(Translated by https://www.hiragana.jp/)
SunOS - Wikipedia コンテンツにスキップ

SunOS

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
SunOS
開発かいはつしゃ サン・マイクロシステムズ
OSの系統けいとう UNIX, BSD, System V
開発かいはつじょうきょう 歴史れきしじょうのOS。後継こうけいSolaris
ソースモデル クローズドソース
最新さいしん安定あんていばん 4.1.4 / 1994ねん
プラットフォーム MC680x0, Sun386i, SPARC
カーネル種別しゅべつ モノリシックカーネル
既定きていUI SunView
ライセンス プロプライエタリ (バイナリのみ)
テンプレートを表示ひょうじ

SunOSサン・マイクロシステムズ(サン)が4.1cBSDをベースとして開発かいはつしたUNIXオペレーティングシステム (OS) の一種いっしゅである。のちSolarisえSunOSはOSのカーネル名称めいしょうとなっている。

歴史れきし

[編集へんしゅう]

1983ねん、BSDの創始そうししゃでありどう開発かいはつグループの中心ちゅうしんメンバーであったBill Joyがサンを設立せつりつするにあたり、あらたに開発かいはつしたOSであり、4.1cBSDがベースとなっている。SunOSはNISNFSなどの今日きょうのUNIXシステムにおいて標準ひょうじゅんとなった技術ぎじゅつ次々つぎつぎ実装じっそうして着実ちゃくじつにバージョンアップをかさねていった。

1987ねん、サンとAT&T提携ていけいし、標準ひょうじゅんのUNIXシステムの開発かいはつすすめること発表はっぴょうした。その、1989ねんにAT&TからAT&T System V Release 4の発表はっぴょう、そしてSolaris 1.1.2 (SunOS 4.1.4) を最後さいごにSystem Vへと全面ぜんめん移行いこうすることとなった。System Vに移行いこうしたSolaris 2.x以後いごでは、カーネルの名称めいしょうはSunOS 5.xとなった。

SunOS バージョン リリース時期じき コードベース 解説かいせつ
Sun UNIX 0.7 1982ねん UniSoft UNIX v7[1] MC68000ベースのSun-1システムにどうこり
SunOS 1.0 1983ねん 4.1BSD MC68010ベースのSun-1およびSun-2システムをサポート
SunOS 1.1[2] 1984ねん4がつ
SunOS 1.2[2] 1985ねん1がつ
SunOS 2.0 1985ねん5がつ[2] 4.2BSD 仮想かそうファイルシステム (VFS) とNFSプロトコルの導入どうにゅう
SunOS 3.0 1986ねん2がつ[2] 4.2BSD + System V IPC MC68020ベースのSun-3シリーズ対応たいおう。オプションでSystem Vのユーティリティと開発かいはつようライブラリが付属ふぞく
SunOS 3.2 1986ねん9がつ[2] 3.0に4.3BSDの一部いちぶ機能きのう追加ついか Sun-4 シリーズ対応たいおう
SunOS 3.5 1988ねん1がつ
SunOS 4.0 1988ねん12月 4.3BSD + System V IPC しん仮想かそう記憶きおくシステム、動的どうてきリンクライブラリ自動じどうマウント機能きのう、System V STREAMS I/O。Sun386i対応たいおう
SunOS 4.0.1 1988ねん
SunOS 4.0.2 1989ねん9がつ Sun386iけのみ
SunOS 4.0.3 1989ねん5がつ
SunOS 4.0.3c 1989ねん6がつ SPARCstation 1 (Sun-4c) けのみ
SunOS 4.1 1990ねん3がつ
SunOS 4.1e 1991ねん4がつ Sun-4eけのみ
SunOS 4.1.1 1990ねん3がつ OpenWindows 2.0をどうこり
SunOS 4.1.1B 1991ねん2がつ
SunOS 4.1.1.1 1991ねん7がつ
SunOS 4.1.1_U1 1991ねん11月 Sun-3/3xけのみ
SunOS 4.1.2 1991ねん12月 マルチプロセッシング (SPARCserver 600MP) 対応たいおうはつCD-ROMのみのリリース
SunOS 4.1.3 1992ねん8がつ
SunOS 4.1.3C 1993ねん11月 SPARCclassic/SPARCstation LXけのみ
SunOS 4.1.3_U1 1993ねん12月
SunOS 4.1.3_U1B 1994ねん2がつ Y2K対応たいおう
SunOS 4.1.4 1994ねん11月 SunOS 4の最後さいごのリリース
SunOS 5.x 1992ねん6がつ - SVR4 Solaris参照さんしょう

SunOS 1と2はSun-2シリーズをサポートしており、Sun-1CPU基板きばんを(MC68010に)アップグレードしたSun-2もふくんでいた。SunOS 3はSun-2とSun-3シリーズ (MC68020) をサポートしていた。SunOS 4はSun-2(4.0.3まで)、Sun-3(4.1.1まで)、Sun386i(4.0、4.0.1、4.0.2のみ)、Sun-4 (SPARC) アーキテクチャをサポートしていた。SunOS 4はSPARCプロセッサを完全かんぜんサポートした最初さいしょのリリースだったが、Sun-4システムはSunOS 3.2でも一部いちぶサポートされていた。

SunOS 4.1.2はサンはつマルチプロセッシングマシンである sun4mアーキテクチャをサポートした (SPARCserver 600MP)。カーネルは1つのロックしかなく、1に1つのCPUだけがカーネルを実行じっこうできる方式ほうしきであった。

最後さいごのリリースは1994ねんの4.1.4 (Solaris 1.1.2) である。sun4sun4csun4mはサポートされていたが、sun4dはサポートされていない。

SunOS 4.1.3および4.1.4は1998ねん12月27にちまで出荷しゅっかされつづけた。保守ほしゅサポートは2003ねん9月30にち終了しゅうりょうした。

"SunOS" と "Solaris"

[編集へんしゅう]
SunOS 4.1.1インストール媒体ばいたい磁気じきテープ)

1987ねん、AT&Tとサンは、当時とうじもっと一般いっぱんてきなUNIXであったBSD(SunOS固有こゆう機能きのうふくむ)とSystem VXENIX統合とうごうする共同きょうどうプロジェクトの開始かいし発表はっぴょうした。その成果せいかSystem V Release 4 (SVR4) である[1]

1991ねん9月4にち、サンはつぎのOSメジャーリリースはBSDのコードベースからSVR4ベースへのえをおこなうことを発表はっぴょうした。このリリースを社内しゃないではSunOS 5んでいたが、対外たいがいてきにはこの時点じてんからSolaris呼称こしょう使つかはじめた。また、このブランドめいはSunOSだけをすのではなく、OpenWindowsデスクトップ環境かんきょうOpen Network Computing (ONC) 機能きのう包含ほうがんしたものだとした。

SVR4ベースのOSは翌年よくねんまで大量たいりょう出荷しゅっかされないとられていたが、サンは既存きそんのSunOS 4(およびOpenWindows)にもSolarisの名前なまえ使つかはじめた。たとえば、SunOS 4.1.1はSolaris 1.0改称かいしょうされ、SunOS 5.0はSolaris 2.0一部いちぶとされた。SunOS 4.1.xは1994ねんまでリリースが継続けいぞくされ、それぞれにSolaris 1.xという名称めいしょう付与ふよされた。バージョン番号ばんごう対応たいおう単純たんじゅんではない。以下いか対応たいおうひょうしめす。

SunOS 4.1.x / Solaris 1.x / OpenWindowsリリース対応たいおう
SunOSバージョン Solarisバージョン OpenWindowsバージョン
4.1.1
4.1.1B
4.1.1.1
1.0 2.0
4.1.2 1.0.1 2.0
4.1.3 1.1 SMCC Version A 3.0
4.1.3C 1.1C 3.0
4.1.3_U1 1.1.1 3.0_U1
4.1.3_U1B 1.1.1B 3.0_U1B
4.1.4 1.1.2 3.0_414

SunOS 5はSolarisとして認知にんちされているが、OSなどはSunOS 5の名称めいしょう表示ひょうじされたり、unameコマンドの出力しゅつりょくmanページのフッターなどにもふる名称めいしょうられた。

SunOS 5.x以降いこうは、Solarisのバージョン番号ばんごうとの対応たいおう単純たんじゅんで、マイナー番号ばんごうおなじになっている。たとえばSolaris 2.4はSunOS 5.4に対応たいおうする。しかし、Solaris 2.6 以降いこう、"2." が表示ひょうじされなくなり、従来じゅうらいのマイナー番号ばんごうだけが表示ひょうじされるようになった。したがって、Solaris 10はSunOS 5.10に対応たいおうする。

ユーザインタフェース

[編集へんしゅう]

初期しょきの SunOS にどうこりされたGUI環境かんきょうは、SunTools(SunView)とNeWSである。1989ねん、サンはOPEN LOOK準拠じゅんきょX11ベースの環境かんきょうであるOpenWindowsをリリースした。これにはSunViewとNeWSのアプリケーションサポート機能きのうふくまれている。OpenWindowsはSunOS 4.1.1でデフォルトのGUIとなった。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b Salus, Peter (1994ねん). A Quarter Century of Unix. Addison-Wesley. pp. 199-200. ISBN 0-201-54777-5 
  2. ^ a b c d e Solaris Operating System (Unix)”. Operating System Documentation Project. 2006ねん12月14にち閲覧えつらん SunOS 1.1、1.2、2.0、3.0、3.2のリリース時期じき出典しゅってん

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]