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仮想かそう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
（MVNOから転送てんそう）

仮想かそう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ（かそういどうたいつうしんじぎょうしゃ、英語えいご: Mobile Virtual Network Operator（MVNO）、モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター）とは、無線むせん通信つうしん回線かいせん設備せつびを開設かいせつ・運用うんようせずに、自社じしゃブランドで携帯けいたい電話でんわやPHSなどの移動いどう体たい通信つうしんサービスを行おこなう事業じぎょう者しゃのことである。通信つうしんサービスの提供ていきょうには移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ（MNO）の卸売おろしうりをうけたり、仮想かそう移動いどう体たいサービス提供ていきょう者しゃ（MVNE）の機能きのうを利用りようしたりする。携帯けいたい電話でんわサービスプロバイダまたは単たんにサービスプロバイダと呼よばれる。ワイヤレス コミュニケーションズ サービス プロバイダ（wireless communications services provider）とも呼よばれる。

なお、総務そうむ省しょうの特定とくていのガイドラインにおいては、「MNOの提供ていきょうする移動いどう通信つうしんサービスを利用りようして、又またはMNOと接続せつぞくして、移動いどう通信つうしんサービスを提供ていきょうする電気でんき通信つうしん事業じぎょう者しゃであって、当該とうがい移動いどう通信つうしんサービスに係かかる無線むせん局きょく（基地きち局きょく）を自みずから開設かいせつしておらず、かつ、運用うんようをしていない者もの」と便宜べんぎ的てきに定義ていぎされる[1]。

概略がいりゃく[編集へんしゅう]

移動いどう体たい通信つうしんサービスにおけるOEM製品せいひんともいえる。MVNOは、物理ぶつり的てきな移動いどう体たい回線かいせん網もう設備せつびの負担ふたんなくサービスを提供ていきょうできる（ただし、MVNOは間接かんせつ的てきに、MNOが物理ぶつり的てき設備せつびにかけるコストの一部いちぶを負担ふたんしている）。

MVNOとMNOとの契約けいやく形態けいたいは、大おおきく卸売おろしうり（卸おろし電気でんき通信つうしん役務えきむ）か相互そうご接続せつぞく（事業じぎょう者しゃ間あいだ接続せつぞく）に分わけられる。両者りょうしゃは、MVNO側がわが個人こじん等とうの利用りよう契約けいやく者しゃに対たいして契約けいやく上じょう提供ていきょうする電気でんき通信つうしんサービス（SIMカードからインターネット等とうまで）の範囲はんいが異ことなる。すなわち、前者ぜんしゃにおいては電気でんき通信つうしんサービスの各かく部分ぶぶんのうち、本来ほんらいであればMNOのみが提供ていきょうできる部分ぶぶん（SIMカードや無線むせん基地きち局きょく等とう）も含ふくめ、MVNOが（利用りよう契約けいやく者しゃとの契約けいやく上じょうは）提供ていきょうしている（MVNOは、MNOから当該とうがい部分ぶぶんの電気でんき通信つうしんサービスを卸おろしで購入こうにゅうしている）。よって、利用りよう契約けいやく者しゃはMNOと契約けいやくする必要ひつようはない。一方いっぽう後者こうしゃは、本来ほんらいであればMNOのみが提供ていきょうできる部分ぶぶんについては利用りよう契約けいやく者しゃとMNOが、それ以外いがいの部分ぶぶんは利用りよう契約けいやく者しゃとMVNOがそれぞれ契約けいやくを結むすんで、電気でんき通信つうしんサービスが提供ていきょうされている。

最終さいしゅう的てきに電気でんき通信つうしんサービスを利用りようする個人こじん等とうから見みたとき、どのサービスを利用りようするのか選択せんたくするにあたり「このサービス提供ていきょう会社かいしゃがMNOなのかMVNOなのか」やMVNOサービスの中なかでも「このサービスはどのMNOを経由けいゆするものか」が比較ひかくのための属性ぞくせいの一ひとつとなる場合ばあいがある。また、MVNOに分類ぶんるいされる会社かいしゃによっては、複数ふくすうのMNOと卸おろし等とうの契約けいやくを結むすんでおり、それにより経由けいゆするMNOが異ことなる複数ふくすうの通信つうしんサービスを提供ていきょうしているものもある（例れい：2019年ねん現在げんざい、株式会社かぶしきがいしゃインターネットイニシアティブは、MNOであるNTTドコモを経由けいゆするサービスプラン、およびMNOであるKDDIを経由けいゆするサービスプランを有ゆうする）。

2019年ねん現在げんざいにおいては、最終さいしゅう利用りよう者しゃから見みたとき、無線むせん通信つうしんそのものの質しつでは同どう程度ていどの通信つうしんサービスについて、MNOと契約けいやくするよりもMVNOと契約けいやくする方ほうが安価あんかとなるケースが存在そんざいしている。このような安価あんかとなりうるMVNOサービス全般ぜんぱんを指さして「格安かくやすSIMサービス」という言葉ことばが使つかわれることもある。

日本にっぽんにおけるMVNO[編集へんしゅう]

日本にっぽんでのMVNOは2001年ねんに始はじまり[2]、これは「ノートPCやPDA（通信つうしん機器きき）にPCカードやCFカード（通信つうしん端末たんまつ）を挿入そうにゅうすることでPHS回線かいせん（通信つうしん網もう）を介かいしてデでータ通信たつうしんが可能かのうになる」というものであった。

その後ご、情報じょうほう通信つうしんの発展はってんとともに「通信つうしん機器きき」はスマートフォン・タブレットやIoT端末たんまつへ、「通信つうしん端末たんまつ」はSIMカードやモバイルWi-Fiルーターへ、「通信つうしん網もう」は3G回線かいせん[3]や4G回線かいせん[4]へと、それぞれ多様たよう化かしていった。また、当初とうしょはデでータ通信たつうしんのみであった通信つうしん方法ほうほうも、のちに音声おんせい通話つうわが可能かのうになった。

通信つうしん端末たんまつには、当該とうがいMVNOの対応たいおうするMNOが発売はつばいした端はし末まつ、または、SIMフリー端末たんまつを使用しようすることができる。ただし、MNOにより使用しよう周波数しゅうはすう帯たいが異ことなるため、使用しようする端はし末まつが対応たいおうしているかを当該とうがいMVNOのウェブサイト等とうであらかじめ確認かくにんする必要ひつようがある。

2014年ねん頃ごろから「格安かくやすSIM」と「SIMロックフリースマートフォン」を組くみ合あわせた「格安かくやすスマホ」が色々いろいろな事業じぎょう者しゃから提供ていきょうされ始はじめた。

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

MVNOには様々さまざまな分類ぶんるいが存在そんざいする。

事業じぎょう形態けいたいによる分類ぶんるい[1][5]
  • 単純たんじゅん再販さいはん型がた - MNOが提供ていきょうするサービスと同どう内容ないようのMVNOサービスを提供ていきょうしているもの
  • 通信つうしんモジュール型がた - 特定とくていの業務ぎょうむの用ように供きょうする通信つうしんに用途ようとが限定げんていされているモジュール向むけに提供ていきょうしているもの
  • SIMカード型がた - SIMカードを使用しようしてMVNOサービスを提供ていきょうしているもの（SIMカードが製品せいひんに組くみ込こまれている場合ばあいを含ふくむ）
  • 再さい卸おろし - 他たのMVNOに対たいし、MVNOサービスを卸おろし電気でんき通信つうしん役務えきむとして提供ていきょうしているもの
ネットワーク設備せつびによる分類ぶんるい[6]
  • 単純たんじゅん再販さいはん型がた - MVNO側がわにネットワーク設備せつびがないもの
  • レイヤー3接続せつぞく - MNOとMVNOのネットワーク設備せつびがレイヤー3で接続せつぞくしているもの
  • レイヤー2接続せつぞく - MNOとMVNOのネットワーク設備せつびがレイヤー2で接続せつぞくしているもの
回線かいせんの提供ていきょう元もとによる分類ぶんるい[7]
  • 一いち次じMVNO - MNOから直接ちょくせつ回線かいせんの提供ていきょうを受うけるMVNO
  • 二に次じ以降いこうのMVNO - 他たのMVNOから回線かいせんの提供ていきょうを受うけるMVNO

NTTドコモ系けい[編集へんしゅう]

名称めいしょう MVNO MVNE サービス開始かいし 系統けいとう 備考びこう
ASAHIネット LTE 朝日あさひネット NTTコミュニケーションズ 2013年ねん3月がつ4日にち ISP系けい
@モバイルくん。 SORAシム 2013年ねん6月がつ1日にち ISP系けい
NifMo ニフティ 2014年ねん11月26日にち ISP系けい
やまとモバイル ネクストパワーやまと 2016年ねん12月6日にち 独立どくりつ系けい
LINEモバイル LINEモバイル
→ソフトバンク		 2016年ねん9月がつ21日にち 独立どくりつ系けい 2021年ねん3月がつ31日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
イオンモバイル タイプ2 イオンリテール 2016年ねん12月15日にち 流通りゅうつう系けい
インターリンクLTE SIM インターリンク NTTPCコミュニケーションズ 2014年ねん7月がつ8日にち ISP系けい
mineo Dプラン オプテージ オプテージ 2015年ねん9月がつ1日にち 電力でんりょく系けい 関西電力かんさいでんりょくグループ
ピカラモバイル Dプラン STNet 2016年ねん2月がつ15日にち 電力でんりょく系けい 四国電力しこくでんりょくグループ
NUROモバイル ソニーネットワークコミュニケーションズ ミーク 2016年ねん10月がつ1日にち ISP系けい
ロケットモバイル プランD IoTコンサルティング 2016年ねん5月がつ16日にち 独立どくりつ系けい
アイサポモバイル Dプラン ギア 2018年ねん3月がつ12日にち 独立どくりつ系けい
スマホドックモバイル バルテック 2017年ねん4月がつ1日にち ISP系けい
イプシム WITH Networks 2017年ねん10月がつ2日にち ISP系けい
IIJmio タイプD インターネットイニシアティブ インターネットイニシアティブ 2012年ねん2月がつ27日にち ISP系けい
BIC SIM タイプD ラネット 2013年ねん6月がつ14日にち 流通りゅうつう系けい ビックカメラの完全かんぜん子会社こがいしゃ
Tikimo SIM タイプD エヌディエス 2015年ねん6月がつ26日にち ISP系けい
エキサイトモバイル エキサイト 2016年ねん7月がつ1日にち ISP系けい
919モバイル タイプD イーエムアイ
→エクスゲート		 2017年ねん6月がつ1日にち ISP系けい
hi-ho LTE ハイホー 2012年ねん3月がつ1日にち ISP系けい
Toppa! Value SIM Hi-Bit
→ハイホー		 2012年ねん5月がつ15日にち ISP系けい 2015年ねん2月がつ5日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
エックスモバイル エックスモバイル 2014年ねん10月がつ10日とおか 独立どくりつ系けい
DMM mobile DMM.com
→楽天らくてんモバイル		 2014年ねん12月17日にち 独立どくりつ系けい 2019年ねん8月がつ27日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
G-Call SIM ジーエーピー 2016年ねん7月がつ1日にち 独立どくりつ系けい
ECJOY!モバイル アイ・アンド・ティー 2017年ねん7月がつ1日にち 独立どくりつ系けい
QTmobile Dタイプ QTnet 2015年ねん3月がつ2日にち 電力でんりょく系けい 九州電力きゅうしゅうでんりょくグループ
Wonderlink LTE Iシリーズ パナソニック マーケティング ジャパン 2014年ねん9月がつ18日にち 独立どくりつ系けい 2018年ねん4月がつ24日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
イオンモバイル タイプ1 イオンリテール 2016年ねん2月がつ26日にち 流通りゅうつう系けい
U-mobile PREMIUM U-NEXT 2016年ねん7月がつ1日にち ISP系けい 2017年ねん6月がつ30日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
ケーブルスマホ ケーブルテレビ各局かくきょく CATV系けい JCTAとIIJが提供ていきょうするプラットフォーム
BIGLOBEモバイル タイプD ビッグローブ ビッグローブ 2012年ねん8月がつ1日にち ISP系けい
FUJI Wifi レグルス
→LINK
→HUMAN LIFE		 2020年ねん7月がつ1日にち 独立どくりつ系けい 2022年ねん1月がつ17日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
b-mobile 日本にっぽん通信つうしん 日本にっぽん通信つうしん 2010年ねん4月がつ5日にち 独立どくりつ系けい
日本にっぽん通信つうしんSIM 2020年ねん7月がつ15日にち
HISモバイル H.I.S.Mobile 2018年ねん2月がつ15日にち 独立どくりつ系けい H.I.S.と日本にっぽん通信つうしんの合弁ごうべん会社かいしゃ
ヤマダ ニューモバイル Y.U-mobile 2017年ねん4月がつ1日にち 独立どくりつ系けい ヤマダ電機やまだでんきとU-NEXTの合弁ごうべん会社かいしゃ
U-mobile MAX U-NEXT 2016年ねん10月がつ17日にち ISP系けい 2020年ねん2月がつ6日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
DTI SIM ドリーム・トレイン・インターネット フリービット 2015年ねん9月がつ17日にち ISP系けい フリービットの完全かんぜん子会社こがいしゃ
トーンモバイル トーンモバイル
→ドリーム・トレイン・インターネット		 2015年ねん5月がつ5日にち ISP系けい
スマモバ ガゼル
→スマートモバイルコミュニケーションズ		 2015年ねん2月がつ20日はつか ISP系けい
AIRSIMモバイル エア・コミュニケーション 2016年ねん7月がつ19日にち ISP系けい
y.u mobile Y.U-mobile 2020年ねん3月がつ12日にち 独立どくりつ系けい
U-mobile 通話つうわプラス/データ専用せんよう U-NEXT 2013年ねん9月がつ1日にち ISP系けい 2020年ねん2月がつ6日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
FREETEL SIM プラスワン・マーケティング
→楽天らくてんモバイル		 丸紅まるべにネットワークソリューションズ 2015年ねん7月がつ15日にち 独立どくりつ系けい 2017年ねん12月4日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
REMOモバイル RemoSpace 2021年ねん9月がつ2日にち 独立どくりつ系けい
どこでもフィットSIM フォーバルテレコム 2022年ねん3月がつ17日にち 独立どくりつ系けい
楽天らくてんモバイル 楽天らくてんモバイル 楽天らくてんモバイル 2014年ねん10月がつ29日にち 中継ちゅうけい電話でんわ系けい 2020年ねん4月がつ7日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
ワイヤレスゲート SIM ワイヤレスゲート レンジャーシステムズ 2014年ねん9月がつ1日にち ISP系けい
Wonderlink LTE Fシリーズ パナソニック マーケティング ジャパン 富士通ふじつう 2014年ねん11月19日にち 独立どくりつ系けい 2024年ねん3月がつ26日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
レキオスモバイル レキオス レキオス 2015年ねん10月がつ1日にち ISP系けい
LIBMO TOKAIコミュニケーションズ TOKAIコミュニケーションズ 2017年ねん2月がつ23日にち ISP系けい
LinksMate LogicLinks LogicLinks 2017年ねん7月がつ1日にち 独立どくりつ系けい Cygamesの子会社こがいしゃ
GMOとくとくBB SIM GMOインターネットグループ 2016年ねん3月がつ31日にち ISP系けい

au系けい[編集へんしゅう]

名称めいしょう MVNO MVNE サービス開始かいし 系統けいとう 備考びこう
J:COM MOBILE JCOM JCOM 2015年ねん10月がつ29日にち CATV系けい KDDIの子会社こがいしゃ
BIGLOBEモバイル タイプA ビッグローブ ビッグローブ 2017年ねん10月がつ10日とおか ISP系けい KDDIの完全かんぜん子会社こがいしゃ
FUJI Wifi レグルス
→LINK
→HUMAN LIFE		 2020年ねん7月がつ1日にち 独立どくりつ系けい 2022年ねん1月がつ17日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
mineo Aプラン オプテージ オプテージ 2014年ねん6月がつ3日にち 電力でんりょく系けい
ピカラモバイル Aプラン STNet 2016年ねん2月がつ15日にち 電力でんりょく系けい
QTmobile Aタイプ QTnet 2015年ねん8月がつ3日にち 電力でんりょく系けい
NUROモバイル ソニーネットワークコミュニケーションズ ミーク 2019年ねん5月がつ9日にち ISP系けい
ロケットモバイル プランA IoTコンサルティング 2019年ねん9月がつ17日にち 独立どくりつ系けい
LINEモバイル LINEモバイル
→ソフトバンク		 2019年ねん4月がつ22日にち 独立どくりつ系けい 2021年ねん3月がつ31日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
IIJmio タイプA インターネットイニシアティブ インターネットイニシアティブ 2016年ねん10月がつ1日にち ISP系けい
BIC SIM タイプA ラネット 2016年ねん10月がつ1日にち 流通りゅうつう系けい
Tikimo SIM タイプA エヌディエス 2017年ねん6月がつ15日にち ISP系けい
エキサイトモバイル エキサイト 2020年ねん11月4日にち ISP系けい
919モバイル タイプA イーエムアイ
→エクスゲート		 2017年ねん6月がつ1日にち ISP系けい
楽天らくてんモバイル 楽天らくてんモバイル 2018年ねん10月がつ1日にち 中継ちゅうけい電話でんわ系けい 2020年ねん4月がつ7日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう
イオンモバイル タイプ1 イオンリテール 2018年ねん3月がつ1日にち 流通りゅうつう系けい
ケーブルスマホ ケーブルテレビ各局かくきょく CATV系けい JCTAとIIJが提供ていきょうするプラットフォーム

ソフトバンク系けい[編集へんしゅう]

名称めいしょう MVNO MVNE サービス開始かいし 系統けいとう 備考びこう
Hitスマホ 飛騨高山ひだたかやまケーブルネットワーク SBパートナーズ 2016年ねん8月がつ22日にち CATV系けい
mineo Sプラン オプテージ オプテージ 2018年ねん9月がつ4日にち 電力でんりょく系けい
ピカラモバイル Sプラン STNet 2021年ねん12月1日にち 電力でんりょく系けい
QTmobile Sタイプ QTnet 2018年ねん2月がつ1日にち 電力でんりょく系けい
NUROモバイル ソニーネットワークコミュニケーションズ ミーク 2017年ねん12月19日にち ISP系けい
ロケットモバイル プランS IoTコンサルティング 2018年ねん7月がつ18日にち 独立どくりつ系けい
アイサポモバイル Sプラン ギア 2018年ねん3月がつ12日にち 独立どくりつ系けい
b-mobile S 日本にっぽん通信つうしん 日本にっぽん通信つうしん 2017年ねん3月がつ22日にち 独立どくりつ系けい
HISモバイル H.I.S.Mobile 2018年ねん2月がつ15日にち 独立どくりつ系けい
U-mobile S U-NEXT 2017年ねん3月がつ22日にち ISP系けい 2020年ねん2月がつ6日にち新規しんき受付うけつけ終了しゅうりょう

サービス終了しゅうりょうまたは、事業じぎょう撤退てったい[編集へんしゅう]

サービス終了しゅうりょうMVNO
名称めいしょう MVNO MVNE MNO サービス 系統けいとう 備考びこう
開始かいし 新規しんき加入かにゅう停止ていし 廃止はいし
J:COM MOBILE ジュピターテレコム ウィルコム 2006年ねん3月がつ1日にち 2010年ねん7月がつ1日にち 2013年ねん3月がつ31日にち CATV系けい 事実じじつ上じょう、ウィルコム定額ていがくプランの再販さいはん
.Phoneユビキタス NTTコミュニケーションズ ウィルコム 2007年ねん10月がつ25日にち 2018年ねん3月がつ8日にち 2020年ねん3月がつ31日にち[8] ISP系けい NTTコミュニケーションズや無料むりょう通話つうわ先さきプロバイダを通話つうわ相手あいてとした音声おんせい通話つうわ定額ていがく制せい
楽天らくてんモバイル for Business フュージョン・コミュニケーションズ ウィルコム 2009年ねん4月がつ15日にち 2018年ねん3月がつ9日にち 2021年ねん1月がつ31日にち[9] ISP系けい 自社じしゃIP電話でんわ回線かいせんと併用へいようする形かたちでのFMCサービス
bitWarp ソニーコミュニケーションネットワーク   ウィルコム 2003年ねん5月がつ28日にち 2009年ねん7月がつ31日にち 2013年ねん2月がつ28日にち[10] ISP系けい
イー・モバイル 2008年ねん2月がつ28日にち 2012年ねん11月12日にち 2017年ねん11月30日にち[11]
BIGLOBE高速こうそくモバイル NECビッグローブ イー・モバイル 2007年ねん12月13日にち 2013年ねん6月がつ30日にち 2018年ねん1月がつ31日にち[12] ISP系けい
DTI高速こうそくモバイル ドリーム・トレイン・インターネット イー・モバイル 2008年ねん8月がつ1日にち 2012年ねん5月がつ31日にち 2018年ねん1月がつ31日にち[13] ISP系けい
OCN高速こうそくモバイルEM NTTコミュニケーションズ イー・モバイル 2008年ねん8月がつ18日にち 2013年ねん2月がつ28日にち 2018年ねん1月がつ31日にち[14] ISP系けい
IIJmio高速こうそくモバイル/EM インターネットイニシアティブ イー・モバイル 2008年ねん12月1日にち 2015年ねん8月がつ28日にち 2016年ねん5月がつ31日にち[15] ISP系けい
WILLCOM CORE 3G ウィルコム 日本にっぽん通信つうしん NTTドコモ 2009年ねん3月がつ9日にち 2010年ねん9月がつ30日にち 2017年ねん11月30日にち[16] キャリア系けい 日本にっぽん通信つうしんの協力きょうりょくを得えてサービスを開始かいししたが、IIJに移管いかん
ソフトバンクモバイル 2010年ねん10月がつ1日にち 2015年ねん9月がつ30日にち 2021年ねん1月がつ31日にち[17] PHSとの組くみ合あわせを音声おんせいでも提供ていきょう開始かいし
EMOBILE 4G-S イー・アクセス ソフトバンクモバイル
Wireless City Planning		 2013年ねん8月がつ20日はつか 2014年ねん7月がつ31日にち キャリア系けい 自社じしゃ回線かいせんを一切いっさい利用りようしない
ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク ウォルト・ディズニー・ジャパン ソフトバンクモバイル 2008年ねん3月がつ1日にち 2015年ねん9月がつ30日にち 2017年ねん11月30日にち[18] 独立どくりつ系けい プランはソフトバンクのものと同様どうよう
ECナビケータイ ECナビ インフォニックス KDDI 2009年ねん8月がつ3日にち 2012年ねん7月がつ27日にち 2013年ねん2月がつ28日にち[19] 独立どくりつ系けい 初期しょき投資とうしでの資金しきん不足ふそくにより基盤きばんごとKDDIに移管いかん
Tigersケータイ 阪神はんしんタイガース 2010年ねん5月がつ24日にち 独立どくりつ系けい
GIANTSケータイ 読売よみうりジャイアンツ 2010年ねん6月がつ30日にち 独立どくりつ系けい
JALマイルフォン 日本航空にほんこうくうインターナショナル 2010年ねん6月がつ1日にち 2013年ねん6月がつ30日にち 独立どくりつ系けい
VERTU ノキア NTTドコモ 2009年ねん9月がつ1日にち 2011年ねん7月がつ31日にち 2011年ねん8月がつ31日にち[20] 独立どくりつ系けい 国際こくさいローミングサービスWORLD WING対応たいおう
銀座ぎんざに旗艦きかん店てんをオープン。金きむ、プラチナ、宝石ほうせき、螺鈿らでんをちりばめた職人しょくにん手作てづくりの端はし末まつ、電話でんわやメールでホテルやレストラン、航空こうくう券けんの予約よやくなどを行おこなえる"VERTU Club"コンシェルジュも展開てんかい
ベネッセモバイルFREO ベネッセコーポレーション ソフトバンクテレコム ソフトバンクモバイル 2010年ねん2月がつ9日にち 2010年ねん5月がつ15日にち 2011年ねん2月がつ28日にち[21] 独立どくりつ系けい 進すすむ研けんゼミ会員かいいんを対象たいしょう
R-sky アールストリーム 日本にっぽん通信つうしん NTTドコモ 2011年ねん1月がつ20日はつか 2012年ねん10月がつ10日とおか 独立どくりつ系けい
So-netモバイル3G ソネットエンタテインメント ソネットエンタテインメント NTTドコモ 2011年ねん10月がつ3日にち 2015年ねん4月がつ15日にち 2017年ねん7月がつ31日にち[22] ISP系けい
BIGLOBE 3G NECビッグローブ NECビッグローブ NTTドコモ 2012年ねん2月がつ1日にち 2013年ねん1月がつ31日にち 2019年ねん6月がつ30日にち[23] ISP系けい
楽天らくてんブロードバンド LTE フュージョン・コミュニケーションズ 日本にっぽん通信つうしん NTTドコモ 2012年ねん10月がつ4日にち 2015年ねん10月がつ30日にち 2021年ねん1月がつ31日にち[24] ISP系けい
ぷららモバイルLTE NTTぷらら NTTコミュニケーションズ NTTドコモ 2013年ねん11月1日にち 2017年ねん5月がつ2日にち 2017年ねん11月30日にち[25] ISP系けい NTTコミュニケーションズの関連かんれん会社かいしゃ
SANNET LTE フュージョン・コミュニケーションズ NTTPCコミュニケーションズ NTTドコモ 2014年ねん3月がつ3日にち 2015年ねん10月がつ30日にち 2020年ねん3月がつ31日にち[26] ISP系けい
ポインティSIM アクセリア NTTPCコミュニケーションズ NTTドコモ 2014年ねん4月がつ22日にち 2018年ねん7月がつ31日にち[27] 独立どくりつ系けい
スマOFF MXモバイリング 丸紅まるべに無線むせん通信つうしん NTTドコモ 2015年ねん1月がつ28日にち 2017年ねん12月27日にち 2018年ねん5月がつ31日にち[28] 独立どくりつ系けい ブックオフと提携ていけいして提供ていきょうするサービス
シナプスモバイル グッドコミュニケーションズ NTTPCコミュニケーションズ NTTドコモ 2015年ねん5月がつ1日にち 2018年ねん11月30日にち[29] ISP系けい
G-Phone geanee mobile ビッグローブ NTTドコモ 2015年ねん5月がつ16日にち 2018年ねん12月31日にち 独立どくりつ系けい
ファンダム支援しえんSIM アイストリーム NTTドコモ 2015年ねん7月がつ14日にち 2018年ねん3月がつ31日にち[30] 独立どくりつ系けい
イモトのケータイ エクスコムグローバル インターネットイニシアティブ NTTドコモ 2015年ねん10月がつ19日にち 2016年ねん6月がつ12日にち 独立どくりつ系けい
0 SIM ソネット ソネット NTTドコモ 2015年ねん12月25日にち 2020年ねん2月がつ17日にち 2020年ねん8月がつ31日にち[31] ISP系けい
トドックスマホ コネクシオ NTTドコモ 2016年ねん5月がつ1日にち 2018年ねん1月がつ31日にち 独立どくりつ系けい コープさっぽろと提携ていけいして提供ていきょうするサービス
＠Sモバイル 静岡しずおか新聞しんぶんSBS NTTコミュニケーションズ NTTドコモ 2017年ねん2月がつ1日にち 2023年ねん9月がつ13日にち 2024年ねん3月がつ30日にち[32] メディア系けい
ピクセラモバイル ピクセラ 楽天らくてんコミュニケーションズ NTTドコモ 2017年ねん3月がつ22日にち 2023年ねん5月がつ1日にち 2023年ねん7月がつ31日にち[33] 独立どくりつ系けい
CBCスマホ 中部日本放送ちゅうぶにっぽんほうそう NTTコミュニケーションズ NTTドコモ 2018年ねん11月1日にち 2022年ねん9月がつ30日にち 2023年ねん3月がつ31日にち[34] メディア系けい
donedone ビッグローブ ビッグローブ KDDI 2021年ねん7月がつ1日にち 2023年ねん8月がつ31日にち[35] ISP系けい

なお、MVNOとは称しょうしていなかったが、現在げんざいで言いうMVNOに近ちかいものとして、次つぎのサービスがあった。

  • YOZAN時代じだい末期まっきのアステル東京あすてるとうきょうが2004年ねん9月がつより「全国ぜんこくコールサービス」としてDDIポケット（当時とうじ）網もうに接続せつぞくするサービスを開始かいししたが、その実態じったいはアステル電話機でんわきにDDIポケットの番号ばんごうを書かき込こむというものであった（旧きゅう番号ばんごうへの着信ちゃくしんは1ヶ月かげつ間あいだ無料むりょうで新しん番号ばんごうに転送てんそうされた）。これにより自社じしゃ網もうは一切いっさい使つかえず、通話つうわ以外いがいの機能きのうは使つかえなかった。対象たいしょう者しゃは同年どうねん8月がつ末まつ時点じてんでの契約けいやく者しゃに限かぎられ、2005年ねん2月がつ18日にちまでに受付うけつけ終了しゅうりょう、同年どうねん11月がつ30日にちにアステル東京あすてるとうきょう自体じたいがサービス終了しゅうりょうした。同どうサービス利用りよう者しゃのウィルコムへの移行いこうは番号ばんごう変更へんこうなしでできた。

契約けいやく数すう[編集へんしゅう]

総務そうむ省しょうの統計とうけいによる、MVNOの契約けいやく数すうは以下いかの通とおり[7][36]。

MVNO（MNOであるMVNOを除のぞく）サービスの契約けいやく数すうの推移すいい[注ちゅう 1]
時期じき サービスの契約けいやく数すう
（万まん件けん）		 移動いどう系けい通信つうしんの
契約けいやく数すうに占しめる
比率ひりつ（%）[注ちゅう 2]
携帯けいたい電話でんわ
PHS		 BWA
（+WiMAX
SoftBank 4G）		 合計ごうけい
2013年ねん9月がつ 488 127 615 4.2
2013年ねん12月 541 132 673 4.6
2014年ねん3月がつ 599 143 742 5.0
2014年ねん6月がつ 648 147 795 5.3
2014年ねん9月がつ 691 154 845 5.5
2014年ねん12月 740 158 898 5.8
2015年ねん3月がつ 791 166 958 6.1
2015年ねん6月がつ 845 160 1,005 6.4
2015年ねん9月がつ 910 161 1,072 6.8
2015年ねん12月 999 163 1,161 7.3
2016年ねん3月がつ 1,102 167 1,269 7.8
2016年ねん6月がつ 1,176 169 1,346 8.3
2016年ねん9月がつ 1,256 171 1,427 8.7
2016年ねん12月 1,314 171 1,485 9.0
2017年ねん3月がつ 1,409 177 1,586 9.4
2017年ねん6月がつ 1,454 182 1,636 9.7
2017年ねん9月がつ 1,501 186 1,687 10.0
2017年ねん12月 1,575 188 1,764 10.3
2018年ねん3月がつ 1,661 188 1,849 10.7
2018年ねん6月がつ 1,750 188 1,937 11.1
2018年ねん9月がつ 1,812 186 1,998 11.3
2018年ねん12月 1,883 186 2,069 11.6
2019年ねん3月がつ 1,968 190 2,157 12.0
2019年ねん6月がつ 2,041 194 2,235 12.3
2019年ねん9月がつ 2,106 196 2,302 12.6
2019年ねん12月 2,198 196 2,395 13.0
2020年ねん3月がつ 2,271 200 2,471 13.2
2020年ねん6月がつ 2,323 206 2,530 13.4
2020年ねん9月がつ 2,350 209 2,559 13.4
2020年ねん12月 2,376 209 2,585 13.4
2021年ねん3月がつ 2,406 204 2,610 13.4
2021年ねん6月がつ 2,400 197 2,597 13.2
2021年ねん9月がつ 2,431 188 2,619 13.2
2021年ねん12月 2,466 180 2,646 13.2
2022年ねん3月がつ 2,481 173 2,654 13.0
2022年ねん6月がつ 2,525 167 2,691 13.2
2022年ねん9月がつ 2,597 163 2,760 13.4
2022年ねん12月 2,714 161 2,875 13.8
2023年ねん3月がつ 2,854 162 3,016 14.3
2023年ねん6月がつ 2,930 161 3,091 14.5
2023年ねん9月がつ 3,034 159 3,193 14.8
2023年ねん12月 3,165 157 3,322 15.2
2024年ねん3月がつ 3,287 158 3,445 15.5

事業じぎょう者しゃ別べつシェア[編集へんしゅう]

総務そうむ省しょうが公表こうひょうした、2024年ねん3月がつ末まつ時点じてんでのMVNOの「SIMカード型がたの契約けいやく数すうにおける事業じぎょう者しゃ別べつシェア」では以下いかの通とおり[7]。

MMD研究所けんきゅうじょの『2024年ねん2月がつ MVNOのシェア・満足まんぞく度ど調査ちょうさ』による、「メイン利用りようのMVNO」では以下いかの通とおり[37]。

法ほう規制きせい[編集へんしゅう]

MVNO/MVNEの提供ていきょう役務えきむに関かんしても、音声おんせい通話つうわが可能かのうとなる通信つうしん端末たんまつやSIMカード等とうは、携帯けいたい電話でんわ不正ふせい利用りよう防止ぼうし法ほうの規制きせい対象たいしょうとなり、契約けいやく者しゃの本人ほんにん性せい確認かくにんの義務付ぎむづけや、不正ふせいな譲渡じょうとの禁止きんし等とうがなされている。その為ため、契約けいやくにおいて身分みぶん証明しょうめい書しょの提出ていしゅつが必要ひつようとなり、解約かいやくの際さいには違約いやく金きんが発生はっせいする。なお、デでータ通信たつうしん専用せんようとなる通信つうしん端末たんまつやSIMカード等とうは、同どう法ほうの規制きせい対象たいしょう外がいである。

一部いちぶのMVNO/MVNEでは、デでータ通信たつうしん専用せんようとなる通信つうしん端末たんまつやSIMカード等とうについて本人ほんにん確認かくにん書類しょるいの授受じゅじゅを省略しょうりゃくしているものがある（空港くうこう等とうで販売はんばいしている、訪日ほうにち観光かんこう客きゃく向むけのデでータ通信たつうしん専用せんようのSIMカード等とう）。

格安かくやすSIMとしてのMVNO[編集へんしゅう]

「日本にっぽんにおける携帯けいたい電話でんわ」も参照さんしょう

国内こくないでは2010年代ねんだい初頭しょとうにSIMカードの単体たんたい販売はんばいが始はじまった[38]。これはNTTドコモの3G回線かいせんを利用りようするものであり、ここにISP系けいの事業じぎょう者しゃのいくつかが参入さんにゅうすることで、現在げんざいでは格安かくやすSIMと呼よばれるサービスがスタートした[39][40][41]。しかし、この頃ころSIMフリーの端末たんまつはごく少数しょうすうであったこと、キャリアの端末たんまつに対たいするSIMロック解除かいじょが努力どりょく目標もくひょうでしかなく各かくキャリアで対応たいおうが分わかれたこと、キャリアとの契約けいやくについて「携帯けいたい電話でんわ・スマートフォンの購入こうにゅうと回線かいせん契約けいやくをセットで行おこない割引わりびきを受うける」方式ほうしきが主流しゅりゅうであったことなどから、一般いっぱんの消費しょうひ者しゃが自分じぶんの所持しょじする端末たんまつに購入こうにゅうしたSIMカードを挿入そうにゅうして運用うんようするような場面ばめんはほとんどなく、格安かくやすSIMが注目ちゅうもくされることもあまりなかった。

2010年代ねんだい中盤ちゅうばんに入はいるとこの状況じょうきょうが変化へんかする。端はし末まつ（スマートフォン）に関かんしては国内こくないで圧倒的あっとうてきなシェアを誇ほこるiPhoneを筆頭ひっとうにSIMフリーの端はし末まつが増加ぞうかしたことや[42]、SIMロック解除かいじょの義務ぎむ化かによってキャリアの端末たんまつをMVNOで利用りようする機会きかいが増ふえたことが[43]、サービス（SIMカード）に関かんしてはKDDI・ソフトバンクの回線かいせんを利用りようしたMVNOが開始かいししたことや[44][45]、MNOのサブブランドが登場とうじょうしたことが[46][47]、それぞれ要因よういんとなり格安かくやすSIMの注目ちゅうもく度どが高たかまった。家電かでん量販りょうはん店てんでスマートフォンとSIMカードのセット販売はんばいが行おこなわれるなど販売はんばい方法ほうほう・経路けいろにも変化へんかが表あらわれたことや[48]、VoLTEやDSDSなどの利便りべん性せいを高たかめる新しん技術ぎじゅつが登場とうじょうしたことも追おい風かぜとなる[49][50]。その結果けっか、利用りよう者しゃの増加ぞうかとともに多数たすうの事業じぎょう者しゃが参入さんにゅうしシェア争あらそいが勃発ぼっぱつ。それぞれ独自どくじのサービスで差別さべつ化かを図はかった[51]。

2010年代ねんだい終盤しゅうばんには、市場いちばでの激はげしい競争きょうそうの中なかでMNO・MVNO双方そうほうに業界ぎょうかい再編さいへんの動うごきが起おこる。MVNOにおいては、事業じぎょうを他社たしゃに売却ばいきゃくする事例じれいや[52][53]、MNOの傘下さんかに入はいる事例じれいが発生はっせい[54][55]。一方いっぽうで、MNOにおいては、大手おおてのMVNOであった楽天らくてんモバイルがMNOに参入さんにゅう[56]。三さん大だいキャリアによる寡占かせん状態じょうたいであった国内こくないの携帯けいたい電話でんわ市場いちばに一いち石せきを投とうじた。このような流ながれの中なかで、菅かん官房かんぼう長官ちょうかん（当時とうじ）の「4割わり値下ねさげ」発言はつげん[57]に端はしを発はっして、SIMロック解除かいじょ条件じょうけんの緩和かんわ、端末たんまつ代金だいきんと通信つうしん料金りょうきんを分わける分離ぶんりプランの義務ぎむ化か、今後こんごの展望てんぼうとなるアクション・プランの公表こうひょうなど、総務そうむ省しょうによる携帯けいたい電話でんわ市場いちばへの介入かいにゅうが続つづいた[58][59][60]。こうして三さん大だいキャリアへの値下ねさげ圧力あつりょくが強つよまった結果けっか、2020年ねんには三さん大だいキャリアがオンライン申もうし込こみ専用せんようなどこれまでとは異ことなる独自どくじの料金りょうきんプランを発表はっぴょう。サブブランドの新しん料金りょうきんプランと合あわせて、これらは格安かくやすSIMの大おおきな武器ぶきである「安やすさ」に切きり込こむものとなっている[61]。格安かくやすSIMまたは格安かくやすスマホへの乗のり換かえで後悔こうかいしていない人ひとの割合わりあいが80.7%という調査ちょうさ結果けっかも出でており、三さん大だいキャリアの通常つうじょうプランを契約けいやくする必要ひつよう性せいが薄うすくなっているという状況じょうきょうもある。[62]。

欧米おうべいにおけるMVNO[編集へんしゅう]

GSMA Intelligence（2015年ねん）の統計とうけいによると2014年ねんの全ぜん世界せかいのMVNOのうち最もっとも多おおいのがヨーロッパであり59%となっている[63]。ヨーロッパは域内いきないの移動いどうが自由じゆうであり、パスポートなしで容易よういに隣国りんごくを訪問ほうもんできる。そのため、知しらず知しらずのうちに海外かいがいローミングを使つかってしまい、気きがついたら多額たがくの請求せいきゅう書しょがやってくる「Bill Shock」がほかの地域ちいきより先行せんこうして話題わだいになった。このBill Shock問題もんだいを解決かいけつするため、多た国籍こくせき化かしたMVNO事業じぎょうが普及ふきゅうしていった。

イギリスやイタリアなどでは、郵便ゆうびん局きょくのMVNO参入さんにゅうが行おこなわれた一方いっぽう、アメリカでは、MVNOを保護ほごする法規ほうき制せいは存在そんざいしないため、ネットワークを安価あんかに調達ちょうたつすることが難むずかしく、価格かかく面めんでのMNOとの差別さべつ化かが困難こんなんになっている[64]。

ドイツ[編集へんしゅう]

欧州おうしゅう地域ちいきではMVNOの普及ふきゅう率りつが高たかいが、ドイツは主要しゅよう国こくの中なかでも特とくにMVNOの普及ふきゅう率りつが高たかい[63]。

2003年ねん12月がつ現在げんざい、ドイツの移動いどう通信つうしん市場いちば（契約けいやく件数けんすう）の約やく27%はMVNOであり、2004年ねん以降いこうもMVNOへの事業じぎょう参入さんにゅうが増加ぞうか[65]。2015年ねん9月がつ時点じてんではドイツの移動いどう体たい市場いちばの契約けいやく数すうの約やく半数はんすうをMVNO契約けいやくが占しめる[63]。

イギリス[編集へんしゅう]

イギリスでは2000年代ねんだいにMVNOによるサービスが活発かっぱつ化かし、ヴァージン・グループ傘下さんかのヴァージン・モバイルは2004年ねん3月がつ末まつに400万まん弱じゃくの加入かにゅう者しゃを獲得かくとくした[65]。

また、小売こうり業者ぎょうしゃのテスコや移動いどう体たい事業じぎょうを分離ぶんりしたBTなどMVNOへの新規しんき事業じぎょう者しゃの参入さんにゅうが相次あいついでいる[65]。

アメリカ[編集へんしゅう]

アメリカでは、全国ぜんこく展開てんかいを行おこなう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ特定とくていの市場いちばのみの地域ちいき事業じぎょう者しゃ、データサービス事業じぎょう者しゃ、衛星えいせい移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃなどとともに仮想かそう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ（MVNO）も移動いどう体たい通信つうしんサービスを提供ていきょうしている[66]。

南米なんべいにおけるMVNO[編集へんしゅう]

ブラジル[編集へんしゅう]

ブラジルでは電気でんき通信つうしん庁ちょう（Anatel）が2010年ねん11月に仮想かそう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ（MVNO）事業じぎょうを解禁かいきんした[67]。しかし市場いちば活性かっせい化かされなかったことから、2016年ねん3月がつに仮想かそう通信つうしん網もうによる個人向こじんむけ移動いどう体たい通信つうしんサービスの提供ていきょうに関かんする規則きそくを改正かいせいして市場いちば競争きょうそうを阻害そがいするMVNO事業じぎょう者しゃの認可にんか取とり消けしを可能かのうにした[67]。

ペルー[編集へんしゅう]

ペルーでは2013年ねん9月がつに移動いどう体たい通信つうしん市場いちばにおける競争きょうそう力りょく強化きょうか法ほうが制定せいていされ、仮想かそう移動いどう体たい通信つうしん事業じぎょう者しゃ（MVNO）が制度せいど化かされ、2015年ねん12月にから施行しこうされた[68]。

中国ちゅうごくにおけるMVNO[編集へんしゅう]

中国ちゅうごくでは工業こうぎょう・情報じょうほう化か部ぶ（MIIT）が2013年ねん5月がつに「移動いどう転売てんばいサービストライアル案あん（MVNOトライアル案あん）」を公表こうひょうした[69]。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ SIMカード型がただけでなく通信つうしんモジュール等とうも含ふくむ
  2. ^ MVNOサービスの契約けいやく数すう÷移動いどう系けい通信つうしんの契約けいやく数すう

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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