Enlightenment

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Enlightenment
Enlightenment E17, with former default theme Black&White and GTK+2 programs running using a GTK+2 port of the theme
作者さくしゃ Carsten Haitzler
開発元かいはつもと Enlightenment development team
初版しょはん 1997ねん (27ねんまえ) (1997)
最新さいしんばん
0.26.0[1] ウィキデータを編集 / 23 12がつ 2023
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語げんご
C (EFL)
対応たいおうOS Unix-like
種別しゅべつ
  • Window manager
  • Graphical shell
  • Desktop environment
ライセンス BSD-2-Clause[2]
公式こうしきサイト www.enlightenment.org
テンプレートを表示ひょうじ

Enlightenment略称りゃくしょう:E)は、X Window System ようのウィンドウマネージャである。バージョン番号ばんごう20以降いこうでは、Wayland にも対応たいおうした。[3]Bodhi Linux や Pentoo といった Linux ディストリビューションにも搭載とうさいされている。[4]

Enlightenment にはグラフィカルなシェルを提供ていきょうする機能きのうふくまれており、GNOME や KDE ようかれたプログラムとわせて使用しようすることができる。Enlightenment Foundation Libraries (EFL) と一緒いっしょ利用りようすれば、Enlightenment は完全かんぜんなデスクトップ環境かんきょう構成こうせいすることが可能かのうである。[5]

開発かいはつ経緯けいい[編集へんしゅう]

最初さいしょのバージョンは、Carsten Haitzler (別称べっしょう Rasterman) によって1997ねん公開こうかいされた[6][7]。EFL が追加ついかされるよりまえ時点じてんでは、元々もともとたんなるウィンドウマネージャにぎなかった。[8]

Bodhi Linux は Enlightenment 17 デスクトップを中心ちゅうしんとしてビルドされたが、それはフォークに Moksha デスクトップとして作成さくせいされた。Elive Linux ディストリビューションも、3.7 シリーズがリリースされる2019ねんまでは、E17 のフォークを主要しゅようなデスクトップ環境かんきょう採用さいようした。

2023ねん8がつ現在げんざいのバージョンは、E25 である。[9]

E16[編集へんしゅう]

E17 の公開こうかいは、Enlightenment マネージャの根本こんぽんてきさい設計せっけい意味いみした。その結果けっか、コミュニティない一部いちぶ人々ひとびとは E16のコードベースにまり、このバージョンで独立どくりつした開発かいはつ継続けいぞくすることを決定けっていした。そして 2009ねんに1.0のマイルストーンに到達とうたつし、現在げんざい活発かっぱつ開発かいはつつづけられている(2023ねん現在げんざい時点じてんではバージョンが 1.0.29 である)。[10]

世間せけん評価ひょうか[編集へんしゅう]

2011ねんおこなわれた E16 のレビューでは、ウィンドウごとの設定せってい可能かのうで、モニタサイズよりもはるかにおおきなスクリーンスペースを仮想かそうデスクトップに対応たいおうし、「ほとんどすべての操作そうさがキーボードでおこなえる」といったことが特徴とくちょうであるとして、カスタマイズせい非常ひじょうたかいことが判明はんめいした。外観がいかん賞賛しょうさんされた一方いっぽうで、当時とうじのデスクトップ環境かんきょうには不具合ふぐあいおおがったため、やや不安定ふあんていめんがあると批判ひはんされた。また、E16 については、GNOME や KDE ようのウィンドウマネージャとして利用りよう可能かのうであるが、レビューではそれらと互換ごかんせいひくいことがかった。[11]

2014ねんおこなわれた E17 のレビューでは、デザインにかんして高速こうそく動作どうさし、タッチスクリーンにも対応たいおうして外観がいかん立派りっぱであるが、ウィンドウのサイズを変更へんこうするための選択せんたく領域りょういきちいさいことでなやまされるとされた。このデスクトップ環境かんきょう使用しようする既定きてい端末たんまつとして登場とうじょうした Terminology も称賛しょうさんされた。作者さくしゃは、個人こじんてきにデスクトップのひだりクリックメニューとみぎクリックメニューがっていた。[12]

2017ねんのレビューでは、E18 が軽量けいりょうで、マックOS に外観がいかんつが、デスクトップのひだりクリックメニューとみぎクリックメニューのために学習がくしゅう曲線きょくせんきゅうであるとべられている。[8]

2020ねんのレビューでは、Enlightenment には多数たすうのキーボードショートカットが存在そんざいし、ふるいハードウェアでも十分じゅうぶん動作どうさするほど軽量けいりょうであり、待機たいきの CPU と RAM の使用しようりょうすくない、と評価ひょうかされた。しかし、デスクトップのひだりクリックとみぎクリックのメニューのあつかいが複雑ふくざつぎると批判ひはんされている。[13]

リリースの歴史れきし[編集へんしゅう]

主要しゅようなリリース[14]
バージョン コードめい 公開こうかい年月日ねんがっぴ 備 こう
pre-alpha Enlightenment Alpha1 October 1996[15]
0.13.2 DR13 18 January 1998[16]
0.14.0 DR14 18 July 1998[17][18][19]
0.15.0 DR15 12 March 1999[20]
0.16 DR16 27 October 1999[21] Still maintained as of 2023. Preferred by many people, especially as a "retro" desktop.[22]
0.17 DR17 21 December 2012[23] Major rewrite version. Was forked to create the Moksha desktop.
0.18 DR18 22 December 2013[24]
0.19 DR19 15 September 2014[25]
0.20 DR20 1 December 2015[26]
0.21 DR21 1 June 2016[27]
0.22 DR22 22 November 2017[28]
0.23 DR 0.23 24 August 2019[29]
0.24 DR 0.24 17 May 2020[30]
0.25 DR 0.25 16 December 2021[31][32]
0.26 DR 0.26 23 December 2023[33] Current release.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう記事きじおよび出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Enlightenment 0.26.0 Release” (23 12がつ 2023). 27 2がつ 2024閲覧えつらん
  2. ^ COPYING - core/enlightenment.git”. 2022ねん3がつ28にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2022ねん4がつ10日とおか閲覧えつらん
  3. ^ Enlightenment DR 0.20.0 Release”. Enlightenment.org. 2018ねん6がつ21にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2016ねん3がつ8にち閲覧えつらん
  4. ^ Zinoune, M. (2012ねん7がつ10日とおか). “Enlightenment distributions that are still alive!”. Unixmen. 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  5. ^ Portal:Enlightenment”. en.opensuse.org (2012ねん12月21にち). 2018ねん2がつ12にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2014ねん6がつ17にち閲覧えつらん
  6. ^ The windows manager Enlightenment – MVPS.net Blog” (英語えいご). 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  7. ^ Enlightenment DR16”. Enlightenment. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  8. ^ a b Germain, Jack M. (2014ねん5がつ16にち). “Enlightenment Linux: It's Not What You Think” (英語えいご). LinuxInsider. 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  9. ^ News”. www.enlightenment.org. 2023ねん8がつ22にち閲覧えつらん
  10. ^ Enlightenment E16”. 2018ねん2がつ18にち閲覧えつらん
  11. ^ Best lightweight window managers for Linux” (英語えいご). TechRadar (2011ねん7がつ3にち). 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  12. ^ The desktop-a-week review: Enlightenment (E17)” (英語えいご). Network World. 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  13. ^ Perkins, John (2020ねん10がつ1にち). “Enlightenment Desktop Review: A Beautiful, Lightweight but Different Desktop Manager” (英語えいご). Make Tech Easier. 2023ねん12月4にち閲覧えつらん
  14. ^ Legacy sources”. 2020ねん10がつ29にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  15. ^ enlightenment-1.0alpha-1.i386.rpm”. CDrom Archive. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  16. ^ New E Already Released”. Slashdot News (1998ねん1がつ19にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  17. ^ Enlightenment 0.14 release”. Slashdot (1998ねん7がつ18にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  18. ^ "E news"”. 1999ねん4がつ28にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2020ねん5がつ19にち閲覧えつらん
  19. ^ Official Word on Enlightenment DR14”. Slashdot (1998ねん7がつ16にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  20. ^ Enlightenment 0.15”. Slashdot (1999ねん3がつ12にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  21. ^ "E news"”. 2000ねん3がつ4にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2020ねん5がつ19にち閲覧えつらん
  22. ^ Enlightenment E16”. www.enlightenment.org. 2021ねん4がつ5にち閲覧えつらん
  23. ^ After 12 years of Development, E17 Is Out”. Slashdot (2012ねん12月21にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  24. ^ Enlightenment DR 0.18: Improved Compositing, Wayland Support”. slashdot (2013ねん12月22にち). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  25. ^ v0.19.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  26. ^ Enlightenment E20 Released With Full Wayland Support”. slashdot (2015ねん12がつ). 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  27. ^ v0.21.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  28. ^ v0.22.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  29. ^ v0.23.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  30. ^ v0.24.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  31. ^ Enlightenment 0.25.0 Release” (2021ねん12月16にち). 2021ねん12月27にち閲覧えつらん
  32. ^ v0.25.0”. git release. 2024ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  33. ^ Enlightenment 0.26.0 Release” (2021ねん12月23にち). 2023ねん12月25にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

Template:Enlightenment desktop Template:X desktop environments and window managers