黒人こくじん参さん

黒人こくじん参さん
黒人こくじん参さん（右上みぎうえ）
分類ぶんるい（APG III）
界さかい : 植物しょくぶつ界かい Plantae 階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ angiosperms 階級かいきゅうなし : 真正しんしょう双そう子葉しよう類るい eudicots 階級かいきゅうなし : コア真正しんせい双そう子葉しよう類るい core eudicots 階級かいきゅうなし : キク類るい asterids 階級かいきゅうなし : キキョウ類るい campanulids 目め : セリ目め Apiales 科か : セリ科か Apiaceae 属ぞく : ニンジン属ぞく Daucus 種たね : ニンジン（広義こうぎ） D. carota 亜種あしゅ : ニンジン D. carota subsp. sativus 品種ひんしゅ : 黒人こくじん参さん D. carota subsp. sativus cv.
和名わみょう
（黒くろ人参にんじん）
英名えいめい
black carrot

黒人こくじん参さん（くろにんじん）は中央ちゅうおうアジア（現在げんざいのアフガニスタン）が原産げんさんのセリ科かニンジン属ぞくニンジンの一いち品種ひんしゅ。

概要がいよう

ニンジンは東洋とうよう系けい品種ひんしゅと西洋せいよう系けい品種ひんしゅに大別たいべつされるが、黒くろ人参にんじんは原種げんしゅに近ちかく、その名なの通とおり通常つうじょうのニンジンと比較ひかくして黒くろっぽい根ねの色いろが最大さいだいの特徴とくちょうである。

トルコ共和きょうわ国こくを中心ちゅうしんとして、一部いちぶの地中海ちちゅうかい周辺しゅうへん国こくで栽培さいばいされている。代々だいだい自家じか採種さいしゅによる種たねのみを使用しようし、標高ひょうこう4000メートル級きゅうの山やまに囲かこまれた広大こうだいな大地だいちで生産せいさんされ出荷しゅっかされているが、生産せいさん環境かんきょうが限定げんていされるため世界せかい的てきにも希少きしょう品種ひんしゅとなっている。

また通常つうじょうのニンジンと比較ひかくして抗こう酸化さんか成分せいぶんが多おおく含ふくまれており、現在げんざいはヨーロッパを中心ちゅうしんに美容びよう促進そくしん野菜やさいとして注目ちゅうもくを浴あびてきている。

日本にっぽんでも手てに入はいるが、前述ぜんじゅつの通とおり希少きしょうな為ために入手にゅうしゅ難なん度どは高たかい。

特徴とくちょう

最大さいだいの特徴とくちょうは根ねの色いろであり、アントシアニジン色素しきそやポリフェノールが多おおく含ふくまれている事ことに由来ゆらいする。またニンジンに含ふくまれるβべーた-カロテンやビタミンCは勿論もちろんの事こと、前述ぜんじゅつの通とおりオレンジ色しょくのニンジンにはあまり含ふくまれていないアントシアニジンやポリフェノールを非常ひじょうに多おおく含ふくんでいる。普通ふつうのニンジンと同種どうしゅであるが、栄養分えいようぶんでは異ことなる部分ぶぶんがある。

調理ちょうり・加工かこう品ひん

調理ちょうりに関かんしては通常つうじょうのニンジンと同おなじく緑黄色りょくおうしょく野菜やさいに分類ぶんるいされるので、生食なましょく、炒いためる、煮にるなど多おおくの方法ほうほうで調理ちょうりが可能かのうである。

またニンジン特有とくゆうの臭くさみがなく、糖度とうどが高たかいため、ジュースや菓子かしの原料げんりょうにも使用しようできる。黒くろ人参にんじんを使用しようしたジュースはトルコを中心ちゅうしんに愛飲あいいんされており、通常つうじょうの人参にんじんジュースとは違ちがった味あじわいが楽たのしめる。しかし色素しきその量りょうが多おおいため、衣服いふくなどに付着ふちゃくしないように気きをつける必要ひつようがある。

その他たの加工かこう食品しょくひんとして醸造じょうぞう酢すなどがある。