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2000年の台風 - Wikipedia コンテンツにスキップ

2000年ねんの台風たいふう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
2000年ねんの台風たいふう
軌跡きせきの地図ちず
最初さいしょの台風たいふう発生はっせい 5月7日にち
最後さいごの台風たいふう消滅しょうめつ 2001年ねん1月がつ4日にち
最もっとも強つよかった
台風たいふう 		台風たいふう10号ごう – 920 hPa,
110 kt
熱帯ねったい低てい気圧きあつの総数そうすう 39
台風たいふうの総数そうすう 23
総そう死亡しぼう者しゃ数すう 624
総そう被害ひがい額がく 62.7 億おくドル (2000 USD)
年別ねんべつ台風たいふう
1998, 1999, 2000, 2001, 2002

2000年ねんの台風たいふう（2000ねんのたいふう、太平洋たいへいよう北西ほくせい部ぶで発生はっせいした熱帯ねったい低てい気圧きあつ）のデータ。

この年としから世界せかい気象きしょう機関きかん熱帯ねったい低てい気圧きあつプログラムの台風たいふう委員いいん会かいへの参加さんか国こくが提案ていあんして採択さいたくされた「台風たいふうのアジア名めい」が用もちいられるようになった[1][2]。 また、前年ぜんねんの玄倉川くろくらがわ水難すいなん事故じこを受うけて熱帯ねったい低てい気圧きあつや台風たいふうの「弱よわい」「並なみの強つよさ」「中型ちゅうがた」などの規模きぼの表現ひょうげんを6月がつ1日にち以降いこう廃止はいししている[3]。

最初さいしょの台風たいふうは5月に発生はっせい。7月から9月がつの3ヶ月かげつ間あいだで16個こが発生はっせいし、7月がつの台風たいふう3号ごうは関東かんとう地方ちほうから北海道ほっかいどうの太平洋たいへいよう側がわに大雨おおあめを降ふらせて家屋かおくの浸水しんすい5,600棟むね余あまりのほか、全国ぜんこくで強風きょうふう被害ひがいも発生はっせい。また、9月の14号ごうは東海とうかい地方ちほうを中心ちゅうしんに豪雨ごううをもたらした（東海とうかい豪雨ごうう）。12月30日にち9時じに発生はっせいした台風たいふう23号ごうは統計とうけいが残のこる1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）以降いこうでもっとも発生はっせい日び時じが遅おそく[4]、さらに年越としこし台風たいふうとなった。

なお、8月がつにハワイの北西ほくせいで発生はっせいした熱帯ねったい低てい気圧きあつ16Wは東進とうしんして日付変更線ひづけへんこうせんを越こえたのちトロピカルストームの勢力せいりょくになったため、中部ちゅうぶ太平洋たいへいようハリケーンセンター（CPHC）によってWeneという名称めいしょうが付つけられている[5]。

各かく熱帯ねったい低てい気圧きあつの活動かつどう時期じき[編集へんしゅう]

「台風たいふう」に分類ぶんるいされている熱帯ねったい低てい気圧きあつ[編集へんしゅう]

台風たいふう1号ごう（ダムレイ）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 5月7日にち – 5月がつ12日にち
ピーク時じの強つよさ 90 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
930 hPa

5月3日にちにパラオ近海きんかいで形成けいせいが始はじまり、5日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょうしたため、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう01Wを与あたえた。6日にちにはフィリピンの監視かんしエリアに達たっし、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）はフィリピン名めいアシアン（Asiang）を命名めいめい[6]。01Wは7日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ7日にち0時じ）に北緯ほくい13度ど2分ふん、東経とうけい131度ど6分ふんで台風たいふうとなり[7]、アジア名めいダムレイ（Damrey）と命名めいめいされた。

当初とうしょ、北西ほくせいに進すすんでいた台風たいふうは8日にちに進路しんろを北東ほくとうへと変かえて日本にっぽん列島れっとう南方なんぽうの太平洋たいへいよう上じょうを進すすみ、9日にちには中心ちゅうしん気圧きあつ930ヘクトパスカルまで成長せいちょうしたがその後ごは勢力せいりょくを弱よわめて12日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ12日にち12時じ）に北緯ほくい28度ど4分ふん、東経とうけい149度ど5分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつとなり、17日にちに消滅しょうめつした[7][8]。

台風たいふう2号ごう（ロンワン）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 5月19日にち – 5月がつ20日はつか
ピーク時じの強つよさ 45 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
990 hPa

5月15日にちにフィリピン北西ほくせいで形成けいせいが始はじまった低圧ていあつ部ぶが17日にち頃ごろから北東ほくとうに進路しんろを変かえて熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう02Wを与あたえた。02Wは19日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ19日にち0時じ）に北緯ほくい21度ど1分ふん、東経とうけい125度ど5分ふんで台風たいふうとなり[9]、アジア名めいロンワン（Longwang）と命名めいめいされた。

台風たいふうは20日はつか15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ20日はつか6時じ）に北緯ほくい28度ど2分ふん、東経とうけい139度どで温帯おんたい低てい気圧きあつとなったが[9][10]、その後ごも北東ほくとうに進すすみ続つづけて24日にちに東経とうけい180度どを越こえて気象庁きしょうちょうの監視かんしから外はずれた[9][10]。なお、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいビリン（Biring）と命名めいめいされている。

台風たいふう3号ごう（キロギー）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 7月がつ3日にち – 7月がつ9日にち
ピーク時じの強つよさ 85 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
940 hPa

6月30日にちにフィリピンの東ひがしの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまり、7月がつ2日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう05Wを与あたえた。05Wは7月がつ3日にち15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ3日にち6時じ）に北緯ほくい16度ど2分ふん、東経とうけい131度ど8分ふんで台風たいふうとなり[11]、アジア名めいキロギー（Kirogi）と命名めいめいされた。

台風たいふうは3日にちから5日にちにかけての48時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつが50ヘクトパスカル低下ていかし[12]、その後ごも強つよい勢力せいりょくを維持いじしたまま日本にっぽん列島れっとうに接近せっきん。7日にちから8日にちにかけて関東かんとう地方ちほうに最もっとも近ちかづき、北海道ほっかいどうから関東かんとう地方ちほうまでの広範囲こうはんいに大雨おおあめなどの被害ひがいをもたらした[13]。伊豆諸島いずしょとうの大島おおしまでは24時じ間あいだ降水こうすい量りょう412ミリ、期間きかんの総そう雨量うりょう416じゅうろくミリを観測かんそくしている[14]。

台風たいふうは9日にち6時じ（協定きょうてい世界せかい時じ8日にち21時じ）に北緯ほくい42度ど1分ふん、東経とうけい145度ど7分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつとなり、7月がつ10日とおかに消滅しょうめつした[11][15]。なお、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいディタン（Ditang）と命名めいめいされている。

台風たいふう4号ごう（カイタク）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 7月がつ6日にち – 7月がつ10日とおか
ピーク時じの強つよさ 75 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
960 hPa

7月がつ2日にちにフィリピン北西ほくせいで形成けいせいが始はじまった熱帯ねったい低てい気圧きあつに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう06Wを与あたえた。 06Wは6日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ5日にち18時じ）に北緯ほくい19度ど3分ふん、東経とうけい120度どで台風たいふうとなり[16]、アジア名めいカイタク（Kai-Tak）と命名めいめいされた。なお、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいエデン（Edeng）と命名めいめいされている。

台風たいふうは6日にちには西進せいしんしたが、7日にちに停滞ていたいしたのち8日にちから北東ほくとうに進路しんろを変かえて次第しだいに速度そくどを上あげ、9日にちに台湾たいわん本島ほんとうへ上陸じょうりく[16]。台湾たいわん本島ほんとうを縦断じゅうだんした台風たいふうは東シナ海ひがししなかいを北上ほくじょうして、10日とおか未明みめいに浙江せっこう省しょう台うてな州しゅう市し付近ふきんに再さい上陸じょうりくしたのち[16]、11日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ10日とおか18時じ）に北緯ほくい36度ど9分ふん、東経とうけい122度ど9分ぶんの黄海こうかいで温帯おんたい低てい気圧きあつとなったが[16][17]、その後ごも北上ほくじょうした温帯おんたい低てい気圧きあつは遼東りゃおとん半島はんとうの丹に東ひがし市し付近ふきんに再々さいさい上陸じょうりくしたのち進路しんろを東ひがしへと変かえ、12日にちに消滅しょうめつした[17]。

フィリピンのルソン島るそんとうでは豪雨ごううと地じすべりによって160名めいが死亡しぼう、150名めいが行方ゆくえ不明ふめいとなった[18]。また、台湾たいわんでは上陸じょうりく時じの80ノット以上いじょうの強風きょうふうによって3,000戸こ以上いじょうが停電ていでんし、1名めいが死亡しぼう[18]。中国ちゅうごく気象きしょう局きょくは浙江せっこう省しょうなどで8200万まんドル（約やく88億おく円えん[19]）の経済けいざい的てき損失そんしつを被こうむったとしている[18]。

台風たいふう5号ごう（テンビン）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 7月がつ19日にち – 7月がつ22日にち
ピーク時じの強つよさ 40 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
992 hPa

7月がつ13日にちに太平洋たいへいよう上じょうで形成けいせいが始はじまり、14日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう09Wを与あたえた。09Wは19日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ19日にち0時じ）に小笠原諸島おがさわらしょとう・母島ははじま近海きんかいの北緯ほくい26度ど7分ふん、東経とうけい142度ど2分ふんで台風たいふうとなり[20]、アジア名めいテンビン（Tembin）と命名めいめいされた。

台風たいふうは北上ほくじょうして日本にっぽん列島れっとうに接近せっきんしたが勢力せいりょくは弱よわいままで、22日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ21日にち18時じ）に熱帯ねったい低てい気圧きあつになったのち、23日にちに北海道ほっかいどうの東ひがしの海上かいじょうで消滅しょうめつした[20][21]。

台風たいふう6号ごう（ボラヴェン）[編集へんしゅう]

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 7月がつ26日にち – 7月がつ31日にち
ピーク時じの強つよさ 50 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
980 hPa

7月がつ17日にちにフィリピン南東なんとうの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまった熱帯ねったい擾乱じょうらんが熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう11Wを与あたえた。11Wは26日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ25日にち18時じ）に沖縄おきなわ本島ほんとう南西なんせいの北緯ほくい25度ど、東経とうけい126度ど9分ふんで台風たいふうとなり[22]、アジア名めいボラヴェン（Bolaven）と命名めいめいされた。

台風たいふうは次第しだいに速度そくどを落おとし、27日にちから29日にちにかけて奄美あまみ群島ぐんとう付近ふきんでほぼ停滞ていたい[22]。その後ご再ふたたび速度そくどを上あげて北進ほくしんし、31日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ31日にち0時じ）に朝鮮半島ちょうせんはんとう東岸とうがんの北緯ほくい35度ど9分ふん、東経とうけい129度ど7分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつになった[22][23]。日本海にほんかいを北西ほくせいに進すすんだ温帯おんたい低てい気圧きあつは8月がつ1日にちにロシア連邦れんぽうの沿海えんかい地方ちほう近海きんかいを通過つうか、2日にちにサハリン東岸とうがんに達たっして消滅しょうめつした[23]。

なお、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいフアニン（Huaning）と命名めいめいされている。

台風たいふう7号ごう（チャンチー）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 7月がつ28日にち – 7月がつ29日にち
ピーク時じの強つよさ 35 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
996 hPa

7月がつ27日にちに発生はっせいした熱帯ねったい低てい気圧きあつに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう12Wを与あたえた。12Wは29日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ28日にち18時じ）に太平洋たいへいよう上じょうの北緯ほくい12度ど1分ふん、東経とうけい176度ど5分ふんで台風たいふうとなり[24]、アジア名めいチャンチー（Chanchu）と命名めいめいされた。

台風たいふうは弱よわい勢力せいりょくのまま北上ほくじょうし、30日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ29日にち18時じ）に北緯ほくい14度ど7分ふん、東経とうけい177度ど1分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなって、同日どうじつに消滅しょうめつした[24][25]。

台風たいふう8号ごう（ジェラワット）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ1日にち – 8月がつ10日とおか
ピーク時じの強つよさ 85 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
940 hPa

7月がつ29日にちに形成けいせいが始はじまった低圧ていあつ部ぶが成長せいちょう、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう13Wを与あたえた。8月1日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ1日にち12時じ）に北緯ほくい22度ど、東経とうけい151度ど2分ふんで台風たいふうとなり[26]、アジア名めいジェラワット（Jelawat）と命名めいめいされた。

台風たいふうは3日にちまでの48時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつが56ヘクトパスカル低下ていかするなど急きゅう成長せいちょうしながら西進せいしん[27]。4日にちには小笠原諸島おがさわらしょとう、7日にちには南西諸島なんせいしょとうに接近せっきんしたのち、11日にちには上海しゃんはい市し付近ふきんに上陸じょうりく、同日どうじつ3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ10日とおか18時じ）に北緯ほくい29度ど3分ふん、東経とうけい121度どで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなり[26][28]、13日にちに消滅しょうめつした[28]。

鹿児島かごしま県けんと沖縄おきなわ県けんで大雨おおあめなどによる被害ひがいが出でている[29]。

台風たいふう9号ごう（イーウィニャ）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ10日とおか – 8月がつ18日にち
ピーク時じの強つよさ 65 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
975 hPa

北きたマリアナ諸島しょとうの西方せいほうで形成けいせいが始はじまった熱帯ねったい低てい気圧きあつに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう15Wを与あたえた。15Wは8月がつ10日とおか3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ9日にち18時じ）に北緯ほくい14度ど9分ふん、東経とうけい139度ど5分ふんで台風たいふうとなって[30]、アジア名めいイーウィニャ（Ewiniar）と命名めいめいされた。

台風たいふうは10日とおか以降いこう速度そくどを上あげて北進ほくしんしたが、日本にっぽん列島れっとう上空じょうくうを覆おおっていた太平洋たいへいよう高気圧こうきあつに阻はばまれ、12日にちから進路しんろを東ひがし寄よりに変かえた。16日にちには速度そくどを落おとし、18日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ18日にち12時じ）に東北とうほく地方ちほうの東ひがしの海上かいじょうの北緯ほくい39度ど4分ふん、東経とうけい149度ど5分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつになった[30][31]。低てい気圧きあつは迷走めいそうしたのち、21日にちに消滅しょうめつした[31]。

台風たいふう10号ごう（ビリス）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ19日にち – 8月がつ23日にち
ピーク時じの強つよさ 110 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
920 hPa

8月がつ14日にちにグアムの南東なんとう海上かいじょうで形成けいせいが始はじまった低圧ていあつ部ぶが成長せいちょう。17日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつになり、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう18Wを与あたえた。更さらに成長せいちょうした18Wは19日にち15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ19日にち6時じ）に北緯ほくい14度ど6分ふん、東経とうけい135度ど6分ふんで台風たいふうとなり[32]、アジア名めいビリス（Bilis）と命名めいめいされた。

台風たいふうは19日にちからの48時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつが72ヘクトパスカル低下ていかして、21日にちには中心ちゅうしん気圧きあつ920ヘクトパスカルに達たっするなど[33]急速きゅうそくに勢力せいりょくを強つよめながら北西ほくせいに進すすみ、22日にちに台湾たいわん本島ほんとうへ上陸じょうりく[32]。台湾たいわんを横断おうだんした台風たいふうは翌日よくじつに福建ふっけん省しょうに再さい上陸じょうりくしたのち[32]、同日どうじつ21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ23日にち12時じ）に北緯ほくい25度ど2分ふん、東経とうけい116度ど5分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつとなった[34] 。その後ご、低てい気圧きあつは北東ほくとうへと進路しんろを変かえて黄海こうかいに達たっし、27日にちに朝鮮半島ちょうせんはんとう北部ほくぶで消滅しょうめつした[34]。

この台風たいふうでは進路しんろ上じょうにあったグアムや南西諸島なんせいしょとうなどに豪雨ごううをもたらした。特とくに台湾たいわんと中国ちゅうごく本土ほんどの被害ひがいは甚大じんだいで、死者ししゃ71名めい、被害ひがい額がくは6億おく6800万まんドル[35]（約やく714億おく円えん[19]）に達たっしている。

台風たいふう11号ごう（ケーミー）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ21日にち – 8月がつ22日にち
ピーク時じの強つよさ 40 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
985 hPa

8月がつ19日にちにフィリピン西方せいほうの南シナ海みなみしなかいで形成けいせいが始はじまり、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう19Wを与あたえた。19Wは21日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ21日にち12時じ）に北緯ほくい15度ど、東経とうけい111度どで台風たいふうとなり[36]、アジア名めいケーミー（Kaemi）と命名めいめいされた。

台風たいふうは西にしに進すすんでベトナムに上陸じょうりくしたが、22日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ）には北緯ほくい15度ど8分ふん、東経とうけい107度ど1分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつになった[36][37]。ベトナムでは高潮こうちょうなどによって14名めいが死亡しぼうしている。

台風たいふう12号ごう（プラピルーン）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ27日にち – 9月がつ1日にち
ピーク時じの強つよさ 70 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
965 hPa

8月がつ22日にちにグアムの南東なんとう海上かいじょうで形成けいせいが始はじまり、24日にちにはヤップ島とうの北西ほくせいで熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう20Wを与あたえた。 20Wは27日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ26日にち18時じ）に北緯ほくい20度ど4分ふん、東経とうけい131度ど5分ふんで台風たいふうとなり[38]、アジア名めいプラピルーン（Prapiroon）と命名めいめいされた。また、同日どうじつにフィリピンの監視かんしエリアに達たっしたことからフィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいルシン（Lusing）と命名めいめいされている[39]。

台風たいふうは29日にちに南西諸島なんせいしょとうに接近せっきんして宮古島みやこじまと石垣島いしがきじまの間あいだを通過つうか、30日にちには東シナ海ひがししなかいで「大型おおがたで強つよい台風たいふう」になった[40]。31日にちに最もっとも勢力せいりょくを強つよめた台風たいふうは朝鮮半島ちょうせんはんとう北部ほくぶを横断おうだんして日本海にほんかいに達たっし、9月1日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ1日にち12時じ）に北緯ほくい42度ど2分ふん、東経とうけい133度ど2分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつになった[38][41]。低てい気圧きあつはその後ご、東北とうほく北部ほくぶを通過つうかして太平洋たいへいように進すすみ、9月4日にちに北海道ほっかいどうの東ひがしの海上かいじょうで消滅しょうめつした[38][41]。

台風たいふうとそれに伴ともなう豪雨ごううは台湾たいわん・中国ちゅうごく・北朝鮮きたちょうせん・韓国かんこくで大おおきな被害ひがいをもたらし、多おおくの死者ししゃを出だした。日本にっぽん国内こくないでも宮崎みやざき県けん東臼杵ひがしうすき郡ぐん美郷みさと町まちの中なか小屋こやで総そう雨量うりょう253ミリ[42]、新潟にいがた県けん新発田しばた市しの赤谷あかたにで24時じ間あいだ降水こうすい量りょう213ミリ[42]など各地かくちで大雨おおあめとなっている。

台風たいふう13号ごう（マリア）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 8月がつ28日にち – 9月がつ1日にち
ピーク時じの強つよさ 40 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
985 hPa

香港ほんこんの南みなみの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまった低圧ていあつ部ぶが熱帯ねったい低てい気圧きあつへと成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう21Wを与あたえた。21Wは28日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ28日にち12時じ）に南シナ海みなみしなかいの北緯ほくい20度ど2分ふん、東経とうけい115度ど2分ふんで台風たいふうとなり、[43]、アジア名めいマリア（Maria）と命名めいめいされた。

一旦いったん南下なんかした台風たいふうは30日にちから再ふたたび北上ほくじょうし、9月1日にちには広東かんとん省しょう深ふか圳市付近ふきんに上陸じょうりく[43]。同日どうじつ15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ1日にち6時じ）に北緯ほくい24度ど6分ふん、東経とうけい114度ど4分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなったのちも北上ほくじょうを続つづけ、3日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ2日にち18時じ）に消滅しょうめつした[43][44]。

台風たいふう14号ごう（サオマイ）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 9月2日にち – 9月がつ16日にち
ピーク時じの強つよさ 95 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
925 hPa
詳細しょうさいは「平成へいせい12年ねん台風たいふう第だい14号ごう」を参照さんしょう

8月がつ31日にちに太平洋たいへいよう上じょうで熱帯ねったい擾乱じょうらんの形成けいせいが始はじまり、熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。2日にちに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう22Wを与あたえた。22Wは同日どうじつ21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ2日にち12時じ）に台風たいふうとなり、[45]、アジア名めいサオマイ（Saomai）と命名めいめいされた。

当初とうしょ、太平洋たいへいよう上じょうをゆっくりと西にしに進すすんでいた台風たいふうは7日にちから進路しんろを北西ほくせい方向ほうこうに変かえ、8日にちから10日とおかにかけて48時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつを55ヘクトパスカル低下ていかさせるなど急速きゅうそくに成長せいちょう[46]。11日にちから13日にちにかけて南西諸島なんせいしょとうに接近せっきん・通過つうかし、16日にちには朝鮮半島ちょうせんはんとうに上陸じょうりく。同日どうじつ15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ16日にち6時じ）に北緯ほくい39度ど5分ふん、東経とうけい129度ど5分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつとなった[45][47]。その後ごは沿海州えんかいしゅう方面ほうめんに進すすみ、19日にちに消滅しょうめつした[47]。

北きたマリアナ諸島しょとうや中国ちゅうごく・韓国かんこく・北朝鮮きたちょうせんで大雨おおあめや強風きょうふうによる被害ひがいがあったほか、ロシアでも台風たいふうから変かわった低てい気圧きあつによる被害ひがいがあった。日本にっぽんでは14号ごう・15号ごう・17号ごうが相次あいついで接近せっきんし、停滞ていたいした秋雨前線あきさめぜんせんが西日本にしにほんの広範囲こうはんいに大雨おおあめを降ふらせ、特とくに東海とうかい地方ちほうでの被害ひがいは東海とうかい豪雨ごううとして激甚げきじん災害さいがいに指定していされた。なお、フィリピンの監視かんしエリアに達たっしたことからフィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいオサン（Osang）が命名めいめいされている。

台風たいふう15号ごう（ボーファ）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 9月6日にち – 9月がつ11日にち
ピーク時じの強つよさ 45 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
988 hPa

9月4日にちにフィリピンの東ひがしの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまり、5日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう24Wを与あたえた。また、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいニンニン（Ningning）が命名めいめいされている。当初とうしょは東ひがしから北東ほくとう方向ほうこうに進すすんでいた24Wは7日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ6日にち18時じ）に北緯ほくい23度ど4分ふん、東経とうけい136度ど2分ふんで台風たいふうとなり[48]、アジア名めいボーファ（Bopha）と命名めいめいされた。

台風たいふうは進路しんろを西北西せいほくせいに変かえて南西諸島なんせいしょとうに接近せっきん。その後ご、台湾たいわん西部せいぶの海上かいじょうを南西なんせいに進すすんでフィリピン北部ほくぶのルソン島るそんとうに達たっし、11日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ11日にち0時じ）に北緯ほくい18度ど6分ふん、東経とうけい122度ど1分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなったのち同日どうじつに消滅しょうめつした[48][49]。台風たいふうとそれに影響えいきょうされた秋雨前線あきさめぜんせんによって九州きゅうしゅうと沖縄おきなわ県けんを中心ちゅうしんに大雨おおあめが降ふり、宮崎みやざき県けん東臼杵ひがしうすき郡ぐん美郷みさと町まちの神門ごうどで24時じ間あいだ降水こうすい量りょう325ミリ、期間きかんの総そう雨量うりょう769ミリに達たっした[50]。

なお、台風たいふうの発生はっせい時刻じこくが16号ごうより遅おそくなっているが、これは後のちに正式せいしきな記録きろくを作成さくせいする時点じてんで発生はっせい日び時じが変更へんこうされたためである。

台風たいふう16号ごう（ウーコン）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 9月6日にち – 9月がつ10日とおか
ピーク時じの強つよさ 75 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
955 hPa

9月4日にちに南シナ海みなみしなかいで形成けいせいが始はじまり、5日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう23Wを与あたえた。23Wは6日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ6日にち0時じ）に北緯ほくい17度ど9分ふん、東経とうけい117度ど4分ふんで台風たいふうとなり[51]、アジア名めいウーコン（Wukong）と命名めいめいされた。

南シナ海みなみしなかいを西進せいしんした台風たいふうはベトナムに上陸じょうりく、10日とおか21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ21日にち12時じ）に北緯ほくい17度ど9分ふん、東経とうけい104度どで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなり、11日にちに消滅しょうめつした[51][52]。中国ちゅうごくの海南かいなん省しょうでは住宅じゅうたく2,700棟むねが倒壊とうかいし、ベトナムのハティン省しょうでは住宅じゅうたく3,000棟むねが倒壊とうかい、2名めいが死亡しぼうした[53]。

台風たいふう17号ごう（ソナムー）[編集へんしゅう]

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 9月15日にち – 9月がつ18日にち
ピーク時じの強つよさ 55 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
980 hPa

9月14日にちに北きたマリアナ諸島しょとう北西ほくせいの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまった。同日どうじつのうちに熱帯ねったい低てい気圧きあつにまで成長せいちょうし、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう25Wを与あたえた。15日にち12時じ（協定きょうてい世界せかい時じ15日にち3時じ）に北緯ほくい23度ど4分ふん、東経とうけい141度どの太平洋たいへいよう上じょうで台風たいふうとなり[54]、アジア名めいソナムー（Sonamu）と命名めいめいされた。

当初とうしょ、北東ほくとうに進すすんでいたが15日にち頃ごろから進路しんろを北きたに変かえるとともに次第しだいに発達はったつして日本にっぽん列島れっとうに接近せっきん。台風たいふうは太平洋たいへいよう側がわの海上かいじょうを速度そくどを上あげながら進すすみ、18日にち15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ18日にち6時じ）に択捉島えとろふとうの南みなみの海上かいじょうの北緯ほくい44度ど7分ふん、東経とうけい149度どで温帯おんたい低てい気圧きあつとなった[54][55][56]。低てい気圧きあつはその後ごも東北東とうほくとうに進すすみ、20日はつかに東経とうけい180度どを越こえて観測かんそく対象たいしょうから外はずれた[54][55]。

台風たいふう18号ごう（サンサン）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 9月18日にち – 9月がつ24日にち
ピーク時じの強つよさ 95 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
925 hPa

9月14日にちにマーシャル諸島しょとう付近ふきんで発生はっせいした低圧ていあつ部ぶが次第しだいに強つよまり、17日にちには熱帯ねったい低てい気圧きあつに成長せいちょう。合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう26Wを与あたえた。26Wは18日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ18日にち12時じ）に北緯ほくい16度ど、東経とうけい171度どで台風たいふうとなり[57]、アジア名めいサンサン（Shanshan）と命名めいめいされた。

台風たいふうは19日にち頃ごろから次第しだいに勢力せいりょくを強つよめ、48時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつが58ヘクトパスカル低下ていかして925ヘクトパスカルに達たっした[58]。北きた寄よりに進すすんだ台風たいふうは25日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ24日にち18時じ）北緯ほくい42度ど8分ふん、東経とうけい177度ど9分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつとなり、同日どうじつ夜よるに東経とうけい180度どを越こえて観測かんそく対象たいしょうから外はずれた[57][59][59]。

台風たいふう19号ごう（ヤギ）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 10月22日にち – 10月がつ27日にち
ピーク時じの強つよさ 70 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
965 hPa

10月がつ20日はつかに北きたマリアナ諸島しょとう近海きんかいで形成けいせいが始はじまり、合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう29Wを与あたえた。

29Wは22日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ22日にち0時じ）に北緯ほくい21度ど、東経とうけい138度ど9分ふんで台風たいふうとなり[60]、アジア名めいヤギ（Yagi）と命名めいめいされた。

西進せいしんした台風たいふうは24日にちに沖縄おきなわ県けんに接近せっきんし、伊原いはら間あいだでの24時じ間あいだ降水こうすい量りょう152ミリなど各地かくちに大雨おおあめを降ふらせた[61]。その後ご、台風たいふうは先さき島とう諸島しょとう付近ふきんに停滞ていたいしながら次第しだいに弱体じゃくたい化かし、27日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ27日にち0時じ）に北緯ほくい25度ど8分ふん、東経とうけい126度ど5分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなり、28日にちに消滅しょうめつした[60][62]。

なお、フィリピンの監視かんしエリアに達たっしたことからフィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいパリン（Paring）が命名めいめいされている[63] 。

台風たいふう20号ごう（シャンセン）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 10月26日にち – 11月がつ1日にち
ピーク時じの強つよさ 75 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
960 hPa

10月24日にちにパラオの近海きんかいで形成けいせいが始はじまり、25日にちに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう30Wを与あたえた。また、フィリピンの監視かんしエリアに達たっしたため、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいレミン（Reming）と命名めいめいされた。

次第しだいに勢力せいりょくを強つよめた30Wは26日にち15時じ（協定きょうてい世界せかい時じ26日にち6時じ）に北緯ほくい10度ど3分ふん、東経とうけい131度ど4分ふんで台風たいふうとなり、アジア名めいシャンセン（Xangsane）と命名めいめいされた[64]。

台風たいふうは27日にちから28日にちにかけてフィリピンのルソン島るそんとう中部ちゅうぶを横断おうだん。マニラ首都しゅと圏けんを直撃ちょくげきしてケソン州しゅうやブラカン州しゅう、サンバレス州しゅう、パンガシナン州しゅうのほか、ルソン島るそんとう南部なんぶのビコル地方ちほうにも強風きょうふうと大雨おおあめによる被害ひがいをもたらした[65]。ケソン州しゅうタヤバスでは24時じ間あいだ雨量うりょう312.3ミリを観測かんそくしている[65]。この台風たいふうで40名めいが死亡しぼう、10万まん人にんが家いえを失うしない、被害ひがい額がくは2,745万まんドル（約やく29億おく円えん[19]）に達たっした[66]。

29日にちに南シナ海みなみしなかいに進すすんだ台風たいふうは進路しんろを北きた寄よりに変かえながら再ふたたび発達はったつ。31日にちから11月1日にちにかけて台湾たいわんに接近せっきんし、洪水こうずいによって59名めいが死亡しぼう、被害ひがい額がくは5億おくドル[66]（約やく535億おく円えん[19]）に達たっした。なお、台湾たいわんに台風たいふうが接近せっきんしていた10月31日にちには中正ちゅうせい国際こくさい空港くうこう（現げん・台湾たいわん桃園ももぞの国際こくさい空港くうこう）でシンガポール航空こうくう006便びん離陸りりく失敗しっぱい事故じこが発生はっせいしており、当初とうしょは台風たいふうの影響えいきょうによるものではないかと考かんがえられたが、のちにパイロットミスと判明はんめいしている。ただし、このミスが台風たいふうによる視界しかい不良ふりょうが原因げんいんではないかとする意見いけんもある[66]。

台風たいふうは11月1日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ1日にち12時じ）に東シナ海ひがししなかいの北緯ほくい28度ど6分ふん、東経とうけい125度ど7分ふんで温帯おんたい低てい気圧きあつになり、2日にちに消滅しょうめつした[64][67]。

台風たいふう21号ごう（バビンカ）[編集へんしゅう]

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 11月1日にち – 11月がつ7日にち
ピーク時じの強つよさ 60 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
980 hPa

10月28日にちにパラオの近海きんかいで形成けいせいが始はじまり、30日にちに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう31Wを与あたえた。また、フィリピンの監視かんしエリアに達たっしたため、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいシニエン（Seniang）と命名めいめいされた。

31Wは11月1日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ1日にち0時じ）に北緯ほくい10度ど7分ふん、東経とうけい129度ど1分ふんで台風たいふうとなり、アジア名めいバビンカ（Bebinca）と命名めいめいされた[68]。

台風たいふうは2日にちから3日にちにかけてルソン島るそんとう中部ちゅうぶを横断おうだん、20号ごうの襲来しゅうらいから復旧ふっきゅうする間あいだがなかったこともあって、洪水こうずいや土砂崩どしゃくずれなどで26名めいが死亡しぼうした[69]。なお、26名めいは政府せいふ機関きかんによる公式こうしきな数字すうじであり、一部いちぶの報道ほうどうでは40名めい以上いじょうが死亡しぼうしたとも言いわれている[70]。

台風たいふうは南シナ海みなみしなかいに出でた後のち、3日にちから5日にちにかけて北上ほくじょうしたのち、6日にちに進路しんろを西にしに変かえたが、7日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ7日にち0時じ）に北緯ほくい20度ど4分ふん、東経とうけい115度ど8分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつになり[68][71][72]、8日にちに消滅しょうめつした[71]。

台風たいふう22号ごう（ルンビア）[編集へんしゅう]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 11月28日にち – 12月がつ1日にち
ピーク時じの強つよさ 40 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
990 hPa

11月25日にちにパラオの近海きんかいで形成けいせいが始はじまり、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいトエン（Toyang）と命名めいめい。28日にちに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう33Wを与あたえた。33Wは28日にち21時じ（協定きょうてい世界せかい時じ28日にち12時じ）に北緯ほくい8度ど5分ふん、東経とうけい131度ど2分ふんで台風たいふうとなり、アジア名めいルンビア（Rumbia）と命名めいめいされたが[73]、12月1日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ30日にち18時じ）にはフィリピン海うみの北緯ほくい11度ど2分ふん、東経とうけい125度ど6分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつになった[74][73]。

熱帯ねったい低てい気圧きあつはさらに西進せいしんして1日にちから2日にちにかけてフィリピン中部ちゅうぶを横断おうだん、ビサヤ諸島しょとうやミンダナオ島みんだなおとうに豪雨ごううを降ふらせたため各地かくちで洪水こうずいや土砂崩どしゃくずれが発生はっせい[75][76]。2日にちに消滅しょうめつした[73][74]。

なお、アメリカ海軍かいぐん天文台てんもんだいの解析かいせきでは南シナ海みなみしなかいで弱体じゃくたい化かして以降いこうも西進せいしん。ベトナム南端なんたんの東経とうけい105度ど付近ふきんまで達たっしたとしている[77]。

この熱帯ねったい低てい気圧きあつによる死者ししゃは最終さいしゅう的てきに48名めい、被害ひがい額がくは1億おくドル（約やく107億おく円えん）とされている。

台風たいふう23号ごう（ソーリック）[編集へんしゅう]

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生はっせい期間きかん 12月30日にち – 2001年ねん1月がつ5日にち
ピーク時じの強つよさ 80 kt (10分間ふんかん平均へいきん) 
955 hPa

12月28日にちにフィリピンの東ひがしの海上かいじょうで形成けいせいが始はじまり、29日にちに合同ごうどう台風たいふう警報けいほうセンター（JTWC）は熱帯ねったい低てい気圧きあつ番号ばんごう34Wを与あたえた。同日どうじつ、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく（PAGASA）によってフィリピン名めいウェルプリン（Welpring）と命名めいめい。34Wは30日にち9時じ（協定きょうてい世界せかい時じ30日にち0時じ）に北緯ほくい10度ど4分ふん、東経とうけい127度ど8分ふんで台風たいふうとなり、アジア名めいソーリック（Soulik）と命名めいめいされた[78]。

30日にち以降いこう、台風たいふうは進路しんろを北きた寄よりから北東ほくとう方向ほうこうへと変かえてフィリピンから離はなれたが、1月がつ2日にちから3日にちにかけての24時じ間あいだで中心ちゅうしん気圧きあつが35ヘクトパスカル低下ていかして955ヘクトパスカルに達たっするなど、急速きゅうそくに勢力せいりょくを強つよめた。しかし4日にちになると勢力せいりょくは弱よわまって、5日にち3時じ（協定きょうてい世界せかい時じ4日にち18時じ）に北緯ほくい18度ど、東経とうけい137度ど6分ふんで熱帯ねったい低てい気圧きあつとなり[78][79][80]、5日にちに消滅しょうめつした[79]。

各かく台風たいふう名めい[編集へんしゅう]

台風たいふう・熱帯ねったい低てい気圧きあつ 順番じゅんばん アジア名めい アジア名めい片仮名かたかな読よみ 意味いみ・由来ゆらい 命名めいめい国こく・地域ちいき フィリピン名めい フィリピン名めい片仮名かたかな読よみ
1号ごう（01W） 1 Damrey ダムレイ 象ぞう カンボジア Asiang アシアン
2号ごう（02W） 2 Longwang ロンワン 龍りゅうの王おう 中国ちゅうごく Biring ビリン
TD 03W Konsing コンシン
TD 04W
TD
3号ごう（05W） 3 Kirogi キロギー 雁かり 北朝鮮きたちょうせん Ditang ディタン
4号ごう（06W） 4 Kai-tak カイタク 啓けい徳とく 香港ほんこん Edeng エデン
TD 07W Gloring グロリン
TD 08W
5号ごう（09W） 5 Tembin テンビン 天秤てんびん座ざ 日本にっぽん
TD 10W
6号ごう（11W） 6 Bolaven ボラヴェン 高原こうげんの名前なまえ ラオス Huaning フアニン
7号ごう（12W） 7 Chanchu チャンチー 真珠しんじゅ マカオ
8号ごう（13W） 8 Jelawat ジェラワット 淡水魚たんすいぎょの名前なまえ マレーシア
TD 14W
9号ごう（15W） 9 Ewiniar イーウィニャ 嵐あらしの神かみ ミクロネシア
TD 16W（Wene）
TD 17W
10号ごう（18W） 10 Bilis ビリス スピード フィリピン Isang イサン
11号ごう（19W） 11 Kaemi ケーミー 蟻あり 韓国かんこく
12号ごう（20W） 12 Prapiroon プラピルーン 雨あめの神かみ タイ Lusing ルシン
13号ごう（21W） 13 Maria マリア 女性じょせいの名前なまえ アメリカ
14号ごう（22W） 14 Saomai サオマイ 金星かなぼし ベトナム Osang オサン
15号ごう（23W） 15 Bopha ボーファ 花はな カンボジア Ningning ニンニン
16号ごう（24W） 16 Wukong ウーコン 孫まご悟空ごくう 中国ちゅうごく
17号ごう（25W） 17 Sonamu ソナムー 松まつ 北朝鮮きたちょうせん
18号ごう（26W） 18 Shanshan サンサン 少女しょうじょの名前なまえ 香港ほんこん
TS 27W
TD 28W
19号ごう（29W） 19 Yagi ヤギ 山羊やぎ座ざ 日本にっぽん Paring パリン
20号ごう（30W） 20 Xangsane シャンセン 象ぞう ラオス Reming レミン
21号ごう（31W） 21 Babinca バビンカ プリン マカオ Seniang シニエン
TD 32W
22号ごう（33W） 22 Rumbia ルンビア サゴヤシ マレーシア Toyang トエン
TD Ulpiang ウルピアン
23号ごう（34W） 23 Soulik ソーリック 伝統でんとう的てきな部族ぶぞく長ちょうの称号しょうごう ミクロネシア Welpring ウェルプリン

順番じゅんばんはアジア名めい「ダムレイ」を1とする[81]。また、フィリピン名めいは熱帯ねったい低てい気圧きあつがフィリピンの監視かんしエリアに入はいったとき、フィリピン大気たいき地球ちきゅう物理ぶつり天文てんもん局きょく(PAGASA)が命名めいめいするもの[82]。フィリピン名めいのみ、あるいは名称めいしょうや番号ばんごうが付つけられない熱帯ねったい低てい気圧きあつも存在そんざいする。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ “台風たいふうの名前なまえ（アジア名めい）”. デジタル台風たいふう. 2015年ねん3月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  2. ^ “台風たいふうの番号ばんごうと名前なまえ”. 気象庁きしょうちょう (2014年ねん9月がつ29日にち). 2015年ねん3月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  3. ^ “台風たいふうの強つよさ、大おおきさの階級かいきゅう分わけの名称めいしょうについて(強つよい、非常ひじょうに強つよい、猛烈もうれつな；大型おおがた、超ちょう大型おおがた)”. 理科りか年表ねんぴょうオフィシャルサイト (2012年ねん11月20日にち). 2015年ねん3月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  4. ^ “発生はっせい日時にちじ”. 気象庁きしょうちょう. 2015年ねん3月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  5. ^ “The 2000 Central Pacific Tropical Cyclone Season”. 中部ちゅうぶ太平洋たいへいようハリケーンセンター. 2015年ねん3月がつ20日はつか閲覧えつらん。
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

2000年ねんの台風たいふう
各かく年としの台風たいふう
1950年代ねんだい
1960年代ねんだい
1970年代ねんだい
1980年代ねんだい
1990年代ねんだい
2000年代ねんだい
2010年代ねんだい
2020年代ねんだい
関連かんれんページ
プロジェクト:気象きしょうと気候きこう／プロジェクト:災害さいがい
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