「宇宙うちゅう天気てんき予報よほう」をめぐる各種かくしゅ用語ようごというか概念がいねんは、初はつ学者がくしゃには込こみ入いっていて、どれとどれがどういう関係かんけいなのか分わかりにくい。たぶん、地上ちじょうの天気てんき予報よほうも本当ほんとうはそうなのだろうが、子こどもの頃ころから慣なれ親したしんでいるので違和感いわかんがない。ふだん耳慣みみなれないというだけで、「宇宙うちゅう天気てんき予報よほう」は多おおくの人ひとにとって「SF的てき」に響ひびくだろう。

　前回ぜんかい、予報よほうの文言もんごんの中なかにあった、プロトン現象げんしょう、CME現象げんしょう、デリンジャー現象げんしょう、といった各種かくしゅ「現象げんしょう」を理解りかいしようとすると、太陽たいよう活動かつどうについての知識ちしきが必要ひつようだ。すると、自動的じどうてきに、黒点こくてん、コロナ、太陽たいよう風ふう、等々とうとう、新あらたなキーワードまで登場とうじょうする。

　長ちょう妻つまさんは、NASAの太陽たいよう観測かんそく衛星えいせい（SDO）が極端きょくたん紫外線しがいせんで撮影さつえいした太陽たいようの画像がぞうの前まえで、宇宙うちゅう天気てんきで重要じゅうような太陽たいようの活動かつどうを、かいつまんで説明せつめいしてくれた。

　まずは、太陽たいようの観測かんそくで、よく耳みみにする黒点こくてんについて。

「太陽たいようの活動かつどうでは、黒点こくてんはとても重要じゅうような指標しひょうなんです。まわりに比くらべて温度おんどが低ひくくて、可視かし光こうでは暗くらく見みえるから黒点こくてんと呼よんでいるんですが、極端きょくたん紫外線しがいせんでは逆ぎゃくに明あかるく見みえます。黒点こくてんの上層じょうそうの大気たいきが非常ひじょうに活発かっぱつに活動かつどうしているからです。ここがまさにフレアなどが起おきやすいところなんですね。黒点こくてんが多おおいと太陽たいようの活動かつどうが活発かっぱつだというのはフレアがたくさん起おきやすいということです」