「中央アルプス」山麓にて
今日は「二十四節気」の「立夏」だ。旧暦「卯月」(「ウツギ/空木/卯木」 の花の咲く季節が語源とか…)の光と風を感じる時間が、ここにある。 「霧ヶ峰 富士見台」は、その名前のとおり「富士山」をはじめ、「八ヶ岳」「北アルプス」「南アルプス」「中央アルプス」を望むことの出来るスポットで、今回は芽吹く「カラマツ(落葉松)」を目にすることも出来た。一方、遠く離れた「富士山」は、霞に隠れて、その存在を微かに視認できるにとどまった。 ❖ 旧暦 1872(明治5)年採用の「太陽暦(新暦)」(現行の「グレゴリオ暦」)に対し、それ以前の「太陰太陽暦」(月の満ち欠けする周期「朔望月」で日を数え、太陽の運行による「周期太陽年(回帰年)」で季節を調節する暦法)をいう。月の満ち欠けを主な基準にし、1ヶ月を29日または30日として、1年を12ヶ月、約354日と定め、更に、地球の周期に合わせるため、ある月を二度繰り返す閏月を5年に約2回設けて、1年を13ヶ月としている。
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今年の「新暦」5月1日(日)は、「旧暦」4月1日(仏滅)にあたる。なお、旧暦4月の異名として「卯月(うづき)/卯花月(うのはなつき)」などが使われて来たという。
❖ 霧ヶ峰
「八ヶ岳中信高原国定公園」に指定されている火山で、主峰「車山」から噴出したという溶岩により広がった大規模な高原をいう。火山活動は「八ヶ岳連峰」とほぼ同時期の約140万年前からで、現在のような地形になったのは約30万年前と言われている。
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「亜高山帯針葉樹林」境界付近の存在で、例年5月下旬「コバイケイソウ(小梅蕙草)」、6月中旬「レンゲツツジ(蓮華躑躅)」、7月中旬「ニッコウキスゲ(日光黄菅)」(ゼンテイカ/禅庭花)、8月には「マツムシソウ(松虫草)」などが見ごろを迎える。
「霧ヶ峰 富士見台」から望む「八ヶ岳連峰」
❖ 八ヶ岳連峰 再掲(写真は更新) 「八ヶ岳中信高原国定公園」に指定されている「八ヶ岳」は、特定の一峰を指して呼ぶ名前ではなく、長野県から山梨県へと南北に連なる山々の総称で、北の「蓼科山」から南の「編笠山」まで南北約25kmにおよそ20の峰が連なっている。
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古くから「八」は、①「具体的な数を表す」場合と、②「具体的な数ではなく数の多いことを表わす」場合に用いられて来たというが、「八ヶ岳」という名前は、「具体的な八つの峰」を指すのではなく、「たくさんの峰」という意味で使われているという。
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「編笠山」(2,524メートル)「権現岳」(2,715 メートル)最高峰「赤岳」(2,899メートル)「阿弥陀岳」(2,805メートル)「横岳」(2,829メートル)「硫黄岳」(2,760メートル)などの「南八ヶ岳」は、深田久弥「日本百名山」に選ばれている。
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「夏沢峠」(2,429メートル)を境界として分けられる「北八ヶ岳」には、「天狗岳」(2,646メートル)「茶臼山」(2,384メートル)「横岳」(2,480メートル)や日本百名山に選ばれている「蓼科山」(2,530メートル)のほか国道299号の「麦草峠」(2,120メートル)などが連なっている。
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山麓の長野県側には「尖石遺跡」「井戸尻遺跡」など、山梨県側には「神取遺跡」「天神遺跡」など多くの縄文遺跡が存在している。
「霧ヶ峰 富士見台」から望む「北アルプス」
❖ 飛騨山脈(北アルプス) 再掲(写真は更新) 「北アルプス」は、新潟・長野・富山・岐阜の4県にまたがる「飛驒山脈(ひださんみゃく)」の通称で、「木曽山脈(中央アルプス)」「赤石山脈(南アルプス)」とともに総称して「日本アルプス」と呼ばれる。
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「木曽山脈」「赤石山脈」が断層運動で形成されているのに対し、「飛騨山脈」は火山活動と断層運動の複合的な要因によって形成された山脈で、より古くから造山運動が起こったために浸食が進んで急峻な山容になっているという。
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「富士山」(標高3776メートル)と南アルプスの「北岳(きただけ)」(標高3,193メートル)に次ぐ高山の「奥穂高岳(おくほたかだけ)」(標高3,190メートル)が最高峰で、山脈の主要部分は、中部山岳国立公園に指定されている。
「霧ヶ峰 富士見台」から望む「南アルプス」
❖ 赤石山脈(南アルプス) 再掲(写真は更新) 「長野県」「山梨県」「静岡県」に連なる山脈で、我が国第2位の高峰「北岳」(標高3,193メートル)や山脈名来由の「赤石岳」(標高3,121メートル)など9つの3,000メートル超峰があって、10の山が「日本百名山」に選定されている。
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「赤石山脈(南アルプス)」の山容は、険峻な「飛驒山脈(北アルプス)」に対し、なだらかな山が多いとされるが、比較的新しい隆起で浸食が進んでいないためだと考えられているという。現在も世界有数の年間4ミリメートルほどの隆起速度で隆起が続いているという。
❖ 木曽山脈(中央アルプス) 再掲(写真は更新)
長野県の木曽谷と伊那谷を眼下に南北に連なる山脈で、「飛驒山脈(北アルプス)」「赤石山脈(南アルプス)」とともに日本アルプスと呼ばれる。
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最高峰は「木曽駒ヶ岳」(標高2,956メートル)で、2020(令和2)年3月27日「中央アルプス国定公園」に指定されたが、「飛驒山脈(北アルプス)」は1934年(昭和9年)12月4日「中部山岳国立公園」に、「赤石山脈」は1964年(昭和39年)6月1日「南アルプス国立公園」に指定されている。