日光にっこう街道かいどう

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日光にっこう街道かいどう（にっこう かいどう）は、日本にっぽんの江戸えど時代じだいに設もうけられていた五ご街道かいどうの一ひとつ。

川瀬かわせ巴ともみ水すい「日光にっこう街道かいどう」1930年ねん

宇都宮うつのみや市し内うちの日光にっこう街道かいどう（国道こくどう119号ごう）2018年ねん

江戸えど日本橋にほんばし（武蔵むさし国こく豊島としま郡ぐん日本橋にほんばし、現在げんざいの東京とうきょう都と中央ちゅうおう区く日本橋にほんばし）を起点きてんとし、日光にっこう坊ぼう中ちゅう（下野げや国こく都賀つが郡ぐん日光にっこう東照宮とうしょうぐう、現在げんざいの栃木とちぎ県けん日光にっこう市し山内やまうち）に至いたる街道かいどう。

道中どうちゅうには21の宿場しゅくばが置おかれていた。日本橋にほんばしから宇都宮うつのみやまでの道程どうていは奥州おうしゅう街道かいどうと共通きょうつうであった。この区間くかんにはもともと古道ふるみち奥州おうしゅう道どうがあったが、日光にっこう街道かいどうの開通かいつうとともに日光にっこう街道かいどうと称しょうされるようになった。

現在げんざいも、国道こくどう4号ごうの宇都宮うつのみや市し以南いなんと、国道こくどう119号ごうの通称つうしょうとして用もちいられる。

概説がいせつ

幸手さって-日光にっこう間あいだ

日光にっこう杉すぎ並木なみき（壬生みぶ通どおり）、2010年ねん

日光にっこう街道かいどうの整備せいび

日光にっこう街道かいどうは江戸えど時代じだいに徳川とくがわ幕府ばくふ（江戸えど幕府ばくふ）の政策せいさくとして整備せいびされた五ご街道かいどうのひとつで、1636年ねん（寛永かんえい13年ねん）江戸えど - 下野げや国こく日光にっこう間あいだに開通かいつうした。江戸えどから徳川とくがわ家康いえやすを祀まつる日光にっこう東照宮とうしょうぐうに至いたる主要しゅよう道路どうろとして東海道とうかいどうに次ついで整備せいびされた。

もともと日本橋にほんばしから宇都うと宮城みやぎ（宇都宮うつのみや宿やど）までの区間くかんには古道ふるみち奥州おうしゅう道どうが通とおり、その北部ほくぶ区間くかんの宇都宮うつのみや城下じょうかから鉢はち石せき宿やど間あいだにも古道ふるみち日光にっこう街道かいどうが通かよっていたが、宇都宮うつのみや - 日光にっこう間あいだにはその東側ひがしがわに新あらたにこれと並行へいこうする道みちが設置せっちされた。

日光にっこう街道かいどうの敷設ふせつの目的もくてきとして、歴代れきだい徳川とくがわ将軍しょうぐんの東あずま照あきら大だい権現ごんげんへの参拝さんぱい、すなわち日光にっこう東照宮とうしょうぐうへの参詣さんけいと云いわれているが、もともと五ご街道かいどうを計画けいかくしたのは徳川とくがわ家康いえやす本人ほんにんであり、その際さいに日光にっこう山さんの参詣さんけいを目的もくてきとする街道かいどうを徳川とくがわ幕府ばくふにおける政策せいさく上じょうの重要じゅうよう路線ろせんとしたが、徳川とくがわ幕府ばくふの将軍家しょうぐんけが日光にっこう参詣さんけいする折おりには、江戸えど城下じょうかの本郷ほんごう追分おいわけから幸手さって宿やどまでの日光にっこう御ご成道じょうどうを通とおるのが通例つうれいであり、幸手さって宿やどから小山こやま宿やどまで日光にっこう街道かいどう、小山こやま宿やど以北いほくは日光にっこう街道かいどうだけでなく、壬生みぶ通どおりおよび日光にっこう例幣れいへい使し街道かいどうを経へて日光にっこうへ至いたる経路けいろも併あわせて用もちいられている。江戸えどから下野げや国こくを経へて奥州おうしゅう方面ほうめんに至いたる物流ぶつりゅうの動脈どうみゃく路線ろせんとして計画けいかく、整備せいびされたものであることが容易よういに推察すいさつされる。

宇都宮うつのみや城下じょうか

宇都うと宮城みやぎ下かでは城主じょうしゅ本多ほんだ正純まさずみの下したで宇都うと宮城みやぎの整備せいびと町まち割わりが行おこなわれ、その西部せいぶに宇都宮うつのみや宿やどが新あらたに設もうけられた。日光にっこう街道かいどうは旧きゅう奥州おうしゅう道どうを辿たどって北上ほくじょうし、宇都うと宮城みやぎの手前てまえの不動堂ふどうどう付近ふきんで古道ふるみち奥州おうしゅう道どうから外はずれ、城しろの西側にしがわ方面ほうめんに一旦いったん折おれた後のちに北上ほくじょうする経路けいろが取とられ、宿やど内ないの新しん石町こくまちと伝馬てんま町まち、本郷ほんごう町まちの界隈かいわいに新しん奥州おうしゅう街道かいどうとの追分おいわけが設もうけられた。ここより奥州おうしゅう街道かいどうは東進とうしんし、日光にっこう街道かいどうは北進ほくしんする。かつて沿道えんどうには杉すぎの木きが植うえられ、特とくに松平まつだいら正ただし綱つなは約やく20年ねんにわたって植樹しょくじゅを続つづけたといわれている。現在げんざいも栃木とちぎ県けん日光にっこう市しの一部いちぶ区間くかんに日光にっこう杉すぎ並木なみきとして残のこされている。

脇わき街道かいどう

日光にっこう西にし街道かいどうまたは日光にっこう道中どうちゅう壬生みぶ通どおりと呼よばれる街道かいどうは、小山こやま宿やど（現げん小山おやま市し）北部ほくぶの馬頭観音ばとうかんのん堂どう付近ふきん（喜沢きざわ村むらまたは木沢きさわ村むら）で分岐ぶんきし、壬生みぶ城しろ下した壬生みぶ宿やど、鹿沼かぬま城じょう下した鹿沼かぬま宿やどなどを経へて今市いまいち宿やどに至いたり、ここで再ふたたび日光にっこう街道かいどうに至いたる。

詳細しょうさいは日光にっこう脇わき往還おうかんを参照さんしょう。

現代げんだい

日光にっこう街道かいどう桜さくら並木なみき

宇都宮うつのみや市内しないの桜さくら並木なみき区間くかんは、日本にっぽんさくら名所めいしょ100選せんに選定せんていされている。また、うつのみや百ひゃく景けいにも選定せんていされている。

草加そうか市しなど6自治体じちたいは、2016年ねん（平成へいせい28年ねん）より「埼玉さいたま六ろく宿しゅく」として連携れんけいして日光にっこう街道かいどうの名所めいしょを紹介しょうかいするキャンペーンを実施じっししている。2021年ねん（令れい和わ3年ねん）には千住せんじゅ宿やどを活用かつようした活性かっせい化かを考かんがえていた足立あだち成和しげかず信用金庫しんようきんこが鹿沼かぬま相互そうご信用金庫しんようきんこなどと「日光にっこう街道かいどう・日光にっこう西にし街道かいどう御ご宿場しゅくば印しるしプロジェクト」を立たち上あげ、「御ご宿場しゅくば印しるし」を制作せいさく・販売はんばいする活動かつどうを開始かいしした。

行程こうてい

本ほん項こうでは日光にっこう街道かいどうの全ぜん行程こうていを示しめす。通とおし番号ばんごう付つきが宿場しゅくばであり、「何なん番ばんの宿場しゅくば（宿場しゅくば町まち）」であるかを示しめす。

宿場しゅくば	江戸えど期きの行政ぎょうせい区分くぶん		現在げんざいの自治体じちたい			特記とっき事項じこう
	令れい制せい国こく	郡ぐん	都道府県とどうふけん	市区しく町村ちょうそん
起点きてん：日本橋にほんばし	武蔵むさし国こく	豊島としま郡ぐん	東京とうきょう都と	中央ちゅうおう区く		東海道とうかいどう、甲州こうしゅう街道かいどう、中山道なかせんどう、矢倉沢やぐらざわ往還おうかん（青山あおやま通どおり大だい山道さんどう）と結むすぶ。
1. 千住せんじゅ宿やど		足立あだち郡ぐん		足立あだち区く		水戸みと街道かいどうが分岐ぶんき。
2. 草加そうか宿やど			埼玉さいたま県けん	草加そうか市し
3. 越えつヶ谷たに宿やど		埼玉さいたま郡ぐん		越谷こしがや市し
4. 粕壁かすかべ宿やど				春日部かすかべ市し
5. 杉戸すぎと宿やど		葛飾かつしか郡ぐん		北葛飾きたかつしか郡ぐん	杉戸すぎと町まち
6. 幸手さって宿やど				幸手さって市し		日光にっこう御成おなり街道かいどうが合流ごうりゅう、筑波つくば道どうが分岐ぶんき。
7. 栗橋くりはし宿やど				久喜くき市し
8. 中田なかた宿やど	下総しもうさ国こく		茨城いばらき県けん	古河ふるかわ市し
9. 古河ふるかわ宿やど						古河ふるかわ城しろ下した
10. 野木のぎ宿やど	下野げや国こく	都賀つが郡ぐん	栃木とちぎ県けん	下都賀しもつが郡ぐん	野木のぎ町まち
11. 間あいだ々田宿たじゅく				小山おやま市し
12. 小山こやま宿やど						日光にっこう西にし街道かいどう、結城ゆうき道みち、佐野さの道みち、栃木とちぎ道どうが分岐ぶんき
13. 新田宿しんでんじゅく
14. 小金井こがねい宿やど				下野したの市し
15. 石橋いしばし宿やど
16. 雀宮すずめのみや宿やど		河内かわち郡ぐん		宇都宮うつのみや市し
17. 宇都宮うつのみや宿やど						宇都うと宮城みやぎ下した 奥州おうしゅう街道かいどう（宇都宮うつのみや市し中心ちゅうしん街がい西部せいぶ、伝馬てんま町まち交差点こうさてん付近ふきん）、壬生みぶ道みち（佐野さの道みち）、鹿沼かぬま道どう、田原たはら道みち、新里にいさと道みち、大谷おおや道みちが分岐ぶんき。
18. 徳次郎とくじろう宿やど
19. 大沢おおさわ宿やど		都賀つが郡ぐん		日光にっこう市し
20. 今市いまいち宿やど						日光にっこう例幣れいへい使し街道かいどう、会津あいづ西にし街道かいどう、日光にっこう北きた街道かいどうが分岐ぶんき。
21. 鉢はち石せき宿やど
終点しゅうてん：日光にっこう坊ぼう中ちゅう						日光にっこう東照宮とうしょうぐう

東京とうきょう都と通称つうしょう道路どうろ名めい

国道こくどう4号ごう標識ひょうしき

東京とうきょう都と台東たいとう区くから東京とうきょう都と足立あだち区く西保木間にしほきまに至いたる国道こくどう4号ごう及および東京とうきょう都道とどう49号ごう足立あだち越谷こしがや線せんの東京とうきょう都と通称つうしょう道路どうろ名めいでもある。東京とうきょう都と特別とくべつ区く域いき北東ほくとう部ぶを南北なんぼくに走はしる。

概要がいよう

• 起点きてん：台東たいとう区く根岸ねぎし五ご丁目ちょうめ（大関おおぜき横丁よこちょう交差点こうさてん = 明治めいじ通どおり交点こうてん、昭和しょうわ通どおり終点しゅうてん）
• 終点しゅうてん：足立あだち区く西保木間にしほきま四よん丁目ちょうめ（埼玉さいたま県境けんきょう）
• 通過つうかする自治体じちたい：（全線ぜんせん東京とうきょう都内とない）台東たいとう区く - 荒川あらかわ区く - 足立あだち区く

交差こうさする道路どうろなど

交差こうさする道路どうろなど		交差こうさ地点ちてん		日本橋にほんばしから (km)
国道こくどう4号ごう〈昭和しょうわ通どおり〉日本橋にほんばし・上野うえの方面ほうめん
東京とうきょう都道とどう306号ごう王子おうじ千住せんじゅ夢ゆめの島しま線せん〈明治めいじ通どおり〉		台東たいとう区く	大関おおぜき横丁よこちょう	5.7
東京とうきょう都道とどう464号ごう言げん問とい橋きょう南千住みなみせんじゅ線せん	－	荒川あらかわ区く
隅田川すみだがわ			千住大橋せんじゅおおはし
		足立あだち区く
東京とうきょう都道とどう461号ごう吾妻橋あづまばし伊興いこう町まち線せん〈墨ぼく堤つつみ通どおり〉			千住せんじゅ宮元みやもと町まち
東京とうきょう都道とどう449号ごう新荒しんあら川がわ堤防ていぼう線せん
荒川あらかわ			千住新橋せんじゅしんばし
東京とうきょう都道とどう308号ごう千住せんじゅ小松川こまつがわ葛西かさい沖おき線せん〈平和へいわ橋きょう通どおり〉	東京とうきょう都道とどう450号ごう新荒しんあら川がわ葛西かさい堤防ていぼう線せん		千住新橋せんじゅしんばし北詰きたづめ	9.4
東京とうきょう都道とどう318号ごう環状かんじょう七なな号線ごうせん〈環たまき七なな通とおり〉			梅島うめじま
－	国道こくどう4号ごう〈草加そうかバイパス〉		西にし保木間ほきま
毛もう長川ながかわ			水神すいじん橋きょう
東京とうきょう都道とどう49号ごう足立あだち越谷こしがや線せん春日部かすかべ・越谷こしがや方面ほうめん

交通こうつう量りょう

2005年度ねんど（平成へいせい17年度ねんど道路どうろ交通こうつうセンサスより）
平日へいじつ24時じ間あいだ交通こうつう量りょう（台だい）

• 足立あだち区く千住せんじゅ4-10：67,544
• 足立あだち区く梅島うめじま1-1：52,439
• 足立あだち区く島根しまね2-29：53,291

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• 日光にっこう御ご成道じょうどう
• 日光にっこう脇わき往還おうかん
• 日光にっこう東ひがし往還おうかん
• 会津あいづ中ちゅう街道かいどう
• 日本にっぽんロマンチック街道かいどう
• 千住せんじゅ馬車ばしゃ鉄道てつどう
• 草加そうか馬車ばしゃ鉄道てつどう
• 街道かいどうてくてく旅たび
• 埼玉さいたま六ろく宿しゅく
• 中山道なかせんどう - 五ご街道かいどうのひとつ

外部がいぶリンク

• 『日光にっこう街道かいどう』 - コトバンク
• 五ご街道かいどうの旅たびホームページ・日光にっこう街道かいどう道中どうちゅう記き