出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
2段 だん 組 ぐみ の例 れい
段 だん 組 ぐみ (だんぐみ)は、段 だん を組 く むことを指 さ す言葉 ことば で、特 とく に紙 かみ などの印刷物 いんさつぶつ やコンピュータ画面 がめん などにおいて2列 れつ 以上 いじょう の列 れつ に分 わ けて文字 もじ や図 ず などを配列 はいれつ することである。マルチカラム (もしくはコラム)デザインなどとも呼 よ ばれる。
段 だん 組 ぐみ が行 おこな われる理由 りゆう の1つとして可読 かどく 性 せい が挙 あ げられる。一 いち 続 つづ きの文章 ぶんしょう において1行 ぎょう の文字数 もじすう が多 おお くなると可読 かどく 性 せい を損 そこ なうことがある場合 ばあい 、段 だん を換 か えて1行 ぎょう の文字数 もじすう を適度 てきど にすることで可読 かどく 性 せい を保 たも つことができる。また1行 ぎょう の文字数 もじすう や区切 くぎ りとして用 もち いる罫線 けいせん の種類 しゅるい など、段 だん 組 ぐみ の行 おこな い方 かた によりデザインの幅 はば も広 ひろ がる。
出版 しゅっぱん 物 ぶつ では書籍 しょせき 、雑誌 ざっし 、新聞 しんぶん などで広 ひろ く用 もち いられる手法 しゅほう である。Microsoft Word 、一太郎 いちたろう など多 おお くのワープロソフト でも段 だん 組 ぐみ 機能 きのう が搭載 とうさい されている。
Webデザインにおける段 だん 組 ぐみ [ 編集 へんしゅう ]
Webサイトのデザインの際 さい には例 たと えばメニューなどナビゲーション部分 ぶぶん と本文 ほんぶん 部分 ぶぶん といった2つ以上 いじょう の列 れつ に分割 ぶんかつ してコンテンツを配置 はいち することを段 だん 組 ぐみ と呼 よ ぶ[1] 。この意味 いみ での段 だん 組 ぐみ には大 おお きく分 わ けてテーブル (表 ひょう 組 ぐ み)によるものと、CSS によるものがある。
文章 ぶんしょう が横書 よこが きの場合 ばあい には縦 たて の列 れつ に、縦 たて 書 が きの場合 ばあい は横 よこ の列 れつ に分 わ けることとなるが、2012年 ねん 現在 げんざい では横書 よこが きの文章 ぶんしょう を縦 たて の列 れつ に分割 ぶんかつ するケースに限定 げんてい して取 と り上 あ げられることがほとんどである。これは縦 たて 書 が き表示 ひょうじ を行 おこな うために用 もち いられるCSS3の草案 そうあん にあるwriting-modeプロパティを先行 せんこう 実装 じっそう しているWebブラウザがInternet Explorer 5.5以降 いこう のみであり、縦 たて 書 が き表示 ひょうじ で段 だん 組 ぐみ を行 おこな うサイトを製作 せいさく することは事実 じじつ 上 じょう 同 どう ブラウザに特 とく 化 か したサイトとなることによる。
テーブルによる場合 ばあい 、HTML のtable要素 ようそ を用 もち いる。Netscape Navigator 4.x以前 いぜん やInternet Explorer5.x以前 いぜん をはじめとしたCSS対応 たいおう が不十分 ふじゅうぶん な(もしくは未 み 対応 たいおう の)比較的 ひかくてき 初期 しょき の視覚 しかく 系 けい Webブラウザでもテーブルの表示 ひょうじ にはほぼ対応 たいおう しているため、かつては多 おお く用 もち いられた。一方 いっぽう でソースが複雑 ふくざつ になることや、セルの分割 ぶんかつ 方法 ほうほう によってはテキストブラウザや音声 おんせい ブラウザでの閲覧 えつらん の際 さい にコンテンツの順序 じゅんじょ がおかしくなることもありユーザビリティが低 ひく くなるなどの問題 もんだい がある。また本来 ほんらい の表 ひょう 組 ぐみ の用途 ようと から外 はず れた使用 しよう 方法 ほうほう でもあることから、W3C は推奨 すいしょう していない[2] [3] が、W3Cも公式 こうしき サイトトップにおいてブラウザのCSS対応 たいおう が不十分 ふじゅうぶん であったことなどからテーブルレイアウトを用 もち いていた時期 じき がある[4] 。
またCSSによる場合 ばあい には、floatプロパティで回 まわ り込 こ みを設定 せってい することで実現 じつげん するものと、positionプロパティで各 かく ボックスを絶対 ぜったい 配置 はいち することで実現 じつげん するものの2種類 しゅるい がある。いずれの方法 ほうほう を用 もち いるかは場合 ばあい により異 こと なる。例 たと えば絶対 ぜったい 配置 はいち による方法 ほうほう では、HTMLを記述 きじゅつ する上 じょう で内容 ないよう の配置 はいち 順序 じゅんじょ が自由 じゆう になることが回 まわ り込 こ ませるボックスを先 さき に記述 きじゅつ する必要 ひつよう がある回 まわ り込 こ みによる方法 ほうほう よりも優 すぐ れているが、場合 ばあい によっては後続 こうぞく のボックスに重 かさ なって表示 ひょうじ されるおそれがある[1] 。
2013年 ねん 現在 げんざい ではCSS対応 たいおう ブラウザの普及 ふきゅう が進 すす み、W3C標準 ひょうじゅん にも従 したが っているため非 ひ 視覚 しかく 系 けい Webブラウザ等 とう に対 たい してもユーザビリティの問題 もんだい が少 すく ないため、例 たと えばGoogleやYahoo!、その他 た かつてはテーブルレイアウトを用 もち いていたサイトもCSSにより段 だん 組 ぐみ を行 おこな うようになるなど主流 しゅりゅう になっている。一方 いっぽう でWebブラウザのバグ や仕様 しよう 、各人 かくじん の閲覧 えつらん 環境 かんきょう の違 ちが いからの影響 えいきょう がテーブルレイアウトよりも大 おお きく、表示 ひょうじ の乱 みだ れが比較的 ひかくてき 起 お きやすい。特 とく に画像 がぞう を配置 はいち した場合 ばあい にこの傾向 けいこう が顕著 けんちょ となる。
他方 たほう 、(出版 しゅっぱん 物 ぶつ と同様 どうよう の)本来 ほんらい の段 だん 組 ぐみ のWebブラウザ上 じょう での実装 じっそう についても模索 もさく されてきた。Webブラウザの幅 はば は出版 しゅっぱん 物 ぶつ とは異 こと なり多 おお くの場合 ばあい 可変 かへん である点 てん が異 こと なる。(本来 ほんらい の)段 だん 組 ぐみ をWebブラウザ上 じょう でもデザインのためのものと同 おな じくテーブルやCSSを用 もち いて擬似 ぎじ 的 てき に表現 ひょうげん することも可能 かのう だが、製作 せいさく 時 じ にコンテンツをいくつかのセルやブロックレベル要素 ようそ に分 わ ける必要 ひつよう があるためマークアップの観点 かんてん から見 み ると本質 ほんしつ 的 てき ではない。また1列 れつ の行 くだり 数 すう や文字数 もじすう は均等 きんとう に自動 じどう 調整 ちょうせい はされず、手動 しゅどう で適宜 てきぎ 調整 ちょうせい する必要 ひつよう もある。
かつてはNetscape 3.xおよび4.xに段 だん 組 ぐみ 用 よう に独自 どくじ 拡張 かくちょう 要素 ようそ multicolが実装 じっそう されたことがあり、これを用 もち いて製作 せいさく されたWebサイトは(対応 たいおう Webブラウザでは)各 かく 列 れつ の文字数 もじすう などが自動的 じどうてき に均等 きんとう に調整 ちょうせい されて表示 ひょうじ されるが、見栄 みば えを表現 ひょうげん する要素 ようそ であった点 てん がHTMLの理念 りねん にそぐわなかったためか正式 せいしき なHTML仕様 しよう には取 と り込 こ まれず、後継 こうけい となったNetscape6.x 以降 いこう やMozilla Firefox でも対応 たいおう していない。ただしジャストシステム が開発 かいはつ し、2013年 ねん 現在 げんざい は開発 かいはつ 停止 ていし 状態 じょうたい のJustView には独自 どくじ に縦 たて 書 が き表示 ひょうじ 機能 きのう も加 くわ えmulticolを実装 じっそう していた。
また草稿 そうこう 段階 だんかい であるCSS3ではMulti-column moduleとして段 だん 組 ぐみ 用 よう のプロパティが用意 ようい されており、2013年 ねん 現在 げんざい ではOpera 、Mozilla ベースのWebブラウザやSafari やGoogle Chrome などKHTML ベースのWebブラウザMulti-column moduleに先行 せんこう 実装 じっそう として対応 たいおう している。さらにCSS3ではdisplayプロパティの値 ね として"box"が追加 ついか され(フレキシブル・ボックス)、CSS2で回 まわ り込 こ みや絶対 ぜったい 配置 はいち を用 もち いて実現 じつげん していたのと同等 どうとう 以上 いじょう のことも可能 かのう になっている。こちらもOpera、Mozillaベース、KHTMLベースなどで先行 せんこう 実装 じっそう されている。
^ a b 大藤 おおふじ 幹 みき 『スタイルシートサンプル&リファレンス』ソシム、2006年 ねん 。ISBN 9784883375097 。
^ “Web Content Accessibility Guidelines 1.0 ” (英語 えいご ). W3C . 2010年 ねん 3月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。 “Misusing markup for a presentation effect (e.g., using a table for layout or a header to change the font size) makes it difficult for users with specialized software to understand the organization of the page or to navigate through it.”
^ “ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン 1.0 ”. ZSPC. 2010年 ねん 3月 がつ 12日 にち 閲覧 えつらん 。 “表示 ひょうじ 上 じょう の効果 こうか として間違 まちが ったタグ付 づ けを行 おこな うこと(レイアウトのためにテーブルを利用 りよう することや、フォントサイズを変 か えるために見出 みだ しを利用 りよう すること)は、特別 とくべつ なソフトウェアを利用 りよう しているユーザーにとって、ページの構成 こうせい を理解 りかい することやサイト内 ない を行 い き来 き することを難 むずか しくしています。”
^ 2002年 ねん 12月2日 にち 時点 じてん でのW3Cトップ (WebArchiveによるキャッシュ)