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第一次チェチェン紛争 - Wikipedia

だいいちチェチェン紛争ふんそう

だいいちチェチェン紛争ふんそう(だいいちじチェチェンふんそう)は、1994ねんから1996ねんにかけて、ロシア連邦れんぽうからの独立どくりつ目指めざチェチェン共和国ちぇちぇんきょうわこく独立どくりつ武装ぶそう勢力せいりょくと、それを阻止そししようとするロシア連邦れんぽうぐんとのあいだ発生はっせいした紛争ふんそう

だいいちチェチェン紛争ふんそう
チェチェン・ロシアあいだ紛争ふんそうなか

グロズヌイ近郊きんこうでのMi-8武装ぶそう勢力せいりょく兵士へいし
とき1994ねん12月11にち - 1996ねん8がつ31にち
場所ばしょチェチェン・イチケリア共和きょうわこく
結果けっか

チェチェン共和国ちぇちぇんきょうわこく実質じっしつてき勝利しょうり

衝突しょうとつした勢力せいりょく
ロシアの旗 ロシア
しん民兵みんぺい

チェチェン・イチケリア共和きょうわこく


義勇ぎゆうへいなど

ムジャーヒディーン[1][2][3][4][5]
UNA-UNSO
灰色はいいろおおかみ
ベルゴロドからの義勇ぎゆうへい [6]
指揮しきかん
ロシアの旗 ボリス・エリツィン
ロシアの旗 パーヴェル・グラチョフ
ロシアの旗 アナトリー・クリコフ
ロシアの旗 ウラジーミル・シャマノフ英語えいごばん
ロシアの旗 アナトーリー・クワシュニン
ロシアの旗 アナトリー・ロマノフ英語えいごばん
ロシアの旗 コンスタンチン・プリコフスキー
ジョハル・ドゥダエフ 
ゼリムハン・ヤンダルビエフ
アスラン・マスハドフ
ルスラン・ゲラエフ英語えいごばん
シャミル・バサエフ
ルスラン・アリハジエフ英語えいごばん
ヴァハ・アルサノフ英語えいごばん
サルマン・ラドゥエフ英語えいごばん
アフメド・ザカエフ英語えいごばん
ドク・ウマロフ
アフマド・カディロフ
アミール・ハッターブ
オレクサンドル・ムジチコ英語えいごばん
部隊ぶたい
ロシア連邦れんぽうぐん
ロシア国内こくないぐん
チェチェン・イチケリア共和きょうわ国軍こくぐんなど
戦力せんりょく
ロシアぐん 70,500にん チェチェンぐん
2300にん - 12000にん
ムジャヒディン
500にん - 700にん
被害ひがいしゃすう
5,732にん(ロシア政府せいふ発表はっぴょう 15,000にん(ロシア政府せいふ発表はっぴょう

概説がいせつ

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1991ねん11月、ソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかい直前ちょくぜんであるが、チェチェンではもとソ連それんぐん将軍しょうぐんであるジョハル・ドゥダエフ大統領だいとうりょう選出せんしゅつ。ソヴィエト連邦れんぽう離脱りだつほうもとに、一方いっぽうてき独立どくりつ宣言せんげんした(のちチェチェン・イチケリア共和きょうわこく)。厳密げんみつには連邦れんぽう離脱りだつほうソ連それん構成こうせい共和きょうわこく離脱りだつ念頭ねんとういたものであり、当時とうじロシア共和きょうわこくうち共和きょうわこくであったチェチェンには適用てきようされないが、当時とうじのチェチェンはロシア正教せいきょう放棄ほうきし、キリル文字もじからラテン文字もじ変更へんこうするなど、だつロシアすすめていた。

ロシアのボリス・エリツィン大統領だいとうりょうは、内務省ないむしょう治安ちあん維持いじ部隊ぶたい派遣はけんしたが、チェチェンぐんもう反撃はんげきい、撤退てったい余儀よぎなくされた。

1994ねん12月、ロシア政府せいふ本格ほんかくてき武力ぶりょく行使こうし開始かいしロシア連邦れんぽうぐんはチェチェンに軍事ぐんじ行動こうどう実施じっしする。しかし、ロシアぐんはその圧倒的あっとうてき軍事ぐんじりょくにもかかわらず、ソ連それん崩壊ほうかい混乱こんらん軍事ぐんじ予算よさん削減さくげんによりソ連それん時代じだい比較ひかくして大幅おおはば弱体じゃくたいしており、その脆弱ぜいじゃくぶりを露呈ろていすることとなった。さらにグロズヌイへの空襲くうしゅう多数たすう民間みんかんじん死傷ししょうしゃして国際こくさい社会しゃかいから非難ひなん集中しゅうちゅうし、イスラーム諸国しょこくから多数たすうムジャーヒディーンばれるへい参集さんしゅうする結果けっかとなった。

これにたいしチェチェンでは、アルカーイダのメンバーとされるオマル・ハッダード[よう出典しゅってん]司令しれいかん中心ちゅうしん反撃はんげきジハードため外国がいこくから参戦さんせんしたムジャーヒディーンとともたたかった。とくアフガニスタン訓練くんれんほどこされたアルカーイダの戦闘せんとういんは、戦場せんじょうでの攻撃こうげきだけでなくロシア国内こくないでのテロ攻撃こうげきおこない、すうひゃくにん死者ししゃしている。

ロシアぐん広域こういきわたって支配しはいけん回復かいふくしたことで、ロシアがわ1995ねん軍隊ぐんたい撤退てったいはじめた。

1996ねん5月27にち、エリツィンはチェチェンの抵抗ていこう運動うんどうのリーダーたちはじめて会見かいけんした。6月、多大ただい損害そんがいしながらもロシアぐんはグロズヌイを制圧せいあつ掃討そうとうせん移行いこうした。その、チェチェンがわ指導しどうしゃドゥダエフが掃討そうとうせん最中さいちゅう戦死せんし。8月、双方そうほうあいだ休戦きゅうせん条約じょうやくむすばれた。1997ねん、ロシアぐん完全かんぜん撤退てったいした。

しかし、その1998ねんにチェチェンのイスラーム武装ぶそう勢力せいりょくダゲスタン共和きょうわこく侵入しんにゅう開始かいしした(ダゲスタン侵攻しんこう)ことに呼応こおうしロシアぐん軍事ぐんじ行動こうどう開始かいしした。

2000ねん、ロシアでチェチェンの武装ぶそう勢力せいりょく徹底てってい対決たいけつ主張しゅちょうするウラジーミル・プーチン大統領だいとうりょう就任しゅうにんし、紛争ふんそうあらたな段階だんかい移行いこうしてゆく。

背景はいけい

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チェチェンじんソ連それんスターリン政権せいけん迫害はくがいけ、1944ねん以降いこうには50まんにんちかくのぜん住民じゅうみん中央ちゅうおうアジア強制きょうせい移住いじゅうされたことにより推定すいていで10まんにんから40まんにんちかくが死亡しぼうするというジェノサイドこうむった(ソビエト連邦れんぽうにおける強制きょうせい移送いそう)。 スターリンが死去しきょするとのこりのチェチェンじん帰還きかん許可きょかされたが根強ねづよはん感情かんじょうのこり、ソ連それん崩壊ほうかい成立せいりつしたロシア連邦れんぽうへの編入へんにゅう拒絶きょぜつした。

独立どくりつ宣言せんげんのチェチェン

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戦闘せんとう構想こうそう

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きゅうソ連それん崩壊ほうかいしたとはいえ、すうてきればロシアの軍事ぐんじりょくはチェチェンどく立派りっぱよりもはるかに上回うわまわっていた。そのため、連邦れんぽうぐん勿論もちろんのこと、内務省ないむしょう傘下さんか国内こくないぐん特別とくべつ任務にんむみん警支たい (OMON) などから膨大ぼうだいかず地上ちじょう部隊ぶたい派遣はけんし、一気いっきにチェチェン全土ぜんど制圧せいあつする作戦さくせん[よう出典しゅってん]

一方いっぽう、チェチェンがわ全面ぜんめんてき衝突しょうとつけ、かつてベトナム戦争せんそうアフガニスタン侵攻しんこうベトコンムジャーヒディーンがとったようなゲリラせん展開てんかいし、徐々じょじょにロシアがわ疲弊ひへいさせる作戦さくせんた。

圧倒的あっとうてき軍事ぐんじりょくつロシアぐん開戦かいせんからやく半月はんつきにチェチェンの首都しゅとグロズヌイに突入とつにゅうしたがそこから市内しない掌握しょうあくさんヶ月かげつかかりチェチェン首脳しゅのう山岳さんがく地帯ちたいへの撤退てったいゆるすというだい失態しったいえんじた。 その掃討そうとうせんではロシアぐん捜索そうさく部隊ぶたい攻撃こうげきだい損害そんがいけたほか、チェチェンゲリラの越境えっきょう攻撃こうげきによりロシアがわのチェチェン周辺しゅうへん地域ちいき被害ひがい事態じたいとなった。 1996ねん8がつにチェチェン勢力せいりょくがグロズヌイ市街しがい突入とつにゅうするとロシアぐんちこたえられず撤退てったいした。

主要しゅよう出来事できごと

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せんくん

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ロシアの派遣はけんする地上ちじょう部隊ぶたいのほとんどは徴兵ちょうへいされてあいだもない新兵しんぺいばかりであった。これはきゅうソ連それん崩壊ほうかいしたさいおおくの兵士へいし解雇かいこしてしまったため、きゅうようした事態じたいであったからである。そのため、兵器へいきとうすうてきには有利ゆうりではあったものの戦力せんりょくてきにはほぼ同等どうとう、あるいはそれ以下いかであったとえる。また、航空こうくう部隊ぶたいとの連携れんけいはままならず、戦術せんじゅつてきにはお粗末そまつってもよいほどであった。さらに皮肉ひにくなことに、チェチェンぐんにはきゅうソ連それんぐん出身しゅっしんしゃおおく、ロシアがわ戦術せんじゅつ兵器へいき熟知じゅくちしていた。

そのような状況じょうきょうのため、市街地しがいち空軍くうぐんMi-24攻撃こうげきヘリコプターSu-25攻撃こうげきなどによる航空こうくう支援しえんしで侵攻しんこうしたロシアぐん戦車せんしゃ部隊ぶたいは、市街しがいせん発展はってんしたさい巧妙こうみょう配置はいちされたチェチェンぐん対戦たいせんしゃ部隊ぶたいから複数ふくすう同時どうじ攻撃こうげきけほぼ壊滅かいめつ、また警戒けいかいのために随伴ずいはん歩兵ほへい展開てんかいしていなかったことも損害そんがいおおきなものとした。

ロシアが投入とうにゅうしたBMD-1BMP-1BMP-2BTR-60BTR-70ひとし装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそうしゃ歩兵ほへい戦闘せんとうしゃは、RPG-7RPG-18ひとし対戦たいせんしゃ兵器へいきたいしてまったくの無力むりょくであり、容易ようい撃破げきはされた。またT-64T-72T-80戦車せんしゃ強力きょうりょく戦車せんしゃほう車体しゃたい正面しょうめん砲塔ほうとう前面ぜんめんふくあい装甲そうこうっていたものの、地下ちかやビルの2、3かいなどからきゅうあらわれる対戦たいせんしゃはん主砲しゅほう対応たいおうできず、ぎゃく装甲そうこううす砲塔ほうとう車体しゃたい上部じょうぶ燃料ねんりょうタンクを集中しゅうちゅうてきねらわれ、次々つぎつぎ撃破げきはされていった。

ロシアぐんはビルの2、3かいから攻撃こうげきしてくる対戦たいせんしゃはん対処たいしょするため、こう仰角ぎょうかくをとれる対空たいくう機関きかんほう装備そうびしたZSU-23-4シルカや2K22ツングースカなどのはししきたい空砲くうほう歩兵ほへい部隊ぶたい戦車せんしゃ部隊ぶたい援護えんご投入とうにゅうし、戦果せんかげるようになる。

これらのせんくんまえ、たいゲリラせんによりとくしたあらたな形態けいたい戦闘せんとう車両しゃりょうとしてBMP-T開発かいはつされた。

関連かんれん作品さくひん

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映画えいが
ウォーゲーム

脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • Анализ опыта боевого применения сил и средств разведки СВ во внутреннем вооруженном конфликте в Чечне」(「チェチェン国内こくない武装ぶそう紛争ふんそうにおける地上ちじょうぐん偵察ていさつ戦力せんりょくおよ手段しゅだん戦闘せんとう使用しよう経験けいけん分析ぶんせき」、1997ねんロシア連邦れんぽうぐん地上ちじょうぐん参謀さんぼう本部ほんぶ情報じょうほうきょく
  • Некоторые вопросы организации и тактики действий незаконных вооруженных формирований Чеченской Республики」(「チェチェン共和国ちぇちぇんきょうわこく不法ふほう武装ぶそう部隊ぶたい組織そしきおよ行動こうどう戦術せんじゅつ若干じゃっかん問題もんだい」、ロシア連邦れんぽうぐん地上ちじょうぐん参謀さんぼう本部ほんぶ情報じょうほうきょく

関連かんれん項目こうもく

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