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北山清太郎 - Wikipedia
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北山きたやま清太郎せいたろう

北山きたやま 清太郎せいたろう（きたやま せいたろう、1888年ねん3月3日にち - 1945年ねん2月がつ13日にち）は、下川しもかわ凹天、幸内こうない純一じゅんいつと並ならび称しょうせられる「日本にっぽん初はつのアニメーション作家さっか」のひとりである[1]。水彩すいさい画家がか、雑誌ざっし編集へんしゅう者しゃ、そして同どう時代じだいの若わかい画家がかたちを支援しえんした人物じんぶつでもあった[1][2][3][4]。日本にっぽん水彩すいさい画会がかい大阪おおさか支部しぶ代表だいひょう、日本にっぽん洋画ようが協会きょうかいを設立せつりつし美術びじゅつ雑誌ざっしを発刊はっかん、展覧てんらん会かい開催かいさいを行おこなった。美術びじゅつの世界せかいを離はなれたあと、アニメの世界せかいに転向てんこう、北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょを設立せつりつした。

きたやま せいたろう
北山きたやま 清太郎せいたろう
北山 清太郎
1919年ねん頃ごろ
生年月日せいねんがっぴ (1888-03-03) 1888年ねん3月3日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ (1945-02-13) 1945年ねん2月がつ13日にち（56歳さい没ぼつ）
出生しゅっしょう地ち 日本の旗 日本にっぽん 和歌山わかやま県けん和歌山わかやま区く住吉すみよし町まち2番地ばんち
（現在げんざいの同どう県けん和歌山わかやま市し住吉すみよし町まち）
死没しぼつ地ち 日本の旗 日本にっぽん 大阪おおさか府ふ泉北せんぼく郡ぐん高石たかいし町まち北きた55番地ばんち
（現在げんざいの同府どうふ高石たかいし市し）
職業しょくぎょう アニメ監督かんとく、水彩すいさい画家がか、雑誌ざっし編集へんしゅう者しゃ
ジャンル アニメーション映画えいが、水彩すいさい画が
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人物じんぶつ・来歴らいれき

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1888年ねん（明治めいじ21年ねん）3月3日にち、和歌山わかやま県けん和歌山わかやま区く住吉すみよし町まち2番地ばんち（現在げんざいの同どう県けん和歌山わかやま市し住吉すみよし町まち）に生うまれる[2][5]。父ちち・清せい兵衛ひょうえ（1841年ねん - 1892年ねん）、母はは・かつ乃（1854年ねん - 1937年ねん）の次男じなんとして生うまれ、長男ちょうなんはおらず、父ちちの没後ぼつご、1903年ねん（明治めいじ36年ねん）4月がつ12日にち、家督かとくを相続そうぞくする[5]。

大下おおした藤次郎とうじろうが1907年ねん（明治めいじ40年ねん）に起おこした日本にっぽん水彩すいさい画会がかいに入会にゅうかいし、1911年ねん（明治めいじ44年ねん）2月がつ、同どう会かいの大阪おおさか支部しぶを自宅じたくである大阪おおさか市し南みなみ区く大宝寺だいほうじ町まち中之なかの丁ひのと151番地ばんち（現在げんざいの同市どうし中央ちゅうおう区く東心斎橋ひがししんさいばし1丁目ちょうめ）に設立せつりつしたことを発表はっぴょうする[6]。同年どうねん5月がつにはまもなく同どう支部しぶを脱退だったいし、東京とうきょうに移うつり[6]、自みずからの雑誌ざっし『現代げんだいの洋画ようが』を発刊はっかんするべく、「日本にっぽん洋画ようが協会きょうかい」を設立せつりつする。1912年ねん（大正たいしょう元年がんねん）9月がつに斎藤さいとう与里より、岸田きしだ劉生りゅうせい、高村たかむら光太郎こうたろうらが結成けっせいした美術家びじゅつか集団しゅうだん「フュウザン会かい」の設立せつりつに尽力じんりょく、展覧てんらん会かい開催かいさいを支援しえんした[7]。

1916年ねん（大正たいしょう5年ねん）7月がつに有ゆう楽座らくざにてアニメーションを特集とくしゅうした上映じょうえい会かい「凸坊でこぼう会かい」にてアニメーションに触ふれて興味きょうみを持もつ[8]。経済けいざい的てき事情じじょうもあって事業じぎょう化かも目的もくてきとして友人ゆうじんの斎藤五百枝さいとういおえの紹介しょうかいにより日活にっかつに接触せっしょくし、1917年ねん1月がつに日活にっかつ向島むこうじま撮影さつえい所しょへ入はいる[9]。北山きたやまは日活にっかつにて日本にっぽん初はつの漫画まんが映画えいが（アニメーション映画えいが）づくりに取とり組くみ、当時とうじ、東京とうきょう市し麹町こうじまち区く麹こうじ町まち平河ひらかわ町まち（現在げんざいの東京とうきょう都と千代田ちよだ区く平河ひらかわ町まち）の自宅じたくで作画さくがし、日活にっかつ向島むこうじま撮影さつえい所しょで撮影さつえいする、という体制たいせいをとった[10]。第だい1作さくは『猿さると蟹かに』で、1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）5月がつ20日はつかに劇場げきじょう公開こうかいされた[10][11]。以降いこう、短篇たんぺんのアニメーション映画えいがを量産りょうさんするが、その体制たいせいは、作画さくがに戸田とだ早苗さなえ（山本やまもと善次郎ぜんじろう）、嶺田みねだ弘ひろし、石川いしかわ隆弘たかひろ、橋口はしぐち壽ひさし、山川やまかわ国三くにぞう、撮影さつえいに高城たかぎ泰やすし策さく、金井かない喜一郎きいちろうという集団しゅうだん製作せいさく体制たいせいであった[10]。

1921年ねん（大正たいしょう10年ねん）、日活にっかつを退社たいしゃし、北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょを設立せつりつする[12]。同年どうねん、同様どうように日活にっかつを退社たいしゃし牧野まきの教育きょういく映画えいが製作所せいさくしょを設立せつりつした牧野まきの省三しょうぞうの教育きょういく映画えいがにも協力きょうりょくした[12]。1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）9月がつ1日にちに起おきた関東大震災かんとうだいしんさいで同どう製作所せいさくしょは壊滅かいめつ、北山きたやまは大阪おおさかに移うつった。

1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）2月がつ13日にち、午前ごぜん4時じ30分ふん、大阪おおさか府ふ泉北せんぼく郡ぐん高石たかいし町まち北きた55番地ばんち（現在げんざいの同府どうふ高石たかいし市し）で、脳腫瘍のうしゅようにより死去しきょした[2][13]。満まん56歳さい没ぼつ。墓所はかしょは和歌山わかやま市し打越うちこし町まちの真光寺しんこうじにある[13]。

フィルモグラフィ

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特記とっき以外いがいは「監督かんとく」「演出えんしゅつ」である[3]。

北山きたやまの先駆せんく的てきな作品さくひん群ぐんはほとんど伝つたわっていない[17]。松本まつもと夏樹なつきが発掘はっくつし2008年ねん（平成へいせい20年ねん）にデジタル復元ふくげんされた『浦島うらしま太郎たろう』とされていたフィルムは別べつの不明ふめいの作者さくしゃのものであると判明はんめいした（スチル写真しゃしんのみ現存げんそん）。他たの北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょが製作せいさくした、弟子でしの戸田とだ早苗さなえ（山本やまもと善次郎ぜんじろう）の演出えんしゅつ・作画さくがによる『教育きょういくお伽とぎ漫画まんが 兎うさぎと亀かめ』のみ現存げんそんし、上記じょうきのフィルムと共ともに東京とうきょう国立こくりつ近代きんだい美術館びじゅつかんフィルムセンターが所蔵しょぞうしている[1][15]。

2024年ねん、宮國みやぐに登とう旧きゅう蔵ぞうコレクション[注釈ちゅうしゃく 1]から、現在げんざいのライオンが1923年ねんに制作せいさくし、北山きたやまが手てがけた教育きょういくアニメ映画えいが『口腔こうくう衛生えいせい』（全ぜん8巻かんのシリーズ中ちゅうの1巻かん[17]、約やく8分ふん30秒びょう）が発見はっけんされた[17][19]。

ビブリオグラフィ

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  • 『線せん映画えいがの作つくり方かた』、『映画えいが教育きょういくの基礎きそ知識ちしき』所収しょしゅう、全日本ぜんにほん活かつ映うつ教育きょういく研究けんきゅう会かい、教育きょういく書しょ館かん、1930年ねん

北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょ

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北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょ（きたやまえいがせいさくしょ）は、日本にっぽんのアニメーション制作せいさくプロダクションである[12]。1921年ねん（大正たいしょう10年ねん）設立せつりつ、所在地しょざいちは東京とうきょう府ふ南みなみ葛飾かつしか郡ぐん寺島てらしま村むら34番地ばんち（現在げんざいの東京とうきょう都と墨田すみだ区く八広やひろ）であった[12]。同社どうしゃで、戸田とだ早苗さなえ（山本やまもと善次郎ぜんじろう）が、『教育きょういくお伽とぎ漫画まんが 兎うさぎと亀かめ』で演出えんしゅつ家かとしてデビューしている[1]。

詳細しょうさいは「北山きたやま映画えいが製作所せいさくしょ」および「en:Kitayama Eiga Seisakujo」を参照さんしょう

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 宮國みやぐには美術びじゅつプロデューサー[18]。映画えいが愛好あいこう家かとして知しられ[17]、初期しょきの映写機えいしゃき[19][18]・撮影さつえい機き[18]とフィルム[19]のコレクションを有ゆうした。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e 日本にっぽんアニメーション映画えいが史し、東京とうきょう国立こくりつ近代きんだい美術館びじゅつかんフィルムセンター、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b c 北山きたやま, 清太郎せいたろう, 1888-1945、国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b 北山きたやま清太郎せいたろう、日本にっぽん映画えいがデータベース、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  4. ^ 津堅つけん、p.16.
  5. ^ a b 津堅つけん、p.18-19.
  6. ^ a b 津堅つけん、p.22-23.
  7. ^ 津堅つけん、p.242.
  8. ^ 津堅つけん、pp.61-65
  9. ^ 津堅つけん、pp.80-82。なお、日活にっかつへ入はいったのは1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）や1916年ねん（大正たいしょう5年ねん）とする異説いせつもある。津堅つけん、88-90。
  10. ^ a b c 津堅つけん、p.126-127.
  11. ^ 猿さると蟹かに (サルとカニの合戦かっせん)、日本にっぽん映画えいがデータベース、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  12. ^ a b c d 津堅つけん、p.142-143.
  13. ^ a b 津堅つけん、p.237.
  14. ^ “国産こくさん動画どうが - むかし話ばなしアニメ｜玩具おもちゃ映画えいがフィルム｜おもちゃ映画えいがミュージアム”. おもちゃ映画えいがミュージアム. 2023年ねん10月がつ14日にち閲覧えつらん。
  15. ^ a b 発掘はっくつされたアニメーション映画えいが、東京とうきょう国立こくりつ近代きんだい美術館びじゅつかんフィルムセンター、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  16. ^ 兎うさぎと亀かめ、日本にっぽん映画えいがデータベース、2012年ねん6月がつ8日にち閲覧えつらん。
  17. ^ a b c d “約やく100年ねん前まえに制作せいさく 国産こくさんアニメーションのフィルム見みつかる”. NHK (2024年ねん5月がつ5日にち). 2024年ねん5月がつ13日にち閲覧えつらん。
  18. ^ a b c 『令れい和わ4年度ねんど文化庁ぶんかちょう委託いたく事業じぎょう「アーカイブ中核ちゅうかく拠点きょてん形成けいせいモデル事業じぎょう」（撮影さつえい所しょ等とうにおける映画えいが関連かんれんの非ひフィルム資料しりょう）報告ほうこく書しょ』特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじん映像えいぞう産業さんぎょう振興しんこう機構きこう、2023年ねん、20頁ぺーじ。https://www.vipo.or.jp/u/kyoto-nonfilm_archive_report-r04.pdf。 
  19. ^ a b c “北山きたやま清太郎せいたろうのアニメーション発見はっけん！ 幻まぼろしのアニメーション映画えいが『口腔こうくう衛生えいせい』”. NPO法人ほうじん 古ふるき良よき文化ぶんかを継承けいしょうする会かい (2024年ねん5月がつ5日にち). 2024年ねん5月がつ13日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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