空気くうき調和ちょうわ

空気くうき調和ちょうわ（くうきちょうわ、空調くうちょう、くうちょう）とは、人間にんげんの快適かいてき性せいの向上こうじょう目的もくてきや、生産せいさん、管理かんり、貯蔵ちょぞうといった物品ぶっぴんを扱あつかう上うえでの産業さんぎょう目的もくてきで、ある場所ばしょの空気くうきの温度おんどや湿度しつど、清浄せいじょう度ど、気流きりゅうなどを調整ちょうせいすることである。総合そうごう的てきに快適かいてきな環境かんきょうを目指めざす点てんで、エアコンディショニングと同義どうぎとされる。

快感かいかん空気くうき調和ちょうわ

快感かいかん空気くうき調和ちょうわとは、建築けんちく物ぶつ・車両しゃりょう・船舶せんぱくなどにおいて人ひとが快適かいてきに活動かつどうできる室内しつない環境かんきょうを確保かくほすることである。

建築けんちく物ぶつにおける衛生えいせい的てき環境かんきょうの確保かくほに関かんする法律ほうりつ（ビル管かん法ほう）では、次つぎのような基準きじゅんが定さだめられている。

• 浮遊ふゆう粉塵ふんじん量りょう : 1m³ につき 0.15mg 以下いか
• 一酸化いっさんか炭素たんそ濃度のうど : 10ppm 以下いか（外気がいきの一酸化いっさんか炭素たんそ濃度のうどが高たかい場合ばあいは20ppmに緩和かんわ）
• 二酸化炭素にさんかたんそ濃度のうど : 1000ppm 以下いか（臭気しゅうきやその他た化学かがく物質ぶっしつの濃度のうどの代用だいよう値ち。外気がいきの二酸化炭素にさんかたんそ濃度のうどが高たかい場合ばあいは臭気しゅうき・その他たの化学かがく物質ぶっしつ濃度のうどで判断はんだんする）
• 温度おんど : 17-28℃（冷房れいぼう時じの居室きょしつにおいては外気がいきとの温度おんど差さを7℃以下いかとすることが望のぞましい）
• 相対そうたい湿度しつど : 40-70%
• 気流きりゅう : 0.5m/s 以下いか

シックハウス症候群しょうこうぐん防止ぼうしの観点かんてんから、揮発きはつ性せい有機ゆうき化合かごう物ぶつ濃度のうどを低ひくくすることが望のぞましい。

騒音そうおん・振動しんどう・臭気しゅうき・照明しょうめいなど人間にんげんの知覚ちかくに訴うったえる要素ようそによっても快適かいてき性せいが左右さゆうされる。また、病原菌びょうげんきん・放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつなど知覚ちかくできない要素ようそが健康けんこうに影響えいきょうすることもある。

作業さぎょう空気くうき調和ちょうわ

作業さぎょう空気くうき調和ちょうわとは、労働ろうどう・スポーツが安全あんぜん・効率こうりつ的てきにできる室内しつない環境かんきょうを確保かくほすることである。

労働ろうどう者しゃの安全あんぜんの面めんでは、健康けんこうな成人せいじんが作業さぎょう時間じかんのみ立たち入いることを前提ぜんていとした管理かんりが行おこなわれる。

産業さんぎょうプロセス空気くうき調和ちょうわ

産業さんぎょうプロセス空気くうき調和ちょうわとは、製品せいひんの製造せいぞう・生産せいさん過程かていに適合てきごうする室内しつない環境かんきょうを確保かくほすることである。

20世紀せいきの初はじめに、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの印刷いんさつ工場こうじょうの湿度しつど制御せいぎょから始はじまったとされる。農産物のうさんぶつの貯蔵ちょぞう・輸送ゆそうのコールドチェーン、半導体はんどうたい素子そし製造せいぞう用ようなどのクリーンルーム、植物しょくぶつ製造せいぞう工場こうじょうなど応用おうよう分野ぶんやも広ひろがっている。

関連かんれん項目こうもく

• 空気くうき調和ちょうわ設備せつび : 機器きき・方式ほうしきなど
• 空気くうき調和ちょうわ工学こうがく : 熱ねつ負荷ふか計算けいさん、省しょうエネルギー・快適かいてき性せい評価ひょうかなど
• アメリカ暖房だんぼう冷凍れいとう空調くうちょう学会がっかい