戦争 せんそう という概念 がいねん は国際 こくさい 法 ほう 上 うえ の概念 がいねん と軍事 ぐんじ 上 うえ の概念 がいねん では差異 さい があるため、区別 くべつ して用 もち いなければならない。
軍事 ぐんじ 的 てき な観点 かんてん から、戦争 せんそう は軍事 ぐんじ 力 りょく の実質 じっしつ 的 てき な戦闘 せんとう 行動 こうどう が実行 じっこう されている状態 じょうたい を指 さ す。その軍事 ぐんじ 力 りょく の主体 しゅたい はしばしば国家 こっか であるが、法 ほう 的 てき な定義 ていぎ とは異 こと なり、その実質 じっしつ 的 てき な能力 のうりょく を重視 じゅうし するため、国家 こっか ではなく武装 ぶそう 勢力 せいりょく に対 たい しても使用 しよう されている軍事 ぐんじ 力 りょく の規模 きぼ によっては用 もち いる場合 ばあい がある。米 べい 軍 ぐん では武力 ぶりょく 衝突 しょうとつ のレベルを、比較的 ひかくてき 危機 きき の程度 ていど が低 ひく く、平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう や対 たい テロリズム 作戦 さくせん などを展開 てんかい する「紛争 ふんそう 」と、比較的 ひかくてき 危機 きき の程度 ていど が高 たか く、大 だい 規模 きぼ な武力 ぶりょく 行使 こうし を伴 ともな う戦闘 せんとう 作戦 さくせん を展開 てんかい する「戦争 せんそう 」と区別 くべつ している[5] 。また米 べい 軍 ぐん は紛争 ふんそう を規模 きぼ によって三 さん 段階 だんかい に分類 ぶんるい しており、その中 なか の「高 こう 強度 きょうど 紛争 ふんそう 」は伝統 でんとう 的 てき な戦争 せんそう のレベルに該当 がいとう する。
国際 こくさい 法 ほう において、戦争 せんそう の当事 とうじ 者 しゃ は一般 いっぱん 的 てき に国家 こっか であると考 かんが えられており、伝統 でんとう 的 てき な慣習 かんしゅう 国際 こくさい 法 ほう の観点 かんてん からは宣戦 せんせん 布告 ふこく によって始 はじ まり、講和 こうわ によって終結 しゅうけつ するものであると考 かんが えられる。しかし、歴史 れきし 上 じょう 宣戦 せんせん 布告 ふこく が行 おこな われず「実質 じっしつ 戦争 せんそう 状態 じょうたい 」に突入 とつにゅう した事例 じれい が存在 そんざい するため、現在 げんざい ではこの形式 けいしき は重要 じゅうよう 視 し されていない。また国家 こっか 以外 いがい の武装 ぶそう 集団 しゅうだん 間 あいだ での武力 ぶりょく 衝突 しょうとつ は紛争 ふんそう と呼 よ ばれ、たとえば民族 みんぞく 間 あいだ であれば「民族 みんぞく 紛争 ふんそう 」と呼 よ ばれる。
ただし、国家 こっか でない集団 しゅうだん の対立 たいりつ にも「戦争 せんそう 」という語 かたり が用 もち いられることはある。例 たと えば、南北戦争 なんぼくせんそう において1861年 ねん にイギリス が南 みなみ 軍 ぐん に対 たい して交戦 こうせん 団体 だんたい 承認 しょうにん を行 おこな っている。以下 いか に具体 ぐたい 的 てき な例 れい を挙 あ げる。
内戦 ないせん の当事 とうじ 者 しゃ は一 いち 国内 こくない における政府 せいふ と反逆 はんぎゃく 者 しゃ (反 はん 政府 せいふ 勢力 せいりょく や、革命 かくめい などにより新 しん 政権 せいけん 樹立 じゅりつ を目指 めざ す勢力 せいりょく ・政治 せいじ 団体 だんたい 等 とう も含 ふく まれる)である。厳密 げんみつ には国際 こくさい 法 ほう 上 うえ の「戦争 せんそう 」ではない。ただし、既存 きそん 政府 せいふ 側 がわ による交戦 こうせん 者 しゃ 承認 しょうにん があれば国際 こくさい 法 ほう 上 じょう の戦争 せんそう 法規 ほうき が適用 てきよう される。
独立 どくりつ 戦争 せんそう の当事 とうじ 者 しゃ は全体 ぜんたい としての国家 こっか と部分 ぶぶん としての地域 ちいき や植民 しょくみん 地 ち である。これは内戦 ないせん の一種 いっしゅ であるという見方 みかた と、独立 どくりつ しようとする勢力 せいりょく を暫定 ざんてい 的 てき に国家 こっか とみなして国家 こっか 間 あいだ の対立 たいりつ とする見方 みかた が可能 かのう である。ただし、現代 げんだい においては国連 こくれん 憲章 けんしょう にも謳 うた われている人民 じんみん 自決 じけつ 権 けん の概念 がいねん が国際 こくさい 社会 しゃかい の根本 こんぽん 的 てき な価値 かち として認 みと められたことからも、植民 しょくみん 地 ち 支配 しはい 及 およ び外国 がいこく による占領 せんりょう に対 たい し並 なら びに人種 じんしゅ 差別 さべつ 体制 たいせい に対 たい する武力 ぶりょく 紛争 ふんそう の場合 ばあい は内戦 ないせん (非 ひ 国際 こくさい 武力 ぶりょく 紛争 ふんそう )ではなく国際 こくさい 的 てき 武力 ぶりょく 紛争 ふんそう として扱 あつか われる。これに伴 ともな い、国家 こっか 間 あいだ に適用 てきよう される国際 こくさい 人道 じんどう 法 ほう ならびに戦争 せんそう 法規 ほうき が適用 てきよう されることになる。
歴史 れきし 学 がく 関連 かんれん では、戦争 せんそう の定義 ていぎ を共有 きょうゆう することは難 むずか しい。例 たと えば、文化 ぶんか 人類 じんるい 学 がく の戦争 せんそう の定義 ていぎ の一 いち 例 れい は、組織 そしき があって命令 めいれい (指揮 しき )と服従 ふくじゅう の関係 かんけい を持 も つ集団 しゅうだん と集団 しゅうだん との戦 たたか い[要 よう 出典 しゅってん ] 。考古学 こうこがく では、考古 こうこ 資料 しりょう にもとづいて認 みと めることのできる多数 たすう の殺傷 さっしょう を伴 ともな いうる集団 しゅうだん 間 あいだ の武力 ぶりょく 衝突 しょうとつ としている[6] 。
戦争 せんそう の類型 るいけい に関 かん しては、時代 じだい や戦術 せんじゅつ ・戦略 せんりゃく の変化 へんか に伴 ともな って多様 たよう 化 か しており、また観察 かんさつ する視点 してん によってもさまざまな見方 みかた ができるため、断定 だんてい 的 てき に行 おこな うことは難 むずか しい。
総 そう 力戦 りきせん とは国家 こっか の軍事 ぐんじ 力 りょく の増強 ぞうきょう に人的 じんてき 物的 ぶってき 資源 しげん の全 すべ てを投入 とうにゅう する形態 けいたい の戦争 せんそう であり、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん がこの代表 だいひょう 例 れい である。全面 ぜんめん 戦争 せんそう とも言 い う。
限定 げんてい 戦争 せんそう とは全面 ぜんめん 的 てき な戦争 せんそう を避 さ け、外交 がいこう 手段 しゅだん や限定 げんてい 的 てき な軍事 ぐんじ 力 りょく を用 もち いることによって政治 せいじ 目的 もくてき を達成 たっせい する戦争 せんそう の形態 けいたい である。局地 きょくち 戦 せん 、制限 せいげん 戦争 せんそう とも言 い う。
長期 ちょうき 戦 せん とは長期間 ちょうきかん にわたって行 おこな われる戦争 せんそう である。作戦 さくせん 戦略 せんりゃく 的 てき に両者 りょうしゃ が防 ぼう 勢 ぜい または一方 いっぽう が防 ぼう 勢 ぜい に出 で ている状態 じょうたい である場合 ばあい が多 おお く、戦術 せんじゅつ 的 てき には陣地 じんち 防御 ぼうぎょ や後退 こうたい 行動 こうどう に出 で ている場合 ばあい が多 おお い。歴史 れきし に見 み れば、第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 、日 にち 中 ちゅう 戦争 せんそう は典型 てんけい 的 てき な長期 ちょうき 戦 せん であった。
短期 たんき 戦 せん とは短期間 たんきかん にわたって行 おこな われる戦争 せんそう である。作戦 さくせん 戦略 せんりゃく 的 てき に両者 りょうしゃ が攻勢 こうせい に出 で ている状態 じょうたい である場合 ばあい が多 おお く、戦術 せんじゅつ 的 てき には機動 きどう 攻撃 こうげき に出 で ている場合 ばあい が多 おお い。実際 じっさい には発生 はっせい していないが、核 かく 戦争 せんそう が勃発 ぼっぱつ すれば短期 たんき 戦 せん となると考 かんが えられている。
殲滅 せんめつ 戦 せん とは短期間 たんきかん において敵 てき 戦力 せんりょく の徹底的 てっていてき な撃滅 げきめつ を目指 めざ して行 おこな う戦 たたか い方 かた 、またはその戦 たたか いを言 い うものであり、核兵器 かくへいき を用 もち いない限 かぎ りこれは局地 きょくち の戦闘 せんとう においてのみ適用 てきよう され、戦争 せんそう 全体 ぜんたい を言 い うことは厳密 げんみつ にはできない。
消耗 しょうもう 戦 せん とは長期間 ちょうきかん において敵 てき 戦力 せんりょく を徐々 じょじょ に減殺 げんさい することを目指 めざ して行 おこな う戦 たたか い方 かた 、またはその戦 たたか いである。現実 げんじつ の戦争 せんそう では遅滞 ちたい 作戦 さくせん などで消耗 しょうもう 戦 せん となることが多 おお い。
正規 せいき 戦 せん とは国家 こっか 間 あいだ で遂行 すいこう される伝統 でんとう 的 てき な戦争 せんそう の形態 けいたい であり、近代 きんだい に特 とく に多 おお く見 み られる形態 けいたい の戦争 せんそう である。堂々 どうどう と部隊 ぶたい を戦闘 せんとう 展開 てんかい し、攻撃 こうげき と防御 ぼうぎょ を行 おこな って勝敗 しょうはい を競 きそ うものであり、第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん や第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん がその代表 だいひょう 例 れい である。ただし、戦争 せんそう の違法 いほう 化 か や世界 せかい の複雑 ふくざつ 化 か などに伴 ともな い国家 こっか が正規 せいき 戦 せん を遂行 すいこう するには莫大 ばくだい なコストと膨大 ぼうだい な犠牲 ぎせい が伴 ともな うようになったため、現代 げんだい においてこの形態 けいたい の戦争 せんそう はフォークランド紛争 ふんそう が挙 あ げられる程度 ていど で、国家 こっか 間 あいだ が直接 ちょくせつ 衝突 しょうとつ する戦争 せんそう は非常 ひじょう に少 すく なくなっていたが、2022年 ねん にはロシアがウクライナに侵攻 しんこう し、フォークランド紛争 ふんそう を遥 はる かに上回 うわまわ る大 だい 規模 きぼ な全面 ぜんめん 戦争 せんそう が勃発 ぼっぱつ している。
不正規 ふせいき 戦 せん とは、伝統 でんとう 的 てき な国家 こっか 間 あいだ の戦争 せんそう ではなく、非 ひ 国家 こっか の武装 ぶそう 勢力 せいりょく と国家 こっか の軍隊 ぐんたい という非対称 ひたいしょう 的 てき な構図 こうず の元 もと に行 おこな われる争 あらそ いのことであり、近年 きんねん この形態 けいたい の戦争 せんそう が増加 ぞうか しつつある。主 おも にテロ やゲリラ戦 せん が展開 てんかい され、長期 ちょうき 化 か する傾向 けいこう にあることが特徴 とくちょう と言 い える。ベトナム戦争 せんそう やチェチェン紛争 ふんそう 、アフガニスタン紛争 ふんそう (2001年 ねん -2021年 ねん ) などが例 れい として挙 あ げられる。
双方 そうほう による宣戦 せんせん 布告 ふこく なしになし崩 くず し的 てき に大 だい 規模 きぼ な戦闘 せんとう に発展 はってん した満州 まんしゅう 事変 じへん 、日 にち 中 ちゅう 戦争 せんそう (当時 とうじ は「支 ささえ 那 な 事変 じへん 」と呼 よ ばれた)はいずれの範疇 はんちゅう に入 はい るか微妙 びみょう である。
高 こう 強度 きょうど 紛争 ふんそう または戦争 せんそう とは国家 こっか 間 あいだ による軍事 ぐんじ 力 りょく の行使 こうし であり、伝統 でんとう 的 てき な戦争 せんそう の形態 けいたい である。
中 ちゅう 強度 きょうど 紛争 ふんそう または紛争 ふんそう とは武装 ぶそう 勢力 せいりょく 同士 どうし の武力 ぶりょく 衝突 しょうとつ 、もしくは国家 こっか 間 あいだ の比較的 ひかくてき 小規模 しょうきぼ な武力 ぶりょく 衝突 しょうとつ などを指 さ す。国際 こくさい 法 ほう においては厳密 げんみつ な意味 いみ において、国家 こっか が主体 しゅたい となる戦争 せんそう よりも包括 ほうかつ 的 てき な概念 がいねん である。また米 べい 軍 ぐん においては全面 ぜんめん 的 てき な戦争 せんそう と、平時 へいじ における混乱 こんらん の中 なか 間 あいだ 段階 だんかい だと認識 にんしき されている。内戦 ないせん も代理 だいり 戦争 せんそう とならない限 かぎ り、しばしばこれに分類 ぶんるい される。
内戦 ないせん は諸 しょ 勢力 せいりょく が一 いち 国内 こくない において争 あらそ う形態 けいたい の戦争 せんそう である。反 はん 政府 せいふ 運動 うんどう や独立 どくりつ 運動 うんどう 、反乱 はんらん などが含 ふく まれ、国民 こくみん は能動 のうどう 的 てき 、組織 そしき 的 てき に政府 せいふ 軍 ぐん に対 たい する作戦 さくせん 行動 こうどう をとる。フランス革命 かくめい や国共 こっきょう 内戦 ないせん やズールー戦争 せんそう などが挙 あ げられる。大 だい 規模 きぼ 化 か することは少 すく ないが、現代 げんだい における戦争 せんそう のほとんどが内戦 ないせん の形態 けいたい である。
低 てい 強度 きょうど 紛争 ふんそう は国内 こくない の混乱 こんらん から中 ちゅう 強度 きょうど 紛争 ふんそう までの過程 かてい を指 さ す。組織 そしき 的 てき なテロ や謀略 ぼうりゃく 戦 せん 、反乱 はんらん 活動 かつどう 、恐怖 きょうふ 政治 せいじ などがこれにあたる。
恐怖 きょうふ 政治 せいじ とは国家 こっか が国民 こくみん に対 たい して行 おこな う武力 ぶりょく を積極 せっきょく 的 てき に用 もち いる政治 せいじ であり、反 はん 政府 せいふ の武装 ぶそう 勢力 せいりょく が組織 そしき 化 か されていない場合 ばあい は、内乱 ないらん の形態 けいたい と非常 ひじょう に類似 るいじ している。概 おおむ ね国民 こくみん は戦争 せんそう 自体 じたい を望 のぞ んでいるわけではなく、組織 そしき 的 てき な作戦 さくせん 行動 こうどう も限定 げんてい 的 てき である。近代 きんだい 以降 いこう 、国家 こっか の制度 せいど 的 てき 、法律 ほうりつ 的 てき な中央 ちゅうおう 集権 しゅうけん 化 か が急速 きゅうそく に進 すす み、恐怖 きょうふ 政治 せいじ はより一層 いっそう 高度 こうど 化 か することが可能 かのう となった。恐怖 きょうふ 政治 せいじ においては、通常 つうじょう の戦争 せんそう よりも遥 はる かに虐殺 ぎゃくさつ 的 てき な攻撃 こうげき が政府 せいふ によって行 おこな われる。スターリン や中国共産党 ちゅうごくきょうさんとう などは恐怖 きょうふ 政治 せいじ を行 おこな った代表 だいひょう 格 かく として考 かんが えられている。
核 かく 戦争 せんそう 。核兵器 かくへいき を使用 しよう した戦争 せんそう ・広島 ひろしま 市 し (1945年 ねん )
侵略 しんりゃく 戦争 せんそう は敵 てき の領土 りょうど に侵攻 しんこう し、積極 せっきょく 的 てき に敵 てき を求 もと めてこれを攻撃 こうげき 、獲得 かくとく した都市 とし 、領域 りょういき を占領 せんりょう する攻勢 こうせい 作戦 さくせん の方式 ほうしき をとった戦争 せんそう である。戦術 せんじゅつ 的 てき には機動 きどう 攻撃 こうげき を行 おこな い、獲得 かくとく した地域 ちいき や拠点 きょてん はこれを占領 せんりょう する。
防衛 ぼうえい 戦争 せんそう は侵略 しんりゃく してくる敵 てき に対 たい してこれを破砕 はさい し、自 みずか らの領土 りょうど や財産 ざいさん などを守 まも るための防 ぼう 勢 ぜい 作戦 さくせん の方式 ほうしき をとった戦争 せんそう である。戦術 せんじゅつ 的 てき には各種 かくしゅ 防御 ぼうぎょ を行 おこな い、進攻 しんこう する敵 てき を排除 はいじょ する。
宗教 しゅうきょう 戦争 せんそう とは主 おも に宗教 しゅうきょう 的 てき (理念 りねん 的 てき )な組織 そしき による戦争 せんそう である。熱狂 ねっきょう 的 てき な信仰 しんこう 者 しゃ はしばしば確信 かくしん 的 てき な動機 どうき を持 も つため、政治 せいじ 的 てき な外交 がいこう 交渉 こうしょう による解決 かいけつ が不可能 ふかのう な場合 ばあい がある。また殉教 じゅんきょう の思想 しそう が戦闘 せんとう 員 いん に普及 ふきゅう している場合 ばあい は、より積極 せっきょく 的 てき 、好戦 こうせん 的 てき になる傾向 けいこう があるため、敵対 てきたい 勢力 せいりょく に対 たい する攻撃 こうげき が無 む 差別 さべつ テロなどに結 むす びつく危険 きけん 性 せい がある。
※「自衛 じえい 戦争 せんそう 」「予 よ 防戦 ぼうせん 争 そう 」「制裁 せいさい 戦争 せんそう 」などと類別 るいべつ されることもあるが、これには当事 とうじ 者 しゃ の主観 しゅかん の入 はい り込 こ む余地 よち が大 おお きく、客観 きゃっかん 性 せい に欠 か ける分類 ぶんるい になる傾向 けいこう がある。
覇権 はけん 戦争 せんそう とは世界 せかい の覇権 はけん を制 せい している覇権 はけん 国家 こっか に対 たい して、覇権 はけん を取 と ろうとすることによって起 お きる戦争 せんそう である。[18] 覇権 はけん 戦争 せんそう をするのは大国 たいこく 同士 どうし であることが多 おお いため、戦争 せんそう の規模 きぼ は大 おお きくなりやすい。現在 げんざい では米 べい 中 ちゅう の覇権 はけん 戦争 せんそう が繰 く り広 ひろ げられているが、どちらも核 かく 武装 ぶそう しており武力 ぶりょく を使 つか うと被害 ひがい が少 すこ しではすまないと分 わ かっているため、経済 けいざい 戦争 せんそう が起 お きている。
フランスの歴史 れきし 学 がく 者 もの ジョルジュ・カステラン (フランス語 ふらんすご 版 ばん ) によると、戦争 せんそう は歴史 れきし 的 てき な観点 かんてん から以下 いか のように分類 ぶんるい される。
人類 じんるい 黎明 れいめい 期 き の戦争 せんそう
戦争 せんそう にどのように勝利 しょうり するのかではなく、戦争 せんそう とは何 なに なのかという問題 もんだい を考察 こうさつ するためには戦争 せんそう の内部 ないぶ の構造 こうぞう がどのようになっており、どのような原理 げんり が認 みと められるのかを明 あき らかにすることが必要 ひつよう である。古代 こだい の戦争 せんそう 学 がく 的 てき な論考 ろんこう に、哲学 てつがく 者 しゃ プラトン の『国家 こっか 』があり、その中 なか で哲学 てつがく 者 しゃ ソクラテス はさまざまな領域 りょういき の職人 しょくにん 、専門 せんもん 家 か によって構成 こうせい された自足 じそく 的 てき な国家 こっか を想定 そうてい しているが、国家 こっか が成立 せいりつ したとしても人間 にんげん の欲求 よっきゅう は際限 さいげん なく拡大 かくだい し続 つづ けるために、自足 じそく する以上 いじょう の資源 しげん を求 もと めて他 た の共同 きょうどう 体 たい に対 たい して戦争 せんそう が発生 はっせい すると論 ろん じている。これは戦争 せんそう の根本 こんぽん を国家 こっか に求 もと める見方 みかた であり、実際 じっさい に軍事 ぐんじ 史 し においても国家 こっか は戦争 せんそう の主要 しゅよう な行為 こうい 主体 しゅたい であった。しかし、これは戦争 せんそう の限定 げんてい された本質 ほんしつ を明 あき らかにしているに過 す ぎない。戦争 せんそう がランダムに起 お こったわけではないことは留意 りゅうい すべきだから、親 おや 社会 しゃかい 的 てき な行動 こうどう などが戦争 せんそう を防 ふせ ぐのに役立 やくだ つかどうかは、やはり興味 きょうみ があるところである[19] 。
そもそも戦争 せんそう が成 な り立 た つ以前 いぜん に、人間 にんげん がなぜ対立 たいりつ するのかという問題 もんだい がある。社会 しゃかい 学者 がくしゃ ヴェーバー の『社会 しゃかい 学 がく の根本 こんぽん 概念 がいねん 』によれば、ある主体 しゅたい が相手 あいて の抵抗 ていこう を排除 はいじょ してでも自分 じぶん 自身 じしん の意志 いし を達成 たっせい しようとする意図 いと に方向付 ほうこうづ けられた社会 しゃかい 的 てき 関係 かんけい が闘争 とうそう であると定義 ていぎ する。またこの闘争 とうそう は物理 ぶつり 的 てき 暴力 ぼうりょく に基 もと づいた闘争 とうそう や闘争 とうそう 手段 しゅだん を非 ひ 暴力 ぼうりょく 的 てき なものに限定 げんてい した平和 へいわ 的 てき な闘争 とうそう に分類 ぶんるい できる。このような闘争 とうそう が社会 しゃかい の中 なか で発生 はっせい する根本 こんぽん 的 てき な理由 りゆう について政治 せいじ 思想家 しそうか ホッブズ は『リヴァイアサン 』において国家 こっか や政治 せいじ 団体 だんたい が存在 そんざい しない自然 しぜん 状態 じょうたい を想定 そうてい している。つまり各 かく 個人 こじん がそれぞれ等 ひと しく自己 じこ 保存 ほぞん の法則 ほうそく に従 したが って生活 せいかつ 資源 しげん を獲得 かくとく するため、また敵 てき の攻撃 こうげき を予防 よぼう するために、結果 けっか として万 まん 人 にん の万 まん 人 にん に対 たい する闘争 とうそう が生 しょう じることになる。闘争 とうそう において常 つね に暴力 ぼうりょく が使用 しよう されるとは限 かぎ らない。暴力 ぼうりょく によって相手 あいて を抹消 まっしょう しなくとも、交渉 こうしょう や協力 きょうりょく によって争点 そうてん を解決 かいけつ することは原理 げんり 的 てき に不可能 ふかのう ではない。しかし経済 けいざい 学者 がくしゃ マルサス が『人口 じんこう 論 ろん 』で述 の べているように、人口 じんこう は生活 せいかつ 手段 しゅだん の分量 ぶんりょう を超 こ えて常 つね に増大 ぞうだい されるため、その過剰 かじょう 人口 じんこう の出現 しゅつげん は疫病 えきびょう 、飢餓 きが 、戦争 せんそう などの積極 せっきょく 的 てき 制限 せいげん によって調整 ちょうせい されるために闘争 とうそう は流血 りゅうけつ の事態 じたい にまで発展 はってん することになる。なぜなら生存 せいぞん が脅 おびや かされる事態 じたい は人間 にんげん にとって常 つね に極限 きょくげん 状況 じょうきょう であり、社会 しゃかい 全体 ぜんたい にとっても闘争 とうそう を暴力 ぼうりょく 化 か させる重大 じゅうだい な動機 どうき でありうるものである。
暴力 ぼうりょく とは万 まん 人 にん が持 も つ個人 こじん の身体 しんたい 的 てき 、精神 せいしん 的 てき な諸 しょ 力 ちから の中 なか でも他者 たしゃ に対 たい して強制 きょうせい 的 てき に働 はたら きかける力 ちから に限定 げんてい することができる。これは政治 せいじ 思想家 しそうか アーレント の定義 ていぎ であり、暴力 ぼうりょく は他者 たしゃ との相互 そうご 作用 さよう を通 つう じて行使 こうし する必要 ひつよう はなく、その機能 きのう は相手 あいて を殺害 さつがい することである。しかし戦争 せんそう における暴力 ぼうりょく を論考 ろんこう した研究 けんきゅう では、暴力 ぼうりょく を通 つう じてある種 しゅ の相互 そうご 作用 さよう が発生 はっせい することが論考 ろんこう されている。この領域 りょういき における古典 こてん 的 てき な著作 ちょさく に軍事 ぐんじ 学者 がくしゃ クラウゼヴィッツ の『戦争 せんそう 論 ろん 』がある。戦争 せんそう を特徴付 とくちょうづ ける最 もっと も重要 じゅうよう な要素 ようそ として着目 ちゃくもく されるべきは暴力 ぼうりょく である。クラウゼヴィッツによれば暴力 ぼうりょく は三 さん 種類 しゅるい の相互 そうご 作用 さよう をもたらすものであり、それは相互 そうご に敵対 てきたい 的 てき 感情 かんじょう と敵対 てきたい 的 てき 意図 いと を拡大 かくだい させる第 だい 1の相互 そうご 作用 さよう 、相手 あいて を撃滅 げきめつ しようとする第 だい 2の相互 そうご 作用 さよう 、そして戦闘 せんとう 手段 しゅだん を敵 てき と拮抗 きっこう させようとする第 だい 3の相互 そうご 作用 さよう である。これら相互 そうご 作用 さよう を前提 ぜんてい として考 かんが えれば、戦争 せんそう における暴力 ぼうりょく は無制限 むせいげん に拡大 かくだい する理論 りろん 的 てき な必然 ひつぜん 性 せい がある。つまり集団 しゅうだん 間 あいだ の戦争 せんそう を想定 そうてい すれば、それは暴力 ぼうりょく の性質 せいしつ に従 したが って相互 そうご に暴力 ぼうりょく 手段 しゅだん を拡大 かくだい し続 つづ けながら相手 あいて を攻撃 こうげき し続 つづ け、またそのための敵意 てきい を増大 ぞうだい させ続 つづ けることになる。クラウゼヴィッツはこのような戦争 せんそう の理念 りねん 型 がた を絶対 ぜったい 戦争 せんそう と呼 よ んだ。しかし同時 どうじ にこのような形態 けいたい の戦争 せんそう は現実 げんじつ の戦争 せんそう で出現 しゅつげん しているわけではない。その理由 りゆう として絶対 ぜったい 戦争 せんそう と並 なら んで提起 ていき されているものが政治 せいじ 目的 もくてき の着眼 ちゃくがん 点 てん である。つまり戦争 せんそう の無 む 制限 せいげん 的 てき な暴力 ぼうりょく 化 か を抑制 よくせい するものとして政治 せいじ 的 てき 制約 せいやく が作用 さよう しており、戦争 せんそう の性質 せいしつ を規定 きてい しているというものである。このことを端的 たんてき に表現 ひょうげん するクラウゼヴィッツの命題 めいだい が「戦争 せんそう とは他 た の手段 しゅだん を以ってする政治 せいじ の延長 えんちょう である」というものである。
戦争 せんそう は単 たん なる暴力 ぼうりょく 的 てき な闘争 とうそう 状 じょう 況 きょう であるだけでなく、本質 ほんしつ 的 てき に政治 せいじ が連関 れんかん しているというクラウゼヴィッツの考察 こうさつ は政治 せいじ 学者 がくしゃ シュミット によってより思想 しそう 的 てき に発展 はってん された。シュミットは独自 どくじ の友 とも 敵 てき 理論 りろん を展開 てんかい する中 なか で政治 せいじ 的 てき な概念 がいねん には常 つね に闘争 とうそう 的 てき な意味 いみ があり、不可避 ふかひ 的 てき に敵 てき と味方 みかた に区分 くぶん されると論 ろん じる。このような政治 せいじ 観 かん はマキアヴェッリ の政治 せいじ 思想 しそう やマルクス の階級 かいきゅう 闘争 とうそう などにも認 みと められるものである。シュミットによれば政治 せいじ に内在 ないざい する敵 てき と味方 みかた の二分 にぶん 法 ほう はさらに敵 てき 概念 がいねん の詳細 しょうさい に注意 ちゅうい することで深 ふか めることができる。シュミットは『パルチザンの理論 りろん 』において三 さん 種類 しゅるい の敵 てき を導入 どうにゅう しており、すなわち因習 いんしゅう 的 てき で形式 けいしき 的 てき な性質 せいしつ を持 も つ在来 ざいらい 的 てき な敵 てき 、実際 じっさい 的 てき な性質 せいしつ を伴 ともな う現実 げんじつ の敵 てき 、犯罪 はんざい 者 しゃ という性格 せいかく を持 も つ絶対 ぜったい 的 てき な敵 てき である。在来 ざいらい 的 てき な敵 てき は人道的 じんどうてき なルールに基 もと づいた国家 こっか 間 あいだ の戦争 せんそう における敵 てき であり、現実 げんじつ の敵 てき とは自 みずか らの実存 じつぞん にとって脅威 きょうい となる敵 てき 、そして絶対 ぜったい 的 てき な敵 てき とは相手 あいて を文明 ぶんめい や階級 かいきゅう 、民族 みんぞく に対 たい する犯罪 はんざい 者 しゃ として差別 さべつ 化 か される敵 てき である。戦争 せんそう において相手 あいて がどのような特性 とくせい を持 も つ敵 てき なのかによって、政治 せいじ 目的 もくてき は相手 あいて に僅 わず かな制裁 せいさい を加 くわ えるように軍事 ぐんじ 的 てき 手段 しゅだん を制限 せいげん することも、また相手 あいて の存在 そんざい を根本 こんぽん 的 てき に抹消 まっしょう させる軍事 ぐんじ 的 てき 手段 しゅだん を拡大 かくだい させることも可能 かのう にするのである。戦争 せんそう にとって政治 せいじ の重要 じゅうよう 性 せい は普遍 ふへん 的 てき なものであり、戦争 せんそう の規模 きぼ 、期間 きかん 、列 れつ 度 ど 、その影響 えいきょう は政治 せいじ の状況 じょうきょう や機能 きのう によって左右 さゆう されると考 かんが えられる。
戦争 せんそう における諸 しょ 活動 かつどう は高度 こうど に複雑 ふくざつ であり、量的 りょうてき には以下 いか のように分類 ぶんるい することができる。
戦争 せんそう (war)
会戦 かいせん (campaign)
戦闘 せんとう (battle, combat)
交戦 こうせん (engagement)
合戦 かっせん (action)
決闘 けっとう (duel)
兵士 へいし 単位 たんい での戦 たたか いである「決闘 けっとう 」が複数 ふくすう 集 あつ まって、「合戦 かっせん 」が構成 こうせい され、複数 ふくすう の合戦 かっせん から交戦 こうせん が構成 こうせい されている[20] 。ただしこのような個々 ここ の兵士 へいし の活動 かつどう 、師団 しだん の活動 かつどう 、国家 こっか の活動 かつどう などで戦争 せんそう の全体 ぜんたい 像 ぞう を区分 くぶん することはできない。交戦 こうせん 単位 たんい が艦艇 かんてい や航空機 こうくうき となれば戦闘 せんとう と決闘 けっとう の間 あいだ の区分 くぶん は消失 しょうしつ するものであり、また総 そう 力戦 りきせん に至 いた らない戦争 せんそう においてはより事態 じたい は複雑 ふくざつ である。
戦争 せんそう は人間 にんげん 社会 しゃかい における対立 たいりつ によって生 しょう じるものであり、何 なん らかの意志 いし や理由 りゆう を伴 ともな う。しかし戦争 せんそう の原因 げんいん についての一般 いっぱん 理論 りろん は未 いま だ完成 かんせい されていない。その発生 はっせい の過程 かてい にはさまざまな要因 よういん 、誘因 ゆういん 、環境 かんきょう が有機 ゆうき 的 てき に起因 きいん するは確 たし かであり、無 む 政府 せいふ 状態 じょうたい 、勢力 せいりょく 均衡 きんこう 、攻撃 こうげき ・防御 ぼうぎょ バランス、好戦 こうせん 的 てき イデオロギー 、ナショナリズム 、誤認 ごにん などの多 おお くの理論 りろん が提唱 ていしょう されている。ここではいくつかの戦争 せんそう の原因 げんいん として考 かんが えられている学術 がくじゅつ 考察 こうさつ または理論 りろん について述 の べる。(戦争 せんそう 哲学 てつがく をも参照 さんしょう )
国際 こくさい 政治 せいじ 学 がく ではまず国際 こくさい 社会 しゃかい において戦争 せんそう が生 しょう じる理由 りゆう は、国際 こくさい 政治 せいじ が無 む 政府 せいふ 状態 じょうたい (アナーキー)であることがまず挙 あ げられる。すなわち国際 こくさい 政治 せいじ には国内 こくない 政治 せいじ のように中央 ちゅうおう 政府 せいふ のような集権 しゅうけん 体制 たいせい が不在 ふざい であり、紛争 ふんそう の平和 へいわ 的 てき 解決 かいけつ が強制 きょうせい できない。従 したが って各国 かっこく は自助 じじょ 努力 どりょく を行 おこな う必要 ひつよう 性 せい に迫 せま られる。第 だい 二 に に情報 じょうほう の不完全性 ふかんぜんせい がある。つまり戦争 せんそう を回避 かいひ するために必要 ひつよう な情報 じょうほう が必 かなら ずしも入手 にゅうしゅ できず、例 たと えば軍事 ぐんじ 情報 じょうほう についてはしばしば軍事 ぐんじ 機密 きみつ によって秘匿 ひとく されるために合意 ごうい 達成 たっせい が確認 かくにん できず、ここに猜疑心 さいぎしん が生 しょう じる可能 かのう 性 せい がある。そして三 みっ つ目 め の原因 げんいん として国内 こくない 政治 せいじ と国際 こくさい 政治 せいじ の相互 そうご 作用 さよう の関係 かんけい が挙 あ げられる。
軍事 ぐんじ 史上 しじょう の戦争 せんそう を調 しら べて、その戦争 せんそう を開始 かいし する直接的 ちょくせつてき な要因 よういん に注目 ちゅうもく して統計 とうけい 化 か すれば大 おお まかに長期 ちょうき 的 てき な不満 ふまん 、国内 こくない 的 てき な混乱 こんらん 、軍事 ぐんじ 的 てき な優位 ゆうい 、軍事 ぐんじ 的 てき な劣位 れつい 、以上 いじょう の四 よっ つに分類 ぶんるい できると言 い われる[34] 。
長期 ちょうき 的 てき な不満 ふまん とは領土 りょうど 問題 もんだい 、国境 こっきょう 問題 もんだい 、地方 ちほう の独立 どくりつ 要求 ようきゅう など、長期 ちょうき 的 てき に慢性 まんせい 化 か した不満 ふまん を指 さ す。この例 れい としては日 にち 露 ろ 戦争 せんそう 、パレスティナ問題 もんだい 、中東 ちゅうとう 戦争 せんそう などが挙 あ げられる。
国内 こくない 的 てき な混乱 こんらん とは国内 こくない の民族 みんぞく 間 あいだ 対立 たいりつ 、反 はん 政府 せいふ 運動 うんどう など、国内 こくない における諸 しょ 勢力 せいりょく の対立 たいりつ による収集 しゅうしゅう 不可能 ふかのう な事態 じたい を指 さ す。この例 れい としてフランス革命 かくめい 、ルワンダ内戦 ないせん などが挙 あ げられる。
軍事 ぐんじ 的 てき な優位 ゆうい とは、軍事 ぐんじ 力 りょく が非常 ひじょう に優位 ゆうい にあると認識 にんしき し、戦争 せんそう を簡単 かんたん に解決 かいけつ できると考 かんが えることである。政府 せいふ や世論 せろん にとってその認識 にんしき が戦争 せんそう 開始 かいし の判断 はんだん 材料 ざいりょう となる場合 ばあい があるが、その優位 ゆうい の認識 にんしき が実際 じっさい 軍事 ぐんじ 力 りょく を把握 はあく していない現実 げんじつ 性 せい のないものであった場合 ばあい 、開戦 かいせん しても予想 よそう 通 どお りの戦果 せんか を挙 あ げることができず、戦争 せんそう が長期 ちょうき 化 か 、悪化 あっか する可能 かのう 性 せい が高 たか い。この例 れい として冬 ふゆ 戦争 せんそう 、独 どく ソ戦 せん 、朝鮮 ちょうせん 戦争 せんそう 、イラン・イラク戦争 せんそう が挙 あ げられる。
軍事 ぐんじ 的 てき な劣位 れつい とは、軍事 ぐんじ 力 りょく が非常 ひじょう に劣位 れつい にあると認識 にんしき し、先制 せんせい 攻撃 こうげき だけが残 のこ された手段 しゅだん であると考 かんが えることである。この認識 にんしき によって政府 せいふ や国民 こくみん が恐怖 きょうふ や焦 あせ りに支配 しはい され、軍事 ぐんじ 的 てき 優劣 ゆうれつ や戦争 せんそう 遂行 すいこう の見通 みとお しを忘 わす れてしまい、戦争 せんそう 開始 かいし を決断 けつだん する場合 ばあい がある。この例 れい として奴隷 どれい 反乱 はんらん 、インディアン戦争 せんそう 、太平洋戦争 たいへいようせんそう などが挙 あ げられる。
世界 せかい 的 てき な大国 たいこく が存在 そんざい することによってその統一 とういつ 的 てき な影響 えいきょう 力 りょく を用 もち いて国際 こくさい 秩序 ちつじょ を安定 あんてい 化 か させる「単 たん 極 きょく 平和 へいわ 論 ろん 」が存在 そんざい する。このような国際 こくさい 体制 たいせい においては反抗 はんこう できる勢力 せいりょく がそもそも存在 そんざい しないため、戦争 せんそう が発生 はっせい する可能 かのう 性 せい を大 おお きく低減 ていげん できる。また反抗 はんこう 勢力 せいりょく を圧倒 あっとう することによって覇権 はけん 国家 こっか も政治 せいじ 的 てき 目的 もくてき を達成 たっせい するために軍事 ぐんじ 力 りょく を行使 こうし する必要 ひつよう がなくなる。ただしこの場合 ばあい 、属国 ぞっこく 群 ぐん が長期 ちょうき 的 てき な不満 ふまん を覇権 はけん 国家 こっか に対 たい して形成 けいせい する危険 きけん 性 せい がある。平和 へいわ 主義 しゅぎ の中 なか で語 かた られる世界 せかい 連邦 れんぽう 政府 せいふ 構想 こうそう や国連 こくれん 常備 じょうび 軍 ぐん 構想 こうそう は世界 せかい 全体 ぜんたい の単 たん 極 きょく 平和 へいわ 論 ろん を志向 しこう したものと言 い え、現在 げんざい のパックス・アメリカーナ は完全 かんぜん ではないが単 たん 極 きょく 勢力 せいりょく 構造 こうぞう に近 ちか い形態 けいたい とされる。日本 にっぽん の江戸 えど 時代 じだい や中国 ちゅうごく の統一 とういつ 王朝 おうちょう 時代 じだい 、米国 べいこく が新大陸 しんたいりく においてアメリカ先住民 せんじゅうみん 掃討 そうとう に専念 せんねん する一方 いっぽう 米 べい 墨 ぼく 戦争 せんそう や南北戦争 なんぼくせんそう があった孤立 こりつ 主義 しゅぎ (モンロー主義 しゅぎ )時代 じだい などは概 おおむ ね平和 へいわ が保 たも たれており、地域 ちいき における単 たん 極 きょく 平和 へいわ 論 ろん を支持 しじ する例 れい とされる。
また勢力 せいりょく が均衡 きんこう する二 ふた つの大国 たいこく が互 たが いに拮抗 きっこう する場合 ばあい 、戦争 せんそう が発生 はっせい しにくいとする「双極 そうきょく 平和 へいわ 論 ろん 」も論 ろん じられる。この理論 りろん は不 ふ 確実 かくじつ 性 せい による誤認 ごにん ・誤算 ごさん によって戦争 せんそう が勃発 ぼっぱつ する点 てん に注目 ちゅうもく し、双極 そうきょく であれば相互 そうご に相手 あいて の動向 どうこう により的確 てきかく に対応 たいおう できるようになるため、安定 あんてい 的 てき に勢力 せいりょく が均衡 きんこう する可能 かのう 性 せい を論 ろん じている。米 べい ソ冷戦 れいせん 時代 じだい が双極 そうきょく 勢力 せいりょく 分布 ぶんぷ の分 わ かりやすい例 れい であり、現実 げんじつ には双方 そうほう の軍拡 ぐんかく 競争 きょうそう やベトナム戦争 せんそう や朝鮮 ちょうせん 戦争 せんそう といった代理 だいり 戦争 せんそう は起 お こったが、恐怖 きょうふ の均衡 きんこう により米 べい ソの直接 ちょくせつ の戦争 せんそう は起 お こらなかった。
また複数 ふくすう の大国 たいこく が存在 そんざい する場合 ばあい 、戦争 せんそう は発生 はっせい しにくいとする「多 た 極 きょく 平和 へいわ 論 ろん 」もある。複数 ふくすう の国家 こっか がより柔軟 じゅうなん かつ適切 てきせつ に同盟 どうめい や勢力 せいりょく 圏 けん を形成 けいせい することが可能 かのう となるので、対立 たいりつ 関係 かんけい が硬直 こうちょく 化 か しにくいとし、勢力 せいりょく 均衡 きんこう を維持 いじ しやすいと論 ろん じている。現実 げんじつ の例 れい としては戦前 せんぜん の米 べい ・英 えい ・独 どく ・仏 ふつ ・ソ連 それん (ロシア)・イタリア・日本 にっぽん が世界 せかい における列強 れっきょう として君臨 くんりん した時代 じだい がある。第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 前 まえ のヨーロッパ 、中国 ちゅうごく の三国志 さんごくし 時代 じだい や日本 にっぽん の戦国 せんごく 時代 じだい などは地域 ちいき 内 ない で複数 ふくすう の勢力 せいりょく が存在 そんざい していた。
しかし、どの勢力 せいりょく 分布 ぶんぷ も歴史 れきし 的 てき に見 み れば戦争 せんそう の頻度 ひんど や規模 きぼ を最小 さいしょう 化 か することについて最適 さいてき な組 く み合 あ わせではないと一般 いっぱん 的 てき には考 かんが えられている[35] (勢力 せいりょく 均衡 きんこう を参照 さんしょう )。なお、国連 こくれん 憲章 けんしょう の目指 めざ すところは国連 こくれん 常備 じょうび 軍 ぐん による単 たん 極 きょく 平和 へいわ 論 ろん であり、1極 きょく を覇権 はけん 国家 こっか 専有 せんゆう 武力 ぶりょく ではなく国連 こくれん 加盟 かめい 国 こく 共同 きょうどう 武力 ぶりょく とすることで覇権 はけん 国 こく の専 せん 横 よこ を防 ふせ ぎつつ平和 へいわ を目指 めざ す考 かんが え方 かた である。
地政学 ちせいがく 的 てき ・安全 あんぜん 保障 ほしょう 要因 よういん
編集 へんしゅう
遠交近攻 えんこうきんこう :国境 こっきょう を接 せっ せず、領土 りょうど 紛争 ふんそう のない遠国 おんごく と同盟 どうめい して、国境 こっきょう を接 せっ する隣国 りんごく を軍事 ぐんじ 的 てき に圧迫 あっぱく して領土 りょうど 紛争 ふんそう を有利 ゆうり に解決 かいけつ しようとすることは2000年 ねん 以上 いじょう 前 まえ から現在 げんざい も行 おこな われている
合従連衡 がっしょうれんこう :強大 きょうだい 国 こく と複数 ふくすう 弱 じゃく 小国 しょうこく の構図 こうず になった場合 ばあい 、弱 じゃく 小国 しょうこく 側 がわ は個別 こべつ では各個 かっこ 撃破 げきは されてしまうので小国 しょうこく 同盟 どうめい (合従 がっしょう )を結 むす んで強大 きょうだい 国 こく から自衛 じえい したほうがよい。強大 きょうだい 国 こく 側 がわ は小国 しょうこく の「対岸 たいがん の火事 かじ 心理 しんり 」を利用 りよう してAを除 のぞ いたBCDと同盟 どうめい を結 むす んで(連衡 れんこう )Aを併呑 へいどん し、次 つ いでCDと同盟 どうめい を結 むす んでBを侵略 しんりゃく 併呑 へいどん し、合従 がっしょう 同盟 どうめい を破壊 はかい して、各個 かっこ 撃破 げきは してゆくのが合理 ごうり 的 てき であり、現在 げんざい でも使 つか われている。
孤立 こりつ 化 か による併合 へいごう :軍事 ぐんじ 力 りょく の直接 ちょくせつ 行使 こうし は大国 たいこく にとっても損害 そんがい が大 おお きいので、第三国 だいさんごく に対 たい して併呑 へいどん 対象 たいしょう の国 くに と同盟 どうめい を結 むす ばないよう圧力 あつりょく をかけて併呑 へいどん 対象 たいしょう を孤立 こりつ 化 か させ、次 つ いで併呑 へいどん 対象 たいしょう へ武器 ぶき ・物資 ぶっし を援助 えんじょ しないように圧力 あつりょく をかけて武装 ぶそう 解除 かいじょ に追 お い込 こ み、同時 どうじ に併呑 へいどん 対象 たいしょう を経済 けいざい 的 てき に依存 いぞん させることで、抵抗 ていこう の意思 いし を挫 くじ き、軍事 ぐんじ 力 りょく ・経済 けいざい 制裁 せいさい による恫喝 どうかつ だけで併呑 へいどん する
新興 しんこう 覇権 はけん 国家 こっか は、自国 じこく の安全 あんぜん 保障 ほしょう のため周囲 しゅうい を衛星 えいせい 国 こく で固 かた めることを志向 しこう する傾向 けいこう が歴史 れきし 上 じょう 頻繁 ひんぱん に見 み られる。
自然 しぜん 国境 こっきょう をはさんで老 ろう 大国 たいこく 側 がわ の飛 と び地 ち (または衛星 えいせい 国 こく )が新興 しんこう 大国 たいこく 側 がわ にあるときは、新興 しんこう 大国 たいこく 側 がわ はそれを奪取 だっしゅ して勢力 せいりょく 境界 きょうかい 線 せん を自然 しぜん 国境 こっきょう に置 お こうとしてしばしば戦争 せんそう がおきる原因 げんいん となってきた。
よく「現代 げんだい では戦争 せんそう で利益 りえき が得 え られることはないので戦争 せんそう は起 お こらない」とする意見 いけん があるが、実際 じっさい には「利益 りえき 」を掲 かか げて戦争 せんそう が行 おこな われたのは必 かなら ずしも多数 たすう 派 は とはいえない。また「国際 こくさい 社会 しゃかい の制裁 せいさい を考 かんが えれば戦争 せんそう などするはずがない」とする意見 いけん もあるが、国際 こくさい 社会 しゃかい の制裁 せいさい や国民 こくみん の餓死 がし をものともせず核 かく ミサイルの開発 かいはつ にひた走 はし る国家 こっか も数 すう 例 れい ある。特 とく に近代 きんだい 以降 いこう においては大衆 たいしゅう 動員 どういん の必要 ひつよう 性 せい もあって、国家 こっか 主義 しゅぎ に訴 うった える戦争 せんそう 目的 もくてき が掲 かか げられる場合 ばあい が多 おお い。例 たと えて言 い えば、日本 にっぽん が北 きた 日本 にっぽん と南 みなみ 日本 にっぽん に分断 ぶんだん されていた場合 ばあい 、民族 みんぞく 統一 とういつ を求 もと める心情 しんじょう は金銭 きんせん 的 てき 利得 りとく とはなんら関係 かんけい がないし、国際 こくさい 的 てき な制裁 せいさい も気 き にせず武力 ぶりょく 統一 とういつ にひた走 はし る人々 ひとびと が発生 はっせい しても不自然 ふしぜん ではない。小 ちい さな島嶼 とうしょ ですら、その奪還 だっかん のために死 し にたくないと思 おも う国民 こくみん だけでなく、死 し を賭 か けても奪還 だっかん したいという国民 こくみん も発生 はっせい するが、それは金銭 きんせん 的 てき 利得 りとく というよりも国家 こっか 主義 しゅぎ による。中国 ちゅうごく や北朝鮮 きたちょうせん が統一 とういつ を求 もと めるのも、台湾 たいわん や韓国 かんこく が併合 へいごう されるのを嫌 いや がるのも国家 こっか 主義 しゅぎ によるところが大 おお きく、ソ連 それん 崩壊 ほうかい 後 ご も極東 きょくとう に於 お ける冷戦 れいせん が継続 けいぞく 中 ちゅう で軍縮 ぐんしゅく 交渉 こうしょう が困難 こんなん な原因 げんいん となっている。
一方 いっぽう で、バルカン半島 ばるかんはんとう のような民族 みんぞく 混在 こんざい 地 ち は民族 みんぞく 分布 ぶんぷ によって国境 こっきょう 線 せん を引 ひ くことが難 むずか しいために、戦争 せんそう や少数 しょうすう 民族 みんぞく 虐殺 ぎゃくさつ の頻発 ひんぱつ する原因 げんいん となっている。
また、併合 へいごう しようとする土地 とち の少数 しょうすう 民族 みんぞく の国家 こっか 主義 しゅぎ を煽 あお り、一旦 いったん 分離 ぶんり 独立 どくりつ させてから保護 ほご 国 こく 化 か するという手口 てぐち もパナマ独立 どくりつ (米国 べいこく が保護 ほご 国 こく 化 か )や東 ひがし ティモール独立 どくりつ (豪州 ごうしゅう が保護 ほご 国 こく 化 か )など史上 しじょう に散見 さんけん される。
また、経済 けいざい 困難 こんなん や貧民 ひんみん の増大 ぞうだい は「閉塞 へいそく 感 かん 」を増加 ぞうか させ、国家 こっか 主義 しゅぎ が蔓延 まんえん しやすい。国家 こっか 主義 しゅぎ に憑 つ かれた国民 こくみん は対外 たいがい 強硬 きょうこう ・排外 はいがい 主義 しゅぎ に走 はし りやすく、そのような国民 こくみん の支持 しじ を得 え て、対外 たいがい 強硬 きょうこう に走 はし る政治 せいじ 家 か が発生 はっせい した例 れい も多 おお い。尊王 そんのう 攘夷 じょうい 、ナチス やロシア自由民主党 じゆうみんしゅとう (ネオナチ )の勃興 ぼっこう などの例 れい が見 み られる。
1970年代 ねんだい になるとそれまでの勢力 せいりょく 均衡 きんこう 理論 りろん による静態 せいたい 的 てき な国際 こくさい 情勢 じょうせい の理解 りかい から転換 てんかん して、世界 せかい 秩序 ちつじょ の構成 こうせい 要素 ようそ の国力 こくりょく などは可変 かへん 的 てき であると考 かんが える動態 どうたい 説 せつ が現 あらわ れた。例 たと えばイマニュエル・ウォーラーステイン は16世紀 せいき 以降 いこう の資本 しほん 主義 しゅぎ の発達 はったつ は世界 せかい に強国 きょうこく と弱国 じゃっこく の格差 かくさ を生 う み、巨視的 きょしてき には中核 ちゅうかく 、準 じゅん 周辺 しゅうへん 、周辺 しゅうへん の世界 せかい システムを形成 けいせい した。さらに中核 ちゅうかく においても、時代 じだい 的 てき には長期 ちょうき 的 てき 優勢 ゆうせい と中期 ちゅうき 的 てき 優勢 ゆうせい の二 に 種類 しゅるい があることが認 みと められ、長期 ちょうき 的 てき 優勢 ゆうせい では生産 せいさん 力 りょく の拡大 かくだい からプロレタリアート の政治 せいじ 運動 うんどう に次 つ いで福祉 ふくし 国家 こっか 化 か 及 およ び社会 しゃかい 主義 しゅぎ 的 てき 世界 せかい 経済 けいざい へと段階 だんかい 的 てき に進 すす んでいき、中期 ちゅうき 的 てき 優勢 ゆうせい では資本 しほん 主義 しゅぎ の矛盾 むじゅん が表面 ひょうめん 化 か 、経済 けいざい 成長 せいちょう の停滞 ていたい 、恐慌 きょうこう などに次 つ いで準 じゅん 周辺 しゅうへん 国 こく への技術 ぎじゅつ 移転 いてん 並 なら びに相対 そうたい 的 てき な優位 ゆうい の低下 ていか という段階 だんかい を進 すす むとしている。また1987年 ねん にはジョージ・モデルスキー によって大 だい 規模 きぼ な戦争 せんそう は大体 だいたい 100年 ねん 周期 しゅうき で発生 はっせい する点 てん に注目 ちゅうもく した100年 ねん 周期 しゅうき 説 せつ が提唱 ていしょう された。これはあらゆる秩序 ちつじょ のエントロピー 的 てき 衰退 すいたい 、国際 こくさい 的 てき な秩序 ちつじょ 形成 けいせい の衝動 しょうどう などが理由 りゆう として挙 あ げられている[36] 。
経済 けいざい と戦争 せんそう の危機 きき には全 まった く相反 あいはん する視点 してん がある。
まず第 だい 一 いち に国際 こくさい 経済 けいざい が停滞 ていたい ・後退 こうたい すれば戦争 せんそう の危機 きき は高 たか まるという考 かんが え方 かた である。経済 けいざい 成長 せいちょう が不 ふ 況 きょう や恐慌 きょうこう などによって悪化 あっか すれば、その縮小 しゅくしょう した利益 りえき をめぐる利害 りがい 関係 かんけい が国内 こくない 経済 けいざい 、国際 こくさい 経済 けいざい において悪化 あっか し、それが戦争 せんそう の危機 きき を高 たか めることになると考 かんが えられる。また軍事 ぐんじ 費 ひ の拡大 かくだい によって市場 いちば に資本 しほん を投入 とうにゅう し、経済 けいざい 成長 せいちょう を促 うなが すため、軍拡 ぐんかく 競争 きょうそう が激化 げきか することも考 かんが えられるからである。
一方 いっぽう で、戦争 せんそう にかかる膨大 ぼうだい なコストに注目 ちゅうもく し、経済 けいざい の成長 せいちょう が順調 じゅんちょう でなければ戦争 せんそう が起 お こせないため、成長 せいちょう 期 き にむしろ戦争 せんそう の危機 きき は高 たか まるという考 かんが え方 かた も存在 そんざい する。経済 けいざい 成長 せいちょう を目指 めざ して資源 しげん や戦略 せんりゃく 的 てき な要所 ようしょ の必要 ひつよう 性 せい が高 たか まるため、競争 きょうそう が激化 げきか しやすくなる。また経済 けいざい 成長 せいちょう があるからこそ軍事 ぐんじ 費 ひ を増大 ぞうだい することが可能 かのう となり、軍拡 ぐんかく 競争 きょうそう が発生 はっせい し、経済 けいざい 成長 せいちょう を維持 いじ するために膨張 ぼうちょう 主義 しゅぎ 的 てき な世論 せろん や社会 しゃかい 的 てき な心理 しんり が形成 けいせい されると考 かんが えられる[37] 。
ただし、経済 けいざい と戦争 せんそう の関係 かんけい 性 せい についてはデータや指標 しひょう が非対称 ひたいしょう である場合 ばあい や研究 けんきゅう 途上 とじょう であることもあって、完結 かんけつ に結論 けつろん できない[38] 。
数学 すうがく のゲーム理論 りろん においては囚人 しゅうじん のジレンマ状況 じょうきょう とチキンゲーム 状況 じょうきょう の理論 りろん が戦争 せんそう のモデルとされている。
囚人 しゅうじん のジレンマ によると、例 たと えば核兵器 かくへいき の保有 ほゆう を両方 りょうほう が自制 じせい するのが最 もっと も平和 へいわ で安全 あんぜん であるが、疑心暗鬼 ぎしんあんき の心理 しんり が働 はたら いて両方 りょうほう とも核保有 かくほゆう で自国 じこく の安全 あんぜん と相手 あいて 国 こく の支配 しはい 権 けん を得 え たいと考 かんが える。しかしながら自国 じこく だけ自制 じせい して相手 あいて 国 こく が核 かく を保有 ほゆう した場合 ばあい には自 みずか ら不利 ふり になることを選 えら ぶことになる。ただし両国 りょうこく とも核保有 かくほゆう すると核 かく 戦争 せんそう 勃発 ぼっぱつ の危険 きけん が最大 さいだい となる。
チキンゲーム によると、例 たと えば両国 りょうこく とも利益 りえき の追求 ついきゅう を完全 かんぜん に放棄 ほうき すれば最 もっと も平和 へいわ で安全 あんぜん であり、また互 たが いに申 もう し合 あ わせた妥協 だきょう を履行 りこう すれば二分 にぶん した利益 りえき と安全 あんぜん を確保 かくほ できる。一方 いっぽう で相手 あいて 国 こく が譲歩 じょうほ することを衝突 しょうとつ の直前 ちょくぜん まで期待 きたい して強硬 きょうこう 策 さく を実施 じっし して成功 せいこう すれば半分 はんぶん 以上 いじょう の利益 りえき を確保 かくほ 出来 でき るが、失敗 しっぱい すれば戦争 せんそう が勃発 ぼっぱつ することになる[39] 。
ただし戦争 せんそう とは大 だい 規模 きぼ になればなるほど、上記 じょうき した要因 よういん 以外 いがい に、さまざまな軍事 ぐんじ 的 てき 、政治 せいじ 的 てき 要因 よういん だけでなく、法 ほう 的 てき 、経済 けいざい 的 てき 、社会 しゃかい 的 てき 、集団 しゅうだん 心理 しんり 的 てき 、文化 ぶんか 的 てき な外的 がいてき ・内的 ないてき な構造 こうぞう や誘因 ゆういん がより高度 こうど に複雑 ふくざつ に関係 かんけい して発生 はっせい する重層 じゅうそう 的 てき な事象 じしょう であり、個人 こじん の人間 にんげん 性 せい や一 いち 国 こく の内部 ないぶ 事情 じじょう などにのみその根本 こんぽん 的 てき 原因 げんいん を求 もと めることは非常 ひじょう に非 ひ 現実 げんじつ 的 てき 、非 ひ 歴史 れきし 的 てき な考 かんが えと指摘 してき できる[注釈 ちゅうしゃく 2] 。
歴史 れきし から学 まな び、国内 こくない 的 てき な事情 じじょう と国外 こくがい 的 てき な環境 かんきょう を関係 かんけい させ、個人 こじん の感情 かんじょう や意思 いし を内包 ないほう した歴史 れきし 的 てき 必然 ひつぜん 性 せい に戦争 せんそう の原因 げんいん というものは求 もと められるべきものである。バターフィールド の『ウィッグ史観 しかん 批判 ひはん 』で「歴史 れきし の教訓 きょうくん とは、人間 にんげん の変化 へんか はかくも複雑 ふくざつ であり、人間 にんげん の行為 こうい や決断 けつだん の最終 さいしゅう 的 てき 結果 けっか は決 けっ して予言 よげん できるような性質 せいしつ のものではないということである。歴史 れきし の教訓 きょうくん は、ただ細部 さいぶ の研究 けんきゅう においてのみ学 まな ぶことができ、歴史 れきし の簡略 かんりゃく 化 か の中 なか では見失 みうしな われてしまう。歴史 れきし の簡略 かんりゃく 化 か が、歴史 れきし 的 てき 真理 しんり と正 せい 反対 はんたい の宣伝 せんでん のため企 くわだ てられることが多 おお いのもそのためである」と論 ろん じられているとおり[41] 、本質 ほんしつ 的 てき に戦争 せんそう 、特 とく に近代 きんだい における複 ふく 合 あい 的 てき な国際 こくさい 政治 せいじ の展開 てんかい によって発生 はっせい する戦争 せんそう は単一 たんいつ の誘因 ゆういん によって引 ひ き起 お こされたとする考 かんが えはきわめて側面 そくめん 的 てき な考 かんが えである[注釈 ちゅうしゃく 3] 。
軍事 ぐんじ 学 がく において戦争 せんそう はその作戦 さくせん 戦略 せんりゃく の差異 さい を主体 しゅたい 別 べつ に見 み て侵略 しんりゃく と防衛 ぼうえい の二 ふた つの作用 さよう が衝突 しょうとつ して発生 はっせい するものであると考 かんが えられる。
まず侵略 しんりゃく には法的 ほうてき な定義 ていぎ も存在 そんざい するが、軍事 ぐんじ 的 てき な定義 ていぎ としては外敵 がいてき または内 うち 敵 てき によって軍事 ぐんじ 力 りょく が先制 せんせい 行使 こうし され、侵入 しんにゅう (invasion)、攻撃 こうげき (attack)などの攻勢 こうせい の作戦 さくせん 行動 こうどう が実行 じっこう されることである[注釈 ちゅうしゃく 4] 。一方 いっぽう で防衛 ぼうえい は狭義 きょうぎ には侵略 しんりゃく に反応 はんのう してこれを排除 はいじょ するために軍事 ぐんじ 力 りょく が使用 しよう され、防御 ぼうぎょ や後退 こうたい などの防 ぼう 勢 ぜい の作戦 さくせん 行動 こうどう が実行 じっこう されることであり、広義 こうぎ には抑止 よくし 活動 かつどう をも含 ふく む。
侵略 しんりゃく はその手段 しゅだん から直接 ちょくせつ 侵略 しんりゃく と間接 かんせつ 侵略 しんりゃく に分類 ぶんるい される。直接 ちょくせつ 侵略 しんりゃく は外国 がいこく が軍事 ぐんじ 力 りょく の行使 こうし を行 おこな う伝統 でんとう 的 てき な侵略 しんりゃく 方式 ほうしき であり、間接 かんせつ 侵略 しんりゃく は防衛 ぼうえい 側 がわ の国家 こっか 内 ない の反 はん 政府 せいふ 勢力 せいりょく などを教唆 きょうさ 、指導 しどう したうえで反乱 はんらん 、革命 かくめい などによって軍事 ぐんじ 力 りょく を間接 かんせつ 的 てき に行使 こうし する侵略 しんりゃく 方式 ほうしき である。実際 じっさい の侵略 しんりゃく はこの二 に 種類 しゅるい の手段 しゅだん を同時 どうじ に使用 しよう する場合 ばあい や、時間 じかん 差 さ で使用 しよう する場合 ばあい などがある。
また敵 てき が内 うち 敵 てき であれば、これもまた区別 くべつ して考 かんが えられる。内 うち 敵 てき とは国内 こくない の勢力 せいりょく が主体 しゅたい となり、政府 せいふ 転覆 てんぷく や国体 こくたい の破壊 はかい などを目的 もくてき を持 も ち、武力 ぶりょく を行使 こうし する敵 てき である。内 うち 敵 てき の侵略 しんりゃく は外国 がいこく に一時 いちじ 的 てき に外国 がいこく に逃 のが れ、外部 がいぶ から侵略 しんりゃく する外部 がいぶ 侵略 しんりゃく と、内部 ないぶ でゲリラ戦 せん や反乱 はんらん 、クーデター などを行 おこな う内部 ないぶ 侵略 しんりゃく の方式 ほうしき がある。内 うち 敵 てき と外敵 がいてき は軍事 ぐんじ 目的 もくてき が同 おな じであるので、結託 けったく しやすい。
防衛 ぼうえい は安全 あんぜん 保障 ほしょう 形態 けいたい から集団 しゅうだん 安全 あんぜん 保障 ほしょう と個別 こべつ 的 てき 安全 あんぜん 保障 ほしょう に大別 たいべつ される。集団 しゅうだん 的 てき 安全 あんぜん 保障 ほしょう は集団 しゅうだん 内 ない の国家 こっか が侵略 しんりゃく を行 おこな った場合 ばあい にその他 た の国々 くにぐに が侵略 しんりゃく 国 こく に制裁 せいさい を行 おこな うことによって防衛 ぼうえい 国 こく を援助 えんじょ することで安全 あんぜん を保障 ほしょう することである。個別 こべつ 的 てき 安全 あんぜん 保障 ほしょう は防衛 ぼうえい 国 こく が独力 どくりょく で、または同盟 どうめい 国 こく の援助 えんじょ によって安全 あんぜん を保障 ほしょう することである。
個別 こべつ 的 てき 安全 あんぜん 保障 ほしょう はさらに単独 たんどく 防衛 ぼうえい (自主 じしゅ 防衛 ぼうえい )、同盟 どうめい 、集団 しゅうだん 防衛 ぼうえい 、中立 ちゅうりつ の形態 けいたい がある。集団 しゅうだん 防衛 ぼうえい は防衛 ぼうえい 的 てき な性格 せいかく のみを持 も つために集団 しゅうだん 安全 あんぜん 保障 ほしょう の側面 そくめん も持 も つ。同盟 どうめい にはその作戦 さくせん 目標 もくひょう から侵略 しんりゃく 的 てき な場合 ばあい と防衛 ぼうえい 的 てき な場合 ばあい がある。自主 じしゅ 防衛 ぼうえい は防衛 ぼうえい 線 せん の位置 いち によって前方 ぜんぽう 防衛 ぼうえい 、国境 こっきょう 防衛 ぼうえい 、国土 こくど 防衛 ぼうえい に区分 くぶん される。前方 ぜんぽう 防衛 ぼうえい は国境 こっきょう よりも遠隔 えんかく 地 ち において侵略 しんりゃく してくる敵 てき を排除 はいじょ する防衛 ぼうえい 方式 ほうしき であり、公海 こうかい 上 うえ で行 おこな われることが多 おお い。国境 こっきょう 防衛 ぼうえい は国境 こっきょう において軍事 ぐんじ 力 りょく を準備 じゅんび し、侵略 しんりゃく する敵 てき を待 ま ち受 う けてこれを排除 はいじょ する防衛 ぼうえい 方式 ほうしき であり、国境 こっきょう 線 せん を要塞 ようさい 化 か することが多 おお い。国土 こくど 防衛 ぼうえい は国境 こっきょう を突破 とっぱ して国土 こくど に侵略 しんりゃく する敵 てき を国内 こくない において排除 はいじょ する防衛 ぼうえい 方式 ほうしき である。しかし一般 いっぱん 的 てき に兵法 ひょうほう などでは、侵略 しんりゃく する側 がわ は、防衛 ぼうえい する戦力 せんりょく の3倍 ばい の戦力 せんりょく であることが望 のぞ まれるので、小国 しょうこく と大国 たいこく の戦争 せんそう でもない限 かぎ り、完全 かんぜん に侵略 しんりゃく されることはまずない。
黒船 くろふね 来航 らいこう は強制 きょうせい 外交 がいこう 。嘉 よしみ 永 なが 7年 ねん (1854年 ねん )横浜 よこはま への黒船 くろふね 来航 らいこう マシュー・ペリー に随行 ずいこう した画家 がか ヴィルヘルム・ハイネ によるリトグラフ
戦争 せんそう は永遠 えいえん に続 つづ くものではなく、一定 いってい の段階 だんかい を過 よ ぎれば収束 しゅうそく していく(ただし、ゲリラ戦 せん や断続 だんぞく 的 てき なテロ 攻撃 こうげき は戦線 せんせん を維持 いじ する必要 ひつよう がないため、戦争 せんそう とは本質 ほんしつ 的 てき に性質 せいしつ が異 こと なる)。兵力 へいりょく や軍需 ぐんじゅ 物資 ぶっし の補填 ほてん などの兵站 へいたん 能力 のうりょく 的 てき 限界 げんかい から、どのような国家 こっか 、勢力 せいりょく でも激 はげ しい戦闘 せんとう を長期間 ちょうきかん にわたって継続 けいぞく することは不可能 ふかのう であるからである。その発展 はってん の過程 かてい は無秩序 むちつじょ に見 み えるが、ある程度 ていど の段階 だんかい が存在 そんざい していると考 かんが えられている[43] 。
安定 あんてい 的 てき な秩序 ちつじょ が維持 いじ されており、各国 かっこく (一部 いちぶ の国 くに では平時 へいじ においても国内 こくない の不安定 ふあんてい がある)は基本 きほん 的 てき に平和 へいわ に過 す ごしている。戦争 せんそう の危機 きき は認識 にんしき されておらず、準備 じゅんび もなされていない。
艦隊 かんたい ・部隊 ぶたい などの相互 そうご 訪問 ほうもん などの軍事 ぐんじ 交流 こうりゅう 、独立記念日 どくりつきねんび などの国家 こっか 行事 ぎょうじ の支援 しえん など。
災害 さいがい 救助 きゅうじょ 、医療 いりょう 支援 しえん 、測量 そくりょう 活動 かつどう 支援 しえん 、調査 ちょうさ 活動 かつどう 支援 しえん など。
同盟 どうめい 国 こく や友好国 ゆうこうこく との共同 きょうどう 軍事 ぐんじ 訓練 くんれん などによる関係 かんけい の増進 ぞうしん 。
武器 ぶき ・兵器 へいき の売却 ばいきゃく 、教官 きょうかん 派遣 はけん 、留学生 りゅうがくせい 交換 こうかん などによる友好 ゆうこう 関係 かんけい 、勢力 せいりょく 圏 けん の増進 ぞうしん 。
戦争 せんそう 勃発 ぼっぱつ の誘因 ゆういん となりうる事件 じけん や問題 もんだい が発生 はっせい ・表面 ひょうめん 化 か し、急速 きゅうそく に事態 じたい が緊張 きんちょう 化 か していく。奇襲 きしゅう を受 う ける場合 ばあい はこの段階 だんかい を通過 つうか しない場合 ばあい もある。この時点 じてん ではまだ戦争 せんそう を未然 みぜん に防止 ぼうし することは外交 がいこう によって可能 かのう であると考 かんが えられるが、不安定 ふあんてい 化 か 末期 まっき から準 じゅん 戦時 せんじ の外交 がいこう 交渉 こうしょう はしばしば非常 ひじょう に切迫 せっぱく したものとなる。
戦争 せんそう の危機 きき が高 たか まり、急速 きゅうそく に事態 じたい が緊張 きんちょう 化 か して制御 せいぎょ 不能 ふのう となっていく。国家 こっか として戦時 せんじ 体制 たいせい が敷 し かれ、軍隊 ぐんたい が動員 どういん され、外交 がいこう 交渉 こうしょう は絶望 ぜつぼう 的 てき になっていく(最後 さいご 通牒 つうちょう 、宣戦 せんせん 布告 ふこく を参照 さんしょう )。この段階 だんかい になればもはや事態 じたい を収拾 しゅうしゅう しようとすることは極 きわ めて困難 こんなん となる。この時点 じてん で戦争 せんそう 勃発 ぼっぱつ を阻止 そし しようとするのは遅 おそ すぎる。
配給 はいきゅう 制 せい や統制 とうせい 経済 けいざい などの戦時 せんじ 体制 たいせい の準備 じゅんび 。
予備 よび 役 やく の動員 どういん や民間 みんかん 防衛 ぼうえい の準備 じゅんび 体勢 たいせい への移行 いこう 。
外交 がいこう 関係 かんけい の断交 だんこう や外交 がいこう 使節 しせつ 団 だん の召還 しょうかん 。
破壊 はかい 工作 こうさく 員 いん やスパイ の潜入 せんにゅう 、謀略 ぼうりゃく 活動 かつどう 。
対象 たいしょう 国 こく にとって重要 じゅうよう な陸海空 りくかいくう の交通 こうつう 路 ろ の封鎖 ふうさ 。
対象 たいしょう 国 こく に向 む かう船舶 せんぱく などの臨検 りんけん 、抑留 よくりゅう 、拿捕 だほ 。
対象 たいしょう 国 こく の主要 しゅよう 交通 こうつう 路 ろ の封鎖 ふうさ 、口座 こうざ 凍結 とうけつ などの金融 きんゆう 制裁 せいさい などの経済 けいざい 制裁 せいさい 。
交戦 こうせん 地域 ちいき の設定 せってい 。
開戦 かいせん を告 つ げる宣戦 せんせん 布告 ふこく が行 おこな われ(これは伝統 でんとう 的 てき な国際 こくさい 法 ほう に基 もと づく行為 こうい であり、現代 げんだい では行 おこな われない場合 ばあい もある)、軍隊 ぐんたい が戦場 せんじょう に展開 てんかい し、敵 てき 戦力 せんりょく との戦闘 せんとう に入 はい る。また戦時 せんじ 体制 たいせい に基 もと づいてあらゆる経済 けいざい 、情報 じょうほう 開示 かいじ 、生活 せいかつ が軍事 ぐんじ 上 じょう の必要 ひつよう から統制 とうせい される。この段階 だんかい で戦争 せんそう の経過 けいか を当初 とうしょ の計画 けいかく 通 どお りに進 すす んでいるかなどを考慮 こうりょ し、いかに有利 ゆうり に戦争 せんそう を収束 しゅうそく させるかという点 てん が注目 ちゅうもく される。
戦時 せんじ 体制 たいせい の実施 じっし と予備 よび 役 やく ・民間 みんかん 防衛 ぼうえい の総動員 そうどういん 。
情報 じょうほう 統制 とうせい やスパイ 摘発 てきはつ ・相手 あいて 国 こく の宣伝 せんでん 対策 たいさく などの防諜 ぼうちょう 政策 せいさく の展開 てんかい 。
相手 あいて 国 こく に対 たい する世論 せろん 誘導 ゆうどう を目的 もくてき とした広報 こうほう 政策 せいさく の展開 てんかい 。
スパイ ・同調 どうちょう 者 しゃ ・協力 きょうりょく 者 しゃ の獲得 かくとく 工作 こうさく の展開 てんかい 。
テロリスト 、革命 かくめい 家 か 、協力 きょうりょく 者 しゃ 、破壊 はかい 工作 こうさく 員 いん などによる工作 こうさく 活動 かつどう (ほとんどは政府 せいふ の判定 はんてい のみに基 もと づき、後日 ごじつ 冤罪 えんざい や政府 せいふ 特務 とくむ 機関 きかん の自演 じえん だったと判明 はんめい する例 れい もある)。
限定 げんてい 地域 ちいき (海域 かいいき )における軍事 ぐんじ 施設 しせつ ・艦艇 かんてい などに対 たい する攻撃 こうげき 、占領 せんりょう 。
限定 げんてい 地域 ちいき 以外 いがい における軍事 ぐんじ 施設 しせつ ・艦艇 かんてい などに対 たい する攻撃 こうげき 、占領 せんりょう 。
軍事 ぐんじ 施設 しせつ などに対 たい する攻撃 こうげき 、占領 せんりょう 。
兵器 へいき や武器 ぶき の生産 せいさん 施設 しせつ となっている工業 こうぎょう 地帯 ちたい に対 たい する攻撃 こうげき 、占領 せんりょう 。
首都 しゅと 、統治 とうち 機関 きかん 、主要 しゅよう 都市 とし など政経 せいけい 中枢 ちゅうすう に対 たい する攻撃 こうげき 、占領 せんりょう 。
一方 いっぽう が圧倒的 あっとうてき な勝利 しょうり を獲得 かくとく した場合 ばあい 、また戦況 せんきょう が双方 そうほう にとって好転 こうてん せず停滞 ていたい 的 てき になった場合 ばあい 、対立 たいりつ している両国 りょうこく が講和 こうわ を行 おこな うことを決定 けってい すれば、その戦争 せんそう は収束 しゅうそく に向 む かう。この際 さい に締結 ていけつ されるのが講和 こうわ 条約 じょうやく と呼 よ ばれるものである(休戦 きゅうせん 協定 きょうてい は戦闘 せんとう の一時 いちじ 的 てき な中断 ちゅうだん であり、戦争 せんそう の終結 しゅうけつ ではない)。しかし、講和 こうわ の交渉 こうしょう とは外交 がいこう 官 かん にとって最 もっと も困難 こんなん な外交 がいこう 交渉 こうしょう の一 ひと つであり、その交渉 こうしょう 過程 かてい にはさまざまな不満 ふまん や問題 もんだい が発生 はっせい することもある。
戦闘 せんとう 作戦 さくせん の長期 ちょうき 的 てき な停滞 ていたい 。
戦争 せんそう 遂行 すいこう の外交 がいこう 的 てき ・内政 ないせい 的 てき な問題 もんだい の発生 はっせい 。
攻撃 こうげき 的 てき な戦闘 せんとう 行動 こうどう の停止 ていし (停戦 ていせん )。
和平 わへい 交渉 こうしょう の開始 かいし 、暫定 ざんてい 的 てき に戦争 せんそう を休止 きゅうし する休戦 きゅうせん 協定 きょうてい の締結 ていけつ 。
戦後 せんご の双方 そうほう の地位 ちい を定 さだ めた講和 こうわ 条約 じょうやく の締結 ていけつ と、議会 ぎかい での批准 ひじゅん 。
敗戦 はいせん した政府 せいふ 組織 そしき の亡命 ぼうめい 。
戦争 せんそう 終結 しゅうけつ してもその決着 けっちゃく が新 あら たな問題 もんだい や不満 ふまん を生 う んでいれば、それが起因 きいん して新 あたら しい戦争 せんそう をもたらすこととなる。外交 がいこう 的 てき な解決 かいけつ が不可能 ふかのう となった場合 ばあい 、戦争 せんそう は軍事 ぐんじ 力 りょく を以って自国 じこく の利益 りえき を相手 あいて から奪 うば うことができる。ただしその過程 かてい で失 うしな われるものは人命 じんめい 、経済 けいざい 基盤 きばん 、生活 せいかつ の安全 あんぜん だけでなく、勝敗 しょうはい によっては国際 こくさい 的 てき な信用 しんよう や政府 せいふ 、国家 こっか 主権 しゅけん が奪 うば われる場合 ばあい もある。なお近 きん 現代 げんだい においては敗北 はいぼく で民族 みんぞく が消滅 しょうめつ することはない。
主権 しゅけん 国家 こっか 体制 たいせい において付 づけ 庸 いさお 国 こく (附 つけ 庸 いさお 国 こく 、ふようこく)、従属 じゅうぞく 国 こく (じゅうぞくこく)(英 えい : vassal state )とは、宗主 そうしゅ 国 こく から一定 いってい の自治 じち 権 けん を認 みと められているが、その内政 ないせい ・外交 がいこう が宗主 そうしゅ 国 こく の国内 こくない 法 ほう により制限 せいげん を受 う ける国家 こっか を指 さ す。[44] 。
主権 しゅけん を不完全 ふかんぜん にしか持 も たないため、被 ひ 保護 ほご 国 こく と合 あ わせて半 はん 主権 しゅけん 国 こく (英 えい : semisovereign state )、従属 じゅうぞく 国 こく (英 えい : dependent state )[45] とも呼 よ ばれる。
傀儡 かいらい 政権 せいけん (かいらいせいけん、英語 えいご : puppet government )とは、ある領域 りょういき を統治 とうち する政権 せいけん が、名目 めいもく 上 じょう には独立 どくりつ しているが、実態 じったい では事実 じじつ 上 じょう の支配 しはい 者 しゃ である外部 がいぶ の政権 せいけん ・国家 こっか によって管理 かんり ・統制 とうせい ・指揮 しき されている政権 せいけん を指 さ す[46] [47] 。
戦争 せんそう には武力 ぶりょく を用 もち いた戦闘 せんとう から、諜報 ちょうほう ・諜報 ちょうほう 活動 かつどう 、輸送 ゆそう 、外交 がいこう 交渉 こうしょう など非常 ひじょう にさまざまな分野 ぶんや で争 あらそ いが発生 はっせい する。英語 えいご ではこのようなさまざまな闘争 とうそう の局面 きょくめん を warfare と呼 よ ぶ。ここでは戦争 せんそう に伴 ともな って起 お こりうるさまざまな分野 ぶんや における闘争 とうそう について述 の べる[48] 。
政治 せいじ 戦 せん とは戦争 せんそう における政治 せいじ 的 てき な闘争 とうそう の局面 きょくめん である。政治 せいじ 戦 せん には我 が の政府 せいふ と国民 こくみん 、敵 てき の政府 せいふ と国民 こくみん 、国際 こくさい 社会 しゃかい という主 おも に五 いつ つの行為 こうい 主体 しゅたい があり、国際 こくさい 社会 しゃかい に働 はたら きかける政治 せいじ 戦 せん を国際 こくさい 政治 せいじ 戦 せん 、敵 てき 政府 せいふ に対 たい する政治 せいじ 戦 せん を直接 ちょくせつ 当事 とうじ 者 しゃ 政治 せいじ 戦 せん 、敵 てき 国民 こくみん に対 たい する政治 せいじ 戦 せん を間接 かんせつ 当事 とうじ 者 しゃ 政治 せいじ 戦 せん 、自 じ 国民 こくみん や政府 せいふ 内部 ないぶ に対 たい する政治 せいじ 戦 せん を国内 こくない 政治 せいじ 戦 せん と呼 よ ぶ。戦争 せんそう によって得 え られた戦果 せんか は外交 がいこう 交渉 こうしょう を通 つう じて政治 せいじ 的 てき な権力 けんりょく または影響 えいきょう 力 りょく として政治 せいじ 戦 せん に貢献 こうけん する。
武力 ぶりょく 戦 せん は戦争 せんそう において最 もっと も激 はげ しい闘争 とうそう の局面 きょくめん であり、主 おも に戦闘 せんとう において行 おこな われる。対立 たいりつ する戦力 せんりょく 同士 どうし が互 たが いに支配 しはい 領域 りょういき の制圧 せいあつ 、敵 てき 戦力 せんりょく の無力 むりょく 化 か や撃破 げきは などを目的 もくてき として作戦 さくせん し、武力 ぶりょく を行使 こうし して敵対 てきたい する勢力 せいりょく を排除 はいじょ する。この過程 かてい で殺傷 さっしょう ・破壊 はかい 活動 かつどう が行 おこな われ損害 そんがい が生 しょう じる。戦闘 せんとう を遂行 すいこう するためには兵士 へいし たちの体力 たいりょく と技能 ぎのう だけでなく、戦術 せんじゅつ 、武器 ぶき や爆発 ばくはつ 物 ぶつ の知識 ちしき 、兵器 へいき 操作 そうさ の技能 ぎのう 、戦術 せんじゅつ 的 てき 知能 ちのう 、チームワーク、軍事 ぐんじ 的 てき リーダーシップ 、また後方 こうほう においては作戦 さくせん 戦略 せんりゃく 、戦場 せんじょう 医療 いりょう 、兵器 へいき 開発 かいはつ などの総合 そうごう 的 てき な国家 こっか 、組織 そしき 、個人 こじん の能力 のうりょく 求 もと められる困難 こんなん な活動 かつどう である。(戦闘 せんとう を参照 さんしょう )
情報 じょうほう 戦 せん は戦争 せんそう において情報 じょうほう 優勢 ゆうせい を得 え るために発生 はっせい する闘争 とうそう である。主 おも に諜報 ちょうほう ・諜報 ちょうほう 活動 かつどう によって行 おこな われ、相互 そうご に相手 あいて の軍事 ぐんじ 的 てき な情報 じょうほう に限 かぎ らず、経済 けいざい 的 てき 、政治 せいじ 的 てき な状況 じょうきょう に関 かん する情報 じょうほう を得 え るために合法 ごうほう 的 てき に外交 がいこう 官 かん や連絡 れんらく 将校 しょうこう を送 おく り込 こ んだり、相手 あいて 国内 こくない に協力 きょうりょく 者 しゃ を獲得 かくとく するためにさまざまな活動 かつどう を展開 てんかい する。同時 どうじ に防諜 ぼうちょう として相手 あいて 国 こく のスパイ を摘発 てきはつ するための国内 こくない における捜査 そうさ も行 おこな われ、敵 てき の情報 じょうほう 活動 かつどう を妨害 ぼうがい する。
補給 ほきゅう 戦 せん は後方 こうほう 支援 しえん または兵站 へいたん を巡 めぐ る闘争 とうそう であり、特 とく に補給 ほきゅう と輸送 ゆそう を行 おこな う際 さい に発生 はっせい する闘争 とうそう の局面 きょくめん を言 い う。兵力 へいりょく や物資 ぶっし の補填 ほてん がなければ前線 ぜんせん の部隊 ぶたい は戦闘 せんとう 力 りょく が維持 いじ できず、また戦闘 せんとう 以外 いがい の被害 ひがい による損害 そんがい は戦闘 せんとう によるものよりも時 とき には非常 ひじょう に多 おお くなるため、戦闘 せんとう が活発 かっぱつ でない時期 じき であっても物資 ぶっし は絶 た えず輸送 ゆそう されなければならない。すなわち戦場 せんじょう には常時 じょうじ 消費 しょうひ 物資 ぶっし を送 おく り続 つづ けなければ戦闘 せんとう 力 りょく が低下 ていか することにつながるため、輸送 ゆそう 作戦 さくせん を確実 かくじつ に実施 じっし することは前線 ぜんせん の勝敗 しょうはい を左右 さゆう する作戦 さくせん である。この輸送 ゆそう 作戦 さくせん を的確 てきかく に実行 じっこう するのに必要 ひつよう な経済 けいざい 的 てき 、軍事 ぐんじ 的 てき 、事務 じむ 的 てき な努力 どりょく は非常 ひじょう に巨大 きょだい なものである。また相手 あいて 国 こく も航空 こうくう 阻止 そし 、破壊 はかい 工作 こうさく 、後方 こうほう 地域 ちいき への攻撃 こうげき などでこの輸送 ゆそう 作戦 さくせん を妨害 ぼうがい してくるため、輸送 ゆそう 部隊 ぶたい の司令 しれい 官 かん は強行 きょうこう 輸送 ゆそう や強行 きょうこう 補給 ほきゅう という手段 しゅだん を用 もち いて、これに対抗 たいこう しなければならない場合 ばあい もある。つまり戦争 せんそう においてはどのようにして効率 こうりつ 的 てき な輸送 ゆそう 作戦 さくせん を遂行 すいこう し、適量 てきりょう の物資 ぶっし を調達 ちょうたつ して、適地 てきち に輸送 ゆそう し、的確 てきかく に分配 ぶんぱい するかという兵站 へいたん 上 うえ の困難 こんなん に常 つね に直面 ちょくめん することになる。
外交 がいこう 交渉 こうしょう は戦争 せんそう 中 ちゅう には行 おこな われる場合 ばあい と行 おこな われない場合 ばあい があるが、戦争 せんそう を収束 しゅうそく させるためには絶対 ぜったい に避 さ けては通 とお れない争 あらそ いである。講和 こうわ や休戦 きゅうせん を行 おこな うためには政府 せいふ 間 あいだ の利害 りがい 関係 かんけい を調整 ちょうせい する実務 じつむ 的 てき な交渉 こうしょう が必要 ひつよう であり、またその過程 かてい には双方 そうほう が国益 こくえき を最大 さいだい 化 か するための交渉 こうしょう の駆 か け引 ひ きが行 おこな われる。また同盟 どうめい やさまざまな支援 しえん を取 と り付 つ けるための外交 がいこう も戦争 せんそう の行方 ゆくえ に大 おお きな影響 えいきょう を与 あた える。(外交 がいこう 交渉 こうしょう を参照 さんしょう )
電子 でんし 戦 せん とは通信 つうしん 機器 きき などで用 もち いられる電磁波 でんじは を巡 めぐ る争 あらそ いである。平時 へいじ においても情報 じょうほう 収集 しゅうしゅう などを目的 もくてき とした電波 でんぱ の傍受 ぼうじゅ や分析 ぶんせき などの電子 でんし 戦 せん は行 おこな われているが、戦時 せんじ においては指揮 しき 組織 そしき 、通信 つうしん 拠点 きょてん 、SAM [要 よう 曖昧 あいまい さ回避 かいひ ] システムに対 たい してより攻撃 こうげき 的 てき なECM が実施 じっし される。現代 げんだい の戦争 せんそう においては非常 ひじょう に重要 じゅうよう な通信 つうしん 手段 しゅだん は電磁波 でんじは を用 もち いたものが多 おお く、また通信 つうしん 手段 しゅだん は指揮 しき 統率 とうそつ における要 よう であるため、その重要 じゅうよう 性 せい は大 おお きい。日 にち 露 ろ 戦争 せんそう 以降 いこう 世界 せかい 各国 かっこく の軍隊 ぐんたい が電子 でんし 戦 せん に対応 たいおう する部隊 ぶたい を保有 ほゆう するようになっている。
謀略 ぼうりゃく とは敵国 てきこく の戦争 せんそう 指導 しどう を妨 さまた げる活動 かつどう であり、一般 いっぱん 的 てき に極秘 ごくひ 裏 うら に遂行 すいこう される。間接 かんせつ 的 てき には政治 せいじ 的 てき ・外交 がいこう 的 てき ・経済 けいざい 的 てき ・心理 しんり 的 てき な妨害 ぼうがい 活動 かつどう があり、直接的 ちょくせつてき には軍事 ぐんじ 的 てき な破壊 はかい 工作 こうさく がある。破壊 はかい 工作 こうさく とは交通 こうつう 拠点 きょてん 、政府 せいふ 機関 きかん 、生産 せいさん 施設 しせつ 、堤防 ていぼう 、国境 こっきょう 線 せん などの重要 じゅうよう 拠点 きょてん に対 たい する爆発 ばくはつ 物 ぶつ などを用 もち いた放火 ほうか や爆破 ばくは などの活動 かつどう のことである。しばしば敵国 てきこく に特殊 とくしゅ 部隊 ぶたい やスパイ を送 おく りこんで実行 じっこう するが、秘密裏 ひみつり にかつ迅速 じんそく に行 おこな われるために無効 むこう 化 か が難 むずか しい。敵 てき 部隊 ぶたい の戦闘 せんとう 力 りょく の無力 むりょく 化 か などを目的 もくてき とした戦闘 せんとう とは性格 せいかく が異 こと なり、対 たい 反乱 はんらん 作戦 さくせん や対 たい テロ作戦 さくせん に分類 ぶんるい される。
心理 しんり 戦 せん とは、テレビ や新聞 しんぶん などを用 もち いた広報 こうほう 活動 かつどう 、政党 せいとう や思想 しそう 団体 だんたい の政治 せいじ 活動 かつどう 、学校 がっこう 教育 きょういく などによって情報 じょうほう を計画 けいかく 的 てき に活用 かつよう し、民衆 みんしゅう や組織 そしき の思想 しそう や考 かんが えを誘導 ゆうどう し、自 みずか らに有利 ゆうり に動 うご くように間接 かんせつ 的 てき に働 はたら きかけるさまざまな活動 かつどう と、敵 てき の同様 どうよう の手段 しゅだん へ対抗 たいこう する活動 かつどう の総称 そうしょう である。戦争 せんそう が開始 かいし されれば両国 りょうこく とも自国 じこく の正統 せいとう 性 せい を主張 しゅちょう し、支持 しじ を得 え ようと試 こころ みる。また相手 あいて 国 こく の国民 こくみん に対 たい して、自国 じこく に有利 ゆうり になるように反 はん 政府 せいふ 活動 かつどう を支援 しえん したり、相手 あいて 国 こく の非 ひ 人道 じんどう 性 せい を宣伝 せんでん することによって政権 せいけん の行動 こうどう を制限 せいげん することなどが可能 かのう である。これは対 たい ゲリラ 作戦 さくせん や対 たい テロ 作戦 さくせん 、政権 せいけん 転覆 てんぷく などさまざまな局面 きょくめん で実施 じっし される(心理 しんり 戦 せん を参照 さんしょう )。
軍備 ぐんび 拡張 かくちょう 競争 きょうそう は軍備 ぐんび の量的 りょうてき な拡張 かくちょう と軍事 ぐんじ 技術 ぎじゅつ の開発 かいはつ 競争 きょうそう を言 い う。現代 げんだい の戦争 せんそう において勝利 しょうり を納 おさ めるには、兵力 へいりょく や戦略 せんりゃく のみならず、優秀 ゆうしゅう な兵器 へいき が不可欠 ふかけつ である。そのため、敵国 てきこく ・対立 たいりつ 国 こく より優 すぐ れた兵器 へいき を多 おお く保持 ほじ することが重要 じゅうよう になり、戦時 せんじ 中 ちゅう はもちろん平時 へいじ においても、その開発 かいはつ ・生産 せいさん が活発 かっぱつ に行 おこな われている。
例 たと えば、東西 とうざい 冷戦 れいせん においては、米 べい ソの直接 ちょくせつ 対決 たいけつ こそなかったものの、核兵器 かくへいき や戦車 せんしゃ などの熾烈 しれつ な開発 かいはつ 競争 きょうそう が行 おこな われ(核兵器 かくへいき については、開発 かいはつ 競争 きょうそう により核 かく 戦力 せんりょく の均衡 きんこう が保 たも たれていたからこそ現実 げんじつ に核 かく 戦争 せんそう が起 お こらなかったとする見方 みかた もある)、代理 だいり 戦争 せんそう はそれらの兵器 へいき の実験 じっけん 場 じょう でもあった。また、人類 じんるい を宇宙 うちゅう や月 つき に送 おく った宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 競争 きょうそう も、ロケット 技術 ぎじゅつ が戦略 せんりゃく 核 かく を搭載 とうさい する大陸 たいりく 間 あいだ 弾道 だんどう ミサイル などのミサイル 技術 ぎじゅつ に直結 ちょっけつ していたことが大 おお きな推進 すいしん 力 りょく となっていた。
戦争 せんそう に関 かん する国際 こくさい 法 ほう には大 おお きく二 ふた つの体系 たいけい がある。軍事 ぐんじ 力 りょく の行使 こうし が合法 ごうほう かどうかを定 さだ めている「開戦 かいせん 法規 ほうき 」 (jus ad bellum, ユス・アド・ベッルム )」と、戦争 せんそう におけるさまざまな行為 こうい を規律 きりつ する「交戦 こうせん 法規 ほうき 」 (jus ad bello, ユス・アド・ベッロ ) の二 ふた つである。前者 ぜんしゃ は国連 こくれん 憲章 けんしょう が基本 きほん 的 てき に根拠 こんきょ になっており、後者 こうしゃ は「戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう 」「武力 ぶりょく 紛争 ふんそう 法 ほう 」「国際 こくさい 人道 じんどう 法 ほう 」とも呼 よ ばれ、その主 おも な根拠 こんきょ となっている条約 じょうやく にジュネーブ条約 じょうやく などがある。一般 いっぱん 的 てき に戦争 せんそう 犯罪 はんざい と呼 よ ばれる行為 こうい とは、戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう に違反 いはん する行為 こうい を指 さ す。(極東 きょくとう 国際 こくさい 軍事 ぐんじ 裁判 さいばん におけるA級 きゅう 戦犯 せんぱん はこの戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう とは無関係 むかんけい である)また戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう は作戦 さくせん 領域 りょういき から、陸戦 りくせん 法規 ほうき 、海戦 かいせん 法規 ほうき 、空戦 くうせん 法規 ほうき に分類 ぶんるい されることもある[49] 。
伝統 でんとう 的 てき 国際 こくさい 法 ほう においては、戦争 せんそう は国家 こっか の権利 けんり であったが、現代 げんだい 国際 こくさい 法 ほう においては武力 ぶりょく 行使 こうし の禁止 きんし に伴 ともな い、戦争 せんそう そのものが禁止 きんし されている。具体 ぐたい 的 てき には、1928年 ねん のパリ不戦 ふせん 条約 じょうやく (ケロッグ=ブリアン条約 じょうやく )および1945年 ねん の国連 こくれん 憲章 けんしょう 2条 じょう 4項 こう により、武力 ぶりょく 行使 こうし は違法 いほう 化 か された。ただしパリ不戦 ふせん 条約 じょうやく では実質 じっしつ 的 てき な紛争 ふんそう 解決 かいけつ 機能 きのう が盛 も り込 こ まれなかったために第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん が勃発 ぼっぱつ し、そのため国連 こくれん 憲章 けんしょう が改 あらた めて定 さだ められた。国連 こくれん 憲章 けんしょう において国際 こくさい 社会 しゃかい の平和 へいわ と安全 あんぜん が破壊 はかい される違法 いほう 行為 こうい があれば、集団 しゅうだん 安全 あんぜん 保障 ほしょう 体制 たいせい で場合 ばあい によっては軍事 ぐんじ 的 てき 措置 そち を講 こう ずることも定 さだ められた。また国連 こくれん 加盟 かめい 国 こく は個別 こべつ 的 てき 、集団 しゅうだん 的 てき 自衛 じえい 権 けん の行使 こうし が認 みと められている。すなわち現代 げんだい における戦争 せんそう を行 おこな う原則 げんそく は以下 いか の通 とお りとなる。
国家 こっか の自衛 じえい の場合 ばあい (同 どう 51条 じょう )。
安全 あんぜん 保障 ほしょう 理事 りじ 会 かい において認定 にんてい された「国際 こくさい 社会 しゃかい の平和 へいわ と秩序 ちつじょ への脅威 きょうい 」に対 たい する強制 きょうせい 行動 こうどう (第 だい 七 なな 章 しょう )
地域 ちいき 的 てき 取 と 極 きょく や地域 ちいき 的 てき 安全 あんぜん 保障 ほしょう 枠組 わくぐ みにおける強制 きょうせい 行動 こうどう (第 だい 八章 はっしょう )。
戦争 せんそう においては無 む 制限 せいげん の暴力 ぼうりょく が交戦 こうせん 国 こく によって行使 こうし されるが、しかし現代 げんだい の戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう においては「軍事 ぐんじ 的 てき 必要 ひつよう 性 せい 」と「人道 じんどう 性 せい 」の原則 げんそく がある。軍事 ぐんじ 的 てき 必要 ひつよう 性 せい はさまざまな軍事 ぐんじ 作戦 さくせん の遂行 すいこう に不可欠 ふかけつ な行動 こうどう などを正当 せいとう 化 か する原則 げんそく であり、一方 いっぽう で人道 じんどう 性 せい とは最小限 さいしょうげん の人命 じんめい 損失 そんしつ 、不要 ふよう な破壊 はかい 、文民 ぶんみん に対 たい する攻撃 こうげき 、過剰 かじょう な苦痛 くつう などの軍事 ぐんじ 作戦 さくせん にとって不適切 ふてきせつ な行動 こうどう を禁止 きんし する原則 げんそく である。またこのほかにも戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう においては攻撃 こうげき 目標 もくひょう 、戦闘 せんとう 方法 ほうほう 、非 ひ 戦闘 せんとう 員 いん の対応 たいおう 、中立 ちゅうりつ 国 こく との関係 かんけい などが定 さだ められており、軍隊 ぐんたい の各 かく 級 きゅう 指揮 しき 官 かん や部隊 ぶたい の戦闘 せんとう 行動 こうどう を規定 きてい している。この戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう を違反 いはん することは、国際 こくさい 社会 しゃかい からの非難 ひなん を受 う けることや、責任 せきにん 者 しゃ が戦争 せんそう 犯罪 はんざい に問 と われることなどによって処罰 しょばつ されることになり得 え る(戦時 せんじ 国際 こくさい 法 ほう を参照 さんしょう )。
^ 敵 てき を完全 かんぜん に殲滅 せんめつ して敵国 てきこく の抵抗 ていこう 力 りょく を徹底的 てっていてき に破壊 はかい する戦略 せんりゃく 。
^ ベイジル・リデル=ハート は『戦争 せんそう に関 かん する考察 こうさつ (Thoghts on War)』において戦争 せんそう の原因 げんいん は突 つ き詰 つ めれば心理 しんり 的 てき なものであると考 かんが え、全 ぜん 感覚 かんかく (あらゆる方面 ほうめん における知覚 ちかく )を用 もち いて戦争 せんそう を理解 りかい しなければ、戦争 せんそう を防止 ぼうし する展望 てんぼう は持 も ち得 え ないと論 ろん じた[40] 。
^ 戦争 せんそう 哲学 てつがく の前提 ぜんてい として戦争 せんそう の原因 げんいん 論 ろん はその性質 せいしつ から観察 かんさつ 者 しゃ の哲学 てつがく 的 てき ・政治 せいじ 的 てき ・歴史 れきし 学 がく 的 てき ・法学 ほうがく 的 てき な立場 たちば やバイアス などに大 おお きく関 かか わる。例 たと えば決定 けってい 論 ろん の立場 たちば で戦争 せんそう の原因 げんいん 論 ろん を考察 こうさつ した場合 ばあい 、あらゆる要因 よういん がその戦争 せんそう の発生 はっせい を決定 けってい 付 つ けているために人間 にんげん は本質 ほんしつ 的 てき に戦争 せんそう に責任 せきにん を持 も つことができないということとなり、原因 げんいん は起因 きいん したそれら諸 しょ 要素 ようそ となる。
^ 国際 こくさい 政治 せいじ 学 がく において侵略 しんりゃく と認定 にんてい する条件 じょうけん として、第 だい 一 いち に武力 ぶりょく 行使 こうし 、第 だい 二 に に先制 せんせい 攻撃 こうげき 、第 だい 三 さん に武力 ぶりょく による目的 もくてき 達成 たっせい の意思 いし 、が挙 あ げられており、自衛 じえい や制裁 せいさい などの免責 めんせき 理由 りゆう がないこととして価値 かち 中立 ちゅうりつ 的 てき な定義 ていぎ としている。ただし、侵略 しんりゃく の条件 じょうけん に「意思 いし 」が挙 あ げられていることはこの定義 ていぎ の法律 ほうりつ 的 てき 性質 せいしつ を現 あらわ すものであり、ある特定 とくてい の価値 かち 観 かん が存在 そんざい していると指摘 してき できる。そのため、軍事 ぐんじ 上 じょう の事実 じじつ 的 てき 行為 こうい として侵略 しんりゃく は武力 ぶりょく の先制 せんせい 使用 しよう であると考 かんが えられている[42] 。
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思想 しそう ・社会 しゃかい 運動 うんどう ・社会 しゃかい 心理 しんり