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土砂災害 - Wikipedia

土砂どしゃ災害さいがい

斜面しゃめん崩壊ほうかいすべり、土石流どせきりゅうなどによる災害さいがい
土砂崩どしゃくずから転送てんそう

土砂どしゃ災害さいがい(どしゃさいがい)とは、大雨おおあめ地震じしんともな斜面しゃめん崩壊ほうかいがけくず土砂崩どしゃくずれ)、すべり土石流どせきりゅうなどによりひと生命せいめい財産ざいさんおびやかされる災害さいがい[ちゅう 1][1]

住宅じゅうたくおそった地震じしんによる崖崩がけくずれ(2001ねんエルサルバドル
スイスアルプスの急斜面きゅうしゃめんこった崖崩がけくずれ(2008ねん撮影さつえい)。この地方ちほうでは"Sturzstrom"(がんくずりゅう)とぶ。
大雨おおあめによる土石流どせきりゅう住宅じゅうたくくるまながされ、どろまっている。(2014ねん8がつ広島ひろしま

定義ていぎ 編集へんしゅう

地表ちひょう斜面しゃめん構成こうせいする岩石がんせきすな重力じゅうりょくけており、なんらかの要因よういんにより不安定ふあんていになると下方かほう移動いどうする。その様式ようしきには、落石らくせきすべり崩壊ほうかい流砂りゅうしゃ土石流どせきりゅうなどいくつかの種類しゅるいがある。これらの現象げんしょうすべいちくくりにして、「マスムーブメントえい: mass movement)」[2]、または「斜面しゃめん移動いどうえい: slope movement)」、あるいは「(広義こうぎの)すべり(えい: landslide)」[ちゅう 2][3] という用語ようごで、専門せんもんてきには定義ていぎされる。

土砂どしゃ災害さいがい」は、上記じょうきマスムーブメント(あるいは斜面しゃめん移動いどう広義こうぎすべり)により発生はっせいする災害さいがい全般ぜんぱん[4]。ただ、斜面しゃめん崩壊ほうかいすべり・土石流どせきりゅうの3分類ぶんるい定着ていちゃくしており、この3つが土砂どしゃ災害さいがいであると説明せつめいする場合ばあいがある。とく砂防さぼう防災ぼうさい場面ばめんでこのような分類ぶんるい説明せつめいをすることがおお[5]。なお、この概念がいねん世界せかい共通きょうつうではない(cf.#日本にっぽん特質とくしつせい[ちゅう 3]

類義語るいぎごに、斜面しゃめんこるというてん着目ちゃくもくした「斜面しゃめん災害さいがい[3][6]山地さんちこるというてん着目ちゃくもくした「山地さんち災害さいがい」があり[7]場合ばあいにより同義どうぎとしたり使つかけたりする。このほか、地盤じばん人為じんいてきけずったりったりした造成ぞうせいこるほうめん崩壊ほうかいなどの災害さいがいも、土砂どしゃ災害さいがいふくめることがある[8]

日本にっぽん特質とくしつせい 編集へんしゅう

 
衛星えいせい観測かんそくもと作成さくせいされた世界せかい土砂どしゃ災害さいがいリスク分布ぶんぷ紫色むらさきいろ危険きけんせいたかい。

後述こうじゅつ#原因げんいん)のとおり、土砂どしゃ災害さいがい起伏きふくんだ土地とちきやすい。日本にっぽんは、国土こくどの7わり山地さんち丘陵きゅうりょうめ、地殻ちかく変動へんどう活発かっぱつ変動へんどうたい環太平洋かんたいへいよう変動へんどうたい)にあり、火山かざんおおいことから土砂どしゃ災害さいがいきやすい。そのうえ、平野へいやすくなく土地とち利用りよう制約せいやくがあるため、とくだい世界せかい大戦たいせん経済けいざい成長せいちょう人口じんこう増加ぞうかともなって郊外こうがい台地だいち丘陵きゅうりょうまでもが都市としし、土砂どしゃ災害さいがい居住きょじゅう地域ちいきおよびやすくなった経緯けいいがある[8]

一方いっぽう国土こくどひろくにたとえばアメリカやカナダ、ロシアなどでは、こちらも広大こうだい山地さんちゆうするものの、すべりなどが発生はっせいして道路どうろ住宅じゅうたく被害ひがいけても、場所ばしょうつして復旧ふっきゅうするほうが安上やすあがりなため、おな場所ばしょ再建さいけんさら崩壊ほうかい防止ぼうしする工事こうじなどをおこなうことはすくない[9]たとえばアメリカの場合ばあい工事こうじおこな場合ばあいも、政府せいふ行政ぎょうせいおこな公共こうきょう工事こうじは、道路どうろへの土砂どしゃ流入りゅうにゅうふせぐ、農地のうちなどの土砂どしゃ流出りゅうしゅつ侵食しんしょく)・土砂どしゃ流入りゅうにゅう堆積たいせき)をふせぐといった目的もくてきおもであり、住宅じゅうたくまも目的もくてきではおこなわれない。これは、斜面しゃめん崩壊ほうかいなどの災害さいがいについて、リスクをんで居住きょじゅう選択せんたくするという、受益じゅえきしゃ負担ふたん原則げんそくおもかんがかた根底こんていにあるとみられる[10]

また学問がくもんにおいても、欧米おうべいでは粘土ねんどしつ地盤じばん性質せいしつあつか土質どしつ力学りきがくひろれられ、土砂どしゃつぶみち土質どしつ移動いどう形態けいたい移動いどう速度そくどなどを基準きじゅんとするこまかい「すべり分類ぶんるい[ちゅう 2]発達はったつし、防災ぼうさい意識いしきすることがすくない。たいする日本にっぽんでは、土木どぼく工学こうがくいわつぶてしつ地盤じばん斜面しゃめん安定あんていなどの理論りろんけ、分類ぶんるい「すべり」と斜面しゃめん崩壊ほうかい」の区分くぶんおこな独自どくじのものになっている[9][11]

原因げんいん 編集へんしゅう

発生はっせい機構きこう 編集へんしゅう

 
斜面しゃめんにおいて、抵抗ていこうりょく/すべり動力どうりょく=安全あんぜんりつ(Fs)であらわされる。また斜面しゃめんすべりどう単純たんじゅんすると円弧えんこすべちる運動うんどうである。うえ解析かいせきしきの1つであるフェレニウスほうしめしたもの。斜面しゃめん垂直すいちょく細分さいぶんしてそのスライスへんごと抵抗ていこうりょくすべり動力どうりょくもとめ、これを合計ごうけいして安全あんぜんりつす。

斜面しゃめん構成こうせいする土塊つちくれ岩盤がんばんはふつう、重力じゅうりょく摩擦まさつりょくなどの作用さよう結果けっか、「斜面しゃめん移動いどうさせようとするちから」よりも、それに「抵抗ていこうするちから」がおおきい状態じょうたい安定あんていしている。ここで、前者ぜんしゃおおきくなったり後者こうしゃちいさくなったりすると、バランスがくずれて変形へんけいしょうじる[12]土質どしつ力学りきがくじょう、これは土塊つちくれ剛性ごうせいえる外力がいりょくによるピーク破壊はかいばれ、破壊はかい外力がいりょくをピーク強度きょうどという[12]。また、斜面しゃめん安定あんていかんがえるうえでは、仮定かていしたすべりめんにおいて土塊つちくれすべりどうさせるせんだん破壊はかいである[13][14]

斜面しゃめん移動いどうさせようとする「せんだん応力おうりょく」が、それに抵抗ていこうする「せんだん抵抗ていこうりょく」を上回うわまわるとすべりどうはじまる。後者こうしゃたいする前者ぜんしゃ安全あんぜんりつ Fs といい、斜面しゃめん安定あんてい指標しひょうとする。実際じっさいには、クーロンの破壊はかい規準きじゅんによりもとめられる強度きょうど定数ていすうなどをれた解析かいせきほうもちい、計算けいさんおこな[15]

ピーク破壊はかい直前ちょくぜんしょうじる微小びしょう変形へんけい対応たいおうして、斜面しゃめん崩壊ほうかい実験じっけんとうでは崩壊ほうかい直前ちょくぜんきわめて低速ていそくクリープばれる変形へんけいしょうじることがたしかめられている[12]。このクリープは土砂どしゃ災害さいがいのいわゆる前兆ぜんちょう現象げんしょうしょうじさせる原因げんいんの1つでもある。

斜面しゃめん崩壊ほうかいすべりの発生はっせいは、土塊つちくれふくまれるみず作用さようかかわる場合ばあいおおい。これは、浸透しんとうしたみず間隙かんげき水圧すいあつ増加ぞうかさせ、粒子りゅうし有効ゆうこう応力おうりょく減少げんしょうして、せんだん抵抗ていこうりょく低下ていかしせんだん破壊はかいいたるメカニズムである。土中どちゅうみずく、あるいはみずませないような工事こうじにより、間隙かんげき水圧すいあつ減少げんしょうさせることが対策たいさくとして有効ゆうこうである[16]

素因そいん 編集へんしゅう

地球ちきゅうじょうにおいて、土砂どしゃ災害さいがいおも素因そいんは、地殻ちかく変動へんどう火山かざん活動かつどう寒冷かんれい気候きこうである。地殻ちかく変動へんどうは、断層だんそう運動うんどうによる地盤じばん破砕はさい造山つくりやま運動うんどうによる地盤じばん隆起りゅうきなどをこす。火山かざんは、くずれやすい火山灰かざんばい火砕流かさいりゅうなどの堆積たいせきぶつ火山かざん砕屑ぶつ)をいち大量たいりょうらせ、起伏きふくのある溶岩ようがん地形ちけいつくる。高緯度こういど高山こうざんなどの寒冷かんれい地域ちいきでは、凍結とうけつ融解ゆうかいかえしゅう氷河ひょうが作用さようくずれやすい地質ちしつつく[17]

世界せかいにおける巨大きょだい崩壊ほうかいすべり(崩壊ほうかい体積たいせき107 - 109 m3)の発生はっせい地域ちいきは、インドネシアネパール中国ちゅうごく日本にっぽん台湾たいわんフィリピンニュージーランドアメリカカナダペルーなどがげられ、ほとんどが変動へんどうたい環太平洋かんたいへいよう変動へんどうたいあるいはアルプス・ヒマラヤ変動へんどうたい)に位置いちする[17]。なお、例外れいがいてきノルウェースウェーデンなどでは、氷河ひょうが後退こうたいによる岩盤がんばんすべりやクイッククレイすべりがこる[17]

その素因そいんとして、強風きょうふう花崗岩かこうがん真砂まさご)や火山かざんせい土壌どじょうシラスなど)、あつ堆積たいせきレス)といった局地きょくちてき地質ちしつ、また、放牧ほうぼく大気たいき汚染おせんによる植生しょくせい破壊はかい過度かど採鉱さいこうやま沿いや台地だいち市街地しがいちといった人為じんいてき社会しゃかいてき要因よういんげられる[17]

誘因ゆういん 編集へんしゅう

土砂どしゃ災害さいがい誘因ゆういんがね)には、集中しゅうちゅう豪雨ごうう台風たいふうなどによる大雨おおあめ[18]地震じしん火山かざん活動かつどう天然てんねんダム決壊けっかい人工じんこうてき掘削くっさくなどがある[17]

日本にっぽん土砂どしゃ災害さいがい状況じょうきょう 編集へんしゅう

近世きんせい以降いこう 編集へんしゅう

歴史れきしてきると、日本にっぽんでは江戸えど時代じだいとおして山林さんりん荒廃こうはい進行しんこうつづけ、江戸えど末期まっきから明治めいじ初期しょきにかけてはもっと荒廃こうはいした状態じょうたいにあったとかんがえられる。これは、この時代じだい日本人にっぽんじん生活せいかつするじょうで、生活せいかつ必要ひつようもの建材けんざいふね荷車にぐるま燃料ねんりょう肥料ひりょうなどのだい部分ぶぶん木材もくざいくさ利用りようし、森林しんりんおおきく依存いぞんしていたためである。庶民しょみんは、生活苦せいかつくからかぶまでこして燃料ねんりょうとうもちいていた時期じきもあるほどだった。各地かくちばた禁止きんし植林しょくりん伐採ばっさい禁止きんし入山にゅうざん禁止きんしなどの御触おふれがされたが、効果こうかとぼしかったとかんがえられる。集落しゅうらくちか里山さとやま中心ちゅうしん伐採ばっさいされた山林さんりんひろがり、本州ほんしゅうひろ範囲はんいとく西日本にしにほんにはハゲやまおお分布ぶんぷしていたと推定すいていされる。これにより、山林さんりんでははげしい土壌どじょう浸食しんしょく表層ひょうそう崩壊ほうかい多発たはつした[19]

明治めいじはいると、産業さんぎょう革命かくめいにより木材もくざい代替だいたいひん開発かいはつ普及ふきゅうはじめるが、工業こうぎょう戦争せんそうなどで木材もくざい需要じゅようたかく、山奥やまおくまで森林しんりん鉄道てつどういて伐採ばっさいすすめられた地域ちいきもあった。一方いっぽう防災ぼうさいのため明治めいじ政府せいふ治水ちすいさんほう[ちゅう 4]制定せいていし、国家こっかとして「治山ちさん」や「砂防さぼう」の事業じぎょう開始かいしした。ヨーロッパからの技術ぎじゅつ導入どうにゅうにより、ハゲやま土砂どしゃ安定あんていさせる山腹さんぷくこう砂防さぼうダムの技術ぎじゅつ発達はったつした[20]

だい世界せかい大戦たいせんには、復興ふっこうのための木材もくざい需要じゅようにより、伐採ばっさい急速きゅうそく奥地おくちまで拡大かくだいしてしまう。一方いっぽうで、植林しょくりん政策せいさくにより伐採ばっさい急速きゅうそく人工じんこうりんされ、ハゲやまはほとんどなくなる。また高度こうど経済けいざい成長せいちょうには、安価あんか輸入ゆにゅう木材もくざい国産こくさんってわり、伐採ばっさい急速きゅうそく減少げんしょうする。しかし、崩壊ほうかい防止ぼうし機能きのうよわ若齢じゃくれいりんわか人工じんこうりん)などで、表層ひょうそう崩壊ほうかい土石流どせきりゅう多発たはつした。さらに、都市としにより市街地しがいちのがけくずれが顕在けんざいした。1960年代ねんだい後半こうはんから1970年代ねんだい前半ぜんはんには、毎年まいとし100めい以上いじょう土砂どしゃ災害さいがい犠牲ぎせいとなり、自然しぜん災害さいがい犠牲ぎせいしゃ半数はんすう以上いじょうめる状況じょうきょうとなった。これにたいし、がけくず防止ぼうし砂防さぼうダムなどのハード対策たいさくすすめられる。その戦後せんご大量たいりょう植林しょくりんされた森林しんりん成長せいちょうして崩壊ほうかい防止ぼうし機能きのうたかまり、ハード対策たいさく進展しんてんあいまって犠牲ぎせいしゃ次第しだい減少げんしょうしてきた[21][22]

現代げんだい 編集へんしゅう

1979ねん - 2008ねんまでの30年間ねんかんには、平均へいきんすると、およそ年間ねんかん1,000けん程度ていど土砂どしゃ災害さいがい発生はっせいしている[23]。また、2009ねん - 2013ねんまでの5年間ねんかんおなじく年間ねんかん1,000けん程度ていどである[24]。ただし、気象きしょう条件じょうけんなどにより200けんから2,000けんちょうおおきく変動へんどうがある[23]たとえば、2004ねん新潟にいがた福島ふくしま豪雨ごうう福井ふくい豪雨ごうう多数たすう台風たいふう上陸じょうりくなどにより土砂どしゃ災害さいがい多発たはつし、2,537けんのぼった[24]

死者ししゃすうとしにより変動へんどうがあり、たとえば2003ねん - 2013ねんの11年間ねんかんでは、2007ねんは0にん、2010ねんは11にんだった一方いっぽう上記じょうきのように各地かくち土砂どしゃ災害さいがい多発たはつした2004ねんは62にん台風たいふう12ごうによる紀伊半島きいはんとうだい水害すいがい犠牲ぎせいしゃおおた2011ねんは85にんのぼった[24]

自然しぜん災害さいがい全体ぜんたいても、土砂どしゃ災害さいがい被害ひがい比率ひりつひくくない。1980年代ねんだいから2000年代ねんだいまで、とし変動へんどうおおきいものの、1わりから4わりあり、としによっては6わりたっしている[22]

斜面しゃめん崩壊ほうかいすべり・土石流どせきりゅう形態けいたい被害ひがい 編集へんしゅう

種類しゅるい
/(おも別名べつめい)
特徴とくちょう 被害ひがい様相ようそう
斜面しゃめん崩壊ほうかい[13]
/(山崩やまくず[13][25]崖崩がけくず[13][25]土砂崩どしゃくず[13]いわくず[26]きゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい)
  • 傾斜けいしゃ20以上いじょう急斜面きゅうしゃめんで、土塊つちくれ突発とっぱつてきくずれて下方かほうされ、1にちたり10mm以上いじょうはやさで移動いどうする[26]
  • 斜面しゃめん表層ひょうそう2 - 3m程度ていどくずれるもの(表層ひょうそう崩壊ほうかい)は頻度ひんどたかく、風化ふうかした斜面しゃめんではどこでもこりうる。とくみずなり堆積岩たいせきがん火山灰かざんばい花崗岩かこうがん風化ふうか真砂まさご)が分布ぶんぷする地域ちいき雨量うりょうおお地域ちいきこりやすい[26]
  • 斜面しゃめんしたふかくの岩盤がんばんまでくずれるもの(深層しんそう崩壊ほうかい)は頻度ひんどひくい。大量たいりょう雨水あまみず浸透しんとうにより地下水ちかすいみゃく水圧すいあつ上昇じょうしょうしてこるとかんがえられ、大雨おおあめ地震じしんなどをがね発生はっせいする[26]
  • くずちる時間じかんはごくみじかいため、住宅じゅうたくちかくで発生はっせいすると、おくれるなどして死者ししゃることもおお[27]
  • 土塊つちくれ重量じゅうりょうおもいほど、また斜面しゃめん傾斜けいしゃきゅうなほど、崩壊ほうかいちからおおきい[13]
  • 災害さいがい規模きぼすべり・土石流どせきりゅうくらべるとちいさいものがおおい。ただし、深層しんそう崩壊ほうかいなどのおおきなものは、土石流どせきりゅう誘発ゆうはつしたり、天然てんねんダムを形成けいせいしその決壊けっかい下流かりゅう広範囲こうはんい影響えいきょうするなど、災害さいがい規模きぼおおきい[26]
すべり[6]
  • 傾斜けいしゃ5 - 20程度ていどゆる斜面しゃめんで、地下ちか特定とくていそう(すべりめん)をさかいにして、土塊つちくれ形状けいじょうたもちながらずれる。1にちたり10mmにたないくらいのゆっくりとしたはやさで移動いどうし、数日すうじつ以上いじょううごつづける[28]
  • 斜面しゃめん崩壊ほうかいくらべてすべりめんふか[29]規模きぼおおきい傾向けいこうがある[28]
  • おも粘性ねんせいすべり粘土ねんど)がすべりめんとなる。すべり粘土ねんど分布ぶんぷする地域ちいき多発たはつする[28]
  • 日本にっぽんでは3しゅすべり地帯ちたいられている。1.だいさんそう風化ふうか粘土ねんど丘陵きゅうりょう分布ぶんぷする長崎ながさきけん北松きたまつ地域ちいき北陸ほくりく地方ちほう、2.断層だんそう運動うんどうによる破砕はさいたい過去かこ造山つくりやま運動うんどうによる結晶けっしょう片岩かたいわ分布ぶんぷする中央ちゅうおう構造こうぞうせん沿いの徳島とくしまけん愛媛えひめけんなど、3.温泉おんせん化学かがく成分せいぶんにより風化ふうかすすんだ温泉おんせんあまり分布ぶんぷする箱根はこね霧島きりしま別府べっぷ鳴子なるこなどの温泉おんせん地帯ちたい[30] である。
  • 寒冷かんれいでは、雪解ゆきどけにともな発生はっせいするしゅうねんせいすべり[29]しゅう氷河ひょうが作用さようによるすべりがこりやすい地帯ちたいがある[17]
  • 継続けいぞくせい再発さいはつせいがある。はじめゆっくりとうごいていたものが一転いってんしてはやくなったり、停止ていししたのちふたたうごいたりすることがある[28]発生はっせいおおくが過去かこ近辺きんぺんすべりが発生はっせいしたところである(過去かこすべりの「すべり」である場合ばあいおおい)[29]
  • 過去かこすべり発生はっせいには、馬蹄ばていがたがけ階段かいだんじょう斜面しゃめん斜面しゃめん下方かほう隆起りゅうきなど、特徴とくちょうてきな「すべり地形ちけい」があらわれる場合ばあいおおく、これを判別はんべつすることによってすべりのこりやすいところ特定とくていできる[29]
  • 進行しんこうおそく、前兆ぜんちょうとらえられやすいため、人的じんてき被害ひがいはあまりないことがおおい。ただし、1985ねん長野ながのけん長野ながのさんで26にん死亡しぼう・55むね全壊ぜんかいしたすべり災害さいがいのように、おおきな人的じんてき被害ひがいれいもある[31]
  • 土塊つちくれ移動いどう規模きぼおおきいため、物的ぶってき被害ひがいおおきい[27]
土石流どせきりゅう
/(鉄砲水てっぽうみず[32]山津波やまつなみ[32]どろりゅう[32])
  • 斜面しゃめん川床かわどこ土砂どしゃ流動りゅうどうし、たに沿いになが[33]土砂どしゃみずとがどう程度ていど混合こんごうしたものをし、土砂どしゃ割合わりあいすくなければ河川かせん洪水こうずいりゅうとなる[34]。しばしばおおきないわ流木りゅうぼくふくみ、だんとなってなんせることがある[35]
  • 3つの形態けいたいがある。1.渓流けいりゅうない川床かわどこ)の不安定ふあんてい土砂どしゃ大雨おおあめ流動りゅうどうするもの、2.大雨おおあめなどによる斜面しゃめん崩壊ほうかいすべりの土砂どしゃが、大量たいりょう湧水わきみずおもて流水りゅうすいとともに流動りゅうどうするもの、3.斜面しゃめん崩壊ほうかいすべりが河川かせんふさいで天然てんねんダム形成けいせい、その水位すいい上昇じょうしょうして決壊けっかいながくだるもの[33] である。
  • 山間さんかん火山かざん地帯ちたいなど土砂どしゃ生産せいさん活発かっぱつ土地とちおおい。また、傾斜けいしゃやく15以上いじょう渓流けいりゅう付近ふきん発生はっせいしやすい[34]平地ひらちながゆるやかになり、傾斜けいしゃ2付近ふきん停止ていし堆積たいせきするれいおお[33]。ただし、運動うんどうりょうおおきく、カーブをがらずに直進ちょくしんする傾向けいこうがある[35]
  • 地質ちしつ条件じょうけんらず突発とっぱつてきに(ゲリラてきに)発生はっせいするため、いつどこで発生はっせいするのか予測よそくむずかしい。土質どしつ力学りきがくでは流動りゅうどうせい非常ひじょうたかい「土砂どしゃりゅう」に分類ぶんるいされる[32]ながれはふつう時速じそく20 - 40kmとはやく、ときに時速じそく60kmをえる場合ばあいもあり、げるのは困難こんなん[27][35]斜面しゃめん崩壊ほうかいすべりにくらべて、居住きょじゅう発生はっせいしたとき、死者ししゃるなど人命じんめいかかわる被害ひがいになりやすい[32]
  • その土地とちにおける過去かこ雨量うりょう土石流どせきりゅう発生はっせい有無うむからみちびされる、下限かげん累加るいか雨量うりょうすうじゅうふんから数日すうじつ単位たんい)をもとめておくことで避難ひなん目安めやすとなる[36]

その土砂どしゃ災害さいがい 編集へんしゅう

 
落石らくせき防止ぼうしのためのはがねせいフェンスと注意ちゅうい喚起かんき標識ひょうしき(スイス)
落石らくせき崩落ほうらく
傾斜けいしゃきゅうがけからいわかたまり剥離はくりして落下らっかするもの。あめによる地盤じばんゆるみや地震動じしんどうなどの自然しぜん要因よういんだけでなく、交通こうつうによる振動しんどうなどの人為じんいてき要因よういん作用さようする。過去かこ事例じれいでバスや列車れっしゃ被害ひがいおおいのは、乗用車じょうようしゃよりも振動しんどうおおきいためとかんがえられる。なお、危険きけん箇所かしょしぼりやすい一方いっぽう前兆ぜんちょうとぼしく予測よそくむずかしいとされる[37]
地震じしんによる崩壊ほうかいすべり
地震動じしんどうによるちから斜面しゃめんたいし、角度かくどきゅうになったり重量じゅうりょうしたりしたような効果こうかおよぼす。これにより、あめによる崩壊ほうかいはあまりこらない傾斜けいしゃ10 - 20ゆる斜面しゃめんでも崩壊ほうかいこし、大雨おおあめときよりもひろ範囲はんい崩壊ほうかいこる。表土ひょうどがないきゅうがけでも崩壊ほうかいこす。周囲しゅういよりがった部分ぶぶん地震動じしんどう増幅ぞうふくされやすく、大雨おおあめ通常つうじょうくずれないような、やま尾根おね稜線りょうせん部分ぶぶんなども崩壊ほうかいする。また、崩壊ほうかい規模きぼおおきくなりやすく、土砂どしゃ移動いどう距離きょりながくなりやすい。なお、突発とっぱつてきなため避難ひなんすることがむずかしい[38]
流木りゅうぼくによる被害ひがい
土石流どせきりゅう洪水こうずいでは、河川かせん上流じょうりゅう崩壊ほうかいともな発生はっせいした流木りゅうぼく一緒いっしょ流下りゅうかし、被害ひがい拡大かくだいさせることがある。とくに、流木りゅうぼく直撃ちょくげきして家屋かおくはしなどを破壊はかいする被害ひがいや、土石流どせきりゅうながくだ途中とちゅうはし水路すいろなどに流木りゅうぼくまり、土砂どしゃ泥水どろみずあふれて周辺しゅうへん家屋かおくおよ被害ひがいは、危険きけんせいたかい。なお、しゅでは広葉樹こうようじゅりんよりも針葉樹しんようじゅりんほうが、面積めんせきたりの流木りゅうぼく体積たいせきおおきい傾向けいこうにある[39]
造成ぞうせい災害さいがい
ほうめん崩壊ほうかいなどの災害さいがいきり盛土もりつちたにめやはらけなど人工じんこうてきられた地盤じばん地質ちしつてきわかゆる状態じょうたいにあるため、自然しぜん形成けいせいされた地盤じばんくらべると崩壊ほうかい流動りゅうどうこしやすい。さらに、住宅じゅうたくなどに利用りようされることがおおく、災害さいがい発生はっせいすれば人命じんめい財産ざいさんおおきな影響えいきょうおよぼしるため、造成ぞうせいこりうる現象げんしょう想定そうていして工事こうじおこなわなければならない。日本にっぽんでは、宅地たくち造成ぞうせいおよ特定とくてい盛土もりつちとう規制きせいほう(1961ねん制定せいてい)が宅地たくちなどにおける地盤じばん安全あんぜんせい基準きじゅんもうけ、がけへのようかべ設置せっち排水はいすい施設しせつ設置せっちなどをさだめている[40]
やまたい崩壊ほうかいいわくずなだれ
地震じしん噴火ふんかにより山地さんち一部いちぶだい規模きぼ崩壊ほうかいするもの。落差らくさおおきいため、くずれた土砂どしゃ高速こうそく長距離ちょうきょりながくだる(いわくずなだれ)。おおきなものではあつさ100m以上いじょう土砂どしゃ時速じそく100km以上いじょうたにながくだり、水平すいへい移動いどう距離きょり高低こうていの10ばい程度ていどたっする。火山かざん地帯ちたいとく成層せいそう火山かざんこりやすい。うみながくだると津波つなみ発生はっせいさせる[41]

対策たいさく 編集へんしゅう

 
かたむきのある斜面しゃめん崩壊ほうかいふせ構造こうぞうぶつようかべという。写真しゃしん古典こてんてき石垣いしがき方式ほうしきようかべ工事こうじ様子ようす

被害ひがいふせぐため、初歩しょほてきには危険きけん土地とち利用りようけること、やむを利用りようする場合ばあいには、崩壊ほうかいなどをふせ土木どぼく設備せつびもうけたり、前兆ぜんちょう現象げんしょうあめかたなどを参考さんこう適切てきせつなタイミングで避難ひなんおこなうことが有効ゆうこうである。

危険きけん地帯ちたいは、とく法律ほうりつもとづく土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき指定していされているところやその基礎きそ調査ちょうさおこなわれているところ、また都道府県とどうふけん調査ちょうさした土砂どしゃ災害さいがい危険きけん箇所かしょふくまれているところなどである(cf.#行政ぎょうせい公表こうひょうしている危険きけん地帯ちたい)。ただし、これらに該当がいとうしなくても、山間さんかんや、まわりに斜面しゃめんがけのある土地とちでは注意ちゅうい必要ひつようである[42][43]

危険きけん地帯ちたいにおいて土砂どしゃ災害さいがいけるためには、あめかた各種かくしゅ前兆ぜんちょう現象げんしょう注意ちゅういし、前兆ぜんちょう気付きづいたときは、すみやかに市町村しちょうそん近隣きんりん住民じゅうみんなどにらせるとともに、みずからも率先そっせんして避難ひなんすることが有効ゆうこうである[42][44]

注意ちゅういすべき時期じきは、あめりょうおおいとき、あめ長期間ちょうきかんつづいているとき、さらにあめんだのちしばらくのあいだである[42]。また、おおきな地震じしんのちもしばらくのあいだ注意ちゅうい必要ひつようである[42]日本にっぽんでは、気象庁きしょうちょうがこれまでの雨量うりょう数時間すうじかんさきまでの予想よそう雨量うりょうもと大雨おおあめ警報けいほう土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほうなどを発表はっぴょうしており、これが目安めやすになる(cf.#土砂どしゃ災害さいがいきやすくなっていることをらせる情報じょうほう[45]

対策たいさく要点ようてん 編集へんしゅう

日本にっぽんは、前述ぜんじゅつした国土こくど特性とくせいから住宅じゅうたく公共こうきょう施設しせつなどが被災ひさいする可能かのうせいのある地域ちいきおおかか[27]、2020ねん時点じてんでそのかずやく60まんえている[46]日本にっぽん政府せいふ広報こうほうのページでは、土砂どしゃ災害さいがいからまも基本きほんてき方法ほうほうとして以下いかの3つをげている[27]

  1. 普段ふだんから自分じぶんんでいる場所ばしょ土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき確認かくにんしておくこと[27]
  2. あめりだしたら土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほう注意ちゅういすること[27]
  3. 土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほう発表はっぴょうされたらはやめに避難ひなんすること[27]

また東京とうきょうが2015ねん発行はっこうした防災ぼうさいハンドブック「東京とうきょう防災ぼうさい」では、土砂どしゃ災害さいがいからまもるための「普段ふだんからのそなえ」として3つのポイントをげている[47]

  1. 危険きけん箇所かしょ確認かくにんしておくこと(上記じょうき1.)[47]
  2. 避難ひなん場所ばしょ確認かくにんしておくこと[47]
    • 市区しく町村ちょうそん避難ひなん場所ばしょ指定していしている。これを参考さんこうに、避難ひなんする場所ばしょ、そこへ移動いどうする経路けいろ、また家族かぞくあいだ連絡れんらく方法ほうほうについて、家族かぞくはなっておく[47]
    • 参考さんこう外部がいぶリンク:防災ぼうさいポータルサイト 全国ぜんこくハザードマップ
  3. 常用じょうようぶくろ用意よういをしておくこと[47]

このほか、同書どうしょでは以下いかげている[47]

  • がけ周辺しゅうへん山間さんかんでは、警報けいほう発表はっぴょうされなくとも、土砂どしゃ災害さいがい前兆ぜんちょうられたら、安全あんぜん確保かくほしたうえ避難ひなんすること[43]
  • 土砂どしゃ災害さいがい危険きけんかんじたら、はやめのうちに、活動かつどうしやすい服装ふくそう着替きがえていつでも避難ひなんできるようにしておくこと[47]
  • 避難ひなんするときは、もの最小限さいしょうげんにして、両手りょうて使つかえるようにしておくこと[47]

森林しんりんとの関係かんけい 編集へんしゅう

森林しんりん土壌どじょう侵食しんしょく表層ひょうそう崩壊ほうかい抑止よくしする
ふかすうmの表層ひょうそう崩壊ほうかいたいしては、樹木じゅもく存在そんざいすることで斜面しゃめん安定あんていさせる効果こうかがある。とくに、急斜面きゅうしゃめんにおいてたか効果こうかがある[48]土壌どじょうちゅうひろがった樹木じゅもくが、そうのずれをめて変形へんけいしたり、摩擦まさつりょくによりきに抵抗ていこうしたりして、斜面しゃめんすべらせようとするせんだんりょく抵抗ていこうする[49]、あるいはそう変形へんけいふせはいすじとしてはたらき、土壌どじょうすべりに抵抗ていこうするアーチ構造こうぞうたも[50] などとかんがえられている。
さらに、土壌どじょう表面ひょうめん浸食しんしょくふせたか効果こうか[51][52]
ただし、抑止よくし効果こうかには限界げんかいがあり、異常いじょう豪雨ごうう見舞みまわれると、森林しんりんがあっても表層ひょうそう崩壊ほうかいこりうる。このようにして森林しんりんうしなわれた場合ばあい、できるだけ早期そうき森林しんりん復元ふくげんすることが、さらなる崩壊ほうかい抑止よくしとなる[53]
深層しんそう崩壊ほうかい抑止よくし効果こうかとぼしい
一方いっぽう深層しんそう崩壊ほうかいたいしては、すべりめんふかいため地表ちひょう植生しょくせい影響えいきょうけにくく、管理かんりとどいた森林しんりんでも発生はっせいする。崩壊ほうかい抑止よくし効果こうかとぼしいとかんがえられている[52][54]
伐採ばっさい崩壊ほうかい促進そくしんさせる
森林しんりん樹木じゅもく伐採ばっさいした斜面しゃめんは、そうささえるよわくなるため、表層ひょうそう崩壊ほうかいきやすい。ただし、伐採ばっさい直後ちょくごよりもすうねん - じゅうすうねんのほうが崩壊ほうかいよわい。これは、伐採ばっさい腐朽ふきゅう次第しだい進行しんこうしていくことによる。ただし、しゅ環境かんきょうにより程度ていどことなる[55]
また林業りんぎょうにおいては、樹木じゅもくけいつよたもつために、伐採ばっさい間隔かんかくをよりながくして十分じゅうぶん生育せいいくさせることや、発達はったつしていない伐採ばっさい若齢じゃくれい壮齢そうれいりん時期じきでもはやしゆかむきしにさせない(落葉らくよう下草したくさおおわれた状態じょうたいたもつ)ことがのぞましいとされる[56]
樹齢じゅれいながいほど抑止よくし効果こうかたか
樹齢じゅれいなが森林しんりんほど、表層ひょうそう崩壊ほうかいきにくい。樹齢じゅれい40-50ねんえる森林しんりんくらべると、わか森林しんりんようよわいりん)は崩壊ほうかいこしやすい[57]
間伐かんばつ影響えいきょう
人工じんこうりんにおいて、間伐かんばつ病虫害びょうちゅうがい強風きょうふうがいなどをふせぎ、良好りょうこう生育せいいくたすける効果こうかがある。日本にっぽんでは、林業りんぎょう経営けいえい環境かんきょう悪化あっかなどから間伐かんばつおくれる森林しんりん増加ぞうかする傾向けいこうにあり、森林しんりん崩壊ほうかい防止ぼうし機能きのう低下ていか懸念けねんされている。ただしいくつかの研究けんきゅうでは、間伐かんばつりんではりょうえるため崩壊ほうかいへの抵抗ていこうりょくすという報告ほうこくもあれば、ぎゃく低下ていかしたという報告ほうこくもあるなど、効果こうか明確めいかくではない[58]

工事こうじなどの発生はっせい防止ぼうしさく 編集へんしゅう

 
斜面しゃめん崩落ほうらくのち、コンクリートまたはモルタルを格子こうしじょう成形せいけいして斜面しゃめんささえる「ほうわくこう」がおこなわれている様子ようす(2012ねん大阪おおさか

その土地とち地質ちしつ土地とち利用りよう目的もくてきなどにおうじた、さまざまな工法こうほうがある。

斜面しゃめん崩壊ほうかい岩盤がんばん崩落ほうらく危険きけん地帯ちたいでは、斜面しゃめんへのコンクリートけやプレキャストコンクリートわく設置せっちほうわくこう)、ほうめんアンカーのみなどのほうめんこうほうめん保護ほごこう)をはじめ、斜面しゃめんへの植樹しょくじゅ播種はしゅ)や芝生しばふりといった植生しょくせいこうなどが有効ゆうこうである[59]

みず作用さよう原因げんいんとなりうる斜面しゃめん崩壊ほうかいすべりの危険きけん地帯ちたいでは、みず排除はいじょするため、水路すいろ暗渠あんきょよこ方向ほうこうボーリングあつまりすい設置せっちなどの地下水ちかすい排除はいじょこう地表ちひょう排水はいすい設置せっち雨水あまみず浸透しんとう防止ぼうしなどの地表ちひょうすい排除はいじょこう有効ゆうこうである[16]

すべりでは、すべりめん上部じょうぶのぞ上部じょうぶはい土工どこう末端まったん盛土もりつちようかべおさえるおさ盛土もりつちこう併用へいようという方法ほうほうもある。盛土もりつち公園こうえんとして利用りようされることがおお[59]

土石流どせきりゅう危険きけんせいたか渓流けいりゅうでは、構造こうぞうぶつもうけて土砂どしゃ堆積たいせきさせる砂防さぼう堰堤えんてい治山ちさんダム設置せっち有効ゆうこうである。ただし、その容積ようせきかぎられ、時間じかん経過けいかによりまってしまうため、効果こうかかぎられる[60]

小規模しょうきぼ突発とっぱつてき崩壊ほうかい崩落ほうらくたいしては、危険きけん地帯ちたい道路どうろ沿い・鉄道てつどう沿いに落石らくせきシェッド落石らくせき防止ぼうしもう落石らくせき防止ぼうしかべける方法ほうほうもあるが1989ねん福井ふくいけん越前えちぜん海岸かいがん発生はっせいした崩落ほうらく事故じこのように、まれ予想よそうえる規模きぼ崩壊ほうかい発生はっせいして被害ひがいしょうじる場合ばあいもある[61]。これをおぎなうものとして、衝撃しょうげき移動いどう検知けんちする落石らくせき検知けんちすべりけい土石流どせきりゅうセンサーなどを設置せっちして道路どうろ管理かんり事務所じむしょ警報けいほう装置そうち連動れんどうさせるようなシステムもある[61]

日本にっぽん以外いがいでも、急峻きゅうしゅん国土こくど土砂どしゃ災害さいがい被害ひがいおおインドネシアネパールなどで、日本にっぽん砂防さぼう技術ぎじゅつ導入どうにゅうした対策たいさくおこなわれているところがあり、おもJICAつうじた技術ぎじゅつ支援しえんによりすすめられている[62]

ただし、砂防さぼうダムがもうけられていてもふもとで土石流どせきりゅう被害ひがい発生はっせいしてしまったれいすくなくないことなどから、対策たいさく工事こうじおこなわれたから安全あんぜんだ、とおもむことは危険きけんである[63]

おも前兆ぜんちょう現象げんしょう 編集へんしゅう

  • 土石流どせきりゅう
    • かわなかでゴロゴロというおといしがぶつかりおと)がしたり、火花ひばなえたりする[42][47]
    • やま全体ぜんたいうなっているようなおと山鳴やまなり)がしたり、地震じしんのようにふるえたりする。異常いじょうなにおい(くさったのにおい)がする[42][47]
    • かわみずにごり、みず一緒いっしょたおれたなま)がながれてくる[42]
    • あめつづいているのに、かわみず[42]
  • すべり
    • がけ斜面しゃめんからみずす。みずえる[42]
    • ふうもないのにやまがザワザワする。けるおとれるおとがする。地鳴じなりや山鳴やまなりがする[42]
    • さわいけ井戸いどみずにごったり、きゅうえたりったりする[42][47]
    • 地面じめんにひびれや段差だんさ陥没かんぼつができる[42][47]
  • 斜面しゃめん崩壊ほうかい崖崩がけくずれ)
    • がけからあたらしくみずる。また、みずにごったり、りょうえたり、きゅうまったりする[42][47]
    • がけにひびれができる。あるいは、がけふくらむ[42]
    • がけうえれたりかたむいたりする。地鳴じなりがする[42]
    • がけから小石こいしがパラパラとちてくる[42]。※崖崩がけくずれは、前兆ぜんちょうもなくいきなりこることもある[42]

なお、これらの前兆ぜんちょう現象げんしょうは、発生はっせいまえかならあらわれるわけではない。また、周囲しゅういくらているひとおお夜間やかんや、あめはげしい時間じかんたいなどは、前兆ぜんちょう現象げんしょうがあっても発見はっけんするのがむずかしい。すこしでもおかしいとかんじたら対処たいしょすることや、はやめの避難ひなんをすることが、土砂どしゃ災害さいがい回避かいひ有効ゆうこうである[64]

行政ぎょうせい公表こうひょうしている危険きけん地帯ちたい 編集へんしゅう

  • 土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき特別とくべつ警戒けいかい区域くいき - 土砂どしゃ災害さいがい防止ぼうしほうもとづいて都道府県とどうふけん調査ちょうさ指定してい公表こうひょうしている。土砂どしゃ災害さいがいのおそれがある区域くいき住民じゅうみん避難ひなんうながし、とく危険きけん区域くいき開発かいはつ制限せいげんおこなうもの[65]。2020ねんまつ時点じてんで、指定していみがやく64まん箇所かしょでうちやく52まん箇所かしょやく81%)が特別とくべつ警戒けいかい区域くいき今後こんご指定していされる見込みこみの区域くいきやく3まん箇所かしょ[46]
    • 土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき - 市町村しちょうそん地域ちいき防災ぼうさい計画けいかくにおいて、区域くいきごとに警報けいほう伝達でんたつ避難ひなん体制たいせいさだめる[65]
    • 土砂どしゃ災害さいがい特別とくべつ警戒けいかい区域くいき - 警戒けいかい区域くいき措置そちくわえて、建築けんちく規制きせい開発かいはつ行為こうい制限せいげんさだめる[65]
    • 基礎きそ調査ちょうさ公表こうひょうされる、土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき相当そうとうする区域くいき - 警戒けいかい区域くいき指定していには調査ちょうさなどで期間きかんがかかる。そのあいだ被害ひがいふせぐため、基礎きそ調査ちょうさのち都道府県とどうふけんすみやかにその区域くいき公表こうひょうすることがさだめられている[65]
  • 土砂どしゃ災害さいがい危険きけん箇所かしょ - きゅう建設省けんせつしょう国土こくど交通省こうつうしょうさだめる調査ちょうさ要領ようりょうもとづいて都道府県とどうふけん調査ちょうさし、公表こうひょうしている。土砂どしゃ災害さいがいにより人家じんか公共こうきょう施設しせつとう被害ひがいのおそれがある区域くいき[65]。1966ねんから2000年代ねんだいにかけておこなわれ、調査ちょうさ進展しんてん開発かいはつ進行しんこうにより年々ねんねん増加ぞうかし、2003ねん3がつ時点じてんやく53まん箇所かしょかぞえる[ちゅう 5][66][67][68]
    • きゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい危険きけん箇所かしょ - 傾斜けいしゃ30以上いじょうたかさ5m以上いじょうきゅう傾斜地けいしゃちで、人家じんか公共こうきょう施設しせつ被害ひがいおよぼすおそれのあるきゅう傾斜地けいしゃちおよびその近接きんせつ[65]
    • 土石流どせきりゅう危険きけん区域くいき - 渓流けいりゅう勾配こうばいが3以上いじょう火山かざん砂防さぼう地域ちいきでは2以上いじょう)あり、土石流どせきりゅう発生はっせいした場合ばあい被害ひがい予想よそうされる危険きけん区域くいきに、人家じんか公共こうきょう施設しせつがある区域くいき[65]
    • すべり危険きけん区域くいき - 空中くうちゅう写真しゃしん判読はんどく災害さいがい記録きろく調査ちょうさ現地げんち調査ちょうさによって、すべりの発生はっせいするおそれがあると判断はんだんされた区域くいきのうち、河川かせん道路どうろ公共こうきょう施設しせつ人家じんかとう被害ひがいあたえるおそれのある範囲はんい[65]
  • 山地さんち災害さいがい危険きけん地区ちく - 林野庁りんやちょう農林水産省のうりんすいさんしょう外局がいきょく)がさだめる調査ちょうさ要領ようりょうもとづき都道府県とどうふけん森林しんりん担当たんとう部局ぶきょく調査ちょうさし、市町村しちょうそん伝達でんたつしている。山地さんち災害さいがい山腹さんぷく崩壊ほうかい崩壊ほうかい土砂どしゃ流出りゅうしゅつすべり)により人家じんか公共こうきょう施設しせつとう被害ひがいのおそれがある地区ちく[69]森林しんりん国有こくゆうりんまたは民有みんゆうりん)を対象たいしょうとしたもの。2012ねん時点じてんけいやく18まん箇所かしょ[68][70]
    • 斜面しゃめん崩壊ほうかい落石らくせきのおそれがある山腹さんぷく崩壊ほうかい危険きけん地区ちく土石流どせきりゅうのおそれがある崩壊ほうかい土砂どしゃ流出りゅうしゅつ危険きけん地区ちくすべりのおそれがあるすべり危険きけん地区ちくの3種類しゅるい[69]
  • 砂防さぼうさんほうによる指定してい区域くいき - 排水はいすいこうようかべこう砂防さぼうダム設置せっちなどの対策たいさく工事こうじ砂防さぼう事業じぎょう)をおこなうことを前提ぜんていに、土砂どしゃ災害さいがいのおそれがあり工事こうじ必要ひつようせいたか地域ちいき指定していするもの。土砂どしゃ災害さいがい危険きけん箇所かしょくらべると件数けんすうすくない。
    • 砂防さぼう指定してい - 砂防さぼうほうもとづいて国土こくど交通こうつう大臣だいじん指定していしている。掘削くっさく盛土もりつちたけ伐採ばっさい土石どせき採取さいしゅなどの開発かいはつ制限せいげんされる。
    • すべり防止ぼうし区域くいき - すべりとう防止ぼうしほうもとづいて国土こくど交通こうつう大臣だいじん指定していしている。掘削くっさく盛土もりつち土石どせき採取さいしゅなどの開発かいはつ制限せいげんされる。
    • きゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい危険きけん区域くいき - きゅう傾斜地けいしゃちほうもとづいて都道府県とどうふけん指定していしている。掘削くっさく盛土もりつち土石どせき採取さいしゅなどの開発かいはつ制限せいげんされる。

土砂どしゃ災害さいがいきやすくなっていることをらせる情報じょうほう 編集へんしゅう

大雨おおあめ警報けいほう土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほうなどは気象庁きしょうちょう災害さいがい危険きけんたかまっていることをらせ、避難ひなん指示しじなどは市町村しちょうそん危険きけん地域ちいき住民じゅうみん避難ひなんつようながすものである。土砂どしゃ災害さいがいは、発生はっせいしてからげるのは困難こんなんで、木造もくぞう住宅じゅうたく流失りゅうしつ全壊ぜんかいさせるほどの破壊はかいりょくゆうし、人的じんてき被害ひがいやすい。その反面はんめん危険きけん区域くいき事前じぜん調しらべればしぼむことができ、危険きけん区域くいきからすこしでもはなれれば人的じんてき被害ひがい軽減けいげんできるため、各種かくしゅ情報じょうほうがかりにしてはやめの避難ひなんおこなうことは有効ゆうこうである。

しかし、こうした情報じょうほう市町村しちょうそんなどのひろ範囲はんい画一かくいつてきされるため、住民じゅうみん個々ここ場所ばしょ危険きけん大小だいしょう認識にんしきしないまま、「警報けいほう避難ひなん指示しじされていないこと」を「安全あんぜん」ととらえる場合ばあいがある。たとえば、山間さんかんの1つの集落しゅうらくないにおいても、段丘だんきゅうめんうえにある建物たてものしたにある建物たてものより土石流どせきりゅう危険きけんひくい、他方たほうでは段丘だんきゅうめんじょうにあってもちかくにやま斜面しゃめんせまっていれば斜面しゃめん崩壊ほうかい危険きけんたかい。そのため、「警報けいほう避難ひなん指示しじされていないこと」を安全あんぜんとらえることはこのましくなく、個々ここ場所ばしょ危険きけん大小だいしょうおうじて避難ひなん是非ぜひ判断はんだんするべきとされる。

なお、土砂どしゃ災害さいがい前兆ぜんちょうがあった場合ばあい警報けいほうなどがされていなくても避難ひなん市町村しちょうそんなどに連絡れんらくするべきとされる[71]

ただし、地震じしんによる崩壊ほうかいは、突発とっぱつてきであるうえ場所ばしょ特定とくていできずだい規模きぼになりやすい。そのため、避難ひなん余地よちがほとんどなく、有効ゆうこう対処たいしょとしては危険きけん土地とち利用りようをあらかじめけるしかない[38]

大雨おおあめ警報けいほうなどは、土砂どしゃ災害さいがい危険きけん段階だんかいてきしめすものである。市町村しちょうそん単位たんい累積るいせき雨量うりょう予想よそう雨量うりょうなどによりもとめられ、気象庁きしょうちょう発表はっぴょうする[45][72]

  • 大雨おおあめ注意報ちゅういほう土砂どしゃ災害さいがい) - レベル2 - 大雨おおあめによって災害さいがいこるおそれがある[72][73]
  • 大雨おおあめ警報けいほう土砂どしゃ災害さいがい) - レベル3相当そうとう - 大雨おおあめによって重大じゅうだい災害さいがいこるおそれがある。市町村しちょうそん避難ひなん準備じゅんび情報じょうほう発令はつれい判断はんだんする要素ようその1つ[72][73]
  • 土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほう - レベル4相当そうとう - 大雨おおあめ警報けいほう発表はっぴょう土砂どしゃ災害さいがい危険きけんがさらにたかくなっている。市町村しちょうそん避難ひなん勧告かんこく発令はつれい判断はんだんする要素ようその1つ[72][74]
  • 記録きろくてき短時間たんじかん大雨おおあめ情報じょうほう - すうねんいちしかないような大雨おおあめった。急激きゅうげき雨量うりょうし、災害さいがい危険きけんたかまっている[72][75]
  • 大雨おおあめ特別とくべつ警報けいほう土砂どしゃ災害さいがい) - レベル5相当そうとう - 大雨おおあめによって重大じゅうだい災害さいがいこるおそれがいちじるしくおおきい[72][73]
  • 土砂どしゃ災害さいがい危険きけん分布ぶんぷ土砂どしゃキキクル」[ちゅう 6] - 注意ちゅうい警戒けいかい非常ひじょう危険きけんきわめて危険きけん - 地図ちずじょうに1km四方しほう単位たんい、10ふんごと更新こうしん土砂どしゃ災害さいがい危険きけんしめす。気象庁きしょうちょう公開こうかいし、防災ぼうさい機関きかん情報じょうほうシステムに提供ていきょうされるほか、気象庁きしょうちょうのホームページじょう閲覧えつらんできる。地域ちいき反映はんえいしたこまかい危険きけんしめす。また2あいだまでの予想よそう雨量うりょう根拠こんきょにするため予報よほうてき要素ようそふくむが、急激きゅうげき発達はったつする局地きょくちてき大雨おおあめ予想よそうできない場合ばあいがある[72][74][77]
  • 土砂どしゃ災害さいがい緊急きんきゅう情報じょうほう - 速度そくど比較的ひかくてきおそすべり、火山かざん噴火ふんか降灰こうかいこす火山かざんどろりゅう天然てんねんダム決壊けっかいなどによる災害さいがい危険きけんたかまったことをらせる情報じょうほう都道府県とどうふけん発表はっぴょうする[78]

市町村しちょうそん発令はつれいする避難ひなん指示しじなどは、対象たいしょう区域くいき住民じゅうみんたいして避難ひなんつようながすもので、警報けいほう雨量うりょうなどを参考さんこう市町村しちょうそんちょう発令はつれいする。この意味いみするところは、「退避難ひなん」 = 避難ひなん場所ばしょへの避難ひなん指定してい緊急きんきゅう避難ひなん場所ばしょへの移動いどう)あるいは安全あんぜん親戚しんせき友人ゆうじんいえなどへの避難ひなん基本きほんとし、それがかえって危険きけん場合ばあい緊急きんきゅう場合ばあいは、「緊急きんきゅうてき待避たいひ」 = 近隣きんりんたか建物たてもの強度きょうどつよ建物たてもの公園こうえんなどへの移動いどうや、「屋内おくないでの安全あんぜん確保かくほ措置そち」 = 建物たてものないのより安全あんぜん場所ばしょまることである。内閣ないかくの『避難ひなん情報じょうほうかんするガイドライン』(2021ねん)によると、水害すいがいとうにおいて、よう配慮はいりょしゃのぞ住民じゅうみんは、高齢こうれいしゃとう避難ひなん段階だんかいでまず避難ひなん準備じゅんびをして情報じょうほう注意ちゅういけ、避難ひなん指示しじけて避難ひなんはじめるよう推奨すいしょうされている一方いっぽう土砂どしゃ災害さいがいにおいては、対象たいしょう区域くいきのすべての住民じゅうみんが「高齢こうれいしゃとう避難ひなん段階だんかい避難ひなんはじめる」ことが推奨すいしょうされている。これは、突発とっぱつてき予測よそく困難こんなん土砂どしゃ災害さいがい性質せいしつ考慮こうりょしたもので、2019ねんれい元年がんねん東日本ひがしにっぽん台風たいふう教訓きょうくんからあらためられたものである[79]

  • 高齢こうれいしゃとう避難ひなん - 対象たいしょう地域ちいき災害さいがいよう配慮はいりょしゃ高齢こうれいしゃ障害しょうがいしゃ乳幼児にゅうようじなど[ちゅう 7][80])は避難ひなんはじめる。その住民じゅうみんは、準備じゅんびととの次第しだい避難ひなんはじめる[81]
  • 避難ひなん指示しじ - 対象たいしょう地域ちいきのすべての住民じゅうみん避難ひなんはじめる。避難ひなんきゅうようする。
  • 緊急きんきゅう安全あんぜん確保かくほ - すで災害さいがい発生はっせいし、安全あんぜん避難ひなん困難こんなんとなり、人命じんめい危険きけんおよ可能かのうせいのある状態じょうたい

土砂どしゃ災害さいがい避難ひなんにおいて留意りゅういすべきてん以下いかとおり。

  • 避難ひなん指示しじなどがていなくても、危険きけんかんじたら、避難ひなん指示しじたず、自発じはつてき避難ひなんすべきこと[82]
  • 土砂どしゃ災害さいがい前兆ぜんちょう現象げんしょう発見はっけんしたら、率先そっせんして自発じはつてき避難ひなんし、すぐ市町村しちょうそんにも連絡れんらくすべきこと(前兆ぜんちょう報告ほうこく避難ひなん勧告かんこくなどの発令はつれい基準きじゅんの1つであり、住民じゅうみん安全あんぜんにもする)[82]
  • とく木造もくぞう家屋かおく土砂どしゃ災害さいがいにより倒壊とうかいしたり埋没まいぼつしたりする危険きけんせいたかく、その住民じゅうみん高齢こうれいしゃとう避難ひなん開始かいし段階だんかいはやめに避難ひなん場所ばしょ移動いどうしておくことがすすめられる[83]
  • 屋外おくがい行動こうどう危険きけんせいたかい、夜間やかんや、暴風ぼうふう豪雨ごうう最中さいちゅうであっても避難ひなん指示しじとうされる。この場合ばあいはなれた避難ひなん場所ばしょへの移動いどう危険きけんせい周囲しゅうい状況じょうきょう見極みきわめる必要ひつようがあり、近隣きんりん待避たいひ場所ばしょへの移動いどう屋内おくないでの安全あんぜん確保かくほなどを考慮こうりょすべきこと。さらに、このような事態じたい予想よそうされる場合ばあいあかるいうちに・風雨ふううよわいうちに、避難ひなん場所ばしょ避難ひなんしておくことがのぞましい[84]
  • 避難ひなんしようとした時点じてんすで水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいがまわりで発生はっせいしているなど、避難ひなん場所ばしょまでの移動いどうがかえって危険きけん場合ばあい土石流どせきりゅう想到そうとうたち区域くいききゅう傾斜地けいしゃちからできるだけはなれたところ、できるだけたかいところ、あるいは頑丈がんじょう建物たてもの上層じょうそうかいといった緊急きんきゅうてき待避たいひ場所ばしょへの移動いどう考慮こうりょすべきこと。れいとして、近隣きんりんにあるコンクリートづくりのビル上層じょうそうかいやまからはなれた小高こだか場所ばしょなど[84]
  • 小規模しょうきぼながけくずれが予想よそうされる地区ちくでは、避難ひなん場所ばしょまでの移動いどうがかえって危険きけん場合ばあい自宅じたくの2かい以上いじょう移動いどうするといった、緊急きんきゅうてき屋内おくないでの安全あんぜん確保かくほ考慮こうりょすべきこと。ただし、通常つうじょう木造もくぞう家屋かおく土石流どせきりゅうによって全壊ぜんかいするおそれがあり、土石流どせきりゅう予想よそうされる地区ちくでは自宅じたくがい緊急きんきゅうてき待避たいひ場所ばしょへの移動いどうのぞましい。自宅じたくの2かいなどへの避難ひなんはやむをない場合ばあい選択肢せんたくしであり、そうならないようにはや段階だんかいから避難ひなん場所ばしょへと避難ひなんしておくことがのぞましい[84]

警報けいほう避難ひなん情報じょうほうは、災害さいがいの「見逃みのがし」がないようにされる。そのため、発表はっぴょうされたにもかかわらず災害さいがい発生はっせいしない、いわゆる「空振からぶり」はつきものとなる。住民じゅうみんがわ意識いしきとして、空振からぶりだったけれど「被害ひがいがなくてかった」・避難ひなんしたけれど「なにもなくて幸運こううんだった」とかんがえ、警報けいほう避難ひなん情報じょうほう軽視けいししないよう心掛こころがけることが、みずからの被害ひがい回避かいひや、行政ぎょうせいがわ避難ひなん指示しじ発令はつれい躊躇ちゅうちょしてしまう事態じたい抑止よくしにつながるとかんがえられる[85][86]

事例じれい 編集へんしゅう

 
ユンガイの埋没まいぼつしたきゅう市街しがいしろがこ部分ぶぶん、2008ねん撮影さつえい
Category:各国かっこく土砂どしゃ災害さいがい参照さんしょう
アンカシュ地震じしんによる山崩やまくずれ(1970ねん)【地震じしんやまたい崩壊ほうかいいわくずなだれ・市街地しがいち埋没まいぼつ
ペルー北部ほくぶでM7.7のだい地震じしん発生はっせい、6,000mきゅうワスカランやま山頂さんちょう付近ふきんきゅうがけだい規模きぼ崩落ほうらくいわかたまりがけしたにあったモレーン[ちゅう 8]って巨大きょだいし、いわくずなだれや土石流どせきりゅうとなってながくだった。いわくずなだれはたかさ230mの尾根おねえ、10kmほどはなれたふもとの都市としユンガイおそった。同市どうし人口じんこう25,000にんのうち18,000にん犠牲ぎせいとなる壊滅かいめつてき被害ひがいとなった。崩壊ほうかい規模きぼは0.5-1.0×108m3はやさは推定すいてい時速じそく280kmというちょう高速こうそくだった[60][87]
島原しまばら大変たいへん肥後ひご迷惑めいわく(1792ねん)【やまたい崩壊ほうかいいわくずなだれ・津波つなみ
島原半島しまばらはんとうにある雲仙岳うんぜんだけの1ほう眉山びざん崩壊ほうかいいわくずなだれとなってながくだった。ふもとの集落しゅうらく田畑たはたなが埋没まいぼつさせたのち、なおいきおいのある土砂どしゃ有明海ありあけかいながんで津波つなみこし、沿岸えんがんおそった。津波つなみたかさは対岸たいがん熊本くまもとけん沿岸えんがん最大さいだい23mにたっした。死者ししゃ島原半島しまばらはんとうで10,000にん熊本くまもと天草あまくさで5,000にんたっした。崩壊ほうかい規模きぼ推定すいてい2.2×108m3[88][89]
ネバド・デル・ルイスさん噴火ふんかによるどろりゅう(1985ねん)【噴火ふんか氷河ひょうが融解ゆうかい火山かざんどろりゅう
コロンビアのネバド・デル・ルイスやま噴火ふんか山頂さんちょう氷河ひょうが融解ゆうかいして発生はっせいした火山かざんどろりゅう下流かりゅうおそった。火口かこうから45kmにあった都市としアルメロでは人口じんこう30,000にんのうち21,000にん死亡しぼう、その地域ちいきでも2,000にん死亡しぼうした。どろりゅう火口かこうから最大さいだい80kmまで到達とうたつした[88][90]
長野ながのけん西部せいぶ地震じしんによる山崩やまくずれ(1984ねん)【地震じしん斜面しゃめん崩壊ほうかい山間さんかん
長野ながのけん西部せいぶ発生はっせいしたM6.8の地震じしんにより、震源しんげんちか御嶽山おんたけさん南側みなみがわ山腹さんぷくおおきな斜面しゃめん崩壊ほうかいきた。崩壊ほうかいおおきさはながさ1,300m×はば400m×ふかさ140m・体積たいせき3.4×107m3はやさは平均へいきん時速じそく70-80kmと推定すいていかわ沿いのたにやく12kmながくだり、付近ふきんにいた15にんまれて死亡しぼうした[91]
繁藤しげとう災害さいがい(1972ねん)【集中しゅうちゅう豪雨ごうう斜面しゃめん崩壊ほうかい災害さいがい山間さんかん
1972ねん昭和しょうわ47ねん)7がつ5にち早朝そうちょう豪雨ごううにより高知こうちけん土佐山田とさやまだまちげん 香美かがみ繁藤しげとうたに沿いの集落しゅうらく山崩やまくずれが発生はっせい。この復旧ふっきゅう作業さぎょうちゅうに2かい崩壊ほうかいき、消防しょうぼうだんいん1にんめとなった。団員だんいん住民じゅうみん多数たすう団員だんいん救出きゅうしゅつ作業さぎょうおこなっていたところに、さら体積たいせき10まんm3はば130mというだい規模きぼ崩壊ほうかいおそい、集落しゅうらく繁藤しげとうえき停車ていしゃしていた列車れっしゃながした。救出きゅうしゅつたっていたもの多数たすう犠牲ぎせいになる災害さいがいとなり、60にん死亡しぼうした。また、高知こうちけん香川かがわけんむす幹線かんせん国道こくどう32ごう国鉄こくてつ土讃線どさんせんがともに埋没まいぼつし、20日はつかあまりにわたって不通ふつうとなり、道路どうろ大幅おおはば迂回うかい余儀よぎなくされた[92][93]
針原はりはら土石流どせきりゅう災害さいがい(1997ねん)【集中しゅうちゅう豪雨ごうう斜面しゃめん崩壊ほうかい土石流どせきりゅう崩壊ほうかいがた土石流どせきりゅう)・山間さんかん
1997ねん6がつ9にち鹿児島かごしまけん出水いずみ針原はりはら地区ちく針原はりはらがわ上流じょうりゅう豪雨ごううにより山崩やまくずれが発生はっせいかわ突入とつにゅうした土砂どしゃ土石流どせきりゅうとなってかわ沿いをながくだった。崩壊ほうかい風化ふうかすすんだ斜面しゃめん深層しんそう崩壊ほうかいで、くずちたのち流動りゅうどうする崩壊ほうかいがた土石流どせきりゅうであった。おうぎいただき扇状地せんじょうちやまちか部分ぶぶん)では家屋かおくのほとんどがながされ全壊ぜんかい、21にん死亡しぼう、13にん負傷ふしょうした。おうぎひさしおうぎはしでは、家屋かおくやみかんはたけどろうずもれたり浸水しんすいしたりする被害ひがい平野ひらのなかした流域りゅういきでは、はし流木りゅうぼく損壊そんかい家屋かおくっかかりかわからあふれたみず浸水しんすい被害ひがいをもたらした。発生はっせい時間じかん豪雨ごううのピークをぎて数時間すうじかんでかつおおくのひとている深夜しんや1まえだったこと、この地域ちいきでは土砂どしゃ災害さいがい経験けいけんがなくおおくのひと洪水こうずい注意ちゅういけていたこと、かわ水位すいい低下ていか目撃もくげきされていたがそれが土石流どせきりゅう前兆ぜんちょうだとものがいなかったことなどが、被害ひがいおおきくなった要因よういん分析ぶんせきされている[94][95]
タジク共和きょうわこく地震じしんによる斜面しゃめん崩壊ほうかい(1989ねん)【地震じしん液状えきじょう斜面しゃめん崩壊ほうかいふくあい災害さいがいもと水路すいろ
きゅうソ連それんタジク共和きょうわこくげんタジキスタン)でM5.5の中規模ちゅうきぼ地震じしん発生はっせい震源しんげん付近ふきんのギッソールというまちで、たかすうじゅうmで傾斜けいしゃゆる黄土おうど斜面しゃめんが、流動りゅうどうした泥土でいど変化へんかしながら、あちこちで同時どうじ崩壊ほうかいした。この地域ちいき表土ひょうどみずふくむともろくなりやすい黄土おうどであり、まちまわりにもとりの用水路ようすいろ[ちゅう 9]網羅もうらされていたため、そのみず作用さよう地盤じばん液状えきじょうきたとかんがえられる。もっと犠牲ぎせいしゃおおいシャララ地区ちくでは、じゅう100むねまり220にん死亡しぼうした。またもっとおおきな崩壊ほうかいはば800m×3,600mにわたっていたが、その頂点ちょうてんから末端まったんまでの傾斜けいしゃはわずか1ぎないゆる斜面しゃめんだった[96]
黄土おうど地帯ちたい地震じしんによる崩壊ほうかい災害さいがいは、窰洞(ヤオトン)とばれる洞穴どうけつしき住居じゅうきょおお中国ちゅうごく黄土おうど高原こうげんおそった1920ねん海原うなばら地震じしん(中国ちゅうごく)でも発生はっせいしたとかんがえられている[97]
長崎大ながさきだい水害すいがいにおける土砂どしゃ災害さいがい(1982ねん)【集中しゅうちゅう豪雨ごうう斜面しゃめん崩壊ほうかい土石流どせきりゅう崩壊ほうかいがた土石流どせきりゅう)・都市とし急斜面きゅうしゃめん宅地たくち
記録きろくてき大雨おおあめにより、長崎ながさき周辺しゅうへん斜面しゃめん崩壊ほうかい土石流どせきりゅう多数たすう発生はっせいした。崩壊ほうかい種類しゅるいとしては、表層ひょうそう崩壊ほうかいや、風化ふうかした地盤じばんのややおおきな規模きぼ崩壊ほうかいおおられたが、土砂どしゃ災害さいがい犠牲ぎせいしゃ299にんおおくはややおおきな規模きぼ崩壊ほうかいによるものだった。やまかこまれ、たにそこかぎられた平地ひらちでは土地とちりず、急斜面きゅうしゃめんにも宅地たくちひろがっているという、地形ちけい要因よういんとなった。たにそこ急斜面きゅうしゃめん都市とし形成けいせいされている土地とちは、土砂どしゃ災害さいがいよわいことを露呈ろていした[98][99]
昭和しょうわ39ねん7がつ山陰さんいん北陸ほくりく豪雨ごううによる島根しまね県内けんない斜面しゃめん崩壊ほうかい(1964ねん)【集中しゅうちゅう豪雨ごうう斜面しゃめん崩壊ほうかい土石流どせきりゅう崩壊ほうかいがた土石流どせきりゅう)】
大雨おおあめにより、島根しまねけん加茂かもまち大東だいとうまち(ともにげん雲南うんなん)で斜面しゃめん崩壊ほうかい土石流どせきりゅう多数たすう発生はっせい崩壊ほうかいかず合計ごうけい10,000箇所かしょえ、同時どうじ多発たはつてき崩壊ほうかいや、崩壊ほうかいはしはっ川床かわどこ土砂どしゃんで拡大かくだいした土石流どせきりゅうにより、109にんくなった[100]
さんすべり(1985ねん)【すべり・高速こうそく災害さいがい弱者じゃくしゃ
長野ながのけん長野ながのさんで、すう年間ねんかんつづいていたゆっくりとしたすべりが突然とつぜん加速かそくした。山腹さんぷく亀裂きれつなどが発見はっけんされたためすうねんまえから監視かんしつづけられていたところ、数日すうじつまえより亀裂きれつ拡大かくだい目立めだつようになり、7がつ26にち夕方ゆうがた突如とつじょとして高速こうそくですべりはじめ、された土砂どしゃがふもとの建物たてもの埋没まいぼつさせた。老人ろうじんホームにいたたきりの高齢こうれいしゃ26にん死亡しぼうしたほか、じゅう55むね全壊ぜんかいした[31][93][101]
 
すべりぜんのバイオントダム
バイオントダムすべり(1963ねん)【すべり・山間さんかん津波つなみ・ダム建設けんせつによる地下水ちかすい上昇じょうしょう
イタリア北部ほくぶのバイオントダムですべりが発生はっせい。1960ねん竣工しゅんこうしていたダムつつみ岩盤がんばんかたかったが、貯水池ちょすいち左岸さがんすべり地形ちけいかんがえられるなる斜面しゃめんひろがっていた。貯水ちょすいはじめてしばらくすると、そのなる斜面しゃめんすべりの開始かいししめ亀裂きれつやクリープが発見はっけんされたため、監視かんしつづけられ、みず排水はいすいトンネルももうけられた。中断ちゅうだんされていた貯水ちょすいは、試行錯誤しこうさくごすえ小刻こきざみに昇降しょうこうさせつつ水位すいいげていくとすべりの速度そくどおそくなったことから、この方法ほうほう採用さいようして再開さいかいされた。ところが1963ねんあき途中とちゅうふたたすべりの速度そくどはやくなったため、水位すいいげる対策たいさくろうとしていたときあめつづいて水位すいいさら上昇じょうしょうしてしまう。10月9にち深夜しんや高速こうそくすべりが発生はっせい土砂どしゃ貯水池ちょすいち突入とつにゅうしてたか津波つなみ発生はっせいさせ、対岸たいがん右岸うがん)や上流じょうりゅう集落しゅうらくおそった。さらに、津波つなみはダムつつみえて下流かりゅう集落しゅうらくおそった。犠牲ぎせいしゃは2,600にんのぼった。津波つなみ湖面こめんから240mたか地点ちてんにまで到達とうたつ土砂どしゃされたみず体積たいせきは1.2×108m3推定すいていされている[93][102]
エルムすべり(1881ねん)【岩盤がんばんすべり・山間さんかん採掘さいくつ
スイスの山間さんかんにあるエルム(ドイツ)というむらすべりが発生はっせい急斜面きゅうしゃめん中腹ちゅうふくでスレート屋根やね材料ざいりょうである粘板岩ねんばんがんふかさ50mほど採掘さいくつされていたが、これがだい規模きぼすべちて2kmむら直撃ちょくげき、115にんくなった。崩壊ほうかい規模きぼは1×107m3[103]

脚注きゃくちゅう 編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく 編集へんしゅう

  1. ^ 火山かざん噴火ふんかともな溶岩ようがんりゅう火砕流かさいりゅう火山かざんどろりゅうふくめる場合ばあいもある。
  2. ^ a b 3つの国際こくさい学会がっかいとユネスコがもうけた世界せかいすべり目録もくろく委員いいんかいは、すべり、落下らっか前方ぜんぽう回転かいてん伸張しんちょう流動りゅうどうふくんだ運動うんどう総称そうしょうして"landslide"(日本語にほんごやく:すべり)と定義ていぎしている。運動うんどうのタイプ、せんだんタイプ、材料ざいりょうの3要素ようそによりこまかいすべり分類ぶんるい (landslide classification) をおこなっている。せんだんタイプとしてすべり、液状えきじょう、クリープの3しゅ材料ざいりょうとしていわすなしつ粘性ねんせいの3しゅがある。
  3. ^ たとえば、日本にっぽん法律ほうりつでも、災害さいがい防止ぼうし目的もくてきとしていることから、「土砂どしゃ災害さいがい」を
    • きゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい傾斜けいしゃさんじゅう以上いじょうである土地とち崩壊ほうかいする自然しぜん現象げんしょうをいう。)
    • 土石流どせきりゅう山腹さんぷく崩壊ほうかいしてしょうじた土石どせきひとしまた渓流けいりゅう土石どせきとうみず一体いったいとなって流下りゅうかする自然しぜん現象げんしょうをいう。)
    • 地滑じすべり(土地とち一部いちぶ地下水ちかすいとう起因きいんしてすべ自然しぜん現象げんしょうまたはこれにともなって移動いどうする自然しぜん現象げんしょうをいう。)
    3つのいずれかを発生はっせい原因げんいんとして国民こくみん生命せいめいまた身体しんたいしょうずる被害ひがいさだめている(土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいきとうにおける土砂どしゃ災害さいがい防止ぼうし対策たいさく推進すいしんかんする法律ほうりつ 2じょう)。
  4. ^ 治水ちすいさんほう: 河川かせんほう(1896ねん制定せいてい)、砂防さぼうほう(1897ねん制定せいてい)、森林しんりんほう(1897ねん制定せいてい)。
  5. ^ 1972ねんやく4.7まん箇所かしょ、1993ねんごろやく17まん箇所かしょ(※きゅう傾斜地けいしゃちは1992ねん数字すうじ)、2002ねんごろやく53まん箇所かしょ(※すべりは1998ねん)。2002ねん急増きゅうぞう調査ちょうさ対象たいしょう人家じんか5未満みまんまでふくめるよう拡大かくだいしたためであり、従前じゅうぜん基準きじゅんではやく21まん箇所かしょだった。なお、このころ土砂どしゃ災害さいがい防止ぼうしほうもとづく基礎きそ調査ちょうさ開始かいしされたため、これ以降いこうあらたにおこなわれていない。
  6. ^ 2018ねんまでの呼称こしょうは「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい判定はんていメッシュ情報じょうほう[76]。2021ねん愛称あいしょう付与ふよ
  7. ^ 避難ひなん必要ひつよう情報じょうほう把握はあくしたり、避難ひなん行動こうどうをとったりする、また自身じしんまもるにあたって、手助てだすけが必要ひつようもの高齢こうれいしゃ障害しょうがいしゃ外国がいこくじん乳幼児にゅうようじにんなど。災害さいがいよう援護えんごしゃ
  8. ^ 氷河ひょうが作用さよう堆積たいせきした土砂どしゃいわ
  9. ^ もとりの用水路ようすいろとは、っただけでいしなどをいていない単純たんじゅん形式けいしき用水路ようすいろをいう。みず浸透しんとうしやすい。

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参考さんこう文献ぶんけん 編集へんしゅう

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