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Apacheソフトウェア財団ざいだん

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Apacheソフトウェア財団ざいだん
創立そうりつしゃ
団体だんたい種類しゅるい 501(c)(3)団体だんたい
設立せつりつ 1999ねん (25ねんまえ) (1999)
所在地しょざいち アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく メリーランドしゅうフォレストヒル
主眼しゅがん オープンソースソフトウェア
活動かつどう手段しゅだん Apache License
ウェブサイト www.apache.org
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Apacheソフトウェア財団ざいだん(アパッチ ソフトウェアざいだん、えい: Apache Software Foundation以下いかASF)は、オープンソースソフトウェアプロジェクトを支援しえんする団体だんたいであり、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく登録とうろくされた営利えいり団体だんたいである。当初とうしょWebサーバソフトウェアであるApache HTTP Server (Apache httpd) の開発かいはつのために発足ほっそくしたが、現在げんざいおおくのプロジェクトをかかえ、ソフトウェアブランドとしてのApacheを保持ほじしている。名実めいじつともに世界せかい成功せいこうしているオープンソースソフトウェアコミュニティひとつである。

目的もくてき[編集へんしゅう]

定款ていかんではつぎのように規定きていされている。

  1. オープンでコラボレイティブなソフトウェア開発かいはつプロジェクトのためにハードウェア、コミュニケーション、およびビジネスインフラストラクチャを提供ていきょうする。
  2. 会社かいしゃ個人こじん寄贈きぞうした設備せつび資金しきん個人こじんではなく、公益こうえき使用しようされることを保証ほしょうする。
  3. ASFやそのプロジェクトおよソフトウェア製品せいひんけられた法的ほうてき訴訟そしょうから個人こじん保護ほごする。
  4. Apacheブランドとそのソフトウェア製品せいひん法的ほうてき権利けんり保護ほごする。

歴史れきし[編集へんしゅう]

1995ねん当時とうじWebサーバソフトウェアCERN(ヨーロッパ素粒子そりゅうし物理ぶつりがく研究所けんきゅうじょ)が開発かいはつしたCERN httpdNCSAアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国立こくりつスーパーコンピュータ応用おうよう研究所けんきゅうじょ)が開発かいはつしたNCSA HTTPd種類しゅるいがあった。NCSA HTTPdははじめて Common Gateway Interface (CGI、動的どうてきなウェブページを実現じつげんする機構きこう) を採用さいようするなど、非常ひじょう普及ふきゅうしていた。にもかかわらず、そのほとんどメンテナンスがおこなわれなくなり、放置ほうちされていた。そこで、何人なんにんかの有志ゆうし改良かいりょうとサポートをおこなうためのグループをつくり、自分じぶんたちをApache Groupと名付なづけた。しかし、彼等かれらもそのプロジェクトに興味きょうみうしなってしまい、再度さいど放置ほうちされかけた。そのため、1999ねんにユーザの一人ひとりだった Brian Behlendorf自分じぶんのサーバを使つかってユーザのためのメーリングリストげた。これが現在げんざいのASFの母体ぼたいである。

なお、Apacheの名前なまえネイティブアメリカンアパッチぞくへの尊敬そんけいねん由来ゆらいしている。パッチだらけのサーバ「A Patchy Server」がなまったものだというせつくできた洒落しゃれではあるが事実じじつではない[1]

2008ねん、マイクロソフトから資金しきん提供ていきょうけることとなり、オープンソース関係かんけいしゃおどろかせた[2]

設備せつび[編集へんしゅう]

ASFは仮想かそうてき組織そしきであり、物理ぶつりてきなオフィスをたない。ただし、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカリフォルニアしゅうサンフランシスコ・ベイエリア地域ちいきの4箇所かしょのコロケーション設備せつび合計ごうけい16だいのサーバを設置せっちしている。

組織そしき[編集へんしゅう]

ASFの組織そしきはユーザ、コミッタ、オフィサ、メンバ、およ理事りじかいからなる。

ユーザ
メーリングリスト参加さんかしゃであり、世界中せかいじゅうだれもがなることができる。ASFのプロジェクトで開発かいはつされるソフトウェアソースコードへアクセスできるが権限けんげんはない。
コミッタ(やく7700にん
とく活発かっぱつなユーザのなかからえらばれる。ソースコードへの権限けんげんがあり、apache.orgのメールアドレスをつ。ASFの意思いし決定けっていのための選挙せんきょけんがあり、プロジェクトマネージャになることもできる。
オフィサ
コミッタのなかからオフィサがえらばれる。トップレベルプロジェクトのようなおおきなプロジェクトのマネージャは、一人ひとりまたはすうにんのオフィサが担当たんとうする。
メンバ(813にん
活動かつどうてきなコミッタまたはオフィサからえらばれる。選挙せんきょけんとともに被選挙権ひせんきょけんもある。ASFの法律ほうりつじょう正式せいしき一員いちいんでもある。
理事りじかい
さらに、メンバのなかから選挙せんきょにより9にんのディレクタと1人ひとりのプレジデントが選出せんしゅつされ、理事りじかい構成こうせいされる。選挙せんきょ毎年まいとし実施じっしされる。

人数にんずうはいずれも2020ねん7がつ現在げんざい

なお、ASFの参加さんかしゃ完全かんぜんボランティアであり、ASFからいかなる報酬ほうしゅうっていない。

運営うんえい[編集へんしゅう]

ASFの運営うんえい理事りじかいによっておこなわれるが、全体ぜんたい管理かんり監督かんとく、マネジメントや知的ちてき財産ざいさん保護ほごかぎられ、技術ぎじゅつてき決定けってい指示しじをすることはない。技術ぎじゅつてき決定けっていかくプロジェクトごと設置せっちされ、一人ひとり以上いじょうのオフィサが主宰しゅさいするPMC (Project Management Committee) がおこなう。また、ASFのコミュニケーションは原則げんそくとしてすべメーリングリストによりおこなわれ、内容ないよう公開こうかいされ、アーカイブされる。

Apacheライセンス[編集へんしゅう]

ASFのプロジェクトは、Apacheライセンス (Apache License) のしたおこなわれる。 このライセンスは、BSDライセンス下記かき条項じょうこう追加ついかされたものとなっている。

  • はら著作ちょさくしゃへの謝辞しゃじ表示ひょうじ
  • ソフトウェア名称めいしょうやロゴは商標しょうひょうあつかわれるため、事前じぜん許可きょか製品せいひん作品さくひん宣伝せんでん推薦すいせん使用しようできない

Apache License 2.0では、大幅おおはば変更へんこうされ、GNU General Public Licenseだい3はん互換ごかんせいゆうするようになった。

プロジェクト[編集へんしゅう]

ASFではApache HTTP Serverだけでなく様々さまざまソフトウェア開発かいはつされており、トップレベルのプロジェクトだけで206(2020ねん7がつ現在げんざい[3]および、Apacheブランドを構成こうせいしている。その成果せいかすべソースコードとも公開こうかいされだれもが無償むしょう利用りようできる。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]