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組版くみはん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
組版くみはんもちいる道具どうぐ「ステッキ」と金属きんぞく活字かつじ行長ゆきながわせておき、文選ぶんせんばこからうつした文字もじ整形せいけいし、インテルなどをはさんでんでいく。

組版くみはん(くみはん)とは、原稿げんこうおよびレイアウト(デザイン)の指定していしたがって、文字もじ図版ずはん写真しゃしんなどを配置はいちする作業さぎょう総称そうしょう[1]印刷いんさついち工程こうていとしては、文字もじ図版ずはんなどの要素ようそ配置はいちし、紙面しめん構成こうせいすること。ともいう。本来ほんらい活版かっぱん印刷いんさつ用語ようごであり、文字通もじどおはん物理ぶつりてきくみむこと、活字かつじならべて結束けっそくいとしばったものを「ばん」とんだことに由来ゆらいする。

概要がいよう[編集へんしゅう]

現在げんざいではDTPなどにおいても、レイアウトソフトもちいて紙面しめんつくることをし、そういった作業さぎょうおこなうことを「む」と表現ひょうげんする。画面がめんじょうでの編集へんしゅう前提ぜんていとしたWYSIWYGのDTPにたいし、本来ほんらい組版くみはんちか処理しょりをソフトウェアてきおこなうものにTeXがある。

日本にっぽんでは、活版かっぱん印刷いんさつからの伝統でんとう組版くみはんにこだわりをせる職人しょくにんわざみがかれ、写真しゃしん植字しょくじ手動しゅどう写植しゃしょく)を電算でんさん写植しゃしょく隆盛りゅうせいで、組版くみはん品質ひんしつ非常ひじょうたかいレベルにたっし、外国がいこくからも評価ひょうかけていた。[よう出典しゅってん]

組版くみはんにおける文字もじ処理しょり方法ほうほうやページないでの配置はいち規定きていした日本工業規格にほんこうぎょうきかくとして、JIS X 4051日本語にほんご文書ぶんしょ組版くみはん方法ほうほう)がある。

さらにJIS X 4051をもとW3C改定かいてい追記ついきした資料しりょうとして「日本語にほんご組版くみはん処理しょり要件ようけん日本語にほんごばん」がある

活字かつじならべるわくばこ英語えいごで galley (ガレーせんたとえたもの)とび、これがてんじてったものをあらわし、さらにてんじて校正こうせいを「ゲラ」というようになった。

組版くみはん用語ようご[編集へんしゅう]

だんぐみ
1ページをみやすくするために分割ぶんかつする方法ほうほう
くだりドリ
やくもの
文字もじ組版くみはん使用しようする記述きじゅつ記号きごうるい総称そうしょう句読点くとうてん疑問符ぎもんふ括弧かっこ・アクセントなど[2]
禁則きんそく
特定とくていやくもの行頭ぎょうとうまたは行末ゆくすえ位置いちしないようにすること[2]
禁則きんそく発生はっせいするくだりちゅう隙間すきま処理しょりする方法ほうほうひと
ぶら
句読点くとうてんはんめんがい位置いちさせること
ハイフネーション
英単語えいたんご途中とちゅうくだり改行かいぎょうするさいにハイフンで処理しょりすること
カーニング
文字もじあいだほろ調整ちょうせいすること
ジャスティフィケーション
ふくすうぎょう行頭ぎょうとう行末ゆくすえそろえ、ただし段落だんらく最終さいしゅうぎょうだけ行末ゆくすえにはそろえない方法ほうほう
わり
N/A
ルビ
漢字かんじみをつけること(漢字かんじ以外いがいにもつけられることがある)[2]
割注わりちゅう
本文ほんぶんあいだ補足ほそく説明せつめいのためにける注記ちゅうき
ベタ
あいだけずに文字もじ配置はいちすること[3]あいだけない(ベタにする)ことを明確めいかく指向しこうすることをしめ用語ようごぼうみのことではない。
ぼう
くだりすうなどの確認かくにんのため文字もじだけを配置はいちすること。通常つうじょう予定よていしている組版くみはん設計せっけいしたがってまれる。
罫線けいせん
N/A
ポイント(単位たんい)、ポ、P、pt

活字かつじおおきさをしめ単位たんい歴史れきしてき地域ちいきてきにさまざまなサイズがある。おもなものは

アメリカしきポイント
パイカ活字かつじの1/12 = 0.3514 mm
DTPポイント
1/72インチ = 0.3528 mm
ディドー・ポイント
ヨーロッパで使つかわれる。フランス・フートじゃくでの1インチの1/72 = 0.3759 mm
きゅう単位たんい)、Q:1/4 mm、写植しゃしょく文字もじおおきさ(レンズの選択せんたく
単位たんい)、H:1/4 mm、写植しゃしょく文字もじおくり(ギアの設定せってい
Uすう新聞しんぶん活字かつじ基本きほん単位たんい
U
11/1000インチ = 0.2794 mm
ばい新聞しんぶん活字かつじ常用じょうよう単位たんい)、ばい (Bai):8U = 2.2352 mm
ごうすう和文わぶん活字かつじのサイズ呼称こしょう)、した括弧かっこないはアメリカしきポイントでの近似きんじ
初号しょごう(42ポ)、いちごう(27.5ポ)、ごう(21ポ)、さんごう(16ポ)、よんごう(13.75ポ)、ごう(10.5ポ)、ろくごう(8ポ)、ななごう(5.25ポ)、はちごう(4ポ)
全角ぜんかく
正体しょうたい日本語にほんご文字もじ
半角はんかく
全角ぜんかく半分はんぶん二分にぶんおな
アキ
活版かっぱん印刷いんさつにおける行間ぎょうかんあいだ
全角ぜんかくアキ、二分にぶんよんふんアキ(二分にぶんよんふん全角ぜんかく×0.75)、ふんアキ、さんふんアキ、よんふんアキ、ろくふんアキ、はちふんアキなどがあいだ指定していによく使つかわれる。
てんツキ
こし括弧かっこるい行頭ぎょうとう位置いちするときに半角はんかくりにしてげをしないこと
斜体しゃたい
文字もじなな変形へんけいする。またはイタリックたい
平体へいたい
文字もじたかさを縮小しゅくしょうする。ひら1では90%、ひら2では80%
ちょうからだ
文字もじはば縮小しゅくしょうする。ちょう1では90%、ちょう2では80%
イタリック
英文えいぶんフォントでファミリーちゅうのイタリックたい
ボールド
英文えいぶんフォントでファミリーちゅうのボールドたい
イタリック補正ほせい
N/A
ベースライン
英文えいぶんフォントの基準きじゅんとなる水平すいへい位置いち
くだりおく
くだりなら間隔かんかくたてみの場合ばあいくだり中央ちゅうおうせん間隔かんかくよこみの場合ばあいはベースラインの間隔かんかくすことがおおい。
行間ぎょうかん
くだりくだりとのあいだ空間くうかん行間ぎょうかん=くだりおくり−文字もじサイズ。活版かっぱん印刷いんさつ場合ばあい、インテルのはばまる。
おく
文字もじから文字もじまでの距離きょり
あいだ
文字もじ文字もじとのあいだ空間くうかん
はんめん
1ページのなか組版くみはんがなされるスペース
ノンブル
印字いんじされたページ番号ばんごう
文選ぶんせん
活版かっぱん印刷いんさつでの用語ようご原稿げんこうしたがって必要ひつよう活字かつじ採集さいしゅうすること
植字しょくじ
活版かっぱん印刷いんさつでの用語ようご文選ぶんせんした活字かつじやくものぶつくわえてページの体裁ていさい仕上しあげていくこと(仕上しあげられたはんを「組版くみはん」とんだ)
ぶつ
活版かっぱん印刷いんさつでの用語ようごあいだ行間ぎょうかんなど空間くうかんけるためにまれるもの
スペース、クワタ、インテル
あみかけ
視覚しかくてき効果こうかるため、一部いちぶあみてんをかけること
しろ
いろ背景はいけい文字もじしろせること
組版くみはん指定してい
書体しょたい文字もじサイズ・ぎょうすうぎょうあいだ字数じすうおくりなど,くみ体裁ていさいさだめるうえで必要ひつようとなる情報じょうほう指定していすること。マークアップ:[markup] [4]
くみ体裁ていさい
ほんなどの仕上しあがりサイズおよびそこに配置はいちする文字もじその表示ひょうじ体裁ていさい[1]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b W3C. 「日本語にほんご組版くみはん処理しょり要件ようけん日本語にほんごばん)」. 2012ねん 日本語にほんご組版くみはん処理しょり要件ようけん日本語にほんごばん 2018/08/17閲覧えつらん
  2. ^ a b c JIS Z 8123-1: 2013 印刷いんさつ技術ぎじゅつ用語ようごだい1基本きほん用語ようご
  3. ^ JIS X 4051: 2004 日本語にほんご文書ぶんしょ組版くみはん方法ほうほう
  4. ^ 日本にっぽん印刷いんさつ連合れんごうかい 印刷いんさつ用語ようごしゅう組版くみはん指定してい https://www.jfpi.or.jp/webyogo/index.php?term=704 2018-08-17 閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]