UltraSPARC

UltraSPARC
	200 MHz UltraSPARC マイクロプロセッサ
生産せいさん時期じき	1995年ねんから1997年ねんまで
設計せっけい者しゃ	サン・マイクロシステムズ
CPU周波数しゅうはすう	143 MHz から 200 MHz
アーキテクチャ	SPARC V9
コア数すう	1
前ぜん世代せだいプロセッサ	SuperSPARC II
次世代じせだいプロセッサ	UltraSPARC II
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UltraSPARC (ウルトラ・スパーク)は、サン・マイクロシステムズによって開発かいはつされ、テキサス・インスツルメンツによって製造せいぞうされたマイクロプロセッサであり、1995年ねん半なかばに導入どうにゅうされた。これは、64ビットSPARC V9命令めいれいセットアーキテクチャ（ISA）を実装じっそうしたサンの最初さいしょのマイクロプロセッサだった。マーク・トレンブレーが共同きょうどうマイクロアーキテクトだった。

マイクロアーキテクチャ

UltraSPARCは、命令めいれいを順番じゅんばんに実行じっこうする (イン・オーダー実行じっこう) 4-issueスーパースカラーマイクロプロセッサである。 9段だんの整数せいすうパイプラインがある。

機能きのうユニット

実行じっこうユニットは、より高たかいクロック周波数しゅうはすうを実現じつげんするためにSuperSPARCに比くらべて単純たんじゅん化かされた。単純たんじゅん化かの例れいは、クロック周波数しゅうはすうの制限せいげんを回避かいひするために、SuperSPARCとは異ことなりALUがカスケードされなかったことである。

整数せいすうレジスタファイルには、32個この64ビットエントリがある。 SPARC ISAは、UltraSPARCに8つあるレジスタ・ウィンドウを使用しようするため、実際じっさいのレジスタ数すうは144である。レジスタファイルには、7つの読よみ取とりポートと3つの書かき込こみポートがある。整数せいすうレジスタファイルは、2つの算術さんじゅつ論理ろんり演算えんざんユニットとロード/ストアユニットにレジスタを提供ていきょうしする。 2つのALUは、算術さんじゅつ、論理ろんり、およびシフト命令めいれいの両方りょうほうを実行じっこうできるが、乗算じょうざんおよび除算じょざん命令めいれいを実行じっこうできるのは1つだけである。

浮動ふどう小数点しょうすうてんユニットは、5つの機能きのうユニットで構成こうせいされている。 1つは浮動ふどう小数点しょうすうてんの加算かさんと減算げんざん、1つは乗算じょうざん、1つは除算じょざん、平方根へいほうこんを実行じっこうする。 2つのユニットは、ビジュアル命令めいれいセット（VIS）で定義ていぎされたSIMD命令めいれいを実行じっこうするためのものである。浮動ふどう小数点しょうすうてんレジスタファイルには、32個この64ビットレジスタが含ふくまれている。 5つの読よみ取とりポートと3つの書かき込こみポートがある。

キャッシュ

UltraSPARCには、プライマリとセカンダリの2つのレベルのキャッシュがある。 2つのプライマリキャッシュがある。1つは命令めいれい用よう、もう1つはデータ用ようである。どちらも16KBの容量ようりょうがある。

UltraSPARCには、外部がいぶ2次じキャッシュが必須ひっすだった。これは512KBから4MBの容量ようりょうのダイレクトマップ方式ほうしきのユニファイドキャッシュで、1サイクルでデータを返かえすことができる。この外部がいぶキャッシュは、比率ひりつがサポートされていないため、マイクロプロセッサと同おなじクロック周波数しゅうはすうのシンクロナスSRAMで実装じっそうされる。データバスを介かいしてアクセスする。

製作せいさく

UltraSPARCには380万まん個このトランジスタが含ふくまれていた。これは、テキサス・インスツルメンツのEPIC-3プロセス、つまり4層そうメタル配線はいせんを使用しようした0.5μみゅーmのCMOSプロセスで製造せいぞうされた。 UltraSPARCは、テキサス・インスツルメンツが0.5μみゅーmプロセスにうまくスケーリングできず、パフォーマンスの向上こうじょうがほとんどないと主張しゅちょうしたため、BiCMOSプロセスで製造せいぞうされなかった。このプロセスは、テキサス・インスツルメンツのMVPデジタルシグナルプロセッサ（DSP）で完成かんせいしたが、メタル層そうが4層そうではなく3層そうだったり、フィーチャーサイズが0.55μみゅーmだったりと、いくつかの機能きのうが欠落けつらくしていた。これはUltraSPARCの製造せいぞうに使用しようされる前まえのことで SuperSPARC で直面ちょくめんした製造せいぞう上じょうの問題もんだいを繰くり返かえさないようにするためのものだった。

パッケージ

UltraSPARCは、521接点せってんのプラスチックボールグリッドアレイ（PBGA）にパッケージ化かされている。

参考さんこう文献ぶんけん

Greenley, D. et al. (1995). "UltraSPARC: The next generation superscalar 64-bit SPARC". Proceedings of Compcon '95: pp. 442–451.
Gwennap, Linley (3 October 1994). "UltraSparc Unleashes SPARC Performance". Microprocessor Report, Volume 8, Number 13.
Gwennap, Linley (5 December 1994). "UltraSparc Adds Multimedia Instructions". Microprocessor Report.