北海道ほっかいどう特有とくゆうの生活せいかつ留意りゅうい点てん

【冬ふゆの生活せいかつ】
　北海道ほっかいどうは四季しき(春夏秋冬しゅんかしゅうとう)が明瞭めいりょうです。気温きおんは夏なつには３０℃を超こえ、冬ふゆには、場所ばしょによってマイナス２０℃やマイナス
３０℃になることもあります。

〈冬ふゆの道路どうろの歩あるき方かた〉
　ポイント
　　・柔やわらかいゴムでできた、靴くつ裏うらの溝みぞが深ふかい冬ふゆ靴くつを用意よういしましょう。
　　・歩あるくときはペンギンのように歩幅ほはばを小ちいさくしてチョコチョコと。
　　・温あたたかい手袋てぶくろをつけ、手てを外そとに出だしながらバランスをとって歩あるく。

　 　　冬ふゆの北海道ほっかいどうの道路どうろは、雪ゆきで覆おおわれたり、雪ゆきが固かたまって氷こおりになった状態じょうたいの道路どうろも多おおく、夏なつと同おなじ靴くつや歩あるき方かたをすると、
滑すべって転ころんでしまい、骨折こっせつなどの大だい怪我けがを負おうこともあります。
　　靴くつ底そこが溝みぞのない平たいらなものは滑すべりやすいです。冬ふゆに適てきしているのは、深ふかい溝みぞがあり、柔やわらかいゴムで作つくられたものです。
　　また、特とくに氷こおりのようになった道路どうろで、夏なつと同おなじように、大股おおまたで、足あしを後うしろに蹴けるような歩あるくと転ころびやすくなります。
　夏なつよりも歩幅ほはばを短みじかく、垂直すいちょくに足あしをあげて、空中くうちゅうで前まえに出だして垂直すいちょくに降おろすようにすると良よいでしょう。ペンギンのような
歩あるき方かたです。
　　ポケットに手てを入いれながら歩あるくと、転ころんだときに体からだをかばうことが難むずかしくなり、怪我けがをしやすくなります。手てには
温あたたかい手袋てぶくろをつけ（北海道ほっかいどう弁べんでは「手袋てぶくろをはく」とも言いいます）、手てを外そとに出だしながら歩あるくのがよいでしょう。

〈冬ふゆの水道すいどう管かん〉
　ポイント
　　・水みず抜ぬき栓せんの使つかい方かたを学習がくしゅうし、水道すいどう管かんが凍こおらないようにしましょう。

　　冬ふゆには、水道すいどう管かんが凍こおり、修理しゅうりしなければならないこともあります。悪わるい場合ばあいは水道すいどう管かんが破裂はれつし、水みずが噴出ふんしゅつ、家いえの中なかが
　水浸みずびたしになり、大切たいせつなモノが使つかえなくなることもあります。
　次つぎの時ときには特とくに注意ちゅういが必要ひつようです。
　・外そと気温きおんが－４℃以下いかになったとき
　 ・長時間ちょうじかん水道すいどうを使つかわないとき
　 ・１日にち中ちゅう、外そと気温きおんが氷点下ひょうてんかの「真冬まふゆ日び」が続つづくとき
　凍結とうけつ防止ぼうしには、「水みず抜ぬき栓せん」による水道すいどう管かんの「水みず抜ぬき」（「水落みずおちとし」とも言いいます）が効果こうか的てきです。それぞれのご家庭かてい
の水道すいどう管かんに水みず抜ぬき栓せんがありますので、入居にゅうきょ時じなどに使用しよう方法ほうほうを確認かくにんすると良よいでしょう。
もしも、水道すいどうが凍結とうけつしてしまった場合ばあいは、お住すまいの市役所しやくしょや町村ちょうそん役場やくばの水道すいどう担当たんとうセクションへ相談そうだんするほか、水道すいどう工事こうじ
事業じぎょう者しゃに修理しゅうりを依頼いらいするのが良よいでしょう。

【動どう　物もの】
　北海道ほっかいどうは自然しぜんが豊ゆたかで、タンチョウなどの野鳥やちょう、エゾシカ、キタキツネ、クマ など、様々さまざまな野生やせい生物せいぶつがいます。野生やせい生物せいぶつ
はかわいく、普段ふだんはあまりみることが できないので、「写真しゃしんを撮とりたい」、「餌えさをあげてみたい」と思おもう人ひとも多おおいでしょう。
しかし、野生やせい生物せいぶつと上手じょうずに共存きょうぞんしていくためには、むやみに餌えさをあげるなどを 避さけなければなりません。

〈野生やせい動物どうぶつとの接せっし方かた〉
　ポイント
　　・野生やせい動物どうぶつには、餌えさをみだりに与あたえないように、また、直接ちょくせつ触さわろうとしないようにしましょう。
　　・特とくに春はるや秋あきは、クマに気きをつけてください。

　■野生やせい動物どうぶつへの餌えさやり
　　タンチョウのように人ひとが餌えさを与あたえることで冬ふゆを乗のり越こえているものもいますが、それは、絶滅ぜつめつを防ふせぐためやむを得えない
　行為こういです。道内どうないの観光かんこう地ちでは、かわいいからとエサを与あたえた結果けっか、キツネたちは道路どうろに出でてくるようになり、交通こうつう事故じこに
　あうキツネがいます。
　　また、ハクチョウにエサとして塩分えんぶんや糖分とうぶんの多おおいスナック菓子すなっくがしなど本来ほんらいの食しょく性せいと違ちがうものを与あたえることは、ハクチョウ
　のためにはよくありません。

　■野生やせい動物どうぶつが持もっている病気びょうき
　　北海道ほっかいどうには主おもにキツネが媒介ばいかいする「エキノコックス」という寄生虫きせいちゅうによって引ひき起おこされる病気びょうきがあります。これは、
　排泄はいせつ物ぶつの中なかの虫むし卵たまごが沢さわ水みずや山菜さんさいなどを汚染おせんし、人ひとがそれを口くちにすることによって感染かんせんするもので、数すう年ねんから十じゅう数すう年間ねんかん潜伏せんぷく
　した後のちに肝臓かんぞうの機能きのう障害しょうがいを起おこします。この病気びょうきは人ひとから人ひとにうつることはありませんが、予防よぼうのためには、外出がいしゅつ後手ごてを
　洗あらうこと、キツネに触さわらないこと、沢さわ水みずは生なまで飲のまないこと、山菜さんさいはよく洗あらい火ひを通とおしてから食たべることなどを心こころがけ
　ましょう。
　　また、死しんでいたり、衰弱すいじゃくしている野鳥やちょうを見みつけた場合ばあいは、素手すでで触さわらないようにしましょう。高こう病原びょうげん性せい鳥とりインフル
　エンザウィルスが確認かくにんされた事例じれいもあります。

　■クマ
　　北海道ほっかいどうの多おおくの地域ちいきはヒグマの生息せいそく地ちです。冬眠とうみんから目覚めざめる春はるや、冬ふゆを迎むかえる前まえの秋あきは、食たべ物ものを求もとめて活発かっぱつになると
　言いわれています。残飯ざんぱん、生なまゴミなどはクマにとって美味おいしいごちそうで、残飯ざんぱんなどの味あじを覚おぼえると、ゴミ捨ごみすて場ばに繰くり返かえし
　現あらわれたり、人ひとそのものに近ちかづくようになります。ゴミを野外やがいに放置ほうちしたりすることのないようにしましょう。
　　また、クマは、基本きほん的てきには慎重しんちょうな性格せいかくと言いわれ、人ひとの存在そんざいがわかれば逃にげていくことが多おおいとも言いわれています。単独たんどくで
　山やまに入はいることを避さけたり、音おとを立たてて人ひとが来きていることをクマがわかるようにしましょう。