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全身性エリテマトーデス - Wikipedia

全身ぜんしんせいエリテマトーデス

にかわばらびょうひと
ループスエリテマトーデスから転送てんそう

全身ぜんしんせいエリテマトーデス(ぜんしんせいエリテマトーデス、英語えいご: systemic lupus erythematosus; SLE, ドイツ: lupus erythematodes)とは、なんらかの原因げんいんによって種々しゅじゅ自己じこ抗体こうたいさんし、それによる全身ぜんしんせい炎症えんしょうせい臓器ぞうき障害しょうがいこす自己じこ免疫めんえき疾患しっかん[1]にかわばらびょうひとつ。全身ぜんしんせいべにむらせいおおかみかさ(ぜんしんせいこうはんせいろうそう)、たんおおかみかさ(ろうそう)ともばれる。さんされる自己じこ抗体こうたいなかでも、こうDNA抗体こうたい特異とくいてきとされる[1]特定とくてい疾患しっかん難病なんびょう)に指定していされている。動脈どうみゃく硬化こうかせいこころ血管けっかんびょうによる死亡しぼうりつおよび罹病りびょうりつたか[2]

全身ぜんしんせいエリテマトーデス
おおかみかさにおける両側りょうがわほおにわたるちょうがたべにまだら
概要がいよう
診療しんりょう 免疫めんえきがく, リウマチがく, 皮膚ひふ科学かがく
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
ICD-10 L93, M32
ICD-9-CM 710.0
OMIM 152700
DiseasesDB 12782
MedlinePlus 000435
eMedicine med/2228 emerg/564
Patient UK 全身ぜんしんせいエリテマトーデス
MeSH D008180

全身ぜんしんせい文字通もじどおからだちゅうどこにでも症状しょうじょうこること、エリテマトーデスべにまだらエリテマしょうをそれぞれ意味いみし、ほん疾患しっかん特徴とくちょうてきしょうじるかわ疹に由来ゆらいする。英語えいご病名びょうめいちゅうにある lupusラテン語らてんごおおかみであり、「おおかみまれたような」としょうされるSLEの皮膚ひふ症状しょうじょうよりづけられたものであるが、日本語にほんご中国ちゅうごくおおかみかさばれることがある。lupusかたりは「CNSループス」「ループスじんえん」などでられる。

疫学えきがく

編集へんしゅう

男女だんじょ女性じょせい9にたいして男性だんせいが1である[3]。また発症はっしょう年齢ねんれい出産しゅっさん適齢てきれいかさなる20~40さいこうはつであるため[4]エストロゲンなどの女性じょせいホルモン関与かんよ示唆しさする報告ほうこくがある[5][6]男性だんせい女性じょせいより治療ちりょう抵抗ていこうせいで、必要ひつようとされるステロイド投与とうよりょうおおかったり、中枢ちゅうすう神経症しんけいしょうじょうじんしょうおおいなど、重症じゅうしょうしやすいという報告ほうこくもある[7]にかわばらびょうなかでは、関節かんせつリウマチいで2番目ばんめ頻度ひんどられる疾患しっかんである(ただし、シェーグレン症候群しょうこうぐん軽症けいしょうふくめた患者かんじゃすう十分じゅうぶん把握はあくされておらず、実際じっさいにはそれよりすくないとかんがえられる)。日本にっぽんのSLE患者かんじゃすうは、やく6~10まんにん推定すいていされる[3]

病因びょういん

編集へんしゅう

全身ぜんしんせいエリテマトーデス(SLE)症例しょうれいの10%以上いじょう薬剤やくざい誘発ゆうはつせいであると推定すいていされている[8]直接的ちょくせつてき要因よういん解明かいめいであるが、ウイルス感染かんせん内分泌ないぶんぴつ異常いじょう遺伝いでん因子いんし人種じんしゅなどが複雑ふくざつ関与かんよするとされている[7][9]

遺伝いでん因子いんし

編集へんしゅう

双生児そうせいじ研究けんきゅうによると、一卵性双生児いちらんせいそうせいじでは25%の疾患しっかん一致いっちりつみとめるが[5]たまごせい双生児そうせいじでは10%にたない。これはSLEの発症はっしょうにおける遺伝いでん因子いんしつよ影響えいきょうりょく意味いみしているととらえられる。古典こてんてき遺伝いでんマーカーとして、HLA-DRB1*1501がぜん人種じんしゅ関連かんれんみとめられている(HLA-DRB1*0301は白人はくじんつよ関連かんれんみとめるが、人種じんしゅではみとめられない)。ゲノムワイド連鎖れんさ解析かいせきがこれまで11けんおこなわれているが、たがいにしめされた領域りょういきことなっていて明確めいかく結論けつろんられない。それらのメタアナリシスによれば1、6、11ばん染色せんしょくたいうえ疾患しっかん感受性かんじゅせい遺伝子いでんし存在そんざいする可能かのうせいがある。

ヒトゲノムうえのほぼすべてのいち塩基えんきがた (SNP)を網羅もうらする研究けんきゅうにおいて、HLA領域りょういきのほか、IRF5ITGAMKIAA1542PXKFCGR2APTPN22STAT4かく遺伝子いでんし[10]BLK[11]TNFAIP3[12]うえ信頼しんらいせいたか関連かんれん報告ほうこくされた。これらのうちすくなくともIRF5STAT4BLKTNFAIP3などについてはアジアじんにおいてもSLEの発症はっしょう関連かんれんするほか、アジアじんにおいて特有とくゆうみとめられた危険きけん因子いんし報告ほうこくされている[13]。また、これらのうちSTAT4などはSLEのみならず関節かんせつリウマチなど複数ふくすう自己じこ免疫めんえきせい疾患しっかん関連かんれんしていることが報告ほうこくされてきている。今後こんご具体ぐたいてきにSLEをこす過程かてい分子生物学ぶんしせいぶつがくてき研究けんきゅう後述こうじゅつする多様たよう病態びょうたいそれぞれとの関連かんれん解明かいめい、さらには治療ちりょうほう開発かいはつたれている。

環境かんきょう因子いんし

編集へんしゅう

つよ日光にっこうへの暴露ばくろにSLEを発症はっしょうしたりSLE病勢びょうせい増悪ぞうあくられることから紫外線しがいせん喫煙きつえん過去かこのウイルス感染かんせん関与かんよしているとかんがえられている[9][14]。SLEとのかかわりがもっとられているウイルスは、人間にんげんの9わり感染かんせんしているヘルペスウイルス一種いっしゅエプスタイン・バール・ウイルス(EBウイルス)である[15][16][17][18][19][20][21][22][23][24][25][26][27]とくに、EBウイルスの潜伏せんぷく感染かんせん遺伝子いでんし抗原こうげんのEBNA1(Epstein-Barr virus-encoded nuclear antigen 1)とSLEの自己じこ抗原こうげんとされているSmとの分子ぶんししょう同性どうせい(molecular mimicry)もあきらかになっており、EBNA1にたいしてつくられた抗体こうたい自己じこ抗原こうげんのSmに交叉こうさ反応はんのう(クロスリアクション)し、SLEの自己じこ抗体こうたいこうSm抗体こうたいとなっていることも示唆しさされている[28][29][30]。このEBウイルスは以下いかの「最新さいしん知見ちけん」にべるように、あらゆる自己じこ抗体こうたいさんせい寄与きよし、SLEをふく様々さまざま自己じこ免疫めんえき疾患しっかん成立せいりつおおきな役目やくめたしているウイルスである。

最新さいしん知見ちけん

編集へんしゅう

最新さいしん知見ちけんによると、ゲノムのうちの遺伝子いでんし以外いがい部分ぶぶん遺伝子いでんしのスイッチのON・OFFに関与かんよしていると判明はんめいした。その部分ぶぶん異常いじょうこすと、自己じこ免疫めんえきけい疾患しっかんになることがある。一見いっけん無関係むかんけいないくつかの病気びょうきは、調節ちょうせつ回路かいろ共有きょうゆうしていることがわかった。すなわち慢性まんせい関節かんせつリウマチ、1がた糖尿とうにょうびょうおおかみかさおよびその自己じこ免疫めんえき疾患しっかんがそれだ。この事実じじつは、ひとつのくすりがそれらすべてに有効ゆうこうである可能かのうせい示唆しさしている[31]。また、大阪大学おおさかだいがく微生物びせいぶつびょう研究所けんきゅうじょ/免疫めんえきがくフロンティア研究けんきゅうセンターらの研究けんきゅうグループは2015ねん、SLEや多発たはつせい硬化こうかしょうといった自己じこ免疫めんえき疾患しっかんとのかかわりがられているEBウイルスによる自己じこ免疫めんえき疾患しっかん発症はっしょうのメカニズムを分子生物学ぶんしせいぶつがくてきしめした[32][33][34]

通常つうじょうはい中心ちゅうしんB細胞さいぼう成熟せいじゅく段階だんかいにあるB細胞さいぼう)の表面ひょうめんに、排除はいじょする抗原こうげんわないB細胞さいぼう受容じゅようたいや、自分じぶん抗原こうげん反応はんのうするB細胞さいぼう受容じゅようたいがあれば、そのB細胞さいぼうアポトーシスにより排除はいじょされる。しかし、そのはい中心ちゅうしんB細胞さいぼうがEBウイルスに感染かんせんすると、EBウイルスの潜伏せんぷく感染かんせんがた遺伝子いでんしのLMP2AがB細胞さいぼう受容じゅようたいシグナルを模倣もほうし、さらに形質けいしつ細胞さいぼう抗体こうたいさんせい細胞さいぼう)への分化ぶんか促進そくしんする因子いんし(Zbtb20)が出現しゅつげんして、本来ほんらいはアポトーシスにより排除はいじょされるべき自己じこ反応はんのうせいB細胞さいぼうのこり(B細胞さいぼう選択せんたく異常いじょう)、自己じこ反応はんのうせい受容じゅようたいなどの抗体こうたいつづける形質けいしつ細胞さいぼうになる結果けっか自己じこ免疫めんえき疾患しっかん発症はっしょうするということである[32]

診断しんだん分類ぶんるい

編集へんしゅう

通常つうじょうアメリカリウマチ学会がっかい診断しんだん基準きじゅん(1982ねん[35]および 1997ねん改定かいてい[36])にしたがって診断しんだんする。感度かんど特異とくいとも90%をこえる診断しんだん基準きじゅんである。また、特定とくてい疾患しっかん申請しんせいにおいてもほん診断しんだん基準きじゅん採用さいようされている。2012ねん改定かいていされた[37]

全身ぜんしんせいエリテマトーデス(SLE)の診断しんだん基準きじゅん
Updating the American College of Rheumatology revised criteria (1997)[9]
項目こうもく 主要しゅよう所見しょけん 解説かいせつ
1. ほおべにまだら
Malar rash
鼻梁びりょうからはなくちびるみぞひろがるべにむら
平坦へいたんなことも隆起りゅうきしていることもある
2. えんいたじょうかわ
Discoid rash
えんいたじょうエリテマトーデス, 感度かんど8.4~19.7%、特異とくい93.6~99%[38]
3. 日光にっこう過敏かびん
Photosensitivity
日光にっこうたいする過敏かびん反応はんのうによるかわ
4. 口腔こうくう潰瘍かいよう
Oral ulcers
口腔こうくうはな咽頭いんとう潰瘍かいよう通常つうじょう無痛むつうせい. 感度かんど27~44.2%、特異とくい92.1~96%[38]
5. 関節かんせつえん
Arthritis
2ヵ所かしょ以上いじょう末梢まっしょうせい非破壊ひはかいせい関節かんせつえんで、
いたみ・れ・関節かんせつえき貯留ちょりゅうともな
6. 漿膜えん
Serositis
つぎのいずれか:
胸膜炎きょうまくえん胸痛きょうつう胸膜きょうまく摩擦音まさつおん胸水きょうすい
こころまくえん心電図しんでんずこころまく摩擦音まさつおんこころのうみず
7. じん障害しょうがい
Renal disorder
つぎのいずれか:
尿にょう蛋白たんぱく-0.5g/にち以上いじょうまたは3+以上いじょう
細胞さいぼうせい円柱えんちゅう
8. 神経しんけい障害しょうがい
Neurologic disorder
つぎのいずれか:
痙攣けいれん精神せいしん症状しょうじょう薬剤やくざい尿毒症にょうどくしょう、ケトアシドーシス、電解でんかいしつ異常いじょうのぞく)
精神せいしん症状しょうじょう
9. ざん異常いじょう
Hematologic disorder
つぎのいずれか:
溶血ようけつせい貧血ひんけつ白血球はっけっきゅう減少げんしょう(<4000/mm3, 感度かんど46~48%、特異とくい95.9~99%[38])、
リンパだま減少げんしょう(<1500/mm3)、血小板けっしょうばん減少げんしょう(<100,000/mm3)
10. 免疫めんえき異常いじょう
Immunologic disorder
つぎのいずれか:
こうDNA抗体こうたいこうSm抗体こうたいこうリン脂質ししつ抗体こうたいこうDNA抗体こうたい
こうSm抗体こうたいこうリン脂質ししつ抗体こうたい
11. こうかく抗体こうたい
Antinuclear antibody
こうかく抗体こうたい陽性ようせい薬剤やくざいによるものを除外じょがい感度かんど99.5%、特異とくい19.4%[38]
  • 上記じょうき4項目こうもく以上いじょうでSLEと診断しんだんする。(出現しゅつげん時期じき一致いっちしなくともよい)

出典しゅってん大阪大学おおさかだいがく 免疫めんえきアレルギー内科ないか資料しりょう[9]引用いんよう改変かいへん

ステロイドやく一般いっぱんするまえ(1950ねんごろまで)は、患者かんじゃおおくは病状びょうじょう急激きゅうげき進行しんこうし、合併症がっぺいしょうで5ねん以内いない死亡しぼうしていた。しかしステロイドや免疫めんえき抑制よくせいざい治療ちりょう使つかわれるようになると、90 %以上いじょう患者かんじゃ長期ちょうき寛解かんかいられるようになった。

症状しょうじょう

編集へんしゅう

全身ぜんしん症状しょうじょう

編集へんしゅう
  1. 発熱はつねつ
  2. えき疲労ひろうかん
  3. 体重たいじゅう減少げんしょう
  4. 臓器ぞうき病変びょうへん

部分ぶぶん症状しょうじょう

編集へんしゅう
皮膚ひふ粘膜ねんまく症状しょうじょう
 
ほおからはなにかけてのちょうがたべにまだら
  • ちょうがたべにまだら(バタフライ・ラッシュ)
    • ほおからはなにかけてかかるおか疹状のべにむら特異とくいてき症状しょうじょうであるが、感度かんどたかくなく、半分はんぶん程度ていどである。おおかみのような外見がいけんていするというが、そこまでいたれいまれ
  • かたち滲出しんしゅつせいべにまだら
    • ディスコイド疹、急性きゅうせい皮膚ひふエリテマトーデス(SCLE)、lupus profundusなど
  • レイノー症状しょうじょう
    • ほんしょうの25%にられる。
  • 光線こうせん過敏かびんしょう
    • ほんしょう大半たいはんられ、しばしば初回しょかい診察しんさつのきっかけとなる。男性だんせいおお[7]
  • 口腔こうくう潰瘍かいよう
  • 脱毛だつもう
筋肉きんにく関節かんせつ症状しょうじょう
  • 関節かんせつえん関節かんせつつう
    • 対称たいしょうせい。なお、ジャクー関節かんせつしょうばれる可逆かぎゃくせい関節かんせつ変形へんけいをきたすことはあるが、関節かんせつリウマチことなり関節かんせつ破壊はかいこさない。
  • 筋肉きんにく
    • 多発たはつせい筋炎きんえんとのオーバーラップをうたがうような筋炎きんえんほんしょう独自どくじ症状しょうじょうとおもわれるミオパチーまであるが、まれでありむしろ治療ちりょうやくであるステロイドの副作用ふくさよう(ステロイドミオパチー)のほうがよくられる。
じん症状しょうじょう
神経症しんけいしょうじょう
こころ血管けっかん症状しょうじょう
はい症状しょうじょう
消化しょうかかん症状しょうじょう
血液けつえき症状しょうじょう
のう血管けっかん障害しょうがいによる症状しょうじょう
  • 視神経ししんけい傷害しょうがいされきゅう失明しつめいすることもある。初期しょき症状しょうじょう不眠ふみん集中しゅうちゅうりょく低下ていかともわれるが多彩たさい一言ひとことれるものではない。急性きゅうせい経過けいか慢性まんせい経過けいか、ありとあらゆることがきうる。ループス頭痛ずつう(lupus headache)とばれる頭痛ずつうこす。
肝臓かんぞう膵臓すいぞう
  • とくルポイド肝炎かんえんとよばれる慢性まんせい肝炎かんえんがおきるが、ほん疾患しっかん特徴とくちょうてき病理びょうりがくてき変化へんかがあるわけではない。ほんしょうそのものによる症状しょうじょうであるのかどうかについて疑問ぎもんていするきもあるが、ほんしょう発症はっしょうには脂肪しぼうきも原発げんぱつせい胆汁たんじゅうせい肝硬変かんこうへん[39]ひとしかん機能きのう障害しょうがいがあらわれるのが通常つうじょうである。
    • ほんしょうによる膵炎[40]治療ちりょうやくとしてもちいられるステロイドの副作用ふくさようとしても膵炎がきうる。
腹膜ふくまく
  • 漿膜えんとしてのループス腹膜炎ふくまくえん頻度ひんどたかくない。
膀胱ぼうこう
  • 自己じこ免疫めんえきてきしょうじるあいだしつせい膀胱ぼうこうえんがおきることがあり、ループス膀胱ぼうこうえんしょうされる[41]炎症えんしょう膀胱ぼうこう腹膜ふくまくちょうにおよび、初期しょき症状しょうじょうちょう症状しょうじょうであるとされる。日本にっぽんはじめて提唱ていしょうされた概念がいねんであるが国際こくさいてきにはあまり認知にんちされていない。

合併がっぺい疾患しっかん

編集へんしゅう

一般いっぱんにかわばらびょうは、にかわばらびょう合併がっぺいしやすい傾向けいこうがある。もっともおおいのはこうリン脂質ししつ抗体こうたい症候群しょうこうぐんである。シェーグレン症候群しょうこうぐん合併がっぺいしやすい。そのほか皮膚ひふ筋炎きんえん多発たはつ筋炎きんえんぜん身性みじょうきょうかわしょうとの合併がっぺいもある。とく後者こうしゃとの合併がっぺいは、それぞれの診断しんだん基準きじゅん完全かんぜんたすならオーバーラップ症候群しょうこうぐんといわれるし、すべての診断しんだん基準きじゅん不完全ふかんぜんにしかたさないもののなかには混合こんごうせい結合けつごう組織そしきびょうというべつ疾患しっかん診断しんだんされるものもある(この疾患しっかん完全かんぜんべつ疾患しっかんであるのか、たんかくにかわばらびょう不全ふぜんがたにすぎないのかは議論ぎろんがあるが、日本にっぽんではべつ疾患しっかんとしてとらえられ、厚生省こうせいしょう特定とくてい疾患しっかんひとつにげられている)。

のう梗塞こうそくはいふさがせんなどが生命せいめい左右さゆうする。

治療ちりょう

編集へんしゅう

SLEはかつていたやまいであったが、1950年代ねんだいステロイドけいこう炎症えんしょうやく(ステロイド)の登場とうじょうとともに生存せいぞんりつQOLのいずれにおいても劇的げきてき改善かいぜんした。

ほんしょうにおちいった患者かんじゃは、安定あんていしていても終生しゅうせい少量しょうりょうのステロイド(プレドニゾロン)を服用ふくようしつづける必要ひつようがある。これについては、厳密げんみつ科学かがくてきまたは疫学えきがくてき根拠こんきょがあるわけではない。というのも、ほんしょうたいしてステロイドの投与とうよをやめてみる医者いしゃなどというものが存在そんざいしないからである。とはいっても、自発じはつてき内服ないふくをやめてしまった患者かんじゃ観察かんさつなどにより、おそらく終生しゅうせいつづけなければいけないであろうことは国際こくさいてきなコンセンサスとなっている。このコンセンサスは強力きょうりょくであって、たとえばにかわばらびょうである皮膚ひふ筋炎きんえん多発たはつせい筋炎きんえんベーチェットびょうなどではステロイドをやめることは可能かのうといわれているが、とく全身ぜんしんせいエリテマトーデスにおいてのみ不可能ふかのうであるとかんがえられている。ぎゃくに、終生しゅうせいステロイドをつづけていると、ほんしょう完全かんぜんにおさえこんだまま一生いっしょうえることはまれではないであろう。むしろそういったケースではステロイドの副作用ふくさよう浮腫ふしゅうつ状態じょうたい白内障はくないしょう)が目立めだつことになるわけである。

ほんしょう急激きゅうげき発症はっしょうした最初さいしょのときと、CNSループス、ループスじんえん血液けつえきがくてき異常いじょう血小板けっしょうばん減少げんしょうなど)の急激きゅうげき増悪ぞうあく(フレア・アップ)がこったときには、強力きょうりょく治療ちりょうおこなわれる。こう用量ようりょうのステロイド内服ないふくステロイドパルス療法りょうほうシクロフォスファミドパルス療法りょうほうなどがおこなわれ、そのほか病態びょうたいおうじては血漿けっしょう交換こうかん免疫めんえきグロブリン大量たいりょう投与とうよおこなわれることがある。またステロイド抵抗ていこうせいやステロイド依存いぞんせい場合ばあいには、アザチオプリンメトトレキサートシクロスポリンタクロリムスシクロホスファミド[42]などの免疫めんえき抑制よくせいざい継続けいぞくてき使用しようする。

ミコフェノールさんモフェチル(MMF)はシクロフォスファミド(CYC)と同等どうとう効果こうかがある免疫めんえき抑制よくせいざい副作用ふくさようすくない[43]。マラリア治療ちりょうやくであるヒドロキシクロロキン免疫めんえき抑制よくせい作用さようがありSLEへの投与とうよ認可にんかされている。自己じこみき細胞さいぼう移植いしょくによる治療ちりょうほう研究けんきゅうされており、さらにヒトゲノムの解読かいどくによる治療ちりょうほう研究けんきゅう加速かそくしている。

その治療ちりょうほうとして、リツキシマブCAR-T細胞さいぼうによるB細胞さいぼう除去じょきょや、造血ぞうけつみき細胞さいぼう移植いしょくによる免疫めんえきけいさい構築こうちく研究けんきゅうされている。リツキシマブは、日本にっぽんでは既存きそん治療ちりょう効果こうか不十分ふじゅうぶんなループスじんえんたいして承認しょうにんされている[44]。CAR-T細胞さいぼうは、2024ねん現在げんざい研究けんきゅうちゅうであるが、症状しょうじょう寛解かんかいおよび免疫めんえき抑制よくせい療法りょうほう中止ちゅうし可能かのうであることが報告ほうこくされている[45]

発熱はつねつ皮膚ひふ症状しょうじょう増悪ぞうあくなどマイナーな病勢びょうせい悪化あっかたいしては、中等ちゅうとうりょうのステロイド投与とうよや、ステロイド軟膏なんこう使用しようすることがおおい。関節かんせつつうたいしてはステロイドせいこう炎症えんしょうやく使用しようされる。光線こうせん過敏かびんしょうがある場合ばあいには日光にっこうける生活せいかつ必要ひつようとなる。じんしょうわるければタンパク制限せいげん必要ひつようとなる。

特記とっき事項じこう

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  • 薬剤やくざい原因げんいんとなる薬剤やくざい誘発ゆうはつせいループスられている。原因げんいん物質ぶっしつ休止きゅうしによって軽快けいかいすることがおおい。SLEの診断しんだん基準きじゅんからは除外じょがいされている。
  • SLE罹患りかん母親ははおやからまれた乳幼児にゅうようじ健康けんこうであることがおおいものの、妊娠にんしんした母親ははおや出産しゅっさんまでSLE治療ちりょう継続けいぞくするべきとされる。新生児しんせいじループスはまれである。妊娠にんしんによって内因ないいんせいのステロイドが増加ぞうかするので経過けいかちゅうはSLEの病状びょうじょう安定あんていすることがおおいが、出産しゅっさんには増悪ぞうあくすることがおおい。

関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b 今日きょう治療ちりょう指針ししん 2002 医学書院いがくしょいん ISBN 9784260119894
  2. ^ ふね久保くぼゆう、「全身ぜんしんせいエリテマトーデスにおける炎症えんしょう動脈どうみゃく硬化こうか」 『日本にっぽん臨床りんしょう免疫めんえき学会がっかい会誌かいし』 2012ねん 35かん 6ごう p.470-480, doi:10.2177/jsci.35.470
  3. ^ a b 全身ぜんしんせいエリテマトーデス(SLE) - 難病なんびょう医学いがく研究けんきゅう財団ざいだん/難病なんびょう情報じょうほうセンター 2016ねん10がつ28にち閲覧えつらん
  4. ^ 全身ぜんしんせいエリテマトーデス(SLE)とは?原因げんいん疫学えきがく医師いし解説かいせつ(1)|カナクリニック丨池ぶくろ痩身そうしん医療いりょうダイエット・レーザー脱毛だつもう美容びようクリニック”. カナクリニック丨池ぶくろ痩身そうしん医療いりょうダイエット・レーザー脱毛だつもう美容びようクリニック. 2021ねん11月26にち閲覧えつらん
  5. ^ a b 貴久たかひさ、「全身ぜんしんせいエリテマトーデス」 『日本にっぽん臨床りんしょう免疫めんえき学会がっかい会誌かいしだい41かい日本にっぽん臨床りんしょう免疫めんえき学会がっかい総会そうかい抄録しょうろくしゅう 2013ねん 36かん 5ごう p.346, doi:10.2177/jsci.36.346
  6. ^ 古川ふるかわぶく、『全身ぜんしんせいエリテマトーデスとせいホルモン』
  7. ^ a b c 穂坂ほさかしげる間中まなか久美くみ岡田おかだじゅん ほか、「男性だんせい全身ぜんしんせいエリテマトーデス17れい臨床りんしょうぞう検討けんとう」 『日本にっぽん臨床りんしょう免疫めんえき学会がっかい会誌かいし』 1993ねん 16かん 1ごう p.52-57, doi:10.2177/jsci.16.52
  8. ^ Quaresma MV, Bernardes Filho F, Oliveira FB, Pockstaller MP, Dias MF, Azulay DR (2015). “Anti-TNF-αあるふぁ and hydralazine drug-induced lupus”. An Bras Dermatol 90 (3 Suppl 1): 125–9. doi:10.1590/abd1806-4841.20153893. PMC 4540528. PMID 26312694. https://doi.org/10.1590/abd1806-4841.20153893. 
  9. ^ a b c d 全身ぜんしんせいエリテマトーデス (Systemic Lupus Erythematosus) 大阪大学おおさかだいがく 免疫めんえきアレルギー内科ないか
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  13. ^ Han, JW et al. Genome-wide association study in a Chinese Han population identifies nine new susceptibility loci for systemic lupus erythematosus. Nat Genet 2009;41:1234-37.
  14. ^ 田村たむら直人なおと、「全身ぜんしんせいエリテマトーデス」 『日本内科学会にほんないかがっかい雑誌ざっし』 2014ねん 103かん 10ごう p.2465-24722, doi:10.2169/naika.103.2465
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外部がいぶリンク

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