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KISS (鉄道てつどう車両しゃりょう)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
KISS（シュタッドラー・レール）
最初さいしょに導入どうにゅうされたKISS（スイス国鉄こくてつRABe511形かたち）
基本きほん情報じょうほう
製造せいぞう所しょ シュタッドラー・レール
製造せいぞう年ねん 2011 ~
主要しゅよう諸しょ元もと
編成へんせい 3両りょう編成へんせい ~ 6両りょう編成へんせい
軸じく配置はいち 「導入どうにゅう例れい」参考さんこう
軌間きかん 1,435 mm、1,520 mm
電気でんき方式ほうしき 交流こうりゅう15,000 V / 16.7 Hzへるつ
交流こうりゅう25,000 V / 50 Hzへるつ
交流こうりゅう25,000 V / 60 Hzへるつ
直流ちょくりゅう3000 V
（架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき）
最高さいこう運転うんてん速度そくど 120km/h ~ 200km/h
編成へんせい定員ていいん 「導入どうにゅう例れい」参考さんこう
編成へんせい重量じゅうりょう 「導入どうにゅう例れい」参考さんこう
編成へんせい長ちょう 「導入どうにゅう例れい」参考さんこう
全幅ぜんぷく 2,800mm ~ 3,400mm
全ぜん高こう 4,595mm ~ 5,595mm
床ゆか面めん高だかさ 「導入どうにゅう例れい」参考さんこう
定てい格かく出力しゅつりょく 400kW / 基もと ~ 750kW / 基もと
定てい格かく引張ひっぱ力ちから 動力どうりょく台車だいしゃ当あたり67.5kN ~ 100kN
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KISSはスイスの鉄道てつどう車両しゃりょうメーカーであるシュタッドラー・レールが展開てんかいする2階かい建だて電車でんしゃのブランドである。計画けいかく時じはDOSTOのブランド名めいで呼よばれていた[1]。

概要がいよう[編集へんしゅう]

2008年ねんにスイス連邦れんぽう鉄道てつどうとの間あいだで車両しゃりょう導入どうにゅうの契約けいやくが成立せいりつして以降いこう[2]、2016年ねんの段階だんかいで8ヶ国かこくに242編成へんせい・1145両りょうが導入どうにゅうされている[3]、高たかい収容しゅうよう力りょくを持もつ2階かい建だて電車でんしゃ。車体しゃたいは軽量けいりょうかつ頑丈がんじょうなアルミニウム合金ごうきんを採用さいようしており、扉とびらは都市とし圏けんでの使用しようを考慮こうりょし両開りょうびらき扉とびらを採用さいようしている。最高さいこう速度そくどは160km/hで、編成へんせいは最短さいたん2両りょう、最高さいこう8両りょう編成へんせいまで対応たいおうしている。また顧客こきゃくの要望ようぼうに応おうじたカスタマイズも可能かのうで、着席ちゃくせき定員ていいん数すうも最大さいだい1000人にんまで増ふやす事ことが出来できる[2]。特とくに旧きゅうソ連それん各国かっこくの鉄道てつどう路線ろせんに導入どうにゅうされた編成へんせいは独自どくじの仕様しようとなっており、KISS Eurasiaとも呼よばれている[4]。

また、並行へいこうしてインターシティなど都市とし間あいだ長距離ちょうきょり運用うんように適てきしたKISS200と呼よばれるブランドも展開てんかいしており、車内しゃないにカフェスペースが設置せっちされている他ほか、最高さいこう速度そくども200km/hに変更へんこうされている[5]。

なお、名称めいしょうのKISSはドイツ語ごで「快適かいてき・革新かくしん的てき・高速こうそくな都市とし近郊きんこう列車れっしゃ（komfortabler innovativer spurtstarker S-Bahn-Zug）」と言いう意味いみである[2]。

導入どうにゅう例れい[編集へんしゅう]

KISS160[編集へんしゅう]

スイス（スイス連邦れんぽう鉄道てつどう）[編集へんしゅう]

チューリッヒのSバーンを始はじめとした各地かくちの路線ろせんへ向むけ、スイス連邦れんぽう鉄道てつどうは2008年ねん4月がつと2014年ねん4月がつに6両りょう69編成へんせい[6]、2010年ねん4月がつには4両りょう24編成へんせいの発注はっちゅうを行おこなっており[7]、さらに、2021年ねんには従来じゅうらいの契約けいやくのオプションを行使こうしして6両りょう60編成へんせいを発注はっちゅうしている。

「スイス国鉄こくてつRABe511形かたち電車でんしゃ」も参照さんしょう

スイス（BLS AG）[編集へんしゅう]

スイスの私鉄してつであるBLS AGが運営うんえいするベルン近郊きんこうのSバーンへ向むけ、4両りょう編成へんせい31本ほんのKISSが導入どうにゅうされている。EU諸国しょこくの鉄道てつどう車両しゃりょうにおける安全あんぜん基準きじゅんとして2008年ねんに制定せいていされたEN15227[8]に基もとづき、上記じょうきのスイス連邦れんぽう鉄道てつどう向むけの編成へんせいから前面ぜんめんデザインが変更へんこうされている[9]。

「BLS AG RABe515形かたち電車でんしゃ」も参照さんしょう
  • BLS AGに導入されたKISS
    BLS AGに導入どうにゅうされたKISS

ドイツ（東ひがしドイツ鉄道てつどう）[編集へんしゅう]

東ひがしドイツ鉄道てつどう445形かたち電車でんしゃ
基本きほん情報じょうほう
運用うんよう者しゃ 東ひがしドイツ鉄道てつどう
（ODEG, Ostdeutsche Eisenbahn GmbH）
製造せいぞう所しょ シュタッドラー・レール
製造せいぞう数すう 4両りょう編成へんせい16本ほん
運用うんよう開始かいし 2013年ねん1月がつ8日にち
主要しゅよう諸しょ元もと
編成へんせい 4両りょう編成へんせい
軸じく配置はいち 2'Bo'+2'2'+2'2'+Bo'2'
軌間きかん 1,435mm
電気でんき方式ほうしき 交流こうりゅう15,000V (16 2/3Hzへるつ)
（架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき）
最高さいこう運転うんてん速度そくど 160km/h
編成へんせい定員ていいん 404人にん（着席ちゃくせき:普通ふつう座席ざせき）
24人にん（着席ちゃくせき:優等ゆうとう座席ざせき）
661人にん（立たて席せき）
編成へんせい重量じゅうりょう 206.4t
編成へんせい長ちょう 105,220mm
全幅ぜんぷく 2,800mm
全ぜん高こう 4,595mm
編成へんせい出力しゅつりょく 3,000kw
定てい格かく出力しゅつりょく 2,000kw
備考びこう 数値すうちは[10][11][12]に基もとづく。
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ベルリンやブランデンブルク州しゅうで地域ちいき輸送ゆそうを行おこなう東ひがしドイツ鉄道てつどう（ODEG, Ostdeutsche Eisenbahn GmbH）は、2009年ねん12月にベルリン・パンコウ区くにあるシュタッドラーの工場こうじょうで製造せいぞうされたKISSの導入どうにゅうを決定けっていし、2018年ねん8月がつ現在げんざい4両りょう編成へんせい16本ほんが在籍ざいせきしている[10][11]。

自転車じてんしゃを使つかう利用りよう客きゃくを考慮こうりょし車内しゃないには自転車じてんしゃ用ようのスペースが設置せっちされており、前面ぜんめんは安全あんぜん基準きじゅん・EN15227に基もとづいた設計せっけいとなっている[10]。

2012年ねんに最初さいしょの編成へんせいが完成かんせいしたがドイツ連邦れんぽう当局とうきょくからの承認しょうにんが遅おくれ[13]、営業えいぎょう運転うんてん開始かいし日びは2013年ねん1月がつ8日にちとなった[12]。

  • 内装（2階席）
    内装ないそう（2階かい席せき）

ドイツ（ヴェストファーレンバーン）[編集へんしゅう]

ヴェストファーレンバーン600形かたち電車でんしゃ
基本きほん情報じょうほう
運用うんよう者しゃ ヴェストファーレンバーン
（Westfalenbahn）
製造せいぞう所しょ シュタッドラー・レール
製造せいぞう数すう 6両りょう編成へんせい13本ほん
運用うんよう開始かいし 2015年ねん12月
主要しゅよう諸しょ元もと
編成へんせい 6両りょう編成へんせい
軸じく配置はいち 2'Bo'+2'2'+Bo'2'+2'2'+2'2'+Bo'2'
軌間きかん 1,435mm
電気でんき方式ほうしき 交流こうりゅう15,000V (16 2/3Hzへるつ)
（架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき）
最高さいこう運転うんてん速度そくど 160km/h
編成へんせい定員ていいん 592人にん（着席ちゃくせき:普通ふつう座席ざせき）
34人にん（着席ちゃくせき:優等ゆうとう座席ざせき）
884人にん（立たて席せき）
編成へんせい長ちょう 156,450mm
全幅ぜんぷく 2,800mm
全ぜん高こう 4,630mm
編成へんせい出力しゅつりょく 4,500kw
定てい格かく出力しゅつりょく 3,000kw
備考びこう 数値すうちは[14][15]、形式けいしき表記ひょうきは[16]に基もとづく。
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ドイツ北部ほくぶで旅客りょかく列車れっしゃの運用うんようを行おこなう[17]ヴェストファーレンバーン（WFB, Westfalenbahn）では、2018年ねん8月がつ現在げんざい6両りょう編成へんせい13本ほんのKISSが営業えいぎょう運転うんてんに用もちいられている[14]。2013年ねん2月がつに同おなじくシュタッドラーの鉄道てつどう車両しゃりょうであるFLIRTと共ともに発注はっちゅうが行おこなわれ、営業えいぎょう運転うんてん開始かいしは2015年ねん12月である[18]。

一部いちぶの2階かい席せきは優等ゆうとう座席ざせきになっているほか、車内しゃないには自転車じてんしゃ収容しゅうようスペースも設置せっちされている[15]。

ルクセンブルク[編集へんしゅう]

ルクセンブルク国鉄こくてつ2300形かたち電車でんしゃ
基本きほん情報じょうほう
運用うんよう者しゃ ルクセンブルク国鉄こくてつ
製造せいぞう所しょ シュタッドラー・レール
製造せいぞう年ねん 2014年ねん-
製造せいぞう数すう 3両りょう編成へんせい12本ほん
運用うんよう開始かいし 2014年ねん12月
主要しゅよう諸しょ元もと
編成へんせい 3両りょう編成へんせい
軸じく配置はいち 2'Bo'+2'2'+Bo'2'
軌間きかん 1,435mm
電気でんき方式ほうしき 交流こうりゅう25,000V (50Hzへるつ)
交流こうりゅう15,000V (16 2/3Hzへるつ)
（架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき）
最高さいこう運転うんてん速度そくど 160km/h
編成へんせい定員ていいん 初期しょき車しゃ
262人にん（着席ちゃくせき:普通ふつう座席ざせき）
27人にん（着席ちゃくせき:優等ゆうとう座席ざせき）
増ぞう備車
254人にん（着席ちゃくせき:普通ふつう座席ざせき）
38人にん（着席ちゃくせき:優等ゆうとう座席ざせき）
編成へんせい長ちょう 79,480mm
全幅ぜんぷく 2,800mm
全ぜん高こう 4,630mm
編成へんせい出力しゅつりょく 3,000kw
定てい格かく出力しゅつりょく 2,000kw
備考びこう 数値すうちは[19][20]に基もとづく。
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2014年ねん12月から、ドイツ国境こっきょうを越こえる国際こくさい列車れっしゃとしてルクセンブルク国鉄こくてつが所有しょゆうする3両りょう編成へんせいのKISS（2300形かたち電車でんしゃ）が営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした。当初とうしょは8本ほんが導入どうにゅうされたが、同年どうねん新あらたに11本ほんの追加ついか発注はっちゅうが行おこなわれ、それらの増ぞう備車については優等ゆうとう座席ざせき数すうが増加ぞうかしている[19]。

ルクセンブルク国鉄こくてつとドイツ鉄道てつどう双方そうほうの電圧でんあつに対応たいおうした複ふく電圧でんあつ車しゃとなっているのが特徴とくちょうである[19]。

  • 内装（2階席）
    内装ないそう（2階かい席せき）

アメリカ[編集へんしゅう]

アメリカ・カリフォルニア州しゅうで通勤つうきん列車れっしゃを運行うんこうしているカルトレイン（Caltrain）は、環境かんきょう対策たいさくや高速こうそく運転うんてんを目的もくてきに2016年ねんにそれまで非ひ電化でんか区間くかんであった路線ろせんの電化でんか計画けいかくを承認しょうにんし、併あわせて新規しんきに導入どうにゅうする2階かい建だて車両しゃりょうをシュタッドラー・レールへ発注はっちゅうした[21]。車体しゃたいの安全あんぜん性せいやバリアフリー設備せつびはアメリカの安全あんぜん基準きじゅんに合あわせて設計せっけいされており、自転車じてんしゃ通勤つうきん者ものの需要じゅように合あわせ車内しゃないには自転車じてんしゃを置おくことが出来できるエリアが設置せっちされている。また低てい床ゆか式しきプラットホームに適応てきおうした扉とびらが一いち階かい部分ぶぶんに増設ぞうせつされている[22]。

編成へんせいは4両りょう編成へんせい、営業えいぎょう最高さいこう速度そくどは177km/h（毎時まいじ110マイル）で、2019年ねんから16本ほんの製造せいぞうが予定よていされている[22]。

スウェーデン[編集へんしゅう]

イノトランス2018で展示てんじされた車両しゃりょう

2016年ねん6月がつ20日はつか、シュタッドラーはスウェーデンの交通こうつう機関きかん運営うんえい事業じぎょう者しゃであるMälabとの間あいだで4両りょう編成へんせい33本ほんのKISSを製造せいぞうする契約けいやくを結むすんだ事ことを発表はっぴょうした。当初とうしょは2015年ねん6月がつに受注じゅちゅうが確定かくていしていたが、競合きょうごう他社たしゃからその際さいの入札にゅうさつ内容ないように関かんして異議いぎが唱となえられ、裁判さいばんの結果けっかそれが却下きゃっかされた事ことで改あらためて契約けいやくを行おこなった経緯けいいを持もつ[23]。最高さいこう速度そくどは200km/hで、スウェーデンの気候きこうに対応たいおうした耐寒たいかん仕様しようとなっている[24]。

2018年ねん6月27日にちに最初さいしょの編成へんせいがストックホルム中央ちゅうおう駅えきで公開こうかいされ、2019年ねんから営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしする[24]。

ハンガリー[編集へんしゅう]

ドゥナケシ客車きゃくしゃ工場こうじょうで出庫しゅっこされるハンガリー国鉄こくてつ815形かたち電車でんしゃ

2017年ねん4月がつ12日にちに、シュタッドラーはハンガリー国鉄こくてつとの間あいだで6両りょう編成へんせい6本ほんのKISSを製造せいぞうする契約けいやくを結むすんだ事ことを発表はっぴょうした。これはブダペスト近郊きんこうの鉄道てつどう需要じゅようの拡大かくだいによるもので、ハンガリー初はつの2階かい建だて電車でんしゃとなる。着席ちゃくせき定員ていいん数すうは600人にん、最高さいこう速度そくどは160km/hで、2019年ねんの運行うんこう開始かいしを予定よていしている。また、契約けいやく内容ないようによりハンガリー国鉄こくてつには最低さいてい10編成へんせいの購入こうにゅうが義務付ぎむづけられている[25]。

ハンガリー国鉄こくてつ815形かたち電車でんしゃの編成へんせい表ひょう[26]
号車ごうしゃ 1 2 3 4 5 6
形式けいしき・車両しゃりょう番号ばんごう 94 55 1815 xxx-y H-START 94 55 3815 xxx-y H-START 94 55 4815 xxx-y H-START 94 55 5815 xxx-y H-START 94 55 6815 xxx-y H-START 94 55 2815 xxx-y H-START
車種しゃしゅ 制御せいぎょ電動でんどう車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 制御せいぎょ電動でんどう車しゃ
軸じく配置はいち Bo'Bo' 2'2' 2'2' 2'2' 2'2' Bo'Bo'
その他た設備せつび 自転車じてんしゃスタンド 多た用度ようどスペース
備考びこう
  • 編成へんせい長ちょう: 155,880mm、全高ぜんこう: 4595 mm
  • 電気でんき方式ほうしき: 25 kV / 50 Hzへるつ（交流こうりゅう）
  • 起動きどう加速度かそくど: 1.1 m/s2
  • 定てい格かく出力しゅつりょく（編成へんせい）: 4000 kW（500 kW / 基もと）
  • 保安ほあん装置そうち: EVM、ETCS（レベル2）

KISS200[編集へんしゅう]

オーストリア[編集へんしゅう]

ウェストバーン鉄道てつどうで運用うんよう中ちゅうのKISS200

オーストリアで都市とし間あいだ列車れっしゃを運営うんえいしている列車れっしゃ運行うんこう会社かいしゃ（オープン・アクセス・オペレーター）であるウェストバーン [27]（WESTbahn Management GmbH）では、営業えいぎょう開始かいし時じから全ぜん列車れっしゃに長距離ちょうきょり向むけのKISS200を導入どうにゅうしている[28]。

「ウェストバーン」も参照さんしょう
ヴェストバーン4010形かたち電車でんしゃの編成へんせい表ひょう[29]
号車ごうしゃ 1 2 3 4 5 6
形式けいしき・車両しゃりょう番号ばんごう 93 85 4010 xxx-y 93 85 4010 xxx-y 93 85 4010 xxx-y 93 85 4010 xxx-y 93 85 4010 xxx-y 93 85 4010 xxx-y
車種しゃしゅ 制御せいぎょ電動でんどう車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 付随ふずい車しゃ 制御せいぎょ電動でんどう車しゃ
軸じく配置はいち Bo'Bo' 2'2' 2'2' 2'2' 2'2' Bo'Bo'
その他た設備せつび
備考びこう
  • 編成へんせい長ちょう: 150,000 mm、全高ぜんこう: 4595 mm
  • 床ゆか面めん高たかさ - 扉とびら: 570 mm, 一いち階かい: 440 mm, 二に階かい: 2515 mm
  • 電気でんき方式ほうしき: 15 kV / 16.7 Hzへるつ（交流こうりゅう）
  • 起動きどう加速度かそくど: 0.85 m/s2
  • 定てい格かく出力しゅつりょく（編成へんせい）: 4000 kW（500 kW / 基もと）

ドイツ[編集へんしゅう]

ドイツ鉄道てつどうのKISS200

メンテナンス費用ひようの高騰こうとうや利用りよう客きゃくに比くらべての車両しゃりょう数すう過剰かじょうなどの理由りゆうにより、上記じょうきのウェストバーン鉄道てつどうが導入どうにゅうしたKISS200は全車ぜんしゃドイツ鉄道てつどうへ譲渡ゆずりわたされる。ドイツ鉄道てつどうではインターシティ（インターシティ2）に使用しようされる事ことになっており、2020年ねん3月がつから4両りょう編成へんせい9本ほんを用もちいロストック - ドレスデン間あいだで営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした。今後こんごは更さらに車両しゃりょうの譲渡じょうとが行おこなわれ、2022年ねんからはシュトゥットガルト - チューリッヒ間あいだでも営業えいぎょう運転うんてんを行おこなう予定よていとなっている[30][31][32][33][34]。

KISS Eurasia[編集へんしゅう]

アエロエクスプレスESh2形かたち電車でんしゃ
アゼルバイジャン鉄道てつどうEN2形かたち電車でんしゃ
ジョージア鉄道てつどうGRS形がた電車でんしゃ
アエロエクスプレスESh2形かたち

アゼルバイジャン鉄道てつどうEN2形かたち

ジョージア鉄道てつどうGRS形がた
基本きほん情報じょうほう
運用うんよう者しゃ ロシアの旗アエロエクスプレス
アゼルバイジャンの旗アゼルバイジャン鉄道てつどう
ジョージア (国)の旗ジョージア鉄道てつどう
製造せいぞう所しょ シュタッドラー・レール
製造せいぞう年ねん 2014年ねん
製造せいぞう数すう 4両りょう編成へんせい11本ほん、6両りょう編成へんせい9本ほん（2017年ねん現在げんざい）[35]
運用うんよう開始かいし 2015年ねん6月がつ（アゼルバイジャン鉄道てつどう）[36]
主要しゅよう諸しょ元もと
編成へんせい 4両りょう、6両りょう編成へんせい
軸じく配置はいち 4両りょう編成へんせい
2'2'+Bo'2'+Bo'Bo'+2'2'
6両りょう編成へんせい
2'2'+Bo'Bo'+2'2'+2'2'+Bo'Bo'+2'2'
軌間きかん 1,520mm
電気でんき方式ほうしき 直流ちょくりゅう3,000V
（架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき）
設計せっけい最高さいこう速度そくど 160km/h
編成へんせい定員ていいん 4両りょう編成へんせい
398+8人にん（着席ちゃくせき+折おり畳たたみ座席ざせき）
523人にん（立たて席せき）
6両りょう編成へんせい
700+8人にん（着席ちゃくせき+折おり畳たたみ座席ざせき）
842人にん（立たて席せき）
車両しゃりょう定員ていいん 88人にん（着席ちゃくせき:先頭せんとう車しゃ:ビジネスクラス合ごう造づくり車しゃ）
112+8人にん（着席ちゃくせき+折おり畳たたみ座席ざせき:先頭せんとう車しゃ）
94人にん（着席ちゃくせき:電動でんどう車しゃ）
152人にん（着席ちゃくせき:付随ふずい車しゃ）
編成へんせい重量じゅうりょう 4両りょう編成へんせい　237t
6両りょう編成へんせい　349t
編成へんせい長ちょう 4両りょう編成へんせい　101,700mm
6両りょう編成へんせい　155,100mm
全長ぜんちょう 28,800mm（制御せいぎょ車しゃ）
22,050mm（電動でんどう車しゃ）
26,700mm（付随ふずい車しゃ）
全幅ぜんぷく 3.400mm
全ぜん高こう 5,250mm
床ゆか面めん高だかさ 1,285mm（エントランス）
685mm（1階かい部分ぶぶん）
2,974mm（2階かい部分ぶぶん）
編成へんせい出力しゅつりょく 4両りょう編成へんせい　3,900kw
6両りょう編成へんせい　5,200kw
定てい格かく出力しゅつりょく 4両りょう編成へんせい　2,400kw
6両りょう編成へんせい　3,200kw
備考びこう 製造せいぞう数すう・運用うんよう開始かいしを除のぞく数値すうちは[37][38][39]に基もとづく。
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ロシア連邦れんぽう[編集へんしゅう]

ロシア連邦れんぽうで空港くうこう連絡れんらく列車れっしゃを運営うんえいするアエロエクスプレス（ООО «Аэроэкспресс»）のうち、特とくにモスクワ郊外こうがいにあるドモジェドヴォ空港くうこうとパヴェレツキー駅えきを結むすぶ系統けいとうは2013年ねんの段階だんかいで年間ねんかん1700万まん人にん近ちかくの乗客じょうきゃくが利用りようし、空席くうせきを見みつける事ことが困難こんなんなほどに混雑こんざつしていた。しかし路線ろせんの過密かみつダイヤの影響えいきょうで列車れっしゃの増発ぞうはつは難むずかしく、現在げんざいのサービスの維持いじが課題かだいとなっていた。そこでアエロエクスプレスはより多数たすうの乗客じょうきゃくを輸送ゆそうすることが出来できる2階かい建だて電車でんしゃの導入どうにゅうを決定けってい。複数ふくすう企業きぎょうによる入札にゅうさつの結果けっか、それまで欧州おうしゅう各地かくちに展開てんかいしていたKISSの実績じっせきなどが評価ひょうかされ2013年ねん5月にシュタッドラー・レールが6億おく8,500万まんユーロで契約けいやくを獲得かくとくした[40]。

欧州おうしゅう各地かくちの鉄道てつどう路線ろせんに比くらべ、ロシア連邦れんぽうを始はじめとしたソ連それん国鉄こくてつを由来ゆらいとする鉄道てつどう網もうは線路せんろ幅はばが1,520mmと広ひろいだけではなく建築けんちく限界げんかいも大おおきく、気象きしょう条件じょうけんも異ことなる。それに適応てきおうさせるため、シュタッドラーは新あらたな設計せっけいの二に階かい建だて電車でんしゃを用意よういすることとなった[40]。これがKISS Eurasia（Евразия）である。なお、ロシア（アエロエクスプレス）向むけの車両しゃりょうについてはKISS RUS (АЭРО)の名称めいしょうでも呼よばれている[4]。

編成へんせいは4両りょう編成へんせいと6両りょう編成へんせいが存在そんざいし、最大さいだい3編成へんせいまで総括そうかつ制御せいぎょが可能かのうである[37]。また編成へんせい内ないの電動でんどう車しゃは制御せいぎょ車しゃ・付随ふずい車しゃと比くらべて全長ぜんちょうが短みじかい[38]。

車体しゃたいはアルミニウム製せいで、軽量けいりょう化かとコスト削減さくげんが同時どうじに実現じつげんしている他ほか、ロシアの気候きこうに合あわせ-50℃の低温ていおんにも耐たえることが出来できる構造こうぞうとなっている。営業えいぎょう最高さいこう速度そくどは160km/h、設計せっけい最高さいこう速度そくどは200km/hである[38]。車内しゃないは多数たすうの乗客じょうきゃくに対応たいおうした構造こうぞうになっている事ことに加くわえ、バリアフリーや安全あんぜん性せいにも考慮こうりょした設備せつびとなっている。またwi-fi通信つうしんにも対応たいおうしている[37]。

内装ないそう
  • 扉・エントランス
    扉とびら・エントランス
  • 2階へ向かう階段付近
    2階かいへ向むかう階段かいだん付近ふきん
  • 1階へ向かう階段付近
    1階かいへ向むかう階段かいだん付近ふきん
  • ビジネスクラス席
    ビジネスクラス席せき
  • 普通席
    普通ふつう席せき
  • 運転台
    運転うんてん台だい

2014年ねんに最初さいしょの車両しゃりょうが落成らくせいした[41]が、後述こうじゅつのルーブル暴落ぼうらくも含ふくめたロシア連邦れんぽうの経済けいざい情勢じょうせいの中なかで導入どうにゅうが遅おくれ、2017年ねん10月からキエフスキー～ヴヌーコヴォ国際こくさい空港くうこう間あいだで営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした[42]。同年どうねんの11月からは当初とうしょの計画けいかく路線ろせんであったドモジェドヴォ空港くうこう～パヴェレツキー間あいだでも使用しようされている[43]。最初さいしょの3編成へんせいはスイスのアルテンハインの工場こうじょうで、以降いこうの編成へんせいはベラルーシ・ミンスクの工場こうじょうで製造せいぞうがおこなわれている[40]。

なお、アエロエクスプレスに導入どうにゅうされた編成へんせいについてはESh2形かたち（ЭШ2）の形式けいしき名めいが与あたえられている[35]。

アゼルバイジャン、ジョージア[編集へんしゅう]

2014年ねん以降いこう製造せいぞうが行おこなわれたKISS eurasiaであったが、2014年ねんに起おきたルーブル暴落ぼうらく[44]の影響えいきょうによりアエロエクスプレスは新車しんしゃ導入どうにゅう代金だいきんのうち42億おく4,000万まんルーブルが支払しはらえない状態じょうたいに陥おちいり、最終さいしゅう的てきに交渉こうしょうの末すえ一部いちぶ編成へんせいの導入どうにゅうをキャンセルする事こととなった[45]。その後ご、これらの編成へんせいについては旧きゅうソ連それんと同どう規格きかくの路線ろせん網もうを有ゆうする他国たこくへの販売はんばいが検討けんとうされ[45]、最終さいしゅう的てきにアゼルバイジャン鉄道てつどう（Azərbaycan Dəmir Yolları）とジョージア鉄道てつどう（საქართველოს რკინიგზა）が購入こうにゅうする事こととなった。

そのうちアゼルバイジャン鉄道てつどうは2015年ねん初頭しょとうにEN2形かたち（EŞ2）[35]として4両りょう編成へんせい5本ほんを導入どうにゅうする契約けいやくを交かわし、同年どうねんに開催かいさいされた2015年ねんヨーロッパ競技きょうぎ大会たいかいに合あわせて6月がつからバクー～スムガイト間あいだで営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした[36]。最高さいこう速度そくどは160km/hで、塗装とそうは白しろを基調きちょうとし中央ちゅうおう部ぶに黒くろの帯おびが描えがかれたものに改あらためられている。

一方いっぽう、ジョージア鉄道てつどうにはGRS形がた（GRS）と言いう形式けいしき名めいで4両りょう編成へんせい4本ほんが導入どうにゅうされており[35]、2017年ねんからトビリシ～バトゥミ間あいだで営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした[46]。こちらも塗装とそうがアエロエクスプレスから変更へんこうされており、ジョージアの国旗こっきを基調きちょうにしたデザインになっている。

  • バクー旅客駅に停車中のEN2形電車
    バクー旅客りょかく駅えきに停車ていしゃ中ちゅうのEN2形かたち電車でんしゃ
  • マキンジャウリ駅近くのトンネルを走行中のGRS形電車
    マキンジャウリ駅えき近ちかくのトンネルを走行そうこう中ちゅうのGRS形がた電車でんしゃ
直流ちょくりゅう区間くかん用よう



直流ちょくりゅう・非ひ電化でんか両用りょうよう
交流こうりゅう区間くかん用よう
交直両用りょうよう
ノヴィ・アフォン洞窟どうくつ鉄道てつどう

* - ソビエト連邦れんぽう・独立どくりつ国家こっか共同きょうどう体たい各国かっこく・バルト三さん国こくで製造せいぞう・導入どうにゅうされた車両しゃりょうを指さす。
** - 未成みせい車しゃ。

*** - 旧きゅうソ連それん国外こくがいへの輸出ゆしゅつ車両しゃりょう。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ Stadler Rail Group verzichtet auf Rekurs - ウェイバックマシン（2010年ねん6月がつ13日にちアーカイブ分ぶん）
  2. ^ a b c KISS - Products - Stadler 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  3. ^ For Caltrain, 16 KISSes from Stadler (but no FLIRTs)2016年ねん8月がつ16日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  4. ^ a b Испытания двухэтажного электропоезда ЭШ2 KISS RUS (АЭРО) на Экспериментальном кольце ОАО «ВНИИЖТ» в Щербинке2015年ねん1月がつ21日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  5. ^ KISS - Products - Stadler 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  6. ^ KISS DOSBBZ0908e.indd 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  7. ^ Weitere Doppelstockzüge für die SBB - ウェイバックマシン（2010年ねん4月がつ22日にちアーカイブ分ぶん）
  8. ^ Flirt 普通ふつう列車れっしゃにおける EN15227 の衝突しょうとつ安全あんぜん性せい要件ようけんの実施じっし作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  9. ^ KISS DOBLS0710e.indd 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  10. ^ a b c KOD0914e.indd 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  11. ^ a b SPURTSTARK & INNOVATIV – KISS 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  12. ^ a b Erstes ODEG-KISS-Fahrzeug im Fahrgasteinsatz Erstes ODEG-KISS-Fahrzeug im Fahrgasteinsatz2013年ねん1月がつ8日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  13. ^ Neue Odeg-Flotte ausgebremst2012年ねん10月がつ23日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  14. ^ a b Elektrischer Doppelstocktriebzug KISS 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  15. ^ a b STA-1320-001_KISS_Westfalenbahn_v4.pdf - ウェイバックマシン（2015年ねん12月22日にちアーカイブ分ぶん）
  16. ^ WFB ET600 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  17. ^ Linienübersicht der WestfalenBahn2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
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  20. ^ ODEG-KISS-Fahrzeug im Fahrgasteinsatz Automotrice série 2300 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  21. ^ Caltrain’s Board Approves Electrification Design-Build and EMU Contracts 2016年ねん6月がつ6日にち閲覧えつらん 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  22. ^ a b KCAL0716us_new.indd 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  23. ^ GREEN LIGHT FOR STADLER IN SWEDEN2016年ねん6月がつ20日はつか作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  24. ^ a b c The first new Mälartåg from Stadler on show at Stockholm Central Station2018年ねん6月がつ27日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  25. ^ a b FIRST DOUBLE-DECK TRAINS FOR HUNGARY: MÁV-START TO BUY UP TO 40 KISS EMUS FROM STADLER2017年ねん4月がつ12日にち作成さくせい 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
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  44. ^ “ロシア・ルーブルの下落げらくについて” (PDF). 大和証券だいわしょうけん投資とうし信託しんたく委託いたく (2014年ねん12月16日にち). 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。
  45. ^ a b “«Аэроэкспресс» в декабре запустит двухэтажные поезда” (ロシア語ご) (2016年ねん5月がつ26日にち). 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。
  46. ^ “Двухэтажные поезда Stadler начали работать в Грузии” (ウクライナ語ご). (2016年ねん7月がつ27日にち). https://cfts.org.ua/news/2016/07/27/dvukhetazhnye_poezda_stadler_nachali_rabotat_v_gruzii_35408 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。 
  47. ^ flirt - Products - Stadler 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  48. ^ WINK - Products - Stadler 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん
  49. ^ GTW - Products - Stadler 2018年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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