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ELODIE

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ELODIEとは、かつてフランス南東なんとうオート=プロヴァンス天文台てんもんだい1.93m反射はんしゃ望遠鏡ぼうえんきょう設置せっちされていた天体てんたい観測かんそくようエシェル分光ぶんこうである。光学こうがく設計せっけいマルセイユ天文台てんもんだいのAndrée Baranneによる。この装置そうち太陽系たいようけいがい惑星わくせいドップラー分光ぶんこうほう検出けんしゅつすることを目的もくてきとしていた。

ELODIEは1993ねんにファーストライトをむかえた。2006ねん8がつ運用うんよう終了しゅうりょうし、同年どうねん9がつには後継こうけいSOPHIE分光ぶんこうえられた[1][2]

特徴とくちょう

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ELODIEは波長はちょう389.5ナノメートルから681.5ナノメートルのあいだ電磁でんじスペクトルいちかい露光ろこう取得しゅとくできた。観測かんそく対象たいしょうこうは67のスペクトルオーダーに分解ぶんかいされて記録きろくされた。分光ぶんこう本体ほんたい恒温こうおん室内しつない設置せっちされ、観測かんそくさい望遠鏡ぼうえんきょうカセグレン焦点しょうてんひかりファイバーつうじて接続せつぞくされた。ELODIEには専用せんようデータパイプライン用意よういされ、記録きろくされたスペクトルを数値すうちマスクをれた相互そうご相関そうかんほうによりただちに処理しょりして、恒星こうせい視線しせん速度そくどたか精度せいどせる特徴とくちょうがあった。視線しせん速度そくど精度せいど秒速びょうそく±7メートルにたっした。

ELODIEがこれまでに取得しゅとくした恒星こうせいのスペクトルは3まん4000回分かいぶんにおよび、そのうち2まん回分かいぶん以上いじょうがオンラインアーカイブで公開こうかいされている[3]。ELODIEはオート=プロヴァンス天文台てんもんだいジュネーブ天文台てんもんだい、マルセイユ天文台てんもんだい協力きょうりょく開発かいはつされ、装置そうち詳細しょうさいについては1996ねんに『アストロノミー・アンド・アストロフィジックス・サプリメンツ』に掲載けいさいされた[4]

発見はっけんした惑星わくせい

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しゅ系列けいれつぼし公転こうてんする最初さいしょけいがい惑星わくせいペガスス51ばんぼしbは、1995ねんにこのELODIE分光ぶんこうもちいて発見はっけんされた[5]ミシェル・マイヨールディディエ・ケローはこの業績ぎょうせきで2019ねんにノーベル物理ぶつりがくしょう受賞じゅしょうした[6]。ELODIEはおもにドップラー分光ぶんこうほうけいがい惑星わくせい観測かんそくしたが、惑星わくせいトランジットともなうスペクトルの変化へんか観測かんそくするために使つかわれたこともある[7]。ELODIEは20以上いじょうけいがい惑星わくせい発見はっけんしており、以下いかにいくつかのれいしめす。

惑星わくせい 報告ほうこくねん 出典しゅってん
ペガスス51ばんぼしb 1995 [5]
グリーゼ876b 1998 [8]
ヘルクレス14ばんぼしb 1998 [9]
HD 209458 b 1999 [7]

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ The ELODIE-SOPHIE Archive in the Virtual Observatory, S. Ilovaisky, Ph. Prugniel, C. Soubiran, M. Koleva, and H. Le Coroller, in Astronomical spectroscopy and the Virtual Observatory, Madrid (Spain), March 21–23, 2007, Madrid, 2007.
  2. ^ A user's guide to Elodie archive data products, Elodie archive, Observatoire de Haute Provence. Accessed on line June 15, 2008.
  3. ^ The ELODIE archive. Accessed on line June 15, 2008.
  4. ^ ELODIE: A spectrograph for accurate radial velocity measurements, A. Baranne et al., Astronomy and Astrophysics Supplement 119 (October 1996), pp.373–390. Bibcode1996A&AS..119..373B
  5. ^ a b Mayor; Queloz, Didier (1995). “A Jupiter-mass companion to a solar-type star”. Nature 378 (6555): 355–359. Bibcode1995Natur.378..355M. doi:10.1038/378355a0. 
  6. ^ The Nobel Prize in Physics 2019”. Nobel Media AB. 8 October 2019閲覧えつらん
  7. ^ a b Queloz (2000). “Detection of a spectroscopic transit by the planet orbiting the star HD209458”. Astronomy and Astrophysics Letters 359: L13–L17. arXiv:astro-ph/0006213. Bibcode2000A&A...359L..13Q. 
  8. ^ Delfosse, X. (1998). “The closest extrasolar planet. A giant planet around the M4 dwarf GL 876”. Astronomy and Astrophysics 338: L67–L70. arXiv:astro-ph/9808026. Bibcode1998A&A...338L..67D. 
  9. ^ Naef; Mayor, M.; Beuzit, J. L.; Perrier, C.; Queloz, D.; Sivan, J. P.; Udry, S. (2004). “The ELODIE survey for northern extra-solar planets. III. Three planetary candidates detected with ELODIE”. Astronomy and Astrophysics 414 (1): 351–359. arXiv:astro-ph/0310261. Bibcode2004A&A...414..351N. doi:10.1051/0004-6361:20034091. http://www.aanda.org/index.php?option=article&access=standard&Itemid=129&url=/articles/aa/pdf/2004/04/aa0091.pdf. 

外部がいぶリンク

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