DABCO

DABCO
IUPAC名めい 1,4-Diazabicyclo[2.2.2]octane
別称べっしょう triethylenediamine, TEDA DABCO
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう	280-57-9
PubChem	9237
ChemSpider	8882
SMILES C1CN2CCN1CC2 N12CCN(CC1)CC2
InChI InChI=1S/C6H12N2/c1-2-8-5-3-7(1)4-6-8/h1-6H2  Key: IMNIMPAHZVJRPE-UHFFFAOYSA-N  InChI=1S/C6H12N2/c1-2-8-5-3-7(1)4-6-8/h1-6H2 Key: IMNIMPAHZVJRPE-UHFFFAOYSA-N InChI=1/C6H12N2/c1-2-8-5-3-7(1)4-6-8/h1-6H2 Key: IMNIMPAHZVJRPE-UHFFFAOYAP
特性とくせい
化学かがく式しき	C6H12N2
モル質量しつりょう	112.17 g mol−1
外観がいかん	白色はくしょくの結晶けっしょう性せい粉末ふんまつ
融点ゆうてん	156-160 °C, 429-433 K, 313-320 °F
沸点ふってん	174 °C, 447 K, 345 °F
水みずへの溶解ようかい度ど	吸湿きゅうしつ性せいをもつ
危険きけん性せい
Hフレーズ	H228, H302, H315, H319, H335, H412
Pフレーズ	P210, P261, P273, P305 + P351 + P338
主おもな危険きけん性せい	Harmful
NFPA 704	2 2 1
Rフレーズ	R11, R22, R36/37/38, R52/53
Sフレーズ	S26, S60
引火いんか点てん	62°C, 335 K, 144 °F
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・常つね圧あつ (100 kPa) におけるものである。

1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン（1,4-diazabicyclo[2.2.2]octane、DABCO）は複素ふくそ環たまき式しきアミンの一種いっしゅである。分子ぶんし式しき C₆H₁₂N₂、分子ぶんし量りょう 112.17、CAS登録とうろく番号ばんごうは [280-57-9]。ピペラジンの窒素ちっその間あいだにもう1本ほん架橋かきょうを渡わたした構造こうぞうを持もつ。1,4-エチレンピペラジン、トリエチレンジアミン と呼よばれることもある。「DABCO」という名称めいしょうは、エボニック社しゃ の登録とうろく商標しょうひょう（第だい551479号ごう）である。

第だい一いち pK_aH は8.8と、鎖くさり状じょうアミンと同どう程度ていどの塩基えんき性せいであるが、アルキル基もとが後うしろ手でに縛しばられた構造こうぞうをとっているために窒素ちっそ原子げんし上じょうの非ひ共有きょうゆう電子でんし対たいまわりの立体りったい障害しょうがいが小ちいさく、求もとめ核かく性せいが著いちじるしく高たかいことが特徴とくちょうである。

主おもにポリウレタンフォームの発泡はっぽう触媒しょくばいとして使用しようされている。イソシアネート基もと (–NCO) と水酸基すいさんき (–OH) の反応はんのうにおいて活性かっせいが大おおきく、重じゅう付加ふか反応はんのうと泡あわ化か反応はんのうの両方りょうほうのバランスを保たもつ効果こうかがある。

また、近年きんねんでは求もとめ核かく性せいの高たかさと塩基えんき性せいの低ひくさから、森田もりた・ベイリス・ヒルマン反応はんのうの触媒しょくばいにも用もちいられている。

外部がいぶリンク

• 東あずま健太けんた, 山口やまぐち幸輝ゆきてる, 吉武よしたけ康之やすゆき ほか、「DABCO触媒しょくばい下かにおける電子でんし欠如けつじょ型がたシクロペンタジエノンと Alkynyl alkyl ketone 類るいとの環たまき化か反応はんのう」 『基礎きそ有機ゆうき化学かがく討論とうろん会かい要旨ようし集しゅう（基礎きそ有機ゆうき化学かがく連合れんごう討論とうろん会かい予稿よこう集しゅう）』 2006年ねん 18巻かん, 第だい18回かい基礎きそ有機ゆうき化学かがく連合れんごう討論とうろん会かい, セッションID:3PB55, p.339, doi:10.11494/kisoyuki.18.0.339.0, 有機ゆうき反応はんのう化学かがく討論とうろん会かい