Media Gateway Control Protocol (MGCP)は、IPネットワーク と公衆 こうしゅう 交換 こうかん 電話 でんわ 網 もう (PSTN) を繋 つな ぐメディアゲートウェイ を制御 せいぎょ するメディアゲートウェイコントロールプロトコルアーキテクチャ (英語 えいご 版 ばん ) [1] の実装 じっそう の1つ(他 た の実装 じっそう としてMegaco (H.248)が存在 そんざい する)。
基本 きほん アーキテクチャとプログラミングインタフェースは RFC 2805 にあり、MGCP 固有 こゆう の定義 ていぎ は RFC 3435 (RFC 2705 を改版 かいはん )にある。Simple Gateway Control Protocol (SGCP) の後継 こうけい である。
MGCPはVoIP あるいはIP電話 でんわ システムが公衆 こうしゅう 交換 こうかん 電話 でんわ 網 もう (PSTN) とやり取 と りする際 さい の呼 よび 制御 せいぎょ プロトコル である。
ネットワークが呼 よび 制御 せいぎょ センターで制御 せいぎょ され、端 はし 点 てん としては単純 たんじゅん な制御 せいぎょ コマンドを実行 じっこう する機器 きき を想定 そうてい したPSTN-over-IPモデルを実装 じっそう している。
H.323 のように高機能 こうきのう なメディアゲートウェイ(H.323の用語 ようご では「ゲートキーパー」)を想定 そうてい するVoIPモデルとは異 こと なる。
MGCPは、呼 よび セッション内 ない で転送 てんそう すべきメディアストリームの指定 してい と調停 ちょうてい に Session Description Protocol (SDP) を使 つか い、メディアストリームのフレーム化 か に Real-time Transport Protocol (RTP) を使 つか う。
Media Gateway Control Protocol アーキテクチャのもう1つの実装 じっそう としてMegaco があり、Internet Engineering Task Force (RFC 3525 ) と国際電気 こくさいでんき 通信 つうしん 連合 れんごう (Recommendation H.248.1) の共同 きょうどう で規格 きかく 化 か されている。
どちらのプロトコルも RFC 2805 にある Media Gateway Control Protocol Architecture and Requirements というAPI ガイドラインに従 したが う。
しかし、プロトコルの文法 ぶんぽう や前提 ぜんてい とするコネクションモデルが異 こと なるため両 りょう プロトコルは非 ひ 互換 ごかん である。
この分散 ぶんさん システムは、1つのコールエージェント(呼 よび 制御 せいぎょ サーバ)、アナログ回路 かいろ とパケットの間 あいだ で信号 しんごう を変換 へんかん する1つ以上 いじょう のメディアゲートウェイ (MG)、PSTN に接続 せつぞく する際 さい の1つ以上 いじょう のシグナリングゲートウェイ で構成 こうせい される。
コールエージェントはMGCPを使 つか ってメディアゲートウェイに以下 いか のことを知 し らせる。
コールエージェントに報告 ほうこく すべきイベントは何 なに か
端点 たんてん 同士 どうし をどのように接続 せつぞく すべきか
端 はし 点 てん で扱 あつか う信号 しんごう の種類 しゅるい
MGCPはまた、コールエージェントがメディアゲートウェイ上 じょう の端点 たんてん 群 ぐん の現在 げんざい 状態 じょうたい を監査 かんさ するのにも使 つか える。
メディアゲートウェイはMGCPを使 つか い、コールエージェントにイベント(フックがOFFになった、ダイヤルされた数字 すうじ など)を報告 ほうこく する。
メディアゲートウェイとシグナリングゲートウェイは一般 いっぱん に同 おな じ装置 そうち 上 じょう にあるが、それは必須 ひっす というわけではない。
コールエージェントはシグナリングゲートウェイとはMGCPで通信 つうしん せず、SIGTRANプロトコルを使 つか う。
発行 はっこう された個々 ここ のMGCPコマンドにはトランザクションIDが付与 ふよ されていて、常 つね に応答 おうとう がある。
一般 いっぱん にメディアゲートウェイは、それがプログラミングを受 う け付 つ けるコールエージェントのリストで設定 せってい される(ただし、そのリストはコールエージェントが1つか2つ書 か かれているのが普通 ふつう である)。
原理 げんり 的 てき には、イベント通知 つうち はゲートウェイの個々 ここ の端点 たんてん ごとに異 こと なるコールエージェントに送 おく ることができる(コールエージェントのプログラムで、NotifiedEntity パラメータで設定 せってい できる)。
しかし実際 じっさい には、ゲートウェイ上 じょう の全 ぜん 端点 たんてん が同 おな じコールエージェントで制御 せいぎょ されるのが望 のぞ ましい。
他 た のコールエージェントは冗長 じょうちょう 性 せい を確保 かくほ するためにあり、主 しゅ コールエージェントが故障 こしょう したりゲートウェイとの接続 せつぞく が切 き れたときに働 はたら く。
そのような障害 しょうがい が発生 はっせい したとき、バックアップのコールエージェントがMGを再 さい プログラムし、そのバックアップのコールエージェントの制御 せいぎょ で動作 どうさ するように変更 へんこう しなければならない。
このときスプリットブレインシンドローム と似 に たような現象 げんしょう が発生 はっせい しうるため、ゲートウェイを現在 げんざい どのコールエージェントが制御 せいぎょ しているかを判断 はんだん するのに監査 かんさ 機能 きのう を使 つか うことができる。
MGCPは、コールエージェント群 ぐん が互 たが いをなんらかの方法 ほうほう (おそらく不 ふ 特定 とくてい のプロトコル)で知 し っており、重大 じゅうだい 故障 こしょう など必要 ひつよう に応 おう じて関係 かんけい を再 さい 構築 こうちく できると仮定 かてい している。
そのフェイルオーバー 機能 きのう は計画 けいかく 停止 ていし と予期 よき しない停止 ていし の両方 りょうほう を考慮 こうりょ している。
MGCPのパケット は他 た の多 おお くのプロトコルのパケットとは似 に ていない。
TCP ではなくUDP のポート 2427を使 つか い、データグラムのフォーマットには空白 くうはく 文字 もじ を区切 くぎ りとして使 つか っている。
MGCPパケットにはコマンドと応答 おうとう がある。
コマンドは4文字 もじ のコマンド名 めい で始 はじ まり、応答 おうとう は3桁 けた の数字 すうじ による応答 おうとう コードで始 はじ まる。
コマンドは以下 いか のような9種類 しゅるい がある。
AUEP, AUCX, CRCX, DLCX, EPCF, MDCX, NTFY, RQNT, RSIP
次 つぎ の2つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイに(状態 じょうたい を)問 と い合 あ わせる。
AUEP - Audit Endpoint(端点 たんてん 監査 かんさ )
AUCX - Audit Connection(コネクション監査 かんさ )
次 つぎ の3つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイ上 じょう のRTPコネクションを管理 かんり する(メディアゲートウェイも自身 じしん の判断 はんだん でコネクションを削除 さくじょ する場合 ばあい にDLCXを送 おく ることができる)。
CRCX - Create Connection(コネクション生成 せいせい )
DLCX - Delete Connection(コネクション削除 さくじょ )
MDCX - Modify Connection(コネクション変更 へんこう )
次 つぎ の1つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイに対 たい してイベント通知 つうち を要求 ようきゅう する。
RQNT - Request for Notification(通知 つうち 要求 ようきゅう )
次 つぎ の1つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイの符号 ふごう 化 か 設定 せってい を変更 へんこう する。
EPCF - Endpoint Configuration(端点 たんてん 構成 こうせい 設定 せってい )
次 つぎ の1つのコマンドは、メディアゲートウェイがコールエージェントに対 たい して、RQNTコマンドで以前 いぜん にコールエージェントが要求 ようきゅう したイベントを検出 けんしゅつ したことを知 し らせる。
NTFY - Notify(通知 つうち )
次 つぎ の1つのコマンドは、メディアゲートウェイがコールエージェントに対 たい して再 さい 起動 きどう 中 ちゅう であることを知 し らせる。
RSIP - Restart In Progress(再 さい 起動 きどう 中 ちゅう )
RFC 3435 - Media Gateway Control Protocol (MGCP) Version 1.0 ( RFC 2705 を置換 ちかん )
RFC 3660 - Basic Media Gateway Control Protocol (MGCP) Packages (informational)
RFC 3661 - Media Gateway Control Protocol (MGCP) Return Code Usage
RFC 3064 - MGCP CAS Packages
RFC 3149 - MGCP Business Phone Packages
RFC 3991 - Media Gateway Control Protocol (MGCP) Redirect and Reset Package
RFC 3992 - Media Gateway Control Protocol (MGCP) Lockstep State Reporting Mechanism
RFC 2805 - Media Gateway Control Protocol Architecture and Requirements
RFC 2897 - Proposal for an MGCP Advanced Audio Package
^ RFC 2805 , Media Gateway Control Protocol Architecture and Requirements, N. Greene, M. Ramalho, B. Rosen, IETF, April 2000
この記事 きじ は2008年 ねん 11月1日 にち 以前 いぜん にFree On-line Dictionary of Computing から取得 しゅとく した項目 こうもく の資料 しりょう を元 もと に、GFDL バージョン1.3以降 いこう の「RELICENSING」(再 さい ライセンス) 条件 じょうけん に基 もと づいて組 く み込 こ まれている。