尚久なおひさ

尚久なおひさ（1560年ねん11月15日にち—1620年ねん4月がつ17日にち），和名わみょう金武かなたけ王子おうじ朝ちょう公こう，琉球りゅうきゅう國こく王族おうぞく、金武かなたけ御殿ごてん元祖がんそ。他た是ぜ尚なお元もと王おう第だい三さん子し，母はは為ため前ぜん東之ひがしの按司梅うめ嶺みね。琉球りゅうきゅう國こく尚なお豐ゆたか王おう是ぜ他た的てき第だい四よん子し。

1589年ねん，兄あに尚なお永なが王おう病やまい逝無子こ，群臣ぐんしん欲よく擁立ようりつ尚なお久嗣ひさつぐ位い。尚久なおひさ堅けん決けつ推辭，於是由ゆかり尚なお永なが王おう的てき女婿じょせい尚なお寧やすし繼つぎ位い。1612年ねん，尚なお寧やすし王おう賜たまもの之の以御ご轎。1616年ねん，嗣子しし尚なお豐ゆたか作為さくい人質ひとじち前ぜん往薩摩さつま藩はん。為ため了りょう讓ゆずる兒じ子こ能のう夠平安へいあん返かえし回かい故國ここく，尚久なおひさ向むかい觀世音菩薩かんぜおんぼさつ祈いのり禱，許もと願ねがい將はた為ため觀世音菩薩かんぜおんぼさつ立たて廟びょう祭祀さいし。令れい他た驚喜きょうき的てき是ぜ，原はら定じょう為ため質しつ期限きげん十じゅう年ねん的てき尚なお豐ゆたか，同年どうねん冬ふゆ就被釋しゃく還かえ。於是尚久なおひさ在ざい次つぎ年ねん建立こんりゅう了りょう首くび里さと觀音堂かんのんどう，其地址し在ざい現在げんざい的てき那な霸市首里山川しゅりやまがわ町まち。

1699年ねん（康かん熙38年ねん），尚なお貞さだ王おう追つい尊みこと他た為ため王おう。尚なお稷きび、尚久なおひさ、尚なお懿三さん人にん的てき神主かんぬし被ひ尊稱そんしょう為ため「花王かおう」，供奉ぐぶ於圓覺寺えんかくじ。1719年ねん（康かん熙58年ねん），經けい久米くめ村むら的てき奏請そうせい，三人被剝奪王爵、降くだ稱しょう「公おおやけ」，尚なお稷きび公こう、尚久なおひさ公おおやけ神主かんぬし遷往天王寺てんのうじ供奉ぐぶ，尚なお懿公神主かんぬし遷往天界てんかい寺てら供奉ぐぶ。

尚なお久ひさ的てき墳墓ふんぼ在ざい玉たま陵りょう。

家族かぞく

• 父ちち：尚なお元もと（第だい二に尚しょう氏し王朝おうちょう5代だい王おう）
• 義母ぎぼ（妃ひ）：真ま和志かずし聞得大君おおきみ加か那な志こころざし（童わらわ名めい不ふ詳しょう，號ごう梅うめ岳だけ。祖父そふ是ぜ廣德寺こうとくじ的てき浦添うらぞえ親方おやかた）
  • 兄あに（次子じし）：尚なお永ひさし（第だい二に尚しょう氏し王朝おうちょう6代だい王おう）
  • 姐あね（長女ちょうじょ）：首くび里さと大君おおきみ按司加か那な志こころざし（童わらわ名めい不ふ詳しょう，嫁よめ尚なお懿（與那城よなぐすく王子おうじ朝あさ賢けん））

• 義母ぎぼ（夫人ふじん）：久米くめ具志川ぐしかわ大だい按司志良しろう禮れい（童わらわ名めい真鍋まなべ樽だる金きん，號ごう雪嶺せつれい。父ちち為ため西原いりばる間あいだ切きり幸地こうじ村むら的てき翁長おなが大屋おおや子こ）
  • 兄あに（長子ちょうし）：尚なお康かん伯はく（久米くめ具志川ぐしかわ王子おうじ朝ちょう通どおり，護まもる得とく久ひさ御殿ごてん元祖がんそ）

• 母はは（夫人ふじん）：前ぜん東之ひがしの按司（童わらわ名めい真鍋まなべ樽だる金きん，號ごう梅うめ嶺みね。父ちち毛もう龍りゅう喧やかまし（新城しんじょう親方おやかた安やす基もと））
• 義母ぎぼ（夫人ふじん）：真ま南風みなみかぜ按司（童わらわ名めい真しん津つ比ひ樽だる金きん，號ごう南みなみ霜しも。父ちち毛もう實みのる（豐見城とみぐすく親方おやかた盛もり庸いさお））

• 妃ひ：金武かなたけ大だい按司志良しろう禮れい（童わらわ名めい思おもえ戶と金きん，號ごう一いち鏡きょう。父ちち寵ちょう良りょう璧（上間うえま親方おやかた長胤ながたね））
  • 長子ちょうし：尚なお憲けん（勝連かつれん王子おうじ朝ちょう利り，早はや殤）
  • 長女ちょうじょ：島尻しまじり佐たすく司し笠かさ按司加か那な志こころざし（童わらわ名めい真鍋まなべ樽だる金きん，嫁よめ向こう萬まん祀まつ（東風平こちひら按司朝あさ易えき））
  • 次女じじょ：宇志うし掛かけ按司加か那な志こころざし（童わらわ名めい思おもえ武たけ太ふとし金きん，嫁よめ向むかい氏し讀谷よみたん山さん按司朝あさ宜よろし）
  • 次子じし：尚なお寬ひろし（真世まよ仁じん樽だる王子おうじ朝ちょう致，早はや殤）
  • 三子みつご：尚なお定じょう（具志川ぐしかわ王子おうじ朝あさ理り，早はや殤）
  • 四よん子し：尚なお豐ゆたか（第だい二尚氏王統8代だい國王こくおう）
  • 三さん女じょ：首くび里さと佐さ司し笠かさ按司加か那な志こころざし　（童わらわ名めい思おもえ戶と金きん，嫁よめ毛もう泰やすし運うん（豐見城とみぐすく親方おやかた盛もり良りょう））
  • 四よん女じょ：島尻しまじり佐たすく司し笠かさ按司加か那な志こころざし　（童わらわ名めい真ま錢ぜに金きん，嫁よめ向むかい邦くに鼎かなえ（豐見城とみぐすく按司朝あさ行ぎょう））
  • 五ご子し：尚なお盛もり（金武かなたけ王子おうじ朝あさ貞さだ。金武かなたけ御殿ごてん二に世せい，後任こうにん攝政せっしょう）
  • 六ろく子し：尚なお漚（金武かなたけ王子おうじ朝あさ敦あつし，早はや殤）

• 妻つま：真ま嘉よしみ戶と樽だる（父ちち為ため豐見城とみぐすく間あいだ切きり西原いりばる村むら的てき平良たいら掟おきて）
  • 七なな子し：尚なお亨とおる（具志川ぐしかわ王子おうじ朝あさ盈みつる，過か繼つぎ給きゅう尚なお康かん伯はく為ため嗣子しし。後任こうにん攝政せっしょう）
  • 八子やこ：金きむ是ただし寶たから（具志頭ぐしかみ親方おやかた朝房ともふさ。過か繼つぎ給きゅう金きむ應おう照あきら（具志頭ぐしかみ親方おやかた安之やすゆき）為ため嗣子しし。）

• 妻つま：內間阿おもね摩ま眾武志良しろう禮れい（童わらわ名めい真鍋まなべ樽だる。父ちち為ため美里みさと間あいだ切きり大里おおさと村むら的てき中村なかむら渠みぞ掟おきて親おや雲上うんじょう）
  • 五ご女じょ：花城はなしろ按司加か那な志こころざし（童わらわ名めい真しん宇志うし金きん，嫁よめ向むかい氏し浦添うらぞえ親方おやかた朝あさ守もり）
  • 九きゅう子し：向こう全ぜん矩のり（內間親方おやかた朝あさ目め。向むかい氏し山城やましろ家か元祖がんそ）