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ヒロノムス - Wikipedia

ヒロノムス (Hylonomus) は古生代こせいだい石炭せきたん後期こうきペンシルベニアやく3おく1,500まんねんまえカナダ生息せいそくしていた爬虫類はちゅうるいである。カシネリアウェストロティアーナ両生類りょうせいるいとのせつもあり)などとともに最初さいしょゆうひつじまくるいとされる。発見はっけんしゃはカナダの地質ちしつ学者がくしゃジョン・ウィリアム・ドーソン英語えいごばん学名がくめいは「もりネズミ」を意味いみし、たね小名しょうみょう lyelli(リュエリまたはライエリ)はチャールズ・ダーウィンともいえる、チャールズ・ライエルにちなむ[1][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]

ヒロノムス
ヒロノムス
ヒロノムス
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
: カプトリヌス Captorhinida
: プロトロティリス Protorothyridae
ぞく : ヒロノムスぞく Hylonomus
学名がくめい
Hylonomus
Dawson
たね
  • H. lyelli

形態けいたい

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体長たいちょうやく30センチメートル、頭骨とうこつちょうやく3センチメートル。外見がいけん現生げんなまトカゲによくていた。頭蓋骨ずがいこつたかさがあり、後部こうぶっていた。細長ほそながく、顎骨がっこつはしおよ口蓋こうがい翼状よくじょうこつにはちいさくするど多数たすうっていた。あいだしいこころ椎骨ついこつ構成こうせい要素ようそ)は退化たいかし、発達はったつしたたいなが[2]

先行せんこうする爬形るい爬虫類はちゅうるいてき両生類りょうせいるい)から更新こうしんされた箇所かしょ以下いかとおりである。

  • ゆみるいわれるグループにぞくし、がわ頭部とうぶあごすじ付着ふちゃくするためのあなたない。かれらからのちたんゆみるいそうゆみるいまれたが、その分化ぶんかはかなり早期そうきこったらしい。
  • 迷歯つなのような鼓膜こまくられていた耳切みみきりこんはなく、みみしょうばしらあぶみこつ)も振動しんどう内耳ないじ伝達でんたつするように特殊とくしゅしていない。どうも初期しょき爬虫類はちゅうるい陸上りくじょうてきした聴覚ちょうかく器官きかんはなく、進化しんか途中とちゅう両生類りょうせいるいとはべつあらたに獲得かくとくしたものらしい。
  • 翼状よくじょうこつ口腔こうくう後方こうほうむかってび、そこにあごじる筋肉きんにくであるつばさ突筋が付着ふちゃくしていた。これによって両生類りょうせいるいよりも強力きょうりょくあご獲得かくとくした。
  • 迷歯るいでは4つあった足首あしくびほねのうち3つが癒合ゆごうし、距骨になった。これによってより敏捷びんしょう強力きょうりょく四肢ししれた。

生息せいそくいき

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カナダ、ノヴァスコシアしゅうジョギンズの化石かせきがけぐん世界せかい遺産いさん)より化石かせき出土しゅつど。ヒロノムスの化石かせき当時とうじ植物しょくぶつ切株きりかぶ化石かせきなかからよく発見はっけんされる。樹皮じゅひ以外いがいくさって空洞くうどうになった切株きりかぶ天然てんねんとしあなになり、そこから脱出だっしゅつできずにんだものらしい。ばんりゅうるいアーケオシリスそうゆみるいペトロラコサウルスなどが同様どうよう発見はっけんされている。

ダーウィンの『たね起原きげん』にしるされているように、この石炭せきたん植物しょくぶつ化石かせき多数たすう発掘はっくつされることでられていた。またライエルは、1840年代ねんだいにこのおとず調査ちょうさしている[1]

生態せいたい

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もりみ、ちいさな昆虫こんちゅう陸上りくじょう節足動物せっそくどうぶつ捕食ほしょくしていたとされる。当時とうじのノヴァスコシアは湿地しっちたいであり、かれらは巨大きょだいなシダるいによって形成けいせいされただい森林しんりん生息せいそくしていたとかんがえられている。

分類ぶんるい

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かつてはヒロノムスのぞくするカプトリヌスるいは、爬虫類はちゅうるいがたてきグループとして、シームリアかたちるいディアデクテスるい一緒いっしょはいりゅうるいというカテゴリーにれられていた。はいりゅうるいは、かれらが共有きょうゆうする原始げんしてきりょう凹型の椎骨ついこつ形状けいじょう由来ゆらいする。現在げんざいではより原始げんしてきぜんしゃ両生類りょうせいるいとしてあつかい、完全かんぜん爬虫類はちゅうるいかんがえられるカプトリヌスるいだけが爬虫類はちゅうるいれるかんがえが主流しゅりゅうである[3]

脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • Newton 2009ねん 4がつごう 104 - 105ぺーじ
  • 金子かねこ隆一りゅういち哺乳類ほにゅうるいがた爬虫類はちゅうるい : ヒトのられざる祖先そせん朝日新聞社あさひしんぶんしゃ朝日あさひ選書せんしょ〉、1998ねんISBN 4-02-259709-7 
  • エドウィン・ハリス・コルバート、マイケル・モラレス、イーライ・C・ミンコフ『脊椎動物せきついどうぶつ進化しんかすみほんせいわけ)、築地つきじしょかん、2004ねんISBN 4-8067-1295-7 
  • J・C・マクローリンさくかくえたりゅう : 哺乳類ほにゅうるい先祖せんぞについてのあたらしいかんがえ』小畠おばた郁生いくお平野ひらの弘道ひろみちわけ)、岩波書店いわなみしょてん、1982ねん、22-23ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく

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