illumos

illumos

開発かいはつ者しゃ	illumos Foundation
プログラミング言語げんご	C言語げんご
OSの系統けいとう	UNIX, System V Release 4 (SVR4)
開発かいはつ状じょう況きょう	開発かいはつ中ちゅう
ソースモデル	種々しゅじゅのオープンソース
初版しょはん	2010
リポジトリ	github.com/illumos/illumos-gate
プラットフォーム	IA-32, x86-64, SPARC
カーネル種別しゅべつ	モノリシックカーネル
ライセンス	BSDライセンス、MITまたはCDDL
ウェブサイト	www.illumos.org

illumos（イルモス）はフリーに入手にゅうしゅ可能かのうなオープンソースのUnix系けいオペレーティングシステムである。Solarisとその終了しゅうりょうした分家ぶんけであるOpenSolarisを経へてUNIX System V R4とBerkeley Software Distributionに由来ゆらいする。カーネル、ドライバ、システムの中核ちゅうかく的てきなライブラリ、基本きほん的てきなユーティリティを含ふくんでいる。この中核ちゅうかくは後述こうじゅつするいくつかのディストリビューションの基礎きそとなっている。

illumosは冒頭ぼうとうを大文字おおもじにせず表記ひょうきされる。これはサンセリフ体たいのフォントで読よみ間違まちがいが生しょうじるのを防ふせぐためである。

概要がいよう

illumosは2010年ねん8月がつ3日にちに行おこなわれたウェビナー 上うえで、一部いちぶのSolarisの中核ちゅうかく的てきな開発かいはつ者しゃによりOpenSolarisのクローズドソースの部分ぶぶんをオープンな実装じっそうに置おき換かえることで真しんにオープンソースなSolarisを開発かいはつしようというコミュニティでの活動かつどうとして発表はっぴょうされた。

元々もともとの計画けいかくではillumosはディストリビューションやフォークにはならないと明言めいげんされていた。しかし、オラクルがOpenSolarisの打うち切きりを発表はっぴょうした後のち、illumos独自どくじのカーネルとすべくSolaris OS/Net カーネルの最終さいしゅうバージョンをフォークすることが計画けいかくされた。

2010年ねんはクローズドソースでプロプライエタリなコードを含ふくまないSolaris系けいOSを構成こうせいするために必要ひつようなlibc、NFSロックマネージャ、暗号あんごう化かモジュールや多おおくのデバイスドライバに労力ろうりょくが割さかれた。2012年ねんは過去かこのコンパイラであるOracle Solaris StudioからGCCへの移行いこうにも力ちからが注そそがれている。

illumosという名前なまえはラテン語らてんごで「啓発けいはつ、教化きょうか」を意味いみするilluminareとオペレーティングシステムの略りゃくである"OS"を繋つないで作つくられた。

illumosは創設そうせつ者しゃであるGarrett D'Amoreとen:Bryan CantrillやAdam Leventhalといった他ほかのコミュニティメンバーや開発かいはつ者しゃからなる開発かいはつ者しゃ評議ひょうぎ会かい(Developers' Council)によって緩ゆるやかに運営うんえいされている。

illumos Foundationは内国ないこく歳入さいにゅう法ほう501条じょうc項こう6号ごうに定さだめられる同業どうぎょう組合くみあいとしてカリフォルニア州しゅうにて設立せつりつされており、Jason Hoffman (Joyent)、Evan Powell (ネクセンタ・システムズ)、Garrett D'Amoreが理事りじを務つとめている。illumos Foundationは2012年ねん8月がつ現在げんざい、規約きやくを定さだめている途中とちゅうである。

OpenStorage Summit 2010では公式こうしきな字体じたいやブランディングに先立さきだってillumosの新あたらしいロゴが公開こうかいされた。

LISA11におけるBryan Cantrillの講演こうえんFork Yeah! The Rise and Development of illumosはillumosの歴史れきしとその強つよみの一部いちぶを開発かいはつ者しゃの視点してんから論ろんじている。

開発かいはつ

第だい一いちの開発かいはつプロジェクトであるillumos-gateはSolarisのカーネルとドライバ、中核ちゅうかく的てきなライブラリ、基本きほん的てきなユーティリティを含ふくむOS/Net（ONとして知しられている）の派生はせいであり、BSDの"src"ツリーで提供ていきょうされているものと同様どうようである。元々もともとはOpenSolarisのOS/Netに依存いぞんしていたが、オラクルがSolarisの開発かいはつをクローズし、OpenSolarisプロジェクトを非公式ひこうしきに終了しゅうりょうさせたのちにフォークされた。

特徴とくちょう

• ZFS：非常ひじょうに大だい容量ようりょうなストレージのための高たかいデータ一貫いっかん性せいを提供ていきょうするファイルシステムと論理ろんりボリュームマネージャ。
• Solaris Zones(または単たんにZones)：x86およびSPARCシステムのための低ていオーバーヘッドなOSレベル仮想かそう化か技術ぎじゅつ。
• DTrace：カーネルやアプリケーションの問題もんだいを運用うんよう中ちゅうのシステムにおいてリアルタイムで解決かいけつするための包括ほうかつ的てきな動的どうてきトレースフレームワーク。
• Kernel-based Virtual Machine(またはKVM)：仮想かそう化か基盤きばん。ハードウェア仮想かそう化か支援しえん技術ぎじゅつを有ゆうするプロセッサにおいてネイティブ仮想かそう化かが可能かのう。
• OpenSolaris Network Virtualization and Resource Control(またはCrossbow)：内部ないぶネットワーク仮想かそう化かとQoSを提供ていきょうする機能きのうのセット。仮想かそうNIC(VNIC)疑似ぎじネットワークインターフェース技術ぎじゅつ、排他はいた的てきIPゾーン、帯域たいいきマネージメント、インターフェース単位たんいまたはVNIC単位たんいのフロー制御せいぎょが含ふくまれる。

親戚しんせき

• Solaris
• OpenSolaris
• Nexenta OS Core Platform：UbuntuをベースにしたDebianスタイルのGNU/OpenSolarisディストリビューション(非ひillumos)。
• BeleniX：OpenSolarisベースのディストリビューション(非ひillumos)。
• SchilliX：OpenSolarisベースのディストリビューション(非ひillumos)。

ディストリビューション

• OpenIndiana：OpenSolarisオペレーティングシステムのフォークであり後継こうけいであるとされているディストリビューション。
• Illumian：Debianパッケージマネージャ(dpkg/apt-get)を用もちいてOpenIndianaと同おなじバイナリを提供ていきょうするディストリビューション。
• SmartOS：KVMによる統合とうごうを用もちいたクラウドコンピューティングのためのディストリビューション。
• EON：組くみ込こみネットワークアタッチトストレージ(NAS)システムのためのディストリビューション。
• OmniOS：サーバークラスのシステムのための最小限さいしょうげんパッケージのディストリビューション。
• XStreamOS：インフラ、クラウド、ウェブ開発かいはつのためのディストリビューション。
• MarTux：SPARCマイクロプロセッサのためのillumosディストリビューション。

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト
• OpenSolaris Community: OS/Net (ON)