三菱みつびし・コルト1000

コルト1000 (COLT 1000)は、三菱自動車工業みつびしじどうしゃこうぎょうの前身ぜんしんである新しん三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうおよび三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうが、かつて製造せいぞう・販売はんばいしていた小型こがた自動車じどうしゃである。

三菱みつびし・コルト1000 A20/21/22/23/25/27型がた
コルト1000/三菱みつびしオートギャラリー
ニューコルト1200カスタム/三菱みつびしオートギャラリー
コルト1500
概要がいよう
販売はんばい期間きかん	1963年ねん7月がつ – 1970年ねん11月
デザイン	家田いえだ務つとむ、伊藤いとう隆造りゅうぞう
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん	5名めい
ボディタイプ	2/4ドアセダン 3/5ドアライトバン
駆動くどう方式ほうしき	後こう輪わ駆動くどう
パワートレイン
エンジン	水平すいへい直列ちょくれつ型がた OHV 4気筒きとう 977 cc
最高さいこう出力しゅつりょく	51ps（デビュー当初とうしょ）
車両しゃりょう寸法すんぽう
全長ぜんちょう	3,820 mm
全幅ぜんぷく	1,490 mm
全ぜん高こう	1,420 mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう	840 kg
その他た
生産せいさん台数だいすう	29万まん7047台だい
最高さいこう速度そくど	125 km/h（デビュー当初とうしょ）
系譜けいふ
後継こうけい	三菱みつびし・コルトギャラン（コルト1500） 三菱みつびし・ランサー（コルト1200）

本稿ほんこうでは、コルト1000の派生はせい車種しゃしゅであるコルト1100、コルト1200、コルト1500についても記述きじゅつする。

概要がいよう

1963年ねん7月がつ、「コルト1000」を発売はつばい。従来じゅうらいの「コルト600」の上位じょうい車種しゃしゅという位置いちづけで、当時とうじ流行りゅうこうのフラットデッキスタイルを備そなえた三菱みつびし初はつの4ドアセダンである。エンジンはKE43型がた 1.0 L 水冷すいれい直列ちょくれつ4気筒きとうOHVを搭載とうさいする。

開発かいはつを担当たんとうしたのは、ジープの国産こくさん化かやシルバーピジョン・スクーターなどから小型車こがたしゃ生産せいさんに携たずさわるようになった、名古屋なごや市し大江おおえの名古屋なごや自動車じどうしゃ製作所せいさくしょおよび京都きょうと市しの京都きょうと製作所せいさくしょを中心ちゅうしんとしたグループである。同おなじ新しん三菱みつびし系けいながら、オート三さん輪りんトラック「みずしま」の開発かいはつ・生産せいさんを起源きげんとする岡山おかやま県けんの水島自動車製作所みずしまじどうしゃせいさくしょの製品せいひん（軽自動車けいじどうしゃの初代しょだいミニカ、2ストロークエンジン車くるまのコルト800）とは完全かんぜんに別べつ系統けいとうのモデルであった。

1964年ねん5月、鈴鹿すずかサーキットで行おこなわれた第だい2回かい日本にっぽんグランプリ自動車じどうしゃレース（ツーリングカー・T-III部門ぶもん）に参戦さんせん。加藤かとう爽平がクラス優勝ゆうしょうを飾かざり、2位い以降いこうも横山よこやま徹とおる、石津いしづ祐介ゆうすけ、田中たなか八郎はちろうの3名めいによって上位じょうい4台だいを独占どくせんした。

1965年ねん10月、「コルト1500」を発売はつばい。デボネアの6気筒きとうエンジン用ようのシリンダーブロックをベースに、ボアを広ひろげて4気筒きとう用ようとしたKE45型がた 1.5 L 水冷すいれい直列ちょくれつ4気筒きとうOHVエンジンを搭載とうさいする。基本きほんデザインは1000と共通きょうつうながら、全長ぜんちょうおよびホイールベースが延長えんちょうされ、ヘッドランプは丸まる型がた4灯とうとなった。

1966年ねん9月、1000のエンジンをKE44型がた 1.1 L 水冷すいれい直列ちょくれつ4気筒きとうOHVに変更へんこうし、車くるま名めいも「コルト1100」となった。1.0 Lで登場とうじょうしたダットサン・サニーとの差別さべつ化かを図はかるための方策ほうさくで、「プラス100 ccの余裕よゆう」で知しられるトヨタ・カローラのデビューよりも1か月げつほど早はやかった。

1966年ねん12月、「コルト1500スポーツセダン」を追加ついか。1100のボディに1500のエンジンを搭載とうさいしたもので、最高さいこう出力しゅつりょく70 PS、最高さいこう速度そくど145 km/h。1100スポーティDXと共通きょうつうの黒くろ塗ぬりフロントグリルが装着そうちゃくされ、メカニズム面めんでは三菱みつびし初はつのフロントディスクブレーキが採用さいようされた。

1968年ねん5月、「ニューコルト」としてマイナーチェンジを実施じっし。ボディは1500のものに一本いっぽん化かされ、ヘッドランプは角かく型がたに変更へんこうされた。メカニズム面めんではチルトステアリングを採用さいよう。1100はエンジンをKE46型がた 1.2 L 水冷すいれい直列ちょくれつ4気筒きとうOHVに変更へんこうし、車くるま名めいも「コルト1200」となった。

1968年ねん8月がつ、「コルト1500スーパースポーツ」を追加ついか。標準ひょうじゅん型がた1500に対たいし、圧縮あっしゅく比ひを8.5から10.0に高たかめ、SUツインキャブレターを装着そうちゃくして最高さいこう出力しゅつりょく85 PSを発生はっせいする。

1969年ねん12月、コルトギャランの発売はつばいに伴ともない1500が販売はんばい終了しゅうりょう。1200のみに整理せいりされる。

1970年ねん11月、1200が販売はんばい終了しゅうりょう。コルトギャランの下位かいを担になう小型こがたセダンは一時いちじ的てきに空白くうはくとなり、直接ちょくせつの後継こうけいは1973年ねん登場とうじょうのランサーを待またねばならなかった。

• 
  コルト1100（リア）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『セピアカラーで綴つづる1960年代ねんだいのクルマたち』-モもータたーマガジン社まがじんしゃ

関連かんれん項目こうもく

• 三菱みつびし・コルト
• 三菱みつびし・コルト600
• 三菱みつびし・コルト800/1000F/1100F
• 三菱みつびし・コルト11-F

外部がいぶリンク

• 三菱みつびしカーデザインの軌跡きせき」の「コルト1000（1963）