高村たかむら昇のぼる

高村たかむら 昇のぼる（たかむら のぼる、1968年ねん - ）は、日本にっぽんの医学いがく者しゃ、医師いし。長崎大学ながさきだいがく大学院だいがくいん医い歯は薬学やくがく総合そうごう研究けんきゅう科か 原爆げんばく後ご障害しょうがい医療いりょう研究けんきゅう施設しせつ 放射線ほうしゃせん疫学えきがく分野ぶんや教授きょうじゅ。福島ふくしま県けん放射線ほうしゃせん健康けんこうリスク管理かんりアドバイザー。東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい・原子力げんしりょく災害さいがい伝承でんしょう館かん館長かんちょう。

略歴りゃくれき

• 1968年ねん 長崎ながさき県けんで生うまれる
• 長崎ながさき県立けんりつ長崎南ながさきみなみ高等こうとう学校がっこう卒業そつぎょう
• 1987年ねん 長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶ入学にゅうがく
• 1993年ねん3月がつ 長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶを卒業そつぎょう、研修けんしゅう医い、大学院生だいがくいんせいとして長瀧ながたき重信しげのぶ、江口えぐち勝美かつみ、山下やました俊一しゅんいちらの指導しどうを受うける
• 1997年ねん3月がつ 長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶ大学院だいがくいん医学いがく研究けんきゅう科か修了しゅうりょう
• 1997年ねん6月がつ-2001年ねん10月がつ 長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶ 原爆げんばく後ご障害しょうがい医療いりょう研究けんきゅう施設しせつ 国際こくさい放射線ほうしゃせん保健ほけん部門ぶもん助手じょしゅ
• 1999年ねん6月がつ-2000年ねん7月がつ 世界せかい保健ほけん機関きかん本部ほんぶ（スイス・ジュネーブ）技術ぎじゅつアドバイザー
• 2001年ねん11月-2003年ねん2月がつ 長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶ 社会しゃかい医学いがく講座こうざ講師こうし
• 2003年ねん3月がつ- 長崎大学ながさきだいがく医い歯は薬学やくがく総合そうごう研究けんきゅう科か 公衆こうしゅう衛生えいせい学がく分野ぶんや准じゅん教授きょうじゅ
• 2008年ねん4月がつ- 長崎大学ながさきだいがく大学院だいがくいん医い歯は薬学やくがく総合そうごう研究けんきゅう科か 原爆げんばく後ご障害しょうがい医療いりょう研究けんきゅう施設しせつ 放射線ほうしゃせん疫学えきがく分野ぶんや教授きょうじゅ
• 2011年ねん3月19日にち- 福島ふくしま県けん放射線ほうしゃせん健康けんこうリスク管理かんりアドバイザー

チェルノブイリ原子力げんしりょく発電はつでん所しょ事故じことの関かかわり

1997年ねんに初はじめてチェルノブイリ周辺しゅうへんを訪問ほうもんして以来いらい合計ごうけい50回かい訪問ほうもんし、今いまでも年としに普通ふつう3、4回かいくらい行いっている。なお、汚染おせん地域ちいきで行おこなった除染じょせんについて、高村たかむらは「少すくなくとも、日本にっぽんのような徹底的てっていてきな除染じょせんをしたことはないと思おもいます」、「今いまの日本にっぽんのように町まちごと除染じょせんするようなことは、やっていないと思おもいます」と語かたっている。

福島ふくしま県けん放射線ほうしゃせん健康けんこうリスク管理かんりアドバイザーとしての活動かつどうとその影響えいきょう

福島ふくしま第だい一いち原子力げんしりょく発電はつでん所しょ事故じこを受うけ、2011年ねん3月がつ19日にちに福島ふくしま県知事けんちじ佐藤さとう雄平ゆうへいの要請ようせいにより、福島ふくしま県けん放射線ほうしゃせん健康けんこうリスク管理かんりアドバイザーに山下やました俊一しゅんいち教授きょうじゅとともに就任しゅうにんし、3月がつ20日はつかいわき市し、21日にちに福島ふくしま市し、22日にちに川俣かわまた町まち、23日にちに会津若松あいづわかまつ市し、24日にちに大玉いかだま村むら、25日にちに飯舘いいたて村むら、26日にちに郡山こおりやま市し、30日にちに白河しらかわ市し、31日にちに田村たむら市しで巡回じゅんかい講演こうえんを行おこない、『福島ふくしまにおける放射線ほうしゃせんによる健康けんこう被害ひがいはない』ことを強調きょうちょうした。

3月21日にちの福島ふくしまテルサで山下やました俊一しゅんいちと共ともに講演こうえんし、「ある一定いっていの線量せんりょうは、人間にんげんのためには害がいにならない、むしろベネフィット」と語かたった。

飯舘いいたて村むらのモニタリングポストで30km圏外けんがいではもっとも高たかい環境かんきょう放射能ほうしゃのうが観測かんそくされていた時とき(3月がつ15日にちに44μみゅーSv/hr、3月26日にち9μみゅーSv /hr）の3月25日にちには、同村どうそんの講演こうえんで「現時点げんじてんの放射線ほうしゃせんレベ ルなら40歳さい以上いじょうの方々かたがたについては健康けんこうリスクはないこと、子供こどもと若わかい母親ははおやを守まもらなければいけない」と語かたった。

同年どうねん7月がつ8日にち、反はん原発げんぱつ活動かつどう家かで作家さっかの広瀬ひろせ隆たかしとルポライターの明石あかし昇のぼり二郎じろうは、高村たかむらを山下やました俊一しゅんいち、神谷かみや研二けんじ、高木たかぎ義明よしあき・文部もんぶ科学かがく相しょうらと「福島ふくしま県内けんないの児童じどうの被曝ひばく安全あんぜん説せつを触ふれ回まわってきたことに関かんして、それを重大じゅうだいなる人道的じんどうてき犯罪はんざいと断定だんていし、業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致傷ちしょう罪ざいにあたる」として刑けい東京電力とうきょうでんりょく会長かいちょう・社長しゃちょう等とうと併あわせて「業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致傷ちしょう罪ざい」で刑事けいじ告発こくはつした。

同年どうねん12月がつから地元じもと紙しの福島ふくしま民みん報ほうで『放射線ほうしゃせん 放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつQ＆A』の解答かいとう者しゃを勤つとめている。

2012年ねん6月がつ11日にち、「福島ふくしま原発げんぱつ告訴こくそ団だん」は、放射線ほうしゃせんの専門せんもん家かを国くに、東電とうでん幹部かんぶら計けい33人にんに対たいして、業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致傷ちしょうなどの容疑ようぎで福島ふくしま地検ちけんに告訴こくそ状じょうを提出ていしゅつしたが、高村たかむらや山下やました俊一しゅんいち、神谷かみや研二けんじらに対たいして、「アドバイザーの立場たちばで、県内けんないの汚染おせん実態じったいを把握はあくしていないにもかかわらず『子こどもが外そとで遊あそんでも大丈夫だいじょうぶ』などと住民じゅうみんに説明せつめいし、被ひばく被害ひがいを拡大かくだいした」と主張しゅちょうしている。告訴こくそ団だんの代理人だいりにんを務つとめる保田やすだ行雄ゆきお弁護士べんごしは、「放射能ほうしゃのう汚染おせんは大たいしたことはないなどと安全あんぜん宣言せんげんした。ヨウ素もと剤ざいを投与とうよさせずに住民じゅうみんの避難ひなんを遅おくらせ、被ひばくを避さける機会きかいを奪うばった人ひとに県民けんみん健けん 康かん調査ちょうさをする資格しかくはない」と指摘してきした。

2013年ねん6月25日にち、台湾たいわん（中華民国ちゅうかみんこく）で「福島ふくしま原発げんぱつ事故じこ後ごの日本にっぽんの現況げんきょうフォーラム」に出席しゅっせきした高村たかむらは石川いしかわ迪夫みちおや中村なかむら政雄まさおらとともに馬うま英えい九きゅう総統そうとうに面会めんかいした。これについて台湾たいわんの環境かんきょう団体だんたい緑色みどりいろ公民こうみん行動こうどう連盟れんめいは記者きしゃ会見かいけんを開ひらいて「假かり中立ちゅうりつ、真ま擁よう核かく」（偽いつわりの中立ちゅうりつ、実際じっさいは原発げんぱつ擁護ようご）だと批判ひはんし、高村たかむらが放射能ほうしゃのうが人体じんたいに対たいして傷害しょうがいを起おこすことはなく、甚はなはだしくは有益ゆうえきだと絶たえず吹聴ふいちょうし、福島ふくしま原発げんぱつ告訴こくそ団だんに業務ぎょうむ過失かしつ傷害しょうがいで告訴こくそされていると指摘してきした。

研究けんきゅう・著作ちょさく

• 博士はかせ論文ろんぶん"A novel point mutation in the uroporphyrinogen Ⅲ synthase gene causes congenital erythropoietic porphyria of a Japanese family."、長崎大学ながさきだいがく、博士はかせ(医学いがく)甲かぶと第だい824号ごう、1997年ねん3月がつ31日にち, NAID 500000149138