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Microsoft Windows 2000

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Windows 2000から転送てんそう
Windows 2000
Microsoft Windows ファミリー
開発かいはつしゃ
Microsoft
リリース情報じょうほう
RTMリリース 1999ねん12月15にち (1999-12-15)英語えいごばん[1]
1999ねん12月24にち (1999-12-24)日本語にほんごばん[2]
一般いっぱんリリース 2000ねん2がつ18にち (2000-02-18)ぜん世界せかい[1][3][4]
最新さいしん安定あんていばん 5.0.2195(SP4 Rollup 1 v2) - 2005ねん9がつ14にち (2005-09-14)[5]
ソースモデル MS-SSI
ライセンス Microsoft EULA
カーネルかた ハイブリッドカーネル
プラットフォーム IA-32
IA-64 (Limited Edition)
先行せんこうひん Microsoft Windows NT 4.0
後続こうぞくひん

Windows XP

Windows Server 2003
サポート状態じょうたい
サポート終了しゅうりょう
メインストリーム サポート終了しゅうりょう:2005ねん7がつ1にち米国べいこく日時にちじ6月30にち終了しゅうりょうみ)
延長えんちょうサポート終了しゅうりょう2010ねん7がつ14にち米国べいこく日時にちじ7がつ13にち終了しゅうりょうみ)[6]

Microsoft Windows 2000(マイクロソフト ウィンドウズ 2000)は、マイクロソフトによってWindows NT 4.0後継こうけいとして開発かいはつされたオペレーティングシステム[7][8]1999ねん12月15にちべい東部とうぶ時間じかん)に製造せいぞう工程こうていけリリース (RTM) が発表はっぴょうされ[1]2000ねん2がつ18にち日本にっぽん時間じかん)に一般いっぱんリリースが発売はつばいされた[3]

概要がいよう

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Windows 2000はWindows 9xけいくらべて安定あんていせい堅牢けんろうせいすぐれた NTカーネルもと開発かいはつされた。当初とうしょ正式せいしき名称めいしょうは「Windows NT 5.0[注釈ちゅうしゃく 1]」として発表はっぴょうされていたが、のち現在げんざいのものに変更へんこうされた[9]。Windows NTチームのデーブ・トンプソンによると、ジム・オールチン英語えいごばんコードネームきらっていたため、Windows 2000にはコードネームがなかった[10]。Windows 2000はおも業務ぎょうむようとして位置付いちづけられている。しかし、開発かいはつ当初とうしょからWindows NTけいとWindows 9xけい統合とうごう計画けいかくされていたためNT 4.0以前いぜんのWindows NTけい幾分いくぶんことなり、一般いっぱん個人こじんパワーユーザーへも十分じゅうぶん対応たいおうできるようにWindows 9xけいのユーザーインターフェイス(とくWindows 98 Second Edition顕著けんちょ)もまれている[注釈ちゅうしゃく 2]

当初とうしょ製品せいひんばんでは65000けん以上いじょう問題もんだいかかえていた[11]揶揄やゆされたが、4かいわたってリリースされたサービスパックすうのロールアップの適用てきようにより、安定あんていせい信頼しんらいせい使つか勝手がってなども登場とうじょう当初とうしょ比較ひかくして格段かくだん向上こうじょうした。登場とうじょう当初とうしょはWindows 9xけいたいして各種かくしゅデバイスドライバるいがかなりすくなく、とくにマルチメディア関連かんれん機器ききおおくに対応たいおうという弱点じゃくてんかかえていた。しかし次第しだいにWindows 2000専用せんよう、およびWindows XP互換ごかん共通きょうつう)のデバイスドライバが順次じゅんじ開発かいはつされた。

Windows NTけい移植いしょくせいたかめる設計せっけいおこなわれており、ぜんバージョンのWindows NT 4.0ではPowerPCDEC Alphaなどの複数ふくすうプラットフォームけて販売はんばいされていた。しかしIA-32以外いがいのプラットフォームが事実じじつじょう消滅しょうめつしてしまったため、Windows 2000ではβべーた3までは複数ふくすう存在そんざいしていたものの、結局けっきょくIA-32以外いがい発売はつばいめとなった。ただし後述こうじゅつの「Windows Advanced Server, Limited Edition」についてはIA-64(Itaniumシリーズ)ようのちにリリースされた。また、PC-9800シリーズ対応たいおうもWindows 2000を最後さいご終了しゅうりょうした。

Windows 2000はサーバーようとクライアントよう同一どういつ製品せいひんめいとして発売はつばいされた最後さいごのWindowsではあるが、後期こうきのサーバエディションである「Windows Datacenter Server Limited Edition」や「Windows Advanced Server, Limited Edition」からは「Windows 2000」の名称めいしょうはずれている。これ以降いこうのWindowsのリリースでも同様どうように、サーバーようとクライアントようべつのバージョンやべつ製品せいひんめいけて発売はつばいされている。

2022ねん1がつ更新こうしん規定きていにおいて、Windows 2000は企業きぎょう法人ほうじんけのボリュームライセンス契約けいやくしゃ限定げんていしたダウングレードけんとしてライセンスのみ[注釈ちゅうしゃく 3]提供ていきょう継続けいぞくされている[12][13]。そののサポートとしては、それまでに提供ていきょうされた修正しゅうせいモジュールがダウンロードできる「オンラインセルフヘルプサポート」[注釈ちゅうしゃく 4]があるほか、企業きぎょうとう契約けいやくしゃたいする有料ゆうりょうの「カスタマーサポート」にてあらたなOS環境かんきょう移行いこうするための手助てだすけをけることも可能かのうだったが実際じっさい延長えんちょうサポートが終了しゅうりょうみとなっていたため、当然とうぜんあらたな修正しゅうせいモジュールもすで開発かいはつみとなった。そのもいくつかの更新こうしんプログラムが提供ていきょうされている[注釈ちゅうしゃく 5]が、無論むろんすべてのhotfixが対応たいおうしているわけではなく、Windows 2000では延長えんちょうサポートちゅうでさえ開発かいはつ困難こんなんなパッチは対応たいおう見送みおくられるケースもすくなくなく[14]、また、充分じゅうぶん動作どうさ検証けんしょうおこなわれていない場合ばあいもある[注釈ちゅうしゃく 6]

Windows 2000はおも企業きぎょう中心ちゅうしんおおもちいられていたため、資金しきんなんとう理由りゆうからシステム更新こうしんおくれた企業きぎょう需要じゅようのこるケースがすくなくなかった[15]実際じっさい後続こうぞくOSであるWindows XPのサポートも終了しゅうりょうした2014ねん4がつ時点じてんですら、XPを利用りようして構築こうちくされたサーバは世界せかいで6000けん程度ていどなのにたいし、(サーバエディションの存在そんざいする)Windows 2000については50まんだいものサーバがなおも稼動かどうしているという[16]。さらに、けの"Windows 2000 Professional for Embedded Systems"は延長えんちょうサポートの終了しゅうりょうが2010ねん7がつ13にち日本にっぽん時間じかん7がつ14にち)までで、ライセンス搭載とうさい製品せいひん出荷しゅっか提供ていきょう可能かのう期間きかん終了しゅうりょう2015ねん3月31にち日本にっぽん時間じかん4がつ1にち)までサポートされるという事情じじょうもあった[17]。こうした問題もんだいけた一部いちぶのセキュリティソフトベンダでは独自どくじサポートを継続けいぞくするうごきもられ[注釈ちゅうしゃく 7]企業きぎょうけのセキュリティソフトでは2016ねん3がつ31にち日本にっぽん時間じかん4がつ1にち)までサポートされていたれい[注釈ちゅうしゃく 8]もある。ただし、そうしたセキュリティベンダでも基本きほんてきにはあたらしい環境かんきょうへの移行いこう推奨すいしょうしている。独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん情報処理じょうほうしょり推進すいしん機構きこう(IPA)も、根本こんぽんてき解決かいけつではないとしながらもシステム更新こうしんまでに時間じかんかる場合ばあいのつなぎとしてセキュリティツールの使用しよう指導しどうしている。またIPAはこうしたサポートの終了しゅうりょうしたきゅうOSのセキュリティじょう危険きけんせい指摘してきしており、なるべく、ネットワークに接続せつぞくしない単独たんどく専用せんようシステム(スタンドアローン)にしたうえでUSBメモリFDMOそとHDDひとし外部がいぶ補助ほじょ記憶きおく装置そうちでデータ交換こうかんしないことをびかけている[19]

出荷しゅっか本数ほんすう推移すいい
本数ほんすう 日付ひづけ
50まんほん米国べいこく 2000ねん3がつ7にち発表はっぴょう[20]
100まんほんぜん世界せかい 2000ねん3がつ14にち発表はっぴょう[21]
150まんほん 2000ねん4がつ20日はつか[22]

特徴とくちょう

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Windows 9x系統けいとうからの機能きのう

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  • USBプラグアンドプレイによる容易ようい周辺しゅうへん機器きき増設ぞうせつ
  • ACPIによる電源でんげん管理かんり機能きのう
  • Windows 98/98 Second Editionとグラフィカルユーザインタフェース操作性そうさせいわる改良かいりょうされており、利便りべんせいはかなり向上こうじょうしている)
  • DirectXOpenGLといったマルチメディアおよびゲーム環境かんきょうへの対応たいおうまたは強化きょうか
  • DVD-ROMひとしだい容量ようりょうディスクへの対応たいおう など

Windows 2000でのしん機能きのう

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Active Directory
Active Directoryは、Windows NT 4.0サーバー以前いぜん導入どうにゅう利用りようされていた「NTドメイン」にわるあらたな概念がいねんとして導入どうにゅうされた。
NTFS 3.0(NTFS5, NTFS2000)
Windows NTで採用さいようされているNTFSにさらなる改良かいりょうくわえたファイル システムかくユーザーアカウントごとに使用しようできるディスク容量ようりょう制限せいげんできる「ディスク クォータ」が装備そうびされた。また、ファイル システムそのものを暗号あんごうする機能きのう搭載とうさいされ、セキュリティ保護ほご関連かんれんする機能きのう強化きょうかされた。
Windows/Win32 Driver Model(WDM
それまで、デバイスドライバ通常つうじょうWindows 95Windows NTではことなるものが必要ひつようであった。しかし、この問題もんだい解決かいけつするためWin32 Driver Modelが導入どうにゅうされ、これにしたがって開発かいはつされたドライバはWindows 98/98SE/MeでもWindows 2000でもおなじものが使つかえるとうたわれた(Windows 95とWindows NT 4.0もしくはそれ以前いぜん対応たいおう)。
そのほかにも、AT互換ごかんPC-9800シリーズあいだでドライバの互換ごかんせいたかまるといういちめんもあった[注釈ちゅうしゃく 9]
しかし、結果けっかてき目論見もくろみ失敗しっぱいし、Windows Driver Modelへとスケールダウンすることになる。Windows Driver ModelとWin32 Driver Modelのちがいは、ドライバのバイナリ互換ごかん(Win32 Driver Model)であるか、ソース互換ごかん(Windows Driver Model)であるかのちがいである。
自動じどうインストーラへの対応たいおう
アプリケーションを自動じどう修復しゅうふくできるプログラムがある場合ばあいそなけのWindowsインストーラ サービスによって自動的じどうてき修復しゅうふくされる。また、Windows 98 / 98 Second Editionにもあったシステムまたはレジストリ自動じどう修復しゅうふく機能きのう強化きょうかされ、さいセットアップ操作そうさ極力きょくりょく排除はいじょしている。

そのほかにも

などの機能きのう追加ついかおよ強化きょうかはかられた。

エディション

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Windows 2000 Professional
クライアントけのエディションで、パワー ユーザーやビジネスで使用しようするデスクトップやラップトップのパソコンを対象たいしょうにしている。また、けの OS としてどうエディションをもとにしたWindows 2000 Professional for Embedded Systemsが出荷しゅっかされた。
Windows 2000 Server
ワークグループや小規模しょうきぼなコンピューティング環境かんきょうけのエディションで、IISやActive Directoryといったサーバー サービスがそろっている。NEC PC-9800シリーズけではこのエディションがさい上位じょういエディションとなっている。
Windows 2000 Advanced Server
基幹きかんシステムけのエディションで、Serverエディションにくらべよりクラスタリングのサポートなど高機能こうきのう機能きのうふくんでいる。NEC PC-9800シリーズけにはこのエディションは存在そんざいしない。2002ねん7がつにはItanium 2 プロセッサで動作どうさする64ビットばんのWindows Advanced Server Limited Edition が発表はっぴょうされ、プリインストールされて出荷しゅっかされた。[23]
Windows 2000 Datacenter Server
Advanced Serverエディションが対象たいしょうとなるよりも規模きぼおおきなシステムけのエディションで、プロセッサすうやメモリ容量ようりょうなどがおおきなハードウェアをサポートする。NEC PC-9800シリーズけにはこのエディションは存在そんざいしない。Datacenter Edition はパッケージとして販売はんばいはされていない。日本語にほんごばん提供ていきょうされていないが、2002ねん3がつにパフォーマンスやスケーラビリティがたかいWindows Datacenter Server Limited Edition が出荷しゅっかされた[24]

サービスパック

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サービスパックではないがそれにじゅんずるものとしてロールアップもふくすうかい登場とうじょうしているため、とき系列けいれつじょうこれも併記へいきする。サービスパックはOSバージョンにじゅんずるあつかいであり、それぞれにサポート期間きかん設定せっていされている。またWindowsコンポーネント追加ついかさいにもサービスパック適用てきようみのファイルからインストールされる。これにたいしロールアップはたん修正しゅうせいプログラムしゅうであり、からWindowsコンポーネントを追加ついかしたさいにはそのファイルにたいしてロールアップは適用てきようされていない[25]。またサポート期限きげん対象たいしょうサービスパックの期限きげん依存いぞんする。

Service Pack 1
2000ねん9がつ8にち公開こうかいされた[26]Outlook Expressをバージョン5.0から5.5にえた。2002ねん8がつ1にちにサポートが終了しゅうりょうした。
Service Pack 2
2001ねん6がつ1にち公開こうかいされた[27]自動的じどうてきに128ビット暗号あんごう機能きのうがインストールされる。また、かくれた機能きのうではあるが互換ごかんせいのないアプリケーションを仮想かそうてき実行じっこうする互換ごかんせい機能きのう導入どうにゅうされる(別途べっと使用しよう可能かのうにするための操作そうさ必要ひつようになる)。2004ねん6がつ30にちにサポートが終了しゅうりょうした。
Service Pack 2よう更新こうしんプログラム セキュリティロールアップパッケージ 1(SRP1)
2002ねん1がつ30にち公開こうかいされた[28]。SP2以降いこうから当時とうじまでのセキュリティ関連かんれんのアップデートをまとめたもの。SP3以降いこうにはふくまれている。
Service Pack 3
2002ねん8がつ9にち公開こうかいされた[29]はんトラスト訴訟そしょうもとづく実装じっそうとして、Windows XP Service Pack 1 で実装じっそうしたプログラムの追加ついか削除さくじょないウェブ ブラウザ電子でんしメール クライアントひとしの、特定とくていのアプリケーションをサードパーティーせいアプリケーションにえる「プログラムのアクセスと既定きてい設定せってい」を実装じっそうした。また、Microsoft Java VM削除さくじょや、別途べっとレジストリの操作そうさ必要ひつようだが(つまりインストール時点じてんでは対応たいおう137GB以上いじょうのハードディスク(48bit LBA)対応たいおうした。2005ねん6がつ30にちにサポートが終了しゅうりょうした。
Service Pack 4
2003ねん7がつ3にち公開こうかいされた[30]あらたにDVD-AudioのほかUSB 2.0IEEE 802.11規格きかく標準ひょうじゅんドライバで対応たいおうした。2010ねん7がつ13にちにサポートが終了しゅうりょうした。
Service Pack 4 よう更新こうしんプログラム ロールアップ 1(SP4 Rollup 1)
2005ねん6がつ28にち公開こうかいされた[31]。Service Pack 4公開こうかいからのやく2ねんぶん公開こうかいした修正しゅうせいプログラムをまとめたもので、追加ついかあたらしいファイル システム フィルタ マネージャが導入どうにゅうされた[32]。しかしリリースにいくつかの不具合ふぐあい報告ほうこくされたため、報告ほうこくされた不具合ふぐあい対処たいしょしたパッケージSP4 Rollup 1 v2が2005ねん9がつ14にち再度さいど公開こうかいされてえられた[33]
Service Pack 5(中止ちゅうし
2004ねん11月に開発かいはつ中止ちゅうしされ、Service Pack 4のロールアップ(SP4 Rollup 1 v2)をもってえることが決定けっていされた[34]

システム要件ようけん

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Windows 2000(IA-32はん)ハードウェア仕様しよう要求ようきゅう[1]
エディション
Professional Server Advanced Server Datacenter Server
プロセッサー 速度そくど 133 MHz以上いじょうPentium互換ごかんプロセッサー [2] Pentium III Xeon またはそれ以上いじょう
最大さいだい搭載とうさいすう 2 4 8 8
物理ぶつりメモリー 最小さいしょう 32 MB(64 MB以上いじょう推奨すいしょう[3] 128 MB(256 MB以上いじょう推奨すいしょう
最大さいだい 4 GB 4 GB 8 GB 16/32/64 GB [4]
ストレージ 850 MB以上いじょう容量ようりょうのある2 GBのもの 1 GB以上いじょう容量ようりょうのある2 GBのもの
画面がめん解像度かいぞうど 640 x 480
光学こうがくドライブ CD-ROMまたはDVD-ROMドライブ
その Microsoft Mouseまたは互換ごかんせいのあるポインティング デバイス
  • 1  PC-9800シリーズをふくむ。
  • 2  初期しょきバージョン、SP1、SP2での場合ばあい。SP3、およびSP4は最低さいてい200 MHz以上いじょう
  • 3  初期しょきバージョン、SP1、SP2での場合ばあい。SP3、およびSP4は最低さいてい64 MB以上いじょう(128 MB以上いじょう推奨すいしょう)。
  • 4  DataCenter は最大さいだいメモリが制限せいげんされたバージョンがあり、8 GB, 16 GB, 32 GB, 64 GBが存在そんざいする。

きゅうバージョンからのアップグレード / アンインストール

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Windows 2000 Professionalは本来ほんらいWindows NT 3.51 WorkstationとWindows NT 4.0 Workstationからのアップグレードを想定そうていしているが、Windows NTけいれつのOSと、Windows 9xけいれつのOSはWin32という共通きょうつうAPIそなえているためWindows 95Windows 98(Second Editionふくむ)、Windows Meからでもアップグレードは可能かのう。ただし、どのバージョンからアップグレードしても、きゅうバージョンにもどことアンインストール)はできない(Windows 2000には元々もともとアンインストール機能きのうそなわっていないため)。なお、Windows 2000 Professional 期間きかん限定げんていアップグレードパッケージ(Windows 95/98/98SEからのアップグレード)もあった。また、Windows MeはWindows 2000よりものちにリリースされているので本来ほんらいならアップグレード対象たいしょうになっていないはずだったが、Microsoftから2001ねん2がつ正式せいしきにWindows MeもWindows 2000のアップグレード対象たいしょうOSとしてみとめられた。ただし、アップグレードインストールはサポートされておらず、フォーマットしての新規しんきインストールのみがサポートされている。一応いちおう、Windows MeからWindows 2000にアップグレードインストールすること自体じたいはできるが、Windows Meからアップグレードすると、Windows Meにそなわっていた一部いちぶ機能きのう(システムの復元ふくげんなど)が利用りようできなくなる。また、通常つうじょうパッケージばんではWindows 3.1およびそれ以前いぜんのOSからはアップグレードできない。

Windows 2000 ServerとWindows 2000 Advanced Serverへは、Windows NT Server 3.51と4.0からのみアップグレード可能かのう。また、Windows 2000のことなるバージョンあいだでのアップグレードはサポートされていない(Windows 2000 ProfessionalからWindows 2000 Serverにアップグレードすることはできず、そのぎゃくもできない。ただし、新規しんきインストールは可能かのう)。

アカデミックパックでは「優待ゆうたいアップグレードばん」という形態けいたいられており、上記じょうきくわえWindows 3.1も正式せいしきなアップグレード対象たいしょうふくまれた。さらに他社たしゃOSもアップグレード対象たいしょうであり、パッケージのシールでは具体ぐたいれいとしてUNIXOS/2およびMacintoshげられている。すなわちコンピュータシステムごとえる「アップグレード」も想定そうていされている。無論むろんこれらはライセンスのはなしであり、インストールについては通常つうじょうばん同様どうように(Windows 95/98/98SE/NT以外いがいからの)アップグレードインストールはサポートされておらず新規しんきインストールしかできない。ちなみにこの「優待ゆうたいアップグレードばん」CDから新規しんきインストールを開始かいしすると、アップグレードばんであるにもかかわらず、きゅうバージョンのインストールメディアの挿入そうにゅう要求ようきゅうされない(通常つうじょうのアップグレードばんから新規しんきインストールを開始かいしすると、途中とちゅうでアップグレード対象たいしょう製品せいひんのCDの挿入そうにゅう要求ようきゅうされるはずである)。

ボリュームライセンスばんではクライアントOS(Windows 2000の場合ばあいはProfessional)について、最新さいしんOSへのアップグレードライセンス(に付随ふずいするWindows 2000へのダウングレードけん)として提供ていきょうされている。そのアップグレード対象たいしょう契約けいやく内容ないようによってことなり、場合ばあいによっては一部いちぶ他社たしゃOSがアップグレード対象たいしょうになることもある。やはりWindows 95/98/98SE/NT以外いがいからのアップグレードインストールはサポートされていない。

あたらしいバージョンへのアップグレード / アンインストール

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Windows 2000がアップグレードもとOSの場合ばあい、そのバージョンによってアップグレードさきことなるのが特徴とくちょうである。Windows 2000 Professionalからアップグレードする場合ばあいと、Windows 2000 ServerおよびWindows 2000 Advanced Serverからアップグレードする場合ばあいとでアップグレードさきわる(Windows 2000 ServerとWindows 2000 Advanced Serverは基本きほんてきにアップグレードさき共通きょうつうだが、Windows 2000 Advanced Serverからアップグレードする場合ばあいWindows Server 2003下位かいエディション(Standard)にはアップグレードできないので注意ちゅうい)。

Windows 2000 ProfessionalからはWindows XP ProfessionalWindows Vistaにのみアップグレードすることができる。ただし、Windows Vistaへは直接ちょくせつアップグレードすることができず、新規しんきインストールをおこな必要ひつようがある。Windows 2000からアップグレードによって(環境かんきょういで)Windows Vistaにしたい場合ばあいあいだにWindows XP Professionalをはさ必要ひつようがある。Windows XP Home Editionにはアップグレードできない(セットアップ開始かいし強制きょうせい終了しゅうりょうしてしまうので、CD-ROMから起動きどうしないと新規しんきインストールもおこなえない)。ゆえにWindows 2000 Professionalから直接ちょくせつアップグレードできるのは、Windows XP Professionalのみとなる。なお、日本語にほんごばんのみ、Windows 2000 Professionalのみからアップグレード可能かのうの、Windows XP Professional 期間きかん限定げんてい特別とくべつアップグレードばんもあった。

一方いっぽう、Windows 2000 ServerおよびWindows 2000 Advanced ServerからはWindows Server 2003かWindows Server 2008にのみアップグレード可能かのう。ただし、Windows 2000 ProfessionalからWindows Vistaにするのと同様どうよう、Windows 2000 ServerおよびWindows 2000 Advanced ServerからいきなりWindows Server 2008にすることはできない。あいだにWindows Server 2003をはさむか、新規しんきインストールをする必要ひつようがある。

また、りょうバージョンあいだ互換ごかんせいため、Windows 2000 ProfessionalからWindows Server 2003にアップグレードしたり、Windows 2000 ServerやWindows 2000 Advanded ServerからWindows XP Professionalにアップグレードすることはできない(いずれもの場合ばあいもそのバージョンからセットアップを起動きどうしての新規しんきインストールおよび、CD-ROMから起動きどうしての新規しんきインストールは可能かのう)。

Windows 2000がアップグレードもとOSの場合ばあい基本きほんてきにどのバージョンからどのバージョンにアップグレードしても、あたらしいバージョンをアンインストールしてWindows 2000にもどことはできない。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ なお後述こうじゅつのように後期こうきIA-64(Itanium)ばんサーバについては2000ベースでありながら内部ないぶバージョンが5.1であり、この影響えいきょうx64はんXPServer 2003は5.2を名乗なのっている。
  2. ^ 開発かいはつ段階だんかいにおいて、すでにNeptuneひとし一般いっぱんユーザーけOSが並行へいこう開発かいはつされていた。のちにNeptuneで予定よていされていた一部いちぶ機能きのうは9xけいWindows Me実現じつげんし、最終さいしゅうてきWhistler統合とうごうされることとなった。
  3. ^ インストールCDの提供ていきょうすで終了しゅうりょうしている。
  4. ^ マイクロソフトのサポート ライフサイクルにあるビジネス製品せいひんのオンラインセルフヘルプサポート期間きかんは「製品せいひん出荷しゅっかされてから最短さいたん10年間ねんかん」であり、「最短さいたん年数ねんすう」を経過けいかした製品せいひんでは完全かんぜんにはサポートされない場合ばあいすくなくない。
  5. ^ たとえば2011ねん9がつ2012ねん8がつ2013ねん2がつといったセキュリティリリースにはいくつかふくまれていることが確認かくにんできる。
  6. ^ たとえばKB2803751などは特定とくてい不具合ふぐあいければ導入どうにゅうしないことが推奨すいしょうされている。
  7. ^ たとえば2012ねんになって日本にっぽん市場いちば本格ほんかく参入さんにゅうしたALYacいたっては、当時とうじすでにWindows 2000が延長えんちょうサポート終了しゅうりょう2ねんぎていたにもかかわらず動作どうさ対象たいしょうふくめており、対象たいしょうがWindows 10まで拡大かくだいされてからもWindows 2000の対応たいおうつづいた[18]
  8. ^ 標的ひょうてきがた攻撃こうげき対策たいさくソフトウェア FFR yarai(エフエフアール ヤライ)”. 日立情報ひたちじょうほうシステムズ. 2015ねん3がつ14にち閲覧えつらん - ただし新規しんき販売はんばいは2013ねん3がつまつ終了しゅうりょう
  9. ^ たとえば玄人くろうと志向しこうふくあい機能きのうPCIカード「CHANPON3」は日本にっぽん国外こくがいのAT互換ごかんようパーツのOEM販売はんばいひんであるが、PC-9800シリーズでサウンド機能きのう使つか場合ばあいはWDMドライバを使つかうように指示しじされていた(インターフェースボード CHANPON3(2015ねん10がつ29にち時点じてんのアーカイブ))。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
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  2. ^ Microsoft(R) Windows(R) 2000日本語にほんごばん開発かいはつ完了かんりょうし、製品せいひん発売はつばいけ、製造せいぞう開始かいし - News Center”. マイクロソフト (1999ねん12月24にち). 2016ねん11月14にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2016ねん11がつ10日とおか閲覧えつらん
  3. ^ a b Windows 2000深夜しんや販売はんばいレポート:秋葉原あきはばらへん”. Impress Watch (2000ねん2がつ18にち). 2015ねん8がつ21にち閲覧えつらん
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外部がいぶリンク

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