国債こくさい

国債こくさい（こくさい、英えい: government bond）は、

国家こっかが財政ざいせい上うえの必要ひつようによって国家こっかの信用しんようによって設定せっていする帳簿ちょうぼ上じょうの債務さいむ^[1]。
国家こっかが発行はっこうする債券さいけん^[2]^[3]。
国庫こっこ債券さいけんの略称りゃくしょう^[4]。

概要がいよう

国債こくさいは、国家こっかが証券しょうけん発行はっこうという方式ほうしきで行おこなう借入金かりいれきんのことである^[5]。

発行はっこう時じに償還しょうかん期限きげんと利率りりつが定さだめられており、基本きほん的てきには、購入こうにゅう者しゃはこれに応おうじた利息りそくを受うけ取とることができる。償還しょうかん期限きげんを迎むかえると、元金がんきんである国債こくさいの発行はっこう時じの金額きんがく（額面がくめん額がく、または額面がくめん価格かかくという）が支払しはらわれる。ただし国債こくさいは、条件じょうけんの変更へんこうなどに関かんして政府せいふによって一方いっぽう的てきに決定けっていが行おこなわれることがある。また国債こくさいに関かんしては、その保有ほゆう者しゃは債務さいむの履行りこうに関かんして強制きょうせい力りょくが無ない。

国家こっかが元本がんぽん・利子りしの支払しはらいを保証ほしょうしているため、金融きんゆう商品しょうひんの中なかでも比較的ひかくてき、安全あんぜん性せいは高たかい^[6]。ある国債こくさいが安全あんぜんであるか、あるいは安全あんぜんでないかということは、それを発行はっこうしている国家こっかの財政ざいせいの状態じょうたいなどによる。格付かくづけ機関きかんが各国かっこくの国債こくさいの評価ひょうか・格付かくづけを行おこなっている。

国債こくさいは他たの債券さいけん同様どうように発行はっこうされた後のちでも市場いちばで売買ばいばいできるため、価格かかくは常つねに変動へんどうする^[5]。国債こくさい価格かかくとその裏返うらがえしとしての国債こくさい金利きんり（長期ちょうき金利きんり）は世界せかい情勢じょうせいや、国債こくさいを発行はっこうしている国くにの社会しゃかい動向どうこう、財政ざいせい状態じょうたい・経済けいざい状態じょうたいを反映はんえいするため、政治せいじ的てきにも非常ひじょうに重要じゅうような要素ようそである。

歴史れきし

国債こくさいをめぐる政策せいさくは、広義こうぎの近代きんだい化かである大だい航海こうかい時代じだい以来いらい、長ながく社会しゃかい問題もんだいの軸じくになってきた。君主くんしゅが発行はっこうする公債こうさいは、君主くんしゅの私的してき債務さいむか国家こっかの公的こうてき債務さいむかの区別くべつが曖昧あいまいだった。償還しょうかんの原資げんしが必かならずしも保証ほしょうされておらず、資金繰しきんぐりに困こまった君主くんしゅにより恣意しい的てきに債権さいけん放棄ほうきさせられる危険きけん性せいばかりでなく、次代じだいの君主くんしゅが先代せんだいの債務さいむを引ひき継つがないなどの原因げんいんでしばしばデフォルトに陥おちいった。そのため、公債こうさいは償還しょうかん期限きげんが短期たんきでリスクを反映はんえいして利率りりつが高たかく、それゆえ君主くんしゅが返済へんさいに困こまってデフォルトを繰くり返かえすという悪循環あくじゅんかんを繰くり返かえしていた。絶対ぜったい王政おうせいの時代じだいには欧州おうしゅうの君主くんしゅはしばしば戦争せんそうを行おこない、それらの戦費せんぴはこうした公債こうさいで賄まかなわれることがしばしばであった。

償還しょうかん期限きげんが長期ちょうきで利率りりつの低ひくい（すなわちリスクが低ひくい）国債こくさいが安定あんていして発行はっこうされるのは、恒久こうきゅう的てきな議会ぎかいが国家こっかの歳出さいしゅつと歳入さいにゅう・課税かぜいに関かんする権利けんりを国王こくおうから奪取だっしゅし、君主くんしゅの私的してき財政ざいせいと国家こっかの財政ざいせい（国庫こっこ）を分離ぶんりする時代じだいまで待またなければならなかった。オランダではホラント州しゅうの議会ぎかいがそのような先鞭せんべんを付つけ、オランダ国王こくおうはホラント州しゅう議会ぎかいの保証ほしょうを裏付うらづけとして公債こうさいを発行はっこうすることができた。

イギリスはウィリアム3世せいの時代じだいにオランダの制度せいどを導入どうにゅうして、国債こくさいの発行はっこう時じに返済へんさいの裏付うらづけとなる恒久こうきゅう的てきな税ぜいを創設そうせつすることなどが行おこなわれるようになった。名誉めいよ革命かくめいと権利けんり章典しょうてんにより、議会ぎかいが国庫こっこと課税かぜいを管理かんりし、君主くんしゅは議会ぎかいの同意どういなしに課税かぜいも国庫こっこからの支出ししゅつも行おこなえなくなった。イギリス議会ぎかいはコンソル債さいとよばれる単一たんいつの国債こくさいに既すでに発行はっこう済ずみの複数ふくすうの公債こうさいを一元化いちげんかし、金利きんりの安定あんてい化かと流動りゅうどう性せいの確保かくほに務つとめた。それにより、コンソル債さいは欧州おうしゅうでもっともリスクの低ひくい債券さいけんとして信用しんようされ、各国かっこくの国債こくさいのベンチマークとなった。この過程かていでイングランド銀行いんぐらんどぎんこうは国家こっかの歳出さいしゅつ・歳入さいにゅう口座こうざをもつ唯一ゆいいつの銀行ぎんこう、すなわち中央ちゅうおう銀行ぎんこうとしての地位ちいを確立かくりつした。

欧州おうしゅうでは18世紀せいきまでの度重たびかさなる戦争せんそうで、諸国しょこく政府せいふは莫大ばくだいな国債こくさい発行はっこう残高ざんだかを抱かかえていた。イギリスは19世紀せいき初頭しょとうには国民こくみん所得しょとくの数すう倍ばいに達たっするほどの発行はっこう残ざんを抱かかえていた。その後ご、産業さんぎょう革命かくめいによる活発かっぱつな民間みんかん投資とうしと経済けいざい成長せいちょう、夜警やけい国家こっか政策せいさくにより国民こくみん所得しょとくに対たいする比率ひりつを低下ていかさせた。

中央ちゅうおう銀行ぎんこうによる国債こくさい購入こうにゅう

中央ちゅうおう政府せいふが発行はっこうした国債こくさいを中央ちゅうおう銀行ぎんこうが直接ちょくせつ引ひき受うけることは財政ざいせい規律きりつや通貨つうか安定あんていを損そこなう恐おそれがあるため、各国かっこくでそれを避さけることを目的もくてきに、中央ちゅうおう銀行ぎんこうの直接ちょくせつ引ひき受うけについて一定いっていのルールが設もうけられている。

日本にっぽんにおける財政ざいせい法ほう第だい5条じょうのように^{[注ちゅう 1]}、中央ちゅうおう銀行ぎんこうが国債こくさいを直接ちょくせつ引ひき受うけることは原則げんそくとして禁止きんししている国くにが多おおいが、中央ちゅうおう銀行ぎんこうが市中しちゅうから購入こうにゅうすることは広ひろく行おこなわれている（公開こうかい市場いちば操作そうさ）。

2010年ねん11月にアメリカのFRBは、8ヶ月かげつ間あいだで総額そうがく約やく50兆ちょう円えん（約やく6000億おくUSドル）の米国べいこく債さいを買かい取とる決定けっていをした。その際さいにFRB議長ぎちょうであるベン・バーナンキは、この国債こくさいの引ひき受うけの目的もくてきを「長期ちょうき金利きんりの上昇じょうしょうを抑制よくせいするため」と述のべている^[7]。

経済けいざい学者がくしゃのミルトン・フリードマンは、国債こくさいの中央ちゅうおう銀行ぎんこう引ひき受うけを「当局とうきょくが勝手かってにできる増税ぞうぜい」とし、国債こくさい引ひき受うけでインフレにしてしまえば、通貨つうか価値かちが目減めべりするため、国民こくみんから徴税ちょうぜいするのと同おなじこととなり、増税ぞうぜい幅はばが物価ぶっか上昇じょうしょう率りつに束たばねられて事前じぜんに決きめられずによくないと批判ひはんしている^[8]。

日本にっぽんの動向どうこう

日本にっぽんにおける財政ざいせい法ほう第だい5条じょうには、但ただし書がきで、特別とくべつな理由りゆうがある場合ばあいには国会こっかいの議決ぎけつの範囲はんい内ないで直接ちょくせつ引ひき受うけは可能かのうであるとしている^[9]^[10]。

経済けいざい学者がくしゃの高橋たかはし洋一よういちによれば、直接ちょくせつ引ひき受うけについても、実際じっさいには満期まんきを迎むかえる国債こくさいの借換かりかえ債さいの引ひき受うけ等とうという形かたちで日本銀行にっぽんぎんこうによる国債こくさいの直接ちょくせつ引ひき受うけは毎年まいとし行おこなわれており「国債こくさいの日銀にちぎん引受ひきうけは禁きんじ手しゅ」というのは文学ぶんがく的てき表現ひょうげんに過すぎないとする^[11]。2011年ねん末すえ時点じてんで日本銀行にっぽんぎんこうは67.6兆ちょう円えん（8.95%）の日本にっぽん国債こくさいを保有ほゆうしている。さらに、国債こくさいのほかに国庫こっこ短期たんき証券しょうけん（FB）も24兆ちょう円えん保有ほゆうしている。

森永もりなが卓郎たくろうは「日銀にちぎんの国債こくさい買かい切きりオペは、国債こくさいの買かい支ささえを意味いみするため、国債こくさい暴落ぼうらくを防ふせぐ手段しゅだんの一ひとつとなっている」と指摘してきしている^[12]。

第一生命だいいちせいめい経済けいざい研究所けんきゅうじょ首席しゅせきエコノミストの熊野くまの英生ひでおは、政府せいふが国債こくさい発行はっこうによる債務さいむ返済へんさいを完済かんさいするという約束やくそくが通貨つうかの信用しんようをつなぎとめている一方いっぽうで、消費しょうひ税ぜい増税ぞうぜいへの反対はんたい論ろんにある日銀にちぎんの国債こくさい引受ひきうけは、日銀にちぎんが政府せいふの当座とうざ預金よきんに無制限むせいげんに資金しきんを振ふり込こむことになる。これはお札さつの増刷ぞうさつと同おなじことであり、国民こくみんが貨幣かへい価値かちを疑うたがい始はじめるおそれがあると指摘してき。日銀にちぎんの国債こくさい引受ひきうけが「悪魔あくま的てき手法しゅほう」と呼よばれるゆえんであると述のべている^[13]。

2012年ねん11月17日にち、自民党じみんとうの安倍晋三あべしんぞう総裁そうさいは講演こうえんで「建設けんせつ国債こくさいを、できれば直接ちょくせつ日銀にちぎんに買かってもらうことで強制きょうせい的てきにマネーが市場いちばに出でていく」と発言はつげん。これについて「現実離げんじつばなれしていると債券さいけん市場いちばではみているものの、為替かわせが反応はんのうしているため、無視むしできない」（六車むぐるま治美はるみ・三菱みつびしUFJモルガン・スタンレー証券しょうけんシニア債券さいけんストラテジスト）、「日銀にちぎんによる国債こくさい引ひき受うけを前提ぜんていとしたインフレ脱出だっしゅつ策さくは禁きんじ手しゅ。これは悪わるいインフレを創つくり出だし、インフレが収束しゅうそくしないリスクを伴ともなうからだ」（菅野かんの雅明まさあき・JPモルガン証券しょうけんチーフエコノミスト）等とうの見方みかたが出でている^[14]。

なお、市中しちゅう銀行ぎんこうによる国債こくさい購入こうにゅうは、日銀にちぎんが政府せいふから直接ちょくせつ国債こくさいを購入こうにゅうして政府せいふが日銀にちぎんに開設かいせつしている口座こうざに預金よきんを供給きょうきゅうすること（日銀にちぎんによる政府せいふへの信用しんよう創造そうぞう）、いわゆる「財政ざいせいファイナンス」と、ほぼ同おなじである。というのも、市中しちゅう銀行ぎんこうによる国債こくさい購入こうにゅうも日銀にちぎんが供給きょうきゅうした当座とうざ預金よきんを通つうじて行おこなわれているからである(発行はっこうと流通りゅうつうのしくみ)。ただし、市中しちゅう銀行ぎんこうが国債こくさいを購入こうにゅうして政府せいふが支出ししゅつする場合ばあいは市中しちゅう銀行ぎんこうの日銀にちぎん当座とうざ預金よきんの総額そうがくは変かわらないのに対たいして、日銀にちぎんが政府せいふから国債こくさいを直接ちょくせつ購入こうにゅうする場合ばあいは、市中しちゅう銀行ぎんこうの日銀にちぎん当座とうざ預金よきんの総額そうがくは増ふえる。市中しちゅう銀行ぎんこうによる国債こくさい購入こうにゅうという事実じじつ上じょうの財政ざいせいファイナンスは、普通ふつうに行おこなわれている^[15]。

「日本にっぽん国債こくさい#国債こくさい発行はっこうと経済けいざい政策せいさく」および「インフレターゲット#国債こくさいの日銀にちぎん引受ひきうけ」も参照さんしょう

債務さいむ不履行ふりこう

外貨がいか建だて国債こくさい

「デフォルト (金融きんゆう)」も参照さんしょう

2001年ねん・2014年ねん・2020年ねんなどにアルゼンチンがデフォルト（債務さいむ不履行ふりこう）を宣言せんげんしている。このときはアルゼンチンがアメリカからアメリカ・ドル建だてで借かりていた債務さいむ（公的こうてき対外たいがい債務さいむ）が支払しはらい不可能ふかのうに陥おちいり、デフォルトを宣言せんげんするに至いたった。

国家こっかが債務さいむ不履行ふりこうに陥おちいるのは、上記じょうきアルゼンチンの他ほかに1998年ねんのロシアや2012年ねんのギリシャ（ユーロ建たて国債こくさい）のように、外国がいこくから外国がいこく通貨つうか建だて（ユーロなどの共通きょうつう通貨つうか建だてを含ふくむ）で借金しゃっきんしている場合ばあい、金本位きんほんい制せいなど裏付うらづけのある通貨つうかの場合ばあいなどである。

自国じこく通貨つうか建だて国債こくさい

「現代げんだい貨幣かへい理論りろん」も参照さんしょう

政府せいふと国債こくさいのみを見みると、自国じこく通貨つうか建だてで、かつ、金かねなどによる裏付うらづけのない通貨つうかである場合ばあいは、（政府せいふが通貨つうか発行はっこう権けんをもっているため）いくら発行はっこうしても、インフレになり、信認しんにん（信用しんよう）を失うしなうことはあっても、理論りろん上じょうは債務さいむ不履行ふりこうを招まねくことはない。ただし他国たこく通貨つうか建だての負債ふさいを政府せいふが有ゆうするばあいはその限かぎりではない。また1970年代ねんだいまで世界せかいは金本位きんほんい制せいだったが、自国じこく発行はっこう通貨つうかであっても、なんらかの裏付うらづけが必要ひつような物ものは議論ぎろんが変かわる。現代げんだいの米あめりかドルや日本円にほんえんはインフレ率りつを安定あんていさせることで通貨つうかの信認しんにんを作つくり出だしている。

永遠えいえんに財政ざいせい破綻はたんしない政府せいふであれば、債務さいむを完全かんぜんに返済へんさいし切きる必要ひつようもなく、国債こくさいの償還しょうかん期限きげんが来きたら新規しんきに国債こくさいを発行はっこうして同額どうがくの国債こくさいの償還しょうかんに充あてる借かり換かえを永久えいきゅうに続つづければ済すむ。民間みんかん企業きぎょうと異ことなり、国家こっかは永続えいぞくを前提ぜんていとしていることからこのような手法しゅほうが可能かのうとなっている。現在げんざいのほとんどの先進せんしん国こくにおいて、予算よさんに計上けいじょうする国債こくさい費ひは利り払はらい費ひのみで、償還しょうかん費ひを含ふくめていない。通貨つうか発行はっこう権けんを有ゆうする政府せいふは、個人こじんや企業きぎょうのような民間みんかん主体しゅたいとは決定的けっていてきに異ことなる特殊とくしゅな存在そんざいであり、国家こっか財政ざいせいや国債こくさいを家計かけいにたとえて議論ぎろんすることは意味いみをなさない^[16]。

債務さいむ不履行ふりこうを過剰かじょうに恐おそれて国債こくさい発行はっこうを抑おさえていることが、日本にっぽんのデフレ不ふ況きょうの一因いちいんとして指摘してきされることがある。^{[要よう出典しゅってん]}

政府せいふは、原理げんり上じょうはその流通りゅうつう量りょうを増ふやすことで自国じこく通貨つうかの価値かちを変かえられる。このため自国じこく通貨つうかで負債ふさいを増ふやす限かぎり「返済へんさいする必要ひつようがない」という風ふうに言いわれる。この点てんは他国たこく通貨つうかでの負債ふさいとは性質せいしつが異ことなる。ただし、現実げんじつには通貨つうか増刷ぞうさつには副作用ふくさようが伴ともなううえ、狙ねらった通とおりのインフレ率りつを達成たっせいする方法ほうほうもない。また「返かえす必要ひつようはない」というのは、際限さいげんなく国債こくさいを発行はっこうし続つづけることが前提ぜんていである。

自国じこく通貨つうか建だて国債こくさいで、金かねなどによる裏付うらづけのない通貨つうかで、理論りろん通どおり債務さいむ不履行ふりこうにはなっていないものの、通貨つうかとしては価値かちが暴落ぼうらくし、信認しんにんを失うしなっている物ものとして、2022年ねん現在げんざいのトルコリラがある。2022年ねん7月がつのトルコの消費しょうひ者しゃ物価ぶっか指数しすうは前年ぜんねん比ひ79.6％の上昇じょうしょうだった^[17]。トルコリラ建だての国債こくさいは2022年ねん8月がつ現在げんざいは債務さいむ不履行ふりこうにはなっていない。しかし通貨つうかとしての信認しんにんは失うしなっており、トルコ国内こくないではドル化かが進すすんでおり、預金よきんの過半数かはんすうが米あめりかドルなどの外貨がいか預金よきんとなっている^[18]。

各国かっこくの国債こくさい

下記かきの国くにの国債こくさいに関かんしては、ウィキペディアのそれぞれの項目こうもくを参照さんしょう。

下記かきは、ウィキペディアに項目こうもくのない国債こくさい。

オーストラリア国債こくさい - 21世紀せいきに入はいって、資源しげん価格かかく高騰こうとうなどで活況かっきょうを呈ていするオーストラリアは、累積るいせき国債こくさいの完済かんさいを実現じつげんできる段階だんかいにまで達たっした。完済かんさいにより、長期ちょうき金利きんりの基準きじゅんがなくなることが憂慮ゆうりょされるほどである。

外国がいこく国債こくさい

「外債がいさい」も参照さんしょう

発行はっこう国こくの国外こくがいで売うり出だしまたは売出うりだしの取次とりつぎがなされる外国がいこくの国債こくさいは、海外かいがい債券さいけんの一種いっしゅで外国がいこく債さいと言いう。主おもに証券しょうけん会社かいしゃの証券しょうけん外務がいむ員いん・ネット証券しょうけんのルートを中心ちゅうしんに販売はんばいされている。

アメリカ（トレジャリーノート・、トレジャリービルなどの米国べいこく財務省ざいむしょう証券しょうけん）、イギリスなど先進せんしん国こくのものから、金利きんりが比較的ひかくてき高たかいオーストラリア、更さらにアルゼンチンや南みなみアフリカ共和きょうわ国こくなどの開発途上国かいはつとじょうこくまで、リスクとリターンは多種たしゅ多様たようである。ただし、外国がいこく債さいは海外かいがい債券さいけんであるため、海外かいがい債券さいけん保護預ほごあずかり口座こうざなどの名目めいもくで毎年まいとし口座こうざ管理かんり手数料てすうりょうが徴収ちょうしゅうされる場合ばあいが多おおく、預あづけ入いれ資産しさんが一定いってい以上いじょうでなければ、手数料てすうりょうで元本がんぽん割われする可能かのう性せいが高たかい。

また、サムライ債さいを除のぞいて、基本きほん的てきに本国ほんごく通貨つうか建だて（米あめりかドル・ユーロ・オーストラリアドルなど）で購入こうにゅうすることが一般いっぱん的てきであるため、邦貨ほうかと外貨がいかの為替かわせ変動へんどうリスクでも損益そんえきが大おおきく変動へんどうする点てんも留意りゅういしなければならない。