Fire Phone

Amazon Fire Phone

Amazon Fire Phone
製造せいぞう者しゃ	Foxconn
通信つうしん方式ほうしき	UMTS/HSPA+/DC-HSDPA (850, 900, 1700/2100, 1900, 2100 MHz), Quad-band GSM/EDGE (850, 900, 1800, 1900 MHz), LTE (Bands 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 17, 20)
販売はんばい開始かいし日び	2014年ねん7月がつ25日にち (2014-07-25)
販売はんばい地域ちいき	米国べいこく、英国えいこく、ドイツ
販売はんばい終了しゅうりょう日び	2015年ねん8月がつ27日にち (2015-08-27)
後継こうけい機き	Amazon Ice Phone
フォームファクタ	スマートフォン
形状けいじょう	スレート
サイズ	139.2 mm (5.48 in) H 66.5 mm (2.62 in) W 8.9 mm (0.35 in) D
重量じゅうりょう	160 g (5.64 oz)
OS	Original Fire OS 3.5 Current Fire OS 4.6.5 (AT&T version), 4.6.6.1 (unlocked version).
SoC	Qualcomm Snapdragon 800
CPU	2.26 GHz クアッドコア Krait 400
GPU	Adreno 330
メインメモリ	2 GB RAM
ストレージ	32または64 GB
バッテリー	2400 mAh
ディスプレイ	4.7 in (120 mm)IPS LCD ゴリラガラス 3 1280×720 px (315 ppi)
背面はいめんカメラ	1300万まん画素がそ、光学こうがく式しき手しゅ振ふれ補正ほせいを搭載とうさいしたCMOSセンサー
前面ぜんめんカメラ	210万まん画素がそ
接続せつぞく	Bluetooth 3.0 GPS Micro USB NFC Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac
ウェブサイト	www.amazon.com/firephone

Fire Phone（ファイアフォン）はAmazon.comが開発かいはつした3D対応たいおうのスマートフォン。Foxconnが製造せいぞうした。2014年ねん6月がつ18日にちに発表はっぴょうされ、Kindle Fireの成功せいこうに続つづくスマートフォン市場いちばへのAmazonの最初さいしょの進出しんしゅつだった。発表はっぴょう日び当日とうじつから予約よやくが可能かのうになっており、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは7月がつ25日にちにAT&T独占どくせんで発売はつばいされた。

ファイアフォンは折おり紙付がみつきの機能きのう「ダイナミック・パースペクティブ」で有名ゆうめいである。この機能きのうは４よっつの前面ぜんめんカメラとジャイロスコープがユーザーの動うごきを追跡ついせきし、OSはUIに適合てきごうさせることで奥行おくゆきと3Dの印象いんしょうを与あたえる。他たの注目ちゅうもくすべきAmazonのファイアフォンのサービスには、メディアに関かんする情報じょうほうの特定とくていと検索けんさくに使用しようされるX-Ray、24時じ間あいだカスタマーサービスツールのMayday及およびテキスト、サウンド、オブジェクトを自動的じどうてきに認識にんしきし、Amazonのオンラインストアを通つうじて認識にんしきされたアイテムを購入こうにゅうする手段しゅだんを提供ていきょうするツールであるFireflyなどがある。

ファイアフォンの評価ひょうかは、賛否さんぴ両論りょうろんだった。批評ひひょう家かはダイナミック・パースペクティブ、Firefly、そしてそれほどではないが搭載とうさいされたヘッドフォンを賞賛しょうさんしたが、ビルド、デザイン、AndroidのFire OSバージョン、仕様しよう、AT&Tの排他はいた性せいを嘲笑あざわらった。Amazonは、そのデバイスの売上うりあげ高だかを発表はっぴょうしなかったが、価格かかくの急落きゅうらくと1億おく7000万まんドルの評価ひょうか減げんの発表はっぴょうでアナリストは、商業しょうぎょう的てきに成功せいこうしていないと判断はんだんした。Amazonは2015年ねん8月がつにFire Phoneの生産せいさんを中止ちゅうしし、すぐに販売はんばいを中止ちゅうしした。2017年ねんにNDTVのGadget 360によると、Amazonは「Amazon Ice Phone」と呼よばれる別べつのスマートフォンの制作せいさくを計画けいかくしており、Android 7.1.1を実行じっこうする完全かんぜんなAndroidを搭載とうさいし、Googleサービスを提供ていきょうすると噂うわさされている。

歴史れきし

開発かいはつ

Fire Phoneは、発売はつばい前まえの数すう年間ねんかんに開発かいはつ中ちゅうであると噂うわさされてきた。報道ほうどうされているところによるとAmazonは2010年ねんにスマートフォンの製作せいさくを開始かいしし、2011年ねんにAT＆Tにプロトタイプを示しめした。アマゾンによって設計せっけいされたスマートフォンの最初さいしょの言及げんきゅうは、ニューヨーク・タイムズ紙かみが2010年ねん8月がつにLab 126内うちの情報じょうほう筋すじが「携帯けいたい電話でんわ市場いちばへの参入さんにゅうはアマゾンの手ての届とどかないところだったが、アマゾンは将来しょうらいスマートフォンを作つくるという考かんがえを断ことわったわけではない」と主張しゅちょうしていたことだった。まもなく、アマゾンはヒューレット・パッカードからWebOSを購入こうにゅうし、そのソフトウェアと特許とっきょを使用しようして自社じしゃのスマートフォンを製作せいさくするかもしれないと一部いちぶで主張しゅちょうされた。同社どうしゃの現げん従業じゅうぎょう員いんと元もと従業じゅうぎょう員いんによると、Fire Phoneのプロジェクトは、2010年ねんにAppleがiPhone 4を発表はっぴょうした後のちに始はじまり、フクロウ属ぞくの「Tyto(メンフクロウ)」というコードネームが付つけられていた。伝つたえられるところによるとジェフ・べゾスは「... 素晴すばらしい機能きのうのリストを構想こうそうした。非ひ接触せっしょく支払しはらいのためのNFC、ユーザーが空中くうちゅうジェスチャーを介かいしてインターフェースをナビゲートできるハンズフリー・インタラクション、様々さまざまな程度ていどの物理ぶつり的てきな圧力あつりょくへの道みち 」をもたらし、その大だい部分ぶぶんは最終さいしゅう製品せいひんに搭載とうさいされなかった。彼かれはまた、「徹底的てっていてきに製品せいひんを監視かんししている」「必要ひつような最小限さいしょうげんの決定けっていさえもべゾスを通とおすように」要求ようきゅうしている。Lab126の社員しゃいんにはダイナミック・パースペクティブのような無関係むかんけいの機能きのうについてのフラストレーションが溜たまっていたが、彼かれらはジェフ・べゾスに抱だいてきた尊敬そんけいのゆえに、プロジェクトに取とり組くみ続つづけた。

その後ご、2012年ねんにウォール・ストリート・ジャーナルは、アマゾンが画面がめんサイズが4〜5インチのスマートフォンをテストしていると主張しゅちょうした。ブルームバーグはまた、スマートフォンのワイヤレス技術ぎじゅつの使用しように関かんする侵害しんがいの申もうし立たてを防衛ぼうえいするために、Amazonは特許とっきょを取得しゅとくしようとしていると報ほうじた。The Vergeは「複数ふくすうの情報じょうほう源げん」がAmazon Phoneの存在そんざいを確認かくにんし、9月に更新こうしんされたKindle FireとKindle Paperwhiteとともに発表はっぴょうされる予定よていだと主張しゅちょうした。

2013年ねんにはAmazonがHTCと提携ていけいし、Amazonプライム会員かいいんで無料むりょうとなる「Kindle Phone」を製作せいさくすると主張しゅちょうする報道ほうどうがあった。Amazonは、同社どうしゃが「今年ことしにはスマートフォンは発売はつばいしない」とし、発売はつばいしたとしても「無料むりょうにはならないだろう」と述のべて、これらの噂うわさを否定ひていした。Amazonはそのような噂うわさを否定ひていしながら、スマートフォンを開発かいはつし続つづけており、2013年ねんまでに、２ふたつのプロジェクト「Duke」と「Otus」に分わかれていた：Otusは（Amazonプライム会員かいいん向むけに）低ていコストまたは無料むりょうとしてDukeの代かわりを果はたすだろうが、「Duke」は、そのポートフォリオのハイエンドデバイスであることを意図いとしていた。ジェフ・ベゾスは目立めだたせることのできるスマートフォンだけがAppleのような確立かくりつしたスマートフォンメーカーに対抗たいこうすることができ、低ていコストで貧弱ひんじゃくなスマートフォンはアマゾンのブランドを傷きずつけるだろうと信しんじ、再考さいこうした。多おおくの噂うわさは正確せいかくではなかったが、いくつかの最終さいしゅう仕様しよう、3Dの使用しよう、リリース日びは正まさしく報告ほうこくされた。

発売はつばい

このスマートフォンはシアトルのフリーモントシアターで行おこなわれたAmazonのCEOジェフ・べゾス主催しゅさいのプレスイベントで紹介しょうかいされた。期間きかん限定げんていのプロモーションとして、ファイヤーフォンの購入こうにゅう者しゃにAmazonプライム一いち年間ねんかん分ぶんと1000コイン分ぶんのAmazonコインが提供ていきょうされた。AmazonのFire Phoneの価格かかくは、32GBバージョンで199ドル、64GBバージョンで299ドル（AT&Tとの2年ねん契約けいやく価格かかく）だった。価格かかく設定せっていの範囲はんいは、AndroidとAppleのフラグシップのスマートフォンと同おなじ価格かかく帯たいに設定せっていされた。携帯けいたい電話でんわが市場いちばに投入とうにゅうされてから6週間しゅうかん後ご、2年ねん契約けいやくの価格かかくは199ドルから0.99ドルに引ひき下さげられ、契約けいやく外がい価格かかくは650ドルから449ドルに下さがった。2014年ねん11月、ロック解除かいじょされたバージョンの価格かかくは、2015年ねん4月がつに199ドル、さらに179ドルに下落げらくした。2015年ねん8月がつに130ドルにさらに下落げらくした後のち、デバイスは最終さいしゅう的てきにAmazonサイトで入手にゅうしゅできない商品しょうひんリストにいれられた。2015年ねん8月がつ27日にち、「Phandroid」のウェブサイトで、AmazonがFire Phoneを終了しゅうりょうしたと報ほうじられた。

性能せいのう

ハードウェア

英国えいこくの32GBバージョン

Fire Phoneは、4.7インチIPS液晶えきしょうゴリラガラス 3偏へん光こうタッチスパネルディスプレイ（315 ppi）を使用しようしている。前面ぜんめんにはスクリーンがあり、ディスプレイの下したに丸まるい四角しかくいホームボタンがある。背面はいめんには、同おなじゴリラガラス製せいで、カメラ、LEDフラッシュ、セカンダリマイクが収納しゅうのうされている。側面そくめんは、柔やわらかいタッチプラスチックでできている。上部じょうぶには、ロック/電源でんげんボタンと3.5 mmヘッドフォンジャックが存在そんざいする。デバイスの左側ひだりがわには陽極ようきょく酸化さんかアルミニウム製せいの3つのボタン(2つの音量おんりょうボタンとカメラのショートカットボタン)がある。カメラボタンが押おされると、カメラアプリが開ひらき、押おし続つづけるとFireflyが開ひらく。底面ていめんには、メインマイク、マイクロUSBコネクタポート、およびドルビー・デジタル音声おんせい処理しょりのデュアルステレオスピーカーがある。

このスマートフォンは、Snapdragon 800チップをAdreno 330 GPUと2 GBのRAMと組くみ合あわせて使用しようしている。内部ないぶストレージは拡張かくちょう不可能ふかのうで、32 GB〜64 GBのオプションがある。背面はいめんカメラは、手て振ふれ補正ほせい機能きのうとf / 2.0の5素子そし広こう開口かいこうレンズを備そなえた13Mp CMOSセンサである。バッテリーは固定こてい式しきで、容量ようりょうは2400mAh。Amazonはこれが通話つうわ時間じかん22時じ間あいだ、待機たいき時間じかん85時じ間あいだまで持もつと主張しゅちょうしている。

製品せいひん分解ぶんかいサイトiFixitによれば、ファイアフォンのBOM(部品ぶひん表ひょう)は約やく205ドルと推定すいていされており、この数字すうじはiPhone 5Sより高たかく、Samsung Galaxy S5より低ひくかった。

アクセサリー

スマートフォンにはイヤホンが含ふくまれているが、アマゾンは「絡からまない」と主張しゅちょうしている。イヤホンの先端せんたんを互たがいに磁気じき的てきに取とり付つけることができ、絡からまりを最小さいしょうにするためにフラットケーブルを有ゆうすることもできる。これらのイヤホンは、スタンドアロンアクセサリとして別途べっと購入こうにゅうすることができる。ファイアフォンには、USBケーブルと電源でんげんアダプタ、クイックスタートガイドも付属ふぞくしている。スマートフォンはブラックのみで入手にゅうしゅ可能かのうだが、同社どうしゃ製せいのケースがブラック/カイエンレザーまたはブラック/カイエン/シトロン/ブルー/ロイヤルポリウレタンで購入こうにゅうできる。

オペレーティングシステムとソフトウェア

Kindle Fireタブレットと同様どうように、ファイアフォンは「Fire OS」というAndroidのフォーク版ばんを使用しようしている。ファイアフォンには、Android 4.2 Jelly Beanに基もとづいたFire OSのバージョン3.5がプリロードされていた。フォークは、GoogleのデフォルトのUIを、最近さいきんアクセスしたコンテンツやアプリ（「ホームカルーセル」と呼よばれる）のメリーゴーラウンドUIに置おき換かえ、Amazonのさまざまなサービスを売うり込こんだ。ファイアフォンで導入どうにゅうされた新あたらしい機能きのうは「アクティブウィジェット」の存在そんざいで、最近さいきんの活動かつどうやアプリに関かんする情報じょうほうを示しめすアイコンの下したに表示ひょうじされる。Fire Phoneのプリロードされたアプリケーションには、Amazon Appstore、Amazon Video、Amazon Music、AmazonのSilkブラウザ、Audible Audiobooksなどがある。ファイアフォンはAndroidを使用しようしているが、Google Playストアはプリインストールされていない。Fire OS 3.6.8時じ点てんで、Google PlayとGoogleサービスは簡単かんたんにサイドロードできる。Fire OS 3.5.1のアップデートでは、クイックアプリの切きり替かえ（「クイックスイッチ」と呼よばれ、ホームボタンを2回かいタップしてアクセス）、フォルダ（「App Grid Collections」）、ホーム画面がめん上じょうのアプリケーションの固定こてい、MMSによる高こう解像度かいぞうどビデオの送信そうしん、バッテリ寿命じゅみょうの向上こうじょう等とうが新あらたに加くわわった。

Fire Phoneには、3つのパネルのデザインがあり、左ひだりパネルには設定せっていが表示ひょうじされ、中央ちゅうおうパネルにはアプリケーションのメイン画面がめんが表示ひょうじされ、右みぎパネルには「delights」（アプリ固有こゆうの機能きのう）が使用しようされる。記者きしゃ会見かいけんで示しめされた例れいは音楽おんがくアプリだった。メインパネルには音楽おんがく再生さいせい画面がめんが表示ひょうじされ、左側ひだりがわのパネルにはナビゲーションと設定せっていが表示ひょうじされ、右側みぎがわのパネルにはライブ曲きょくの歌詞かしの「delights」が表示ひょうじされる。

4つのフロントカメラとジャイロスコープを使用しようするファイアフォンは、デバイスの向むきに基もとづいてショートカットを提供ていきょうする。傾かたむき、回転かいてん、覗のぞき見みなどのアクションを備そなえた「ダイナミック・パースペクティブ」として市販しはんされており、アクションでユーザーはメニュー/アクセスショートカット、通知つうちの表示ひょうじ、およびクイックアクションのそれぞれを表示ひょうじできる。これにより、ユーザはファイアフォンを傾かたむけることによってウェブページをスクロールさせたりブック内ないのページをめくることもできる。

Fire Phoneで撮影さつえいした写真しゃしんは自動的じどうてきにAmazon Cloud Driveにバックアップされる。Amazonはこのデバイス向むけに無む制限せいげんの写真しゃしんストレージを提供ていきょうしている。

MaydayとFireflyもファイアフォンのセールスポイントである。Maydayは、アマゾンのデバイスのユーザーに無料むりょうの24時じ間あいだカスタマーサポートサービスを提供ていきょうし、ユーザーのデバイスの特定とくていの機能きのうをユーザーに示しめすために、デバイスへのカスタマーサービスへのアクセスを可能かのうにする。Fireflyはカメラやマイクを使つかって、Amazonなどから購入こうにゅうできるオブジェクト（メディアなど）を特定とくていしたり、有用ゆうような情報じょうほう（アドレスや電話でんわ番号ばんごうなど）をスキャンしたりする。アップデートでテキストを翻訳ほんやくする機能きのう及および有名ゆうめいな芸術げいじゅつ作品さくひんを特定とくていする機能きのうが追加ついかされた。

Fire Phoneは、Fire TV、Xbox、Sony PlayStation 3/4、またはSamsung Smart TVを選択せんたくして、Miracast対応たいおうデバイスに画面がめんを送信そうしんすることもできます。第だい2の画面がめんとしても機能きのうすることができる。

評価ひょうか

批判ひはん的てきな評価ひょうか

Fire Phoneへの評価ひょうかは賛否さんぴ両論りょうろんだった。レビュワーは、Fireflyとダイナミック・パースペクティブの機能きのうが重要じゅうような差別さべつ化か要因よういんであると判断はんだんしたが、いくつかの欠点けってんも発見はっけんした。そのような欠点けってんには、2013年ねんレベルの技術ぎじゅつ仕様しよう（Bluetooth LEの欠如けつじょを含ふくむ）、未み開発かいはつのOS、その高たかい価格かかく、およびAT＆Tのネットワークへのデバイスの排他はいた性せいが含ふくまれていた。ハードウェアもまた二流にりゅうの評価ひょうかを受うけた：一部いちぶはデザインを好このんだが、他たのレビュワーは厚あつさと重量じゅうりょうだけでなくガラスの耐久たいきゅう性せいも心配しんぱいしていた。しかし、ヘッドフォンは、ギズモードの少すくなくとも1人ひとりのレビュワーから高こう評価ひょうかを得えた「すべての安価あんかなヘッドフォンは少すくなくともこの素晴すばらしいものでなければならない」

Engadgetのブラッド・モーレンは「Amazonの初はつのスマートフォンは本質ほんしつ的てきに悪わるくはなかったが、購入こうにゅうするためにキャリアやプラットフォームを切きり替かえるほどのインセンティブはほとんどなかった。ファイアフォンの独特どくとくな機能きのうは十分じゅうぶんな効用こうようを提供ていきょうできず、バッテリー寿命じゅみょうとパフォーマンスを犠牲ぎせいにしてしまっていた 」と述のべた。彼かれらはまた、他たのプラットフォームで利用りようできる頻繁ひんぱんに使用しようされるアプリケーションの欠如けつじょを含ふくむ「限かぎられた[Amazon]エコシステム」を批判ひはんした。レビュワーは電話でんわに100のうち70の最終さいしゅう評価ひょうかを与あたえた。

Re / codeのウォルト・モスバーグは、Fire Phoneは「会社かいしゃのエコシステムに多額たがくの投資とうしをしている人ひとには最適さいてきだ」と述のべたが、アップルとサムスンの上うえのトップに立たつために、Amazonはもっとうまくやる必要ひつようがある」と述のべた。

The Vergeのデイビット・ピアースは、ファイアフォンに10のうち5.9を与あたえた。ファイアフォンの写真しゃしん撮影さつえい能力のうりょく、「堅実けんじつな」バッテリー寿命じゅみょう、「ダイナミック・パースペクティブやFireflyのようなクールなアイデア」を賞賛しょうさんしたが、混乱こんらんを招まねくインターフェース、面白おもしろみのないデザイン、Fireflyの精度せいどの低ひくさ、ファイアフォンの商業しょうぎょう主義しゅぎが主おもな欠点けってんだったとした。彼かれは「Amazonの最初さいしょのスマートフォンは、その部品ぶひんの合計ごうけいよりもはるかに少すくないパッケージで、面白おもしろいアイデアのシリーズだ」と締しめくくった。

ニューヨークタイムズのファルハド・マンジューはファイアフォンを 「パインさんの紫色むらさきいろの家いえ」（この家いえでは名めい祖そのキャラクターが自分じぶんの家いえを他人たにんのより目立めだたせるために紫色むらさきいろに塗ぬりつぶしている）と比較ひかくし、「Amazonは素敵すてきで堅実けんじつな白しろい家いえを建たてた。もしあなたがすべての紫色むらさきいろを無視むしすることができれば、その中なかに住すむのが大好だいすきになるだろう」と述のべた。これは、ダイナミックなパースペクティブを含ふくむファイアフォンの「表面ひょうめん的てきな特徴とくちょう」や「上辺うわべだけの衝動しょうどう」に言及げんきゅうしている。彼かれはまた、ファイアフォンの外観がいかんを批判ひはんし、「完成かんせいした製品せいひんというよりプロトタイプのように見みえる」と批判ひはんした。The Vergeとは違ちがって、New York Timesはインターフェースが「比較的ひかくてきナビゲートしやすい」と感かんじたと述のべた。

ウォール・ストリート・ジャーナルのジェフリー・ファウラーは、スマートフォン市場いちばには新あたらしいアイデアが必要ひつようだと言いって、Amazonによる「巨人きょじんを混乱こんらんさせる可能かのう性せいのある進出しんしゅつの試こころみ」を称賛しょうさんした。まったく同おなじように、レビュワーはファイアフォンの機能きのうを「9歳さいの成長せいちょうした子供こどもが自転車じてんしゃに手放てばなしで乗のる」ように現実げんじつではあまり使つかわれないギミックと比較ひかくした。彼かれはまた、電池でんちが一いち度ども丸まる一いち日にち持続じぞくしないと主張しゅちょうしている。これは「電話でんわの主要しゅような罪つみ」だとした。

ZDNetのザック・ウィテッカーは、Fire Phoneを2通とおり表現ひょうげんした。乗のり物もの酔よいを誘発ゆうはつまたは最高さいこうの落おとし穴あながあるデバイスであったが素晴すばらしい可能かのう性せいを秘ひめているとした。他たのレビュワーとは違ちがって、彼かれはファイアフォンが「美うつくしく建たてられた」と「持もちやすい」と感かんじた。一方いっぽう、ダイナミック・パースペクティブは、彼かれを乗のり物もの酔よいにさせ、テキストを読よみにくくさせた。彼かれはファイアフォンには強力きょうりょくなハードウェアが搭載とうさいされていたが、ソフトウェアによって失うしなわれたと結論けつろん付つけた。ZDNetの作者さくしゃでもあるジェームズ・ケンドリックは「Fire OSの機能きのうで、デバイスをすごく使つかいやすいものにするのは、ホーム画面がめんの上部じょうぶに向むかう大おおきなメリーゴーラウンドだ。（..）Fire OSは、iOSと同様どうようにOSのパワーが隠かくされているが、露出ろしゅつしているのは、Amazonのデバイスを快適かいてきに使つかいやすくするためのOSの一部いちぶである。これが、Fire OSがスマートフォンやタブレットユーザーの多数たすうを占しめるAndroidより優すぐれている理由りゆうだ」と述のべている。

ファイヤーフォンは、グリーンピースから最もっとも汚染おせんされたスマートフォンと呼よばれている。グリーンピースは、Amazonのサーバーが再生さいせい不可能ふかのうなエネルギー源げんによって動うごかされていると主張しゅちょうしている。アマゾンはこれらの主張しゅちょうに異議いぎを唱となえ、グリーンピースのデーターは不正ふせい確かくでミスリーディングだとして対抗たいこうした。これが原因げんいんでグリーンピースの活動かつどう家かおよび/またはその支持しじ者しゃが抗議こうぎの一いち形態けいたいとして、Amazonのウェブサイトに多数たすうの星ほし1つのレビューがつけられた。

技術ぎじゅつレビュワーとインターネットセレブリティのマーケス・ブラウンリーは、Smartphone Awardsのビデオでファイアフォンが「最優秀さいゆうしゅう失敗しっぱい作さく」だとし、「..それは本当ほんとうに良よいスマートフォンではなかったし、人々ひとびとがそれを買かう本当ほんとうの理由りゆうもなかった（..）それは本当ほんとうに何なにも起おこっていない」と述のべた。

ジェフ・べゾスは、Business Insiderの2014年ねんイグニッション会議かいぎでFire Phoneの大だい失敗しっぱいをについて尋たずねられた時とき、「大胆だいたんな賭かけ」だったと述のべ製品せいひんを擁護ようごしており、同社どうしゃは関連かんれん性せいを維持いじするためにこのような賭かけをしなければならなかったと述のべた。彼かれはそれを正ただしいものにする前まえに「多おおくの反復はんぷくが必要ひつよう」および「何なん年ねんも」とも述のべ、電子でんしブックリーダーのKindleラインと比較ひかくした。

商業しょうぎょう的てきな評価ひょうか

ファイヤーフォンは2週間しゅうかん後ごに売うり上あげが急落きゅうらくする前まえは、Amazon.comの「ベストセラー」リストの1位いを占しめていた。Amazonの株式かぶしきは、Fire Phoneの開発かいはつによる損失そんしつの増加ぞうかにより、AT＆Tでのファイアフォンの発売はつばいの1日にち前まえの2014年ねん7月がつ24日にちより10％減少げんしょうした。2014年ねん7月がつ25日にち、一部いちぶのAT&T店舗てんぽでは全まったく売うれていないと報告ほうこくしたが、AT＆Tのいくつかの店舗てんぽでは客足きゃくあしの増加ぞうかとファイアフォンへの関心かんしんが高たかまりを経験けいけんした。Amazonはまだこのデバイスの正式せいしきな売上うりあげ高だかを発表はっぴょうしていない。

広告こうこく会社かいしゃであるChitika Insightsによると、2014年ねん7月がつ25日にちから8月がつ14日にち（デバイスのリリース後ご20日にち）の広告こうこくインプレッションを分析ぶんせきすると、米国べいこくとカナダのスマートフォン市場いちばの約やく0.02％を構成こうせいした。デバイスの使用しようシェアは「安定あんていしていたが、比較的ひかくてき平坦へいたん」であった。ガーディアンは、ComScoreとChitikaのデータに基もとづいて後あとで推定すいていし、最初さいしょの20日間にちかんに3万まん5000台だいを超こえるファイアフォンは販売はんばいされなかったと主張しゅちょうした。2014年ねん9月がつ、ニューヨーク・タイムズ紙しは、売うり上あげが「陰鬱いんうつ」で、「アナリストはアマゾンが数すう万まん台だいのファイアフォンを販売はんばいしただけと述のべた」と報ほうじた。

2014年ねん10月がつ、第だい3四半期しはんきの決算けっさん発表はっぴょう時じにAmazonは、Fire Phoneに関連かんれんするコストのために1億おく7000万まんドルのヒットを出だし、8300万まんドル以上いじょうのファイアフォンの在庫ざいこがあると述のべているが、これがどのように第だい4四半期しはんきの予測よそくに影響えいきょうを与あたえるかについてはコメントを拒否きょひした。同社どうしゃのCFOであるトム・スクータックは、当初とうしょの価格かかく戦略せんりゃくが高たかすぎたことは、消費しょうひ者しゃレビューでの製品せいひんの悪あく評価ひょうかの理由りゆうであると指摘してきした。

モデル

世代せだい (Fire phoneを含ふくむ)		第だい１世代せだい (2014)
モデル		Fire Phone
発売はつばい日び		2014年ねん7月がつ
状況じょうきょう		終了しゅうりょう
OS		Fire OS 3.5、後のちにFire OS 4にアップデート
システムバージョン		4.6.6.1
画面がめん	サイズ(対角線たいかくせん)	4.7 in (12 cm)
	解像度かいぞうど	1280 × 720
	密度みつど	312 ppi
CPU	メーカー	Qualcomm
	種類しゅるい	Quad-core Snapdragon
	モデル	800
	コア	4x Krait 400 @ 2.2 GHz
	幅はば	32-bit
GPU	設計せっけい者しゃ	Qualcomm
	種類しゅるい	Adreno
	モデル	330
	クロック	450 MHz
RAM		2 GiB
ストレージ	内部ないぶ	32 GB or 64 GB
	外部がいぶ	N/A
カメラ	背面はいめん	1300万まん画素がそ
	前面ぜんめん	4つのカメラ、計けい210万まん画素がそ
マイク		3
Bluetooth		Bluetooth 4.0(LE) + EDR
無線むせん	Wi-Fi	デュアルバンド 802.11 a/b/g/n/ac
	セルラー	4G LTE
位置いち情報じょうほう		GPS、aGPS、GLONASSと Wi-Fiベース
近接きんせつ		あり
コンパス
光ひかりセンサー
加速度かそくどセンサー
ジャイロスコープ
バロメーター
重量じゅうりょう		160 g (5.64 oz)
面積めんせき		139.2 mm × 66.5 mm × 8.9 mm
バッテリー		2400 mAh

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