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かんな

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たいかんな

かんな(かんな、かな)は、木工もっこうよう工具こうぐ一種いっしゅしゅとして材木ざいもく表面ひょうめんけずって加工かこうする目的もくてき使つかわれ、一般いっぱんにはたいかんなす。通常つうじょう材木ざいもく表面ひょうめん平滑へいかつにするために使つかわれるが、材木ざいもくみぞつくるなど特殊とくしゅ目的もくてきようかんな存在そんざいする。

たいかんな四角形しかっけい木製もくせいだいかんなだい)のなかんだかんなである。日本にっぽんでは明治めいじ初期しょき以降いこうのようなが2まいあるまいかんなヨーロッパかんなから導入どうにゅうされ、現代げんだいではこちらのほうが主流しゅりゅうである。2まいうち、したがわを「かんなかんな」といい、上側うわがわを「裏金うらがね」という。かんなかんなだいななめにけられており、いているがわわずかにかんなだいからしたがわており(この部分ぶぶん木材もくざいけずる)、その反対はんたいがわ部分ぶぶんかんなだいから上側うわがわている(その上端じょうたん部分ぶぶんを「あたま」という)。また、かんなだいのうち、まれているがわはしを「台頭たいとう」、反対はんたいがわはしを「台尻だいじり」といい、加工かこうざいせっする部分ぶぶんを「下端かたん」という。かんなすにはかんなあたま反対はんたいがわ部分ぶぶん)をたたいてし、反対はんたいめるには台頭たいとうけられているがわかんなだい先端せんたん)をたたいて調整ちょうせいする。だいにはおもシラカシアカガシもちいられる。

日本にっぽん大工だいく仕事しごとでは、たいかんな使つかかたひとつで腕前うでまえしが判断はんだんされることがある。名人めいじんきゅうになると、0.003 mmうすさにけずることもできる[1]。ただし、実際じっさいかんなもとめられる技量ぎりょううすけず以外いがいにも多岐たきにわたるので、うすけずりの名人めいじんうでのいい職人しょくにんであるとはかぎらない。

歴史れきし

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中国ちゅうごく

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魯班けい1606年刊ねんかんによる、あきら時代じだい建築けんちく風景ふうけい画面がめん左側ひだりがわたいかんな使用しようされている。両側りょうがわけられたち、してざいけずるタイプである。

中国ちゅうごくではかんな文字もじとう時代じだいから使つかわれはじめるが、これは現在げんざいかんなだいではなく蜈蚣むかで(むかで/ごこう)かんなのことで、スクレーパーが複数ふくすうまいならんだよう道具どうぐである。

やりかんな

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やりかんな竹中たけなか大工だいく道具どうぐかんくら

やりかんな・鉇(やりがんな)はぼうさきやなぎのようなかたち両刃りょうばけた道具どうぐである。

日本にっぽんでは古代こだいから中世ちゅうせいには、建築けんちく部材ぶざい表面ひょうめん平滑へいかつ仕上しあげをおこなうために、このやりかんな・鉇をもちいた(そのぜん工程こうてい表面ひょうめん加工かこうには(ちょうな)をもちいた)。国内こくない最古さいこの鉇は、石川いしかわけん小松こまつ八日市ようかいち地方ちほう遺跡いせきから2017ねん出土しゅつどした弥生やよい時代じだい製品せいひん発見はっけんされている[2][3]

廃絶はいぜつ復元ふくげん

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日本にっぽん近世きんせい - 近代きんだい以降いこうは、たいかんなあらわ普及ふきゅうし、やりかんな途絶とだえた。文献ぶんけん絵画かいがのこるのみで、やりかんな製法せいほう技法ぎほうひさしくうしなわれていた。しかし西岡にしおか常一つねいちらが文献ぶんけん発掘はっくつひん当時とうじはしらけずあとなど様々さまざま資料しりょう調査ちょうさ分析ぶんせきし、20世紀せいきわりころやりかんな復元ふくげん成功せいこうした。

たいかんな

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たいかんな起源きげん明確めいかくではないが、79ねん噴火ふんかうずもれたポンペイから世界せかい最古さいこたいかんな出土しゅつどしている。また世界せかい各地かくちで、かんな台頭たいとうような(日本にっぽんかんなような)かたちのwedged adzが発見はっけんされている。現代げんだい日本にっぽんかんな使用しようしゃ手前てまえさい木材もくざいけずれるようになっているが、ヨーロッパ中国ちゅうごくのものはぎゃくしたときけずれるようになっているものがおおい。ただし、日本にっぽんかんなよう統一とういつされたのは江戸えど時代じだい中頃なかごろことであり、室町むろまち時代じだい中国ちゅうごくからたいかんなはいって当初とうしょして使つかっていたことが当時とうじ絵図えずなどから判明はんめいしている。

現在げんざいでは、建築けんちくようには回転かいてん切削せっさくするそなしきまたは搬式の電動でんどうカンナ多用たようされている。搬式の電動でんどうかんなすべしてもちいるよう設計せっけいされている。電動でんどうでないものは、おも最終さいしゅう仕上しあげや複雑ふくざつ曲線きょくせん加工かこうよう使つかわれるが、日本にっぽんにのみ電動でんどうしき手動しゅどうかんな同様どうよう固定こてい切削せっさくするちょう仕上しあかんなわれるものがある。

種類しゅるい

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日本にっぽんかんなかんな

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ひらかんな(ひらがんな)
分類ぶんるいじょう名称めいしょうひらかんなであるが、実際じっさいはそのようにばれることはほとんどく、たんかんなばれる。
かんなにはまいいちまいかんながあり、まいかんなぎゃくめるため明治めいじ時代じだい西洋せいようかんなから移入いにゅうされ、関東大震災かんとうだいしんさい急激きゅうげき材木ざいもく需要じゅようにより粗悪そあく木材もくざい加工かこうする必要ひつようせいから普及ふきゅうした技術ぎじゅつである。いちまいぎゃくめるためこう調整ちょうせいには高度こうど技術ぎじゅつ要求ようきゅうされるが、まいでは簡単かんたんぎゃくめること可能かのうである。
1すん4ふん - 2すんまでのはばかんなおもで、すんはち(1すん8ふん)のかんなもっと汎用はんようせいがあるとされている。また仕上しあげの段階だんかいおうじて、あらつかまつかんな(あらしこ、すん4 - すん6まで)、ちゅうつかまつかんな(ちゅうしこ、すん8がおおい)、うえつかまつかんな(じょうしこ)のさん種類しゅるいがある。
ちょうだいかんな(ながだいかんな)
通常つうじょうよりだいながく、よりぐにけずれるようにつくられている。すこみじかめの中台ちゅうたいかんなもある。ちょうだいかんないた側面そくめんなどを直角ちょっかくけずさいだいというとあわせて使つかわれることおおい。その場合ばあいかんなだい側面そくめんつね修正しゅうせいする必要ひつようがあるので、スリだいかんなといって側面そくめんあつつくることがある。
また木口きぐちだいとめだいといった材料ざいりょう特定とくてい角度かくどけずさいにも、定規じょうぎめんひろくなるためもちいられることがある。
だいかんな(そりだいかんな)
丸太まるたった凹面や凸面とつめんけずるのにもちいられるかんな工作こうさくぶつそれぞれの曲線きょくせん対応たいおうするために、作業さぎょうしゃみずかふるかんなだい利用りようして自作じさくすることおおい。かんなだいたいして、たてよこ方向ほうこういずれかの曲面きょくめんけずれる外丸とまる内丸うちまると、さん曲面きょくめんよう四方しほうはん、があり、内丸うちまる四方しほうはん存在そんざいしない。このかんな材料ざいりょうかんなだい接地せっち面積めんせきすくなく、たいりがきわめてはやいため、こう真鍮しんちゅうとう金属きんぞくもちいることおおい。
さらに、そりだいきわかんななどの機能きのうあわったかんなも存在そんざいする。
さいかんな(きわかんな)
Lめん内側うちがわけずったりするためのかんな左側ひだりがわめん右側みぎがわめんどちらか一方いっぽういており、きわがわ仕上しあげを重視じゅうしするため、きわ部分ぶぶんとがらせて加工かこうざいさきようになっている。それぞれに大小だいしょうがある。定規じょうぎづけのものやさいはりという追加ついかしたものもある。
ぬのくらかんな/くらかんな/といぬのくらかんな(ひふくらかんな)
Lめん内側うちがわけずるかんなで、おもありみぞあり桟の側面そくめん調整ちょうせいするためのにもちいられる。左側ひだりがわめん右側みぎがわめんどちらか一方いっぽういている。鋭角えいかくみぞ側面そくめん仕上しあげるために、小刀こがたなのようなさきとがったかんなもちいられる。
しるべ突鉋/木口きぐちかんな(どうつきかんな/こぐちかんな)
Lめん内側うちがわけずったり、小口こぐちだい併用へいようまた単体たんたい小口こぐちけずるためのかんな左側ひだりがわめん右側みぎがわめんどちらか一方いっぽういている。きわかんなているが普通ふつうたいかんなはす仕込しこんでいるところちがいがあり、傾斜けいしゃぎゃくっていて、さい最後さいごれるようになっている。
五徳ごとくかんな(ごとくかんな)
このかんな1ちょうひらかんなきわかんなみぎひだりわきみぎひだりの5つのかんな機能きのうつ。ただし実際じっさいひらかんなとしてもちいられることはほとんどない。
とくかんな(にとくかんな)
このかんな1ちょうひらかんなきわかんなの2つのかんな機能きのうつ。右左みぎひだり種類しゅるいがある。
たてかんな(たちがんな)/たいなおかんな(だいなおしかんな)
おもかんなだい調整ちょうせいだいなおす)するしょうかんなたいたいしてほぼ直角ちょっかく仕込しこんである。そのちく黒檀こくたんといった普通ふつうかんなでは加工かこうしにくい素材そざいかんながけにももちいられる。
そこかんな(そことりかんな)/さくかんなきまかんな(しゃくりかんな)
敷居しきい鴨居かもいるいの凹の底面ていめん仕上しあげるかんなで、Lめん内側うちがわなどの仕上しあけず作業さぎょうにも使つかいる。一般いっぱんにははば7ふんおお使つかうが、5ふん - 1すん2ふんはばものもある。
一般いっぱんてきそこかんなかんなくずかんなだい側面そくめんから排出はいしゅつされるようつくられているが、大阪おおさかさくかんなかんなくず普通ふつうかんな同様どうよう上面うわつらから排出はいしゅつされる。
さい仕上しあげを重視じゅうしする場合ばあいは、かんな前方ぜんぽうさいはりわれるけい追加ついかし、さいけいおこないながら切削せっさくする場合ばあいもある。
ガイドとして定規じょうぎがついたものは「もといちじゃくりがんな」あるいは「機械きかいさくさとかんな」と
わきかんな(わきとりかんな)/わきかんな(わきがんな)
みぞ側面そくめん仕上しあげるかんなで、そこかんなとあわせてつかわれる。左側ひだりがわめん右側みぎがわめんどちらか一方いっぽういており、それぞれに大小だいしょうがある。
小穴おあなとっかんな(こあなつきかんな)
ほそみぞつくるためのかんな側面そくめん定規じょうぎ使つかう。みぞはばおうじて1ふん - 3ふんまでがもちいられる。
面取めんとかんな(めんとりかんな)
いとめんからおおきなめんまでガイドによって正確せいかくれるかんなで、45°の角度かくど面取めんとりする自由じゆうかく面取めんとかんな一般いっぱんてきである。
外丸とまるめん内丸うちまるめん几帳面きちょうめんひら几帳面きちょうめん坊主ぼうずめん銀杏いちょうめん自由じゆう猿面さるめん剣先けんさきめん胡麻ごまめん入子いれこめんかたひもめんなど、めん種類しゅるいおうじたかんなそろえなければならないかんなで、使用しようしゃみずかめんかたち加工かこうしたり、複数ふくすうもちいて複雑ふくざつめんかんな自作じさくすることもある。
飛行機ひこうきかんな(ひこうきかんな)
組子くみこ障子しょうじの桟等をすうほんまとめておなあつみにけずためかんなひらかんな下端かたん両側りょうがわりはずし可能かのう定規じょうぎけることと、材料ざいりょうがり防止ぼうしためこう前方ぜんぽうにバネで加工かこうざいさえつける機構きこうく。
印籠いんろうかんな(いんろうかんな)
建具たてぐるい隣合となりあわくにそれぞれ凹凸おうとつけ、隙間すきまなくじたとき風雨ふううふせ機能きのう建具たてぐたせるためのかんなである。凹面をけずかんなめすよう)と、凸面とつめんけずかんなよう)と、ふたつがいちくみになっているかんなで、定規じょうぎ付属ふぞくする。ようには、まいべて仕込しこんだものもあり、また凹凸おうとつかたちには台形だいけいはんまるなどいくつかのかたちがある。
名栗なぐりかんな(なぐりかんな)
さいかんな刃先はさき刃先はさきだいまるくしたかたちかんなで、木材もくざい表面ひょうめん民家みんかひとしられるのはつりあと模作もさくするためのかんなである。名称めいしょうは釿で「つ(なぐる)」からてんじたもの。
南京なんきんかんな(なんきんかんな)
おも椅子いすとう製品せいひん曲線きょくせん仕上しあげるためのしょうかんなで、かんな左右さゆうぼうって操作そうさする。また必要ひつようおうじて使用しようしゃ自作じさくするところがおおかんなでもある。このかんなだいりがきわめてはやいため、こう真鍮しんちゅうとう金属きんぞくもちいることおおい。固定こてい方法ほうほうことなるへずこじかんな(ほっけちかんな)という南京なんきんかんな一種いっしゅもありよりちいさな曲面きょくめん対応たいおうする。
すみ突鉋(すみつきかんな)/かんな(おしかんな)
西洋せいようかんなおなじくしてもちいるかんなかんな台頭たいとうぎりぎりしくは台頭たいとうぜんはしいていること特徴とくちょうであり、普通ふつうかんなでは加工かこう不可能ふかのうしの内側うちがわすみ加工かこうとうもちいられる。あら多用たようすることられる。
そこすみ突鉋なども存在そんざいする。
ぎゃくかんなかえかんな(さかばかんな/かえしばかんな)
けん唐木とうぼく加工かこうするためにもちいられるかんなの鎬面が上面うわつらようだい仕込しこまれており、切削せっさくかくが60°以上いじょうある。たてかんなより大胆だいたんけんけずこと可能かのうである。
またかんなぎゃくれたかえりつかんな存在そんざいする。この形式けいしきかんなうら先端せんたんまでだい背中せなか馴染なじみ接触せっしょくしているため、切削せっさく刃先はさき振動しんどうおさえられ刃先はさき負担ふたんがかかるけん唐木とうぼく通常つうじょう仕込しこみのかんなくらべて綺麗きれいけずこと出来できる。三味線しゃみせん職人しょくにん多用たようすることがられている。
だいかんな(おおかんな)
ひらかんなおな構造こうぞうで、はば3すんから5すん程度ていどのものがおおい。なかには1しゃくほどのものもある。はばひろいためかんなまくらや、けずりムラの仕上しあげが可能かのうかんなである。ただしこのかんな調整ちょうせいぎに普通ふつうかんな以上いじょう技術ぎじゅつ要求ようきゅうされる。
箱根はこね寄木よせぎ細工ざいくにおいてのスライスにももちいられる。
まめかんな(まめかんな)
ゆびでつまんで使つかうようなちいさなかんなのことをし、様々さまざま種類しゅるいまめかんながある。
ボードかんな(ぼーどかんな)
おも石膏せっこうボードのおおきさを調整ちょうせいする「がわわせ」という作業さぎょうや、めんったりするためのかんな。ネジを使つかった従来じゅうらいかんなとはまったちが固定こてい方法ほうほうもちいられていることおおく、さらにカッターナイフ流用りゅうようできるものがおおい。
デコラかんな(でこらかんな)
おもにメラミン樹脂じゅし化粧けしょうばんはし面取めんとりするためのかんなデコラ住友すみともベークライトの登録とうろく商標しょうひょうで、このたねざい通称つうしょうになっている。非常ひじょうかた均質きんしつ材質ざいしつけずるために、HSSの下場げばのステンレスり、いちまいというつくりのものがおおい。
がえしきかんな(かえばしきかんな)
従来じゅうらいかんな刃先はさきだけを交換こうかん出来できようつくられているかんな研摩けんま手間てまはぶこと出来できる。がえ使つかまたさい研磨けんま可能かのう製品せいひんもある。鋼材こうざい様々さまざまである。
こそげ/あら小刀こがたな(あらいやこがたな)
あらだけがもちいるかんなだいく、かんなとそれに直接ちょくせつつながったしゅだけのようなスクレーパーのよう構造こうぞうである。上手うま使つかえばかんなよう切削せっさく可能かのう
かんな
ベニアばんはしを45けず専用せんようかんな
組子くみこかんなかんな
組子くみこつくるための専用せんようかんなで、ゴマガラかんなあさかんな花形はながた組子くみこかんなきりかんなひとしおおくの種類しゅるいがある。普通ふつうのかんなとの一番いちばんちがいは、かんな彫刻ちょうこくがたな三角さんかくがたなのように屈折くっせつしていることである。
角度かくど組子くみこ接合せつごう角度かくどとして再現さいげんされる。

ようかんな西洋せいようかんな

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おも西洋せいようもちいられるかんなで、してもちいること特徴とくちょうかんなである。近年きんねんではそれにくわえ、鋳鉄ちゅうてつせいかんなだいと、螺子ねじによるかんなこう調整ちょうせいとうができるような機構きこうやハンドルなどをつものをことおおい。さらに日本にっぽんのカンナとはぎゃく進行しんこう方向ほうこうからこうかんなだい前方ぜんぽう位置いちしていることがおおい。世界せかい最古さいこたいかんなはポンペイから出土しゅつどし、ぜん鋳鉄ちゅうてつせいだいかんな1960年代ねんだいなかばにアメリカで、レオナルド・ベイリー英語えいごばんによって発明はつめいされた。おも英語えいごけんくにではベイリーパターンのかんなが、ヨーロッパ地域ちいきでは古典こてんてき木製もくせいかんなひろもちいられている。

おおきくけて、日本にっぽんかんなおなさまに、かんなの鎬面をしたけてかんなだい仕込しこむBENCH PLANEと、うえけて仕込しこむBLOCK PLANEとがあり、前者ぜんしゃあらつかまつから仕上しあげ、ちょうだいなどに相当そうとうする。後者こうしゃ前者ぜんしゃくら仕込しこ勾配こうばいていることおおく、裏金うらがねいちまいであるが、こう調整ちょうせいする機構きこう場合ばあいぎゃくめること出来できる。BLOCKとはにくよう木口きぐちもちいた俎板まないた(Butcher Block)のことであり、木口きぐち丸太まるたくち表面ひょうめん繊維せんいつぶことけずこと出来できる。また鎬面がうえくため刃先はさきかく使用しようしゃかんな研摩けんますること材質ざいしつにあわせて25° - 60°まで自由じゆう変化へんかさせること出来でき汎用はんよう作業さぎょうく。

また西洋せいようかんな広葉樹こうようじゅけん加工かこうすることおおことから、切削せっさくかくおおきいものおおく、BENCH PLANEは45° - 55°、BLOCK PLANEは37° - 60°のものおおい。きりかくかんな種類しゅるいかかわらず25°をPrimary Bevelとし、ぎをらくにするため刃先はさきはしだけに30°程度ていどのMicro Bevelでけることおおい。かつてうら完全かんぜん平面へいめん研摩けんまされていたが、近年きんねん研摩けんま省力しょうりょくためうら先端せんたんだけ1°未満みまんのBack Bevelをけて研摩けんますること主流しゅりゅうっており、砥石といしかんなあいだ定規じょうぎはさむことからその研磨けんま技術ぎじゅつのことをRuler trickとう。

日本にっぽんまった種類しゅるいかんなとして、Scraping PlaneとRouter Planeえぐかんな)、それにくし、Ground Bladeとばれる形式けいしきかんななどがげられる。Scraping PlaneはScraper bladeかんなだい仕込しこんだもので、たてかんなているが刃先はさき意図いとてきにBurnisherでつくったかぎ(バリ)を使つかって切削せっさくするかんなで、かたらくけずれ、かなり複雑ふくざつ木目もくめでもぎゃくきない。Router Planeは電動でんどう工具こうぐルータもとったかんなで、正確せいかくふかさのみぞやへこみをけること可能かのうかんなである。日本にっぽんでは同様どうよう作業さぎょうかんなではく鏝鑿をもちいておこなう。くし材料ざいりょうおおまかな平面へいめんときや、ぎゃくいたあら仕上しあもちいられる。Ground Bladeは刃先はさき角度かくどが90°のかんな切削せっさくかくは100°以上いじょうとなり、スクレーパーのようなはたらきをする。

これらすべてのようかんなにはStanley Worksしゃがそれぞれの機能きのうおおきさにけた番号ばんごういており、他社たしゃもそれにしたがった分類ぶんるいおこなっていることおおい。

中国ちゅうごくかんなかんな

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中国ちゅうごくかんなしてもちいることと、日本にっぽんかんなだい仕込しこまれているが、進行しんこう方向ほうこうからかんな後方こうほう左右さゆうしゅとなるぼう装着そうちゃくされていることが特徴とくちょうかんな西洋せいよう木製もくせいかんなおなじようにかんな木製もくせいくさび固定こていして使用しようしていることおおい。また、朝鮮半島ちょうせんはんとうや、東南とうなんアジア地域ちいき国々くにぐにはそれにじゅんじた構造こうぞう使用しようほうかんなもちいている。これらのかんな現在げんざい日本にっぽんではほとんど使つかわれることがい。使つかようつくられているかんなではあるが、実際じっさい使用しようにはしてもちいることもあれば、いてもちいることもある。

電気でんきカンナ

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電気でんきカンナ

電動でんどうモーターを動力どうりょくげんとした電動でんどうしきかんなで、電動でんどうカンナともう。回転かいてんをそなえた搬式の製品せいひんそなしき工作こうさく機械きかいわかれ、工作こうさく機械きかいはさらに固定こていうえ材料ざいりょう動力どうりょく移動いどうさせ切削せっさくするちょう仕上しあげかんなと、回転かいてんうえ材料ざいりょう移動いどうさせて切削せっさくするかんなばん分類ぶんるいされる。工作こうさく機械きかいには材料ざいりょうの2 - 4めんいち切削せっさくできる機械きかい存在そんざいする。回転かいてん刃先はさきのみを使つかて、またさい研磨けんまのために交換こうかんできるものがおおく、そのはば100-600 mm程度ていど様々さまざまである。搬式の電気でんきかんなはたいらなだい製品せいひんだい製品せいひんがあり、かなら機械きかいして切削せっさくするように設計せっけいされている。回転かいてん切削せっさくするため材料ざいりょう表面ひょうめんなみのようなかたち切削せっさくされる。そのため完全かんぜん平面へいめん必要ひつようとされる加工かこうには、電気でんきカンナでの切削せっさくサンドペーパーやかんなちょう仕上しあげかんなでの加工かこう必要ひつようとなる。

その

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  • 冷凍れいとうにくけずったり、鰹節かつおぶしけずる(鰹節かつおぶしけず参照さんしょう)など、調理ちょうりにも使つかわれることがある。
  • ぜん挽大のこ製造せいぞう工程こうていでは鋼板こうはんいてけずるのに、かえたいかんながももちいられた。
  • かわ細工ざいく仕上しあげに使つかわれるものや、ほそかわかんなという日本にっぽん独自どくじほそかわ(ウェルト)をつくためかんなもある。

これらは用途ようとによって形状けいじょうはさまざまである。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 建設けんせつ通信つうしん新聞しんぶん記事きじ(2011ねん3がつ25にち16めん
  2. ^ 八日市ようかいち地方ちほう遺跡いせき出土しゅつどの「鉄製てつせい鉇」について』(プレスリリース)石川いしかわけん埋蔵まいぞう文化財ぶんかざいセンター、2017ねん7がつ27にちオリジナルの2017ねん7がつ29にち時点じてんにおけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20170729092517/http://www.ishikawa-maibun.or.jp/hakkutsu/hakkutsu17/youkaichijikata0729.pdf2017ねん7がつ29にち閲覧えつらん 
  3. ^ 中国ちゅうごくやその交易こうえきには類似るいじのものはられなかったが、八日市ようかいち地方ちほう遺跡いせき発見はっけんされた出土しゅつどひん日本にっぽん鉄器てっき生産せいさんはじまるまえ使つかわれていたため、石川いしかわけん埋蔵まいぞう文化財ぶんかざいセンターは中国ちゅうごくつくられたと推定すいていしている。なお、この時代じだいの鉇は現在げんざいよくられる鉇とちがい、みじか現在げんざいのものと使用しようほうことなっていた可能かのうせいがある。

外部がいぶリンク

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