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情報 じょうほう (じょうほう、英語 えいご : information 、ラテン語 らてんご : informatio)とは
あるものごとの内容 ないよう や事情 じじょう についての知 し らせ[1] のこと。
文字 もじ ・数字 すうじ などの記号 きごう やシンボル の媒体 ばいたい によって伝達 でんたつ され、受 う け手 て において、状況 じょうきょう に対 たい する知識 ちしき をもたらしたり、適切 てきせつ な判断 はんだん を助 たす けたりするもの[1] のこと。
生体 せいたい が働 はたら くために用 もち いられている指令 しれい や信号 しんごう [1] のこと。
(情報 じょうほう 理論 りろん (通信 つうしん 理論 りろん )での用法 ようほう )価値 かち 判断 はんだん を除 のぞ いて、量的 りょうてき な存在 そんざい としてとらえたそれ
情報 じょうほう とは何 なに かという問 と いに、ただひとつの答 こた えを与 あた えることは困難 こんなん である[2] 。
対応 たいおう する英語 えいご の "information" は、informの名詞 めいし 形 がた であり、(心 しん において)form(形 かたち )を与 あた える、といった意味 いみ があり、語源 ごげん としてはラテン語 らてんご のinformationem(=心 しん ・精神 せいしん に形 かたち を与 あた える)、さらに語源 ごげん を遡 さかのぼ れば、ギリシャ語 ご のeidosという語 かたり にも遡 さかのぼ り、プラトン によるideaイデア論 ろん における用法 ようほう にも遡 さかのぼ ることができる。
情報 じょうほう という用語 ようご は、informationは歴史 れきし 的 てき に見 み ると哲学 てつがく 的 てき な意味 いみ を継承 けいしょう している。が、近代 きんだい では、1の意味 いみ の、事象 じしょう 、事物 じぶつ 、過程 かてい 、事実 じじつ などの対象 たいしょう について知 し りえたこと、つまり「知 し らせ」の意味 いみ で広 ひろ く使 つか われてきた。20世紀 せいき 、1940年代 ねんだい までの日常 にちじょう 言語 げんご では、情報 じょうほう が諜報 ちょうほう と近 ちか い意味 いみ と見 み なされ、なんらかの価値 かち あることを知 し ったとき「情報 じょうほう を得 え た」といったように用 もち いていた[2] 。《価値 かち 》と結 むす びつけられたものを《情報 じょうほう 》としていたわけである。
1の意味 いみ での情報 じょうほう は「情報 じょうほう を交換 こうかん する[1] 」「情報 じょうほう を流 なが す[1] 」「情報 じょうほう が漏 も れる[1] 」「極秘 ごくひ 情報 じょうほう [1] 」などのように用 もち いられている[1] 。
2の意味 いみ の情報 じょうほう は、「情報 じょうほう 時代 じだい [1] 」「情報 じょうほう 社会 しゃかい 」のように用 もち いられている。
3の意味 いみ での情報 じょうほう は、生体 せいたい の神経 しんけい 系 けい のそれ[1] や、内分泌 ないぶんぴつ 系 けい のホルモン 情報 じょうほう [1] などの生体 せいたい シグナルの他 ほか にも、遺伝子 いでんし に保持 ほじ されているそれ、あるいは生命 せいめい が生 い きる過程 かてい で遺伝子 いでんし や細胞 さいぼう 内 ない に新 あら たに書 か き加 くわ えられたり書 か きかえられたりするそれ[3] で、他 ほか にも環境 かんきょう 中 なか の光 ひかり や音 おと 、生命 せいめい に影響 えいきょう を与 あた えうるあらゆるものを「情報 じょうほう 」とみなすことができる。
情報 じょうほう という概念 がいねん は、生命 せいめい 、心 しん 、知識 ちしき 、意味 いみ 、パターン、知覚 ちかく 、知識 ちしき 表現 ひょうげん 、教育 きょういく 、通信 つうしん 、コミュニケーション 、制御 せいぎょ 、等々 とうとう の概念 がいねん と密接 みっせつ に関連 かんれん しているのである。
以上 いじょう のように混沌 こんとん とした語 かた られかたをするものではあるがまた一方 いっぽう で、情報 じょうほう 理論 りろん に依 よ って、意味 いみ との対応 たいおう 付 づ けを完全 かんぜん に外部 がいぶ 化 か し、シンボル を並 なら べた列 れつ であり[4] 情報 じょうほう 量 りょう として量 はか られるものが情報 じょうほう である。と、捨象 しゃしょう してしまう考 かんが え方 かた もまたある。これは、たとえるならば、自動車 じどうしゃ エンジン について技術 ぎじゅつ 的 てき 工学 こうがく 的 てき な進歩 しんぽ があった結果 けっか 、科学 かがく 的 てき 理論 りろん 的 てき にエントロピー などといった形 かたち に理論 りろん 的 てき 抽象 ちゅうしょう 的 てき に整理 せいり され、逆 ぎゃく にその理論 りろん の側 がわ から技術 ぎじゅつ 的 てき 工学 こうがく 的 てき な側 がわ にアプローチがされるようになったものと似 に ている、と言 い えるかもしれない[5] 。しかし、「通信 つうしん 技術 ぎじゅつ 、コンピュータ 、自動 じどう 制御 せいぎょ 装置 そうち 等々 とうとう が開発 かいはつ されたことによって、この意味 いみ での《情報 じょうほう 》という概念 がいねん が新 あら たに形成 けいせい されたのである」[5] などといった記述 きじゅつ が見 み られることもあるようだが、『通信 つうしん の数学 すうがく 的 てき 理論 りろん 』が書 か かれたのは1940年代 ねんだい 後半 こうはん であり、通信 つうしん こそ発展 はってん していたが「コンピュータ、自動 じどう 制御 せいぎょ 装置 そうち 等々 とうとう が開発 かいはつ 」よりも前 まえ のことで(最初 さいしょ 期 き のコンピュータは誕生 たんじょう していたが、情報 じょうほう 理論 りろん の誕生 たんじょう を促 うなが すような直接 ちょくせつ の関連 かんれん があったとは言 い いにくい)、少 すく なくとも科学 かがく 史 し 的 てき にはそのような記述 きじゅつ は何 なに かを誤解 ごかい しているものと思 おも われる。
日本語 にほんご の単語 たんご の「情報 じょうほう 」
編集 へんしゅう
生命 せいめい と情報 じょうほう
編集 へんしゅう
冒頭 ぼうとう に説明 せつめい したように、生命 せいめい に関 かか わる情報 じょうほう としては、神経 しんけい 系 けい のそれ[1] や、内分泌 ないぶんぴつ 系 けい のホルモン 情報 じょうほう [1] (身体 しんたい の中 なか で細胞 さいぼう 同士 どうし が、神経 しんけい システムを用 もち いずに、微量 びりょう 物質 ぶっしつ によっておこなっている、直 じか にやりとりしているそれ)、遺伝子 いでんし に保持 ほじ されているそれ、あるいは生命 せいめい が生 い きる過程 かてい で遺伝子 いでんし や細胞 さいぼう 内 ない に新 あら たに書 か き加 くわ えられたり書 か きかえられたりするそれ[3] が挙 あ げられる。他 ほか にも環境 かんきょう 中 なか の光 ひかり や音 おと 、生命 せいめい に影響 えいきょう を与 あた えうるあらゆるものを「情報 じょうほう 」とみなすことができる。DNAやRNAが持 も っている情報 じょうほう をリボソーム などが翻訳 ほんやく し、タンパク質 たんぱくしつ が合成 ごうせい される。
脳 のう の中 なか で発生 はっせい する意識 いしき も、脳 のう 器官 きかん ごとの情報処理 じょうほうしょり が統合 とうごう されて発生 はっせい しているものだと考 かんが えられている。(意識 いしき に相関 そうかん する脳 のう 活動 かつどう )(統合 とうごう 情報 じょうほう 理論 りろん )
感覚 かんかく 器 き への入力 にゅうりょく だけとする限定 げんてい 的 てき 解釈 かいしゃく
編集 へんしゅう
一部 いちぶ の人 ひと は「情報 じょうほう は、生物 せいぶつ や有機 ゆうき 的 てき システム への入力 にゅうりょく 」と限定 げんてい 的 てき に解釈 かいしゃく する場合 ばあい がある。さらにDusenberyは入力 にゅうりょく を2つに分類 ぶんるい して考 かんが えた。ある種 しゅ の入力 にゅうりょく はその生物 せいぶつ (例 たと えば、食物 しょくもつ )やシステム(例 たと えば、エネルギー )が機能 きのう を維持 いじ するのに重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たす。Dusenberyは著書 ちょしょ Sensory Ecology [10] (1992)の中 なか でそのような入力 にゅうりょく を「原因 げんいん 入力 にゅうりょく (causal input)」 と称 しょう した。他 た の入力 にゅうりょく (情報 じょうほう )は原因 げんいん 入力 にゅうりょく との関連 かんれん 性 せい においてのみ重要 じゅうよう であり、将来 しょうらい 、いつどこで原因 げんいん 入力 にゅうりょく が得 え られるのかを予測 よそく する役 やく に立 た つ。一部 いちぶ の情報 じょうほう は他 た の情報 じょうほう との関連 かんれん において重要 じゅうよう だが、最終 さいしゅう 的 てき には原因 げんいん 入力 にゅうりょく との関連 かんれん がなければ意味 いみ がない、という。実際 じっさい 、情報 じょうほう は通常 つうじょう 弱 よわ い刺激 しげき として何 なん らかの感覚 かんかく システム で検出 けんしゅつ され、エネルギー入力 にゅうりょく によって増幅 ぞうふく されてから生物 せいぶつ や装置 そうち にとって意味 いみ のあるものになる。例 たと えば、植物 しょくぶつ にとって光 ひかり は原因 げんいん 入力 にゅうりょく であることが多 おお いが、動物 どうぶつ にとっても情報 じょうほう を提供 ていきょう する。花 はな の反射 はんしゃ する特定 とくてい の色 いろ の光 ひかり は光合成 こうごうせい を行 おこな うには弱 よわ すぎるが、ミツバチ の視覚 しかく はその光 ひかり を検出 けんしゅつ し、蜜 みつ や花粉 かふん という原因 げんいん 入力 にゅうりょく を見 み つけるのに使 つか う。植物 しょくぶつ 側 がわ から見 み れば、そのような情報 じょうほう を発信 はっしん することでミツバチを引 ひ き寄 よ せ、受粉 じゅふん を手伝 てつだ わせるという意味 いみ がある。
情報 じょうほう と判断 はんだん や意識 いしき の有無 うむ
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一般 いっぱん システム理論 りろん の見解 けんかい
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1945年 ねん に提唱 ていしょう された「一般 いっぱん システム理論 りろん 」は、その後 ご 、科学 かがく 的 てき ・工学 こうがく 的 てき な部分 ぶぶん はシステム科学 かがく やシステム工学 こうがく として広 ひろ く発展 はってん し発展 はってん 的 てき 解消 かいしょう のようになったため、以下 いか は専 もっぱ ら哲学 てつがく 的 てき な議論 ぎろん であるが、情報 じょうほう を「なんらかの「パターン」」だと「見 み なす」。パターンが別 べつ のパターンの生成 せいせい ・変換 へんかん に影響 えいきょう を与 あた える、と見 み なす。一般 いっぱん システム理論 りろん という考 かんが え方 かた では、パターンを知覚 ちかく する意識 いしき は理論 りろん に含 ふく まれておらず、パターンを評価 ひょうか する必要 ひつよう もない、と考 かんが える。例 たと えばDNA について見 み てみると、ヌクレオチド の配列 はいれつ は有機 ゆうき 体 たい の形成 けいせい や発育 はついく に影響 えいきょう を与 あた える。一般 いっぱん システム理論 りろん における《情報 じょうほう 》はこうした用法 ようほう で用 もち いられており、意識 いしき がなくとも情報 じょうほう は存在 そんざい する、として、システム内 ない を(フィードバック によって)循環 じゅんかん するパターンを情報 じょうほう と呼 よ ぶことができる、と考 かんが える。
人 ひと の場合 ばあい の実際 じっさい
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「情報 じょうほう 」と「知識 ちしき 」の複雑 ふくざつ な定義 ていぎ は意味 いみ 的 てき ・論理 ろんり 的 てき な分析 ぶんせき が難 むずか しいが、情報 じょうほう から知識 ちしき への変換 へんかん の条件 じょうけん は重要 じゅうよう なポイントであり、特 とく にナレッジマネジメント において重要 じゅうよう である。知的 ちてき 労働 ろうどう 者 しゃ が調査 ちょうさ し判断 はんだん を下 くだ すとき、次 つぎ のような過程 かてい を経 へ る。
効率 こうりつ 的 てき に価値 かち と意味 いみ を引 ひ き出 だ すために情報 じょうほう を吟味 ぎんみ する。
可能 かのう ならばメタデータ を参照 さんしょう する。
考 かんが えられる多 おお くの文脈 ぶんみゃく の中 なか から、適切 てきせつ な文脈 ぶんみゃく を確立 かくりつ する。
その情報 じょうほう から新 あら たな知識 ちしき を引 ひ き出 だ す。
得 え られた知識 ちしき から、何 なん らかの意思 いし 決定 けってい または推奨 すいしょう を行 おこな う。
Stewart (2001)[11] は、情報 じょうほう から知識 ちしき への変換 へんかん が現代 げんだい の企業 きぎょう にとって価値 かち 創造 そうぞう と競争 きょうそう 力 りょく の中核 ちゅうかく であり最 もっと も重要 じゅうよう なものだ、とした。
マーシャル・マクルーハン はメディア とその文化 ぶんか 的 てき 影響 えいきょう について、様々 さまざま な人工 じんこう 物 ぶつ の構造 こうぞう を参照 さんしょう し、それらが人類 じんるい の行動 こうどう や思考 しこう 様式 ようしき を形成 けいせい しているとした。また、そういう意味 いみ でフェロモン も「情報 じょうほう 」だと言 い われることが多 おお い。
生態 せいたい 学 がく 的 てき 情報 じょうほう
編集 へんしゅう
環境 かんきょう 中 ちゅう で個体 こたい が活動 かつどう するという生態 せいたい 学 がく 的 てき 事実 じじつ を、情報 じょうほう 概念 がいねん によって捉 とら える向 む きもある。
1950年代 ねんだい に米国 べいこく の心理 しんり 学者 がくしゃ J.J.ギブソンは《刺激 しげき 情報 じょうほう 》《アフォーダンス 》という概念 がいねん を提唱 ていしょう した[2] 。情報 じょうほう は人間 にんげん とは別 べつ にいわば“環境 かんきょう ”の側 がわ に存在 そんざい し、そこに意味 いみ や価値 かち (アフォーダンス) が存在 そんざい することを知覚 ちかく 者 しゃ に知 し らせる、という考 かんが え方 かた であり、《情報 じょうほう 》の概念 がいねん を理解 りかい するには《環境 かんきょう 》と《人間 にんげん 》の関係 かんけい を考慮 こうりょ することが重要 じゅうよう であるという面 めん から把握 はあく されたのである[2] 。
物事 ものごと の関係 かんけい 性 せい を記述 きじゅつ している文書 ぶんしょ 、またはその状態 じょうたい も情報 じょうほう である。
物理 ぶつり と情報 じょうほう と宇宙 うちゅう
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マクスウェルの悪魔 あくま という1867年 ねん ごろに考案 こうあん され、20世紀 せいき にも議論 ぎろん が行 おこな われた思考 しこう 実験 じっけん に、情報 じょうほう が関 かか わっている。この実験 じっけん では、情報 じょうほう とエントロピー の直接的 ちょくせつてき 関係 かんけい が示 しめ されている。この思考 しこう 実験 じっけん は長 なが らく難問 なんもん として議論 ぎろん の的 まと となっていたが、1980年代 ねんだい に、系 けい のエントロピーを増大 ぞうだい させずに情報 じょうほう を破壊 はかい することはできない、との見解 けんかい に達 たっ した。エントロピーの増大 ぞうだい とは、一般 いっぱん 的 てき には熱 ねつ の発生 はっせい を意味 いみ する。この考 かんが え方 かた を論理 ろんり 回路 かいろ に適用 てきよう すると、ANDゲート が発生 はっせい する熱 ねつ エネルギーの理論 りろん 的 てき 最小 さいしょう 値 ち はNOTゲート のそれよりも大 おお きいということになる(ANDゲートは2ビットを入力 にゅうりょく として1ビットを出力 しゅつりょく するため、情報 じょうほう が破壊 はかい されているが、NOTゲートでは単 たん に反転 はんてん させるだけで情報 じょうほう が破壊 はかい されていないため)。こういった理論 りろん は量子 りょうし コンピュータ とも関連 かんれん する(可逆 かぎゃく 計算 けいさん )。
量子 りょうし もつれ現象 げんしょう によって、2つの粒子 りゅうし が分離 ぶんり して参照 さんしょう されていない状態 じょうたい で、ある種 しゅ の、光速 こうそく を超 こ えて「情報 じょうほう 」がもたらされる、ように見 み える現象 げんしょう がある(「相互 そうご 作用 さよう 」ではない)。2つの粒子 りゅうし が離 はな れ、一方 いっぽう の粒子 りゅうし が観測 かんそく されて量子 りょうし 状態 じょうたい が決定 けってい されたとすると、自動的 じどうてき に他方 たほう の粒子 りゅうし の量子 りょうし 状態 じょうたい も決定 けってい される(ベルの不等式 ふとうしき の破 やぶ れ)。
しかし、これを利用 りよう して情報 じょうほう を間接 かんせつ 的 てき であっても光速 こうそく を越 こ えて伝達 でんたつ することはできない。アリスとボブが離 はな れた場所 ばしょ に居 い るものとし、互 たが いにもつれの状態 じょうたい にある量子 りょうし がそれぞれの手元 てもと にあるものとする。アリスがその量子 りょうし を観測 かんそく することで、ボブの手元 てもと にある量子 りょうし についての情報 じょうほう も、アリスは得 え ることができる。しかしその情報 じょうほう にもとづいてボブが手元 てもと の量子 りょうし に何 なに かをするためには、何 なん らかの(古典 こてん 的 てき な)方法 ほうほう でアリスからその情報 じょうほう を送 おく ってもらう以外 いがい に手段 しゅだん は無 な い。まとめると、観測 かんそく によって、何 なに か「光速 こうそく を越 こ えた情報 じょうほう の伝達 でんたつ 」のようなことが起 お きるわけではない。
なお、極端 きょくたん な(しかし検証 けんしょう 可能 かのう 性 せい の無 な い)仮説 かせつ としては、我々 われわれ の宇宙 うちゅう ・物理 ぶつり 世界 せかい が情報処理 じょうほうしょり 的 てき な「シミュレーション 」である、といったようなものもある(デジタル物理 ぶつり 学 がく )。
量子 りょうし 重力 じゅうりょく 理論 りろん を実現 じつげん すると期待 きたい されている超 ちょう 弦 つる 理論 りろん は、ブラックホール熱 ねつ 力学 りきがく の解析 かいせき で生 う まれたホログラフィック原理 げんり と関連 かんれん し、その原理 げんり は「全 ちょん 宇宙 うちゅう が宇宙 うちゅう の地平 ちへい 面 めん 上 うえ に描 えが かれた2次元 じげん の情報 じょうほう 構造 こうぞう と見 み なせる」という。
また2000年代 ねんだい に入 はい ってからは、量子 りょうし 情報 じょうほう から時空 じくう 間 あいだ が創発 そうはつ するという理論 りろん 的 てき な仮説 かせつ が立 た ち上 あ がっている。
情報 じょうほう 理論 りろん と数学 すうがく
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"Wikipedia" という語 かたり のASCII コードを二進法 にしんほう で表現 ひょうげん したもの。二進法 にしんほう は情報 じょうほう のエレクトロニクス化 か において、ほとんどの場面 ばめん で使 つか われている。
(価値 かち 判断 はんだん を除 のぞ いた)情報 じょうほう の量 りょう 的 てき 側面 そくめん (情報 じょうほう 量 りょう )については、コルモゴロフ らによる確率 かくりつ 論 ろん の確立 かくりつ といった背景 はいけい もあるわけであるが、1948年 ねん にシャノン によって形式 けいしき 化 か され[2] 、こんにちでは「情報 じょうほう 理論 りろん 」と呼 よ ばれている。たとえば、天気 てんき に「晴 は れ」「曇 くも り」「雨 あめ 」「雪 ゆき 」の4つの選択肢 せんたくし があり、いずれの確 かく 率 りつ も同 おな じ場合 ばあい は、「晴 は れ」であることがわかれば、
log
2
4
{\displaystyle \log _{2}4\,}
= 2ビット の情報 じょうほう が得 え られたことになる、と考 かんが えるわけである[2] 。
このように捉 とら えた「情報 じょうほう 」からは、価値 かち 的 てき な側面 そくめん が捨 す てられてしまっており、すでに「情報 じょうほう 」という言葉 ことば の日常 にちじょう 的 てき な用法 ようほう とは合致 がっち しないが、それとは別 べつ のひとつの用法 ようほう を示 しめ している。
しかし、そもそも情報 じょうほう の「価値 かち 」とはなんなのか、という議論 ぎろん を追加 ついか する必要 ひつよう がある。前述 ぜんじゅつ の4種類 しゅるい の天候 てんこう が、それが天気 てんき 予報 よほう としての情報 じょうほう ならば、情報 じょうほう 理論 りろん では全体 ぜんたい における確 かく 率 りつ が高 たか いものほど情報 じょうほう 量 りょう が少 すく なく、確 かく 率 りつ が低 ひく いものほど情報 じょうほう 量 りょう が多 おお いとして扱 あつか う。例 たと えばそれが、沖縄 おきなわ 県 けん や静岡 しずおか 県 けん の平野 へいや 部 ぶ の天気 てんき についてであった場合 ばあい は、「雪 ゆき 」である可能 かのう 性 せい は極 きわ めて低 ひく いため、「雪 ゆき 」の場合 ばあい の情報 じょうほう 量 りょう は多 おお い、ということになる。これは日常 にちじょう 的 てき な感覚 かんかく にも合致 がっち しているし、可逆 かぎゃく データ圧縮 あっしゅく の原理 げんり として日常 にちじょう 的 てき に応用 おうよう されてもいる。
情報 じょうほう 理論 りろん の背景 はいけい には「情報 じょうほう 通信 つうしん 」がある(シャノンの論文 ろんぶん のタイトルは「通信 つうしん の数学 すうがく 的 てき 理論 りろん 」であった)。
情報 じょうほう 科学 かがく ・情報 じょうほう 工学 こうがく
編集 へんしゅう
情報 じょうほう という言葉 ことば が現在 げんざい のように多義 たぎ 的 てき に用 もち いられるようになったのは1940年代 ねんだい 以降 いこう の通信 つうしん 工学 こうがく 、制御 せいぎょ 工学 こうがく 、コンピュータ科学 かがく 等 ひとし の発展 はってん に負 お うところが大 おお きい[2] 。
様々 さまざま な分野 ぶんや での情報 じょうほう にかかわる科学 かがく 的 てき 研究 けんきゅう の結果 けっか として、情報 じょうほう を科学 かがく 的 てき 方法 ほうほう 論 ろん によって扱 あつか う情報 じょうほう 科学 かがく が次第 しだい に形 かたち づくられてきたのである[2] 。
自然 しぜん 科学 かがく においては、物質 ぶっしつ については物質 ぶっしつ 科学 かがく によって、エネルギーについてはエネルギー科学 かがく によって、科学 かがく の領域 りょういき で作 つく り出 だ された物理 ぶつり 法則 ほうそく に還元 かんげん して説明 せつめい できるとしばしば信 しん じられているが、《情報 じょうほう 》というのはそうした物質 ぶっしつ 科学 かがく やエネルギー科学 かがく で扱 あつか えるものとは別 べつ の存在 そんざい として(物理 ぶつり 法則 ほうそく では扱 あつか えない存在 そんざい として)、情報 じょうほう 科学 かがく という別 べつ の科学 かがく で扱 あつか うべき存在 そんざい とされるようになった[2] 。意味 いみ と関連 かんれん のある《情報 じょうほう 》という存在 そんざい を扱 あつか う情報 じょうほう 科学 かがく は20世紀 せいき 最大 さいだい の知的 ちてき 遺産 いさん のひとつである[2] とも考 かんが えられている。
情報 じょうほう という実体 じったい のないものを、幾何 きか 学 がく としてとらえる「情報 じょうほう 幾何 きか 学 がく 」と呼 よ ばれる学問 がくもん が甘利 あまり 俊一 しゅんいち によって提案 ていあん されている。この学問 がくもん は統計 とうけい 物理 ぶつり 学 がく や人工 じんこう 知能 ちのう といった分野 ぶんや に応用 おうよう 可能 かのう である。
工業 こうぎょう 規格 きかく 上 じょう の定義 ていぎ
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情報処理 じょうほうしょり 用語 ようご の工業 こうぎょう 規格 きかく としては、国際 こくさい 規格 きかく ISO/IEC 2382-1 およびそれと一致 いっち している日本工業規格 にほんこうぎょうきかく JIS X 0001(情報処理 じょうほうしょり 用語 ようご ―基本 きほん 用語 ようご )において、「情報 じょうほう 」の用語 ようご 定義 ていぎ は "Knowledge concerning objects, such as facts, events, things, processes, or ideas, including concepts, that within a certain context has a particular meaning." つまり「事実 じじつ 、事象 じしょう 、事物 じぶつ 、過程 かてい 、着想 ちゃくそう などの対象 たいしょう 物 ぶつ に関 かん して知 し り得 え たことであって、概念 がいねん を含 ふく み、一定 いってい の文脈 ぶんみゃく 中 ちゅう で特定 とくてい の意味 いみ をもつもの」とされている。
法 ほう における情報 じょうほう の定義 ていぎ
編集 へんしゅう
経済 けいざい 財 ざい としての情報 じょうほう
編集 へんしゅう
経済 けいざい 財 ざい としての情報 じょうほう には、以下 いか のような性質 せいしつ がある[13] 。
複製 ふくせい が容易 ようい である‥‥‥通常 つうじょう の財 ざい は、もう一 ひと つ作 つく ろうとすれば、自動車 じどうしゃ をもう1台 だい 作 つく る場合 ばあい のように、それなりの部品 ぶひん や作業 さぎょう が必要 ひつよう であるが、情報 じょうほう の場合 ばあい は複製 ふくせい が容易 ようい である。
取引 とりひき は不 ふ 可逆 かぎゃく である‥‥‥通常 つうじょう の財 ざい は、いったん取引 とりひき しても、元 もと の状態 じょうたい に戻 もど すことは不可能 ふかのう ではないが、情報 じょうほう の場合 ばあい は、いったん引 ひ き渡 わた せば、覚 おぼ えるなどの方法 ほうほう により、元 もと の状態 じょうたい に戻 もど せない場合 ばあい が多 おお い。
情報 じょうほう の価値 かち は、他 た の多 おお くの人 ひと が知 し っているかどうかによって変 か わる‥‥‥多 おお くの人 ひと が知 し っている情報 じょうほう は価値 かち が小 ちい さく、誰 だれ も知 し らない情報 じょうほう は価値 かち が大 おお きいことが多 おお い。
情報 じょうほう は、分割 ぶんかつ 困難 こんなん なことが多 おお い‥‥‥データ的 てき な情報 じょうほう は、分割 ぶんかつ 可能 かのう であるが、アイデアの核心 かくしん のような情報 じょうほう は、分割 ぶんかつ 困難 こんなん である。
情報 じょうほう の生産 せいさん は不 ふ 確実 かくじつ であることが多 おお い‥‥‥温度 おんど 記録 きろく など、データ的 てき な情報 じょうほう は、確実 かくじつ に生産 せいさん されるが、発明 はつめい や発見 はっけん は、不 ふ 確実 かくじつ にしか行 おこな われない。
情報 じょうほう の消費 しょうひ には不 ふ 確実 かくじつ 性 せい がある‥‥‥本 ほん や映画 えいが のように、情報 じょうほう は購入 こうにゅう して内容 ないよう を知 し るまで、その価値 かち が正確 せいかく には分 わ からない。
記録 きろく としての情報 じょうほう
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記録 きろく は情報 じょうほう の特 とく 化 か した形態 けいたい の1つである。記録 きろく とは、経済 けいざい 活動 かつどう や取引 とりひき の副産物 ふくさんぶつ として生 う み出 だ され、その価値 かち が認 みと められて保持 ほじ されている情報 じょうほう である。その主 しゅ たる価値 かち とは、その組織 そしき の活動 かつどう の証拠 しょうこ としての価値 かち だが、情報 じょうほう としての価値 かち から保持 ほじ されることもある。記録 きろく 管理 かんり は記録 きろく の完全 かんぜん 性 せい を保証 ほしょう し、それらを必要 ひつよう なだけ長期間 ちょうきかん に渡 わた って保持 ほじ することを目的 もくてき とする。
記録 きろく 管理 かんり における国際 こくさい 標準 ひょうじゅん として ISO 15489 がある。その中 なか では記録 きろく を「組織 そしき または個人 こじん が法律 ほうりつ 上 じょう の義務 ぎむ に従 したが って、または業務 ぎょうむ 上 じょう の取引 とりひき において、証拠 しょうこ として作成 さくせい し、受 う け取 と り、維持 いじ する情報 じょうほう 」と定義 ていぎ している。International Committee on Archives (ICA) は電子 でんし 的 てき 記録 きろく に関 かん する国際 こくさい 組織 そしき であり、記録 きろく を「何 なん らかの活動 かつどう の開始 かいし ・遂行 すいこう ・完了 かんりょう の各 かく 段階 だんかい において生成 せいせい ・収集 しゅうしゅう ・受信 じゅしん された特定 とくてい の記録 きろく 情報 じょうほう であり、十分 じゅうぶん な内容 ないよう と構造 こうぞう を有 ゆう していて、その活動 かつどう の証拠 しょうこ となるもの」と定義 ていぎ している。
情報 じょうほう と記号 きごう 学 がく
編集 へんしゅう
Beynon-Davies[14] [15] は、記号 きごう および信号 しんごう -記号 きごう 系 けい における情報 じょうほう の多面 ためん 的 てき 概念 がいねん を提唱 ていしょう した。記号 きごう 自体 じたい は記号 きごう 学 がく における4つの相互 そうご 依存 いぞん したレベル、層 そう 、分野 ぶんや 、すなわち語 かたり 用 よう 論 ろん ・意味 いみ 論 ろん ・統語 とうご 論 ろん ・Empiricsにおいて考慮 こうりょ される。これらの4つの層 そう は、社会 しゃかい と物理 ぶつり 世界 せかい や技術 ぎじゅつ 世界 せかい を接続 せつぞく する役目 やくめ を担 にな っている。
語 かたり 用 よう 論 ろん は、通信 つうしん やコミュニケーションの目的 もくてき を扱 あつか う。語 かたり 用 よう 論 ろん は、記号 きごう の発行 はっこう と記号 きごう が使 つか われる文脈 ぶんみゃく とを接続 せつぞく するものである。語 かたり 用 よう 論 ろん が注目 ちゅうもく するのは、コミュニケーションを行 おこな おうとする者 もの の意図 いと である。い換 いか えれば、語 かたり 用 よう 論 ろん は言語 げんご と行為 こうい を結 むす びつける[16] 。
意味 いみ 論 ろん は、コミュニケーション行為 こうい によって伝達 でんたつ されるメッセージの意味 いみ を扱 あつか う。意味 いみ 論 ろん はコミュニケーションの内容 ないよう を考察 こうさつ する。意味 いみ 論 ろん は記号 きごう の意味 いみ を研究 けんきゅう するもので、記号 きごう と行為 こうい の関係 かんけい を研究 けんきゅう するものである。意味 いみ 論 ろん は記号 きごう とそれが指 さ す概念 がいねん や指示 しじ 物 ぶつ の関係 かんけい 、特 とく に記号 きごう と人間 にんげん の行為 こうい の関係 かんけい を研究 けんきゅう するものである。
統語 とうご 論 ろん はメッセージを表現 ひょうげん する際 さい に使 つか われる形式 けいしき を扱 あつか う。統語 とうご 論 ろん はコミュニケーションにおける記号 きごう 体系 たいけい の論理 ろんり や文法 ぶんぽう を研究 けんきゅう する分野 ぶんや である。統語 とうご 論 ろん は記号 きごう や記号 きごう 体系 たいけい の内容 ないよう よりも形式 けいしき を研究 けんきゅう する分野 ぶんや である。
Empiricsはメッセージを伝達 でんたつ する信号 しんごう 、通信 つうしん 媒体 ばいたい の物理 ぶつり 特性 とくせい についての研究 けんきゅう である。Empiricsは通信 つうしん 路 ろ とその属性 ぞくせい (例 たと えば、音 おと 、光 ひかり 、電子 でんし など)を研究 けんきゅう する分野 ぶんや である。
Nielsen (2008)[17] では、辞書 じしょ における記号 きごう 学 がく と情報 じょうほう の関係 かんけい を論 ろん じている。そこで提唱 ていしょう された lexicographic information cost という概念 がいねん は、辞書 じしょ を使 つか う際 さい に目的 もくてき の項目 こうもく を見 み つけるのにかかるコストと、その項目 こうもく に書 か かれている内容 ないよう を理解 りかい して情報 じょうほう を生成 せいせい するのにかかるコストを指 さ すものである。
Shu-Kun Lin は新 あら たに情報 じょうほう を「データ圧縮 あっしゅく 後 ご のデータ全体 ぜんたい 」と定義 ていぎ した[18] 。
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