつくったものを豆板醤とうばんじゃんび、つら豆板醤とうばんじゃんとく豆板まめいた辣醤(トウバンラージャン、繁体字はんたいじ: まめべん辣醬簡体字かんたいじ: まめべん辣酱)とんでいたが、現在げんざいでは唐辛子とうがらし使つかったつらものほうおおられる。豆板醤とうばんじゃんひゃくすうじゅうねんまえ中国ちゅうごく四川しせんしょう最初さいしょつくられ、現在げんざい一大いちだい産地さんちとなっている。

とくしょうなり都市としうちの「郫県(現在げんざい郫都)」の「郫県豆板醤とうばんじゃん中国語ちゅうごくごばん」(ピーシェントウバンジャン、ひけんトウバンジャン、繁体字はんたいじ: 郫縣まめべん簡体字かんたいじ: 郫县まめべん)は高級こうきゅうひんとしてられている。

唐辛子とうがらしおおふくまれているためとてもつらいが、加熱かねつするとかおりがくわわる。四川しせん料理りょうりひとし中国ちゅうごく内陸ないりくでの料理りょうりではふんだんに使つかわれ、食卓しょくたくのぼるメニューのおおくがつら品目ひんもくめられる。これは東南とうなんアジアみなみインド同様どうよう現地げんち高温こうおん多湿たしつ環境かんきょうなか食欲しょくよくしかつ発汗はっかん作用さようこす料理りょうりあせながし、健康けんこうたもつためである。また本格ほんかくてき四川しせん料理りょうりにはかすことの出来できない調味ちょうみりょうのひとつである。

製法せいほう

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原料げんりょうのソラマメはかわかたいので、発芽はつがさせかわく(この発芽はつがした状態じょうたい豆板まめいた繁体字はんたいじ: まめべん簡体字かんたいじ: まめべん)という)。日本にっぽん味噌みそのようにさずにそのままこうじけ、食塩しょくえん添加てんか半年はんとしほど発酵はっこうさせたのち、これに唐辛子とうがらしなど香辛料こうしんりょうくわえ1カ月かげつからすうねん熟成じゅくせいさせるというのが、伝統でんとうてき豆板醤とうばんじゃん製法せいほうである[1][3]。ただし伝統でんとうてき製法せいほう工業こうぎょう生産せいさんかないため、一般いっぱんてきにはしたまめこうじつく高温こうおん短期間たんきかん発酵はっこうさせることで、発酵はっこう期間きかん短縮たんしゅくさせ製造せいぞうされる[1]

熟成じゅくせいすすむことにより、唐辛子とうがらしあかいろがこげちゃしょくになり、つらさがマイルドになってまろやかなあじになる。なが熟成じゅくせいされたものほどいろいが、製造せいぞうしゃ資本しほんかせることになるので価格かかく相応そうおうして高価こうかになり、高級こうきゅうひんとされる。3ねんものでおおむね高級こうきゅうひんとされおお流通りゅうつうする。5ねんものになると流通りゅうつうりょうかぎられるがさい高級こうきゅうひんとして珍重ちんちょうされる。中国ちゅうごく国内こくないでは1ねんものからられるが、日本にっぽん輸入ゆにゅうされるもののおおくは2ねんもの以上いじょうである。麻婆マーボー豆腐とうふかいなべにくなどはより熟成じゅくせいされた豆板醤とうばんじゃん使つかうといとされるが、いぬいしょうえびひとしなどはあかがきれいな熟成じゅくせい期間きかんみじか豆板醤とうばんじゃん使つかうことがおおい。[よう出典しゅってん]

豆板醤とうばんじゃんまめべん醬)を使つか代表だいひょうてき料理りょうり

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c きむおおとり燮「中国ちゅうごく味噌みそさま大豆だいず発酵はっこう食品しょくひん (ひしお, まめ豉, 豆腐とうふちち) について」『日本にっぽん醸造じょうぞう協会きょうかいだい87かんだい9ごう日本にっぽん醸造じょうぞう協会きょうかい、1992ねん、629-634ぺーじdoi:10.6013/jbrewsocjapan1988.87.629 
  2. ^ 17)調味ちょうみりょうおよ香辛料こうしんりょうるい”. 文部もんぶ科学かがくしょう. 2020ねん4がつ16にち閲覧えつらん
  3. ^ 長江ながえ流域りゅういきつくられ四川しせん料理りょうりにはかせない調味ちょうみりょう

関連かんれん項目こうもく

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