この項目 こうもく では、何 なん らかの大 おお きさを持 も つものについて説明 せつめい しています。インド哲学 てつがく や仏教 ぶっきょう 論理 ろんり 学 がく における量 りょう については「量 りょう (仏教 ぶっきょう ) 」をご覧 らん ください。
この記事 きじ では量 りょう (りょう、羅 ら : quantitas 、英 えい : quantity 、独 どく : Quantität )について解説 かいせつ する。
「量 りょう 」の概念 がいねん は様々 さまざま に定義 ていぎ されている。
広辞苑 こうじえん では、測定 そくてい の対象 たいしょう となる、ものの大 だい ・小 こ や多 た ・小 しょう [1] 、としている。
[誰 だれ ? ] 「大 おお きさ を持 も ち、計測 けいそく したり大小 だいしょう を比較 ひかく したりできるもののこと[要 よう 出典 しゅってん ] 」としている。
日本 にっぽん 産業 さんぎょう 規格 きかく (JIS) Z8000規格 きかく 群 ぐん では、量 りょう (英 えい : quantity )とは「数 かず と計量 けいりょう 参照 さんしょう (英 えい : reference )との組合 くみあわ せとして表 あらわ すことができる大 おお きさ(英 えい : magunitude )をもつ、現象 げんしょう 、物体 ぶったい 又 また は物質 ぶっしつ の性質 せいしつ 」であると定義 ていぎ されている[2] 。
JIS Z8103では、「現象 げんしょう 、物体 ぶったい 又 また は物質 ぶっしつ の持 も つ属性 ぞくせい で、定性的 ていせいてき に区別 くべつ でき、かつ、定量 ていりょう 的 てき に決定 けってい できるもの」であると定義 ていぎ されている[3] 。
計量 けいりょう 標準 ひょうじゅん 総合 そうごう センター 国際 こくさい 計量 けいりょう 室 しつ が訳出 やくしゅつ した用語 ようご 集 しゅう では、「測定 そくてい 可能 かのう な量 りょう Quantity(measurable) 」とは「現象 げんしょう 、物体 ぶったい または物質 ぶっしつ の属性 ぞくせい であり、その属性 ぞくせい は大 おお きさを持 も ち、その大 おお きさを数値 すうち および計量 けいりょう 参照 さんしょう (reference)として表 あらわ せるもの」としている[4] 。
「量 りょう より質 しつ 」の表現 ひょうげん のように、「量 りょう 」(英 えい : quantity 、クオンティティ)の対比的 たいひてき 概念 がいねん としては「質 しつ 」(英 えい : quality 、クオリティ)が挙 あ げられる[1] [注 ちゅう 1] 。また「定量 ていりょう 的 てき (研究 けんきゅう ) / 定性的 ていせいてき (研究 けんきゅう ) 」という対比 たいひ もある[注 ちゅう 2] 。
ほとんどの文書 ぶんしょ では特 とく に断 ことわ らない限 かぎ りは量 りょう は実数 じっすう 値 ち (自然 しぜん 数値 すうち のみのときも含 ふく む)を取 と るスカラー量 りょう である。本 ほん 項目 こうもく の以下 いか の記載 きさい でも単 たん に量 りょう と言 い えばスカラー量 りょう とする。
量 りょう と数 かず
(測定 そくてい できる量 りょう は)数 かず (すう)と単位 たんい (または単位 たんい に準 じゅん ずるもの)の積 せき の形式 けいしき で表 あらわ せる。
対応 たいおう する数 かず の種類 しゅるい で量 りょう が分類 ぶんるい されることもある。個数 こすう や貨幣 かへい のように分割 ぶんかつ できない最小 さいしょう 量 りょう が存在 そんざい する量 りょう は、「離散 りさん 量 りょう 」または「分離 ぶんり 量 りょう 」と呼 よ ばれる。整数 せいすう に対応 たいおう している。一方 いっぽう 、最小 さいしょう 量 りょう (最小 さいしょう 単位 たんい )がない量 りょう は「連続 れんぞく 量 りょう 」と呼 よ ばれ、これは実数 じっすう に対応 たいおう する[注 ちゅう 3] 。離散 りさん 量 りょう と連続 れんぞく 量 りょう はそれぞれ、デジタル量 りょう およびアナログ量 りょう とも呼 よ ばれる。
離散 りさん 量 りょう と似 に た言葉 ことば で可算 かさん 量 りょう という言葉 ことば も使 つか われる。ただし、数学 すうがく における可算 かさん 集合 しゅうごう とは自然 しぜん 数 すう と1対 たい 1に対応 たいおう する集合 しゅうごう のことであり、有理数 ゆうりすう は可算 かさん 集合 しゅうごう である。有理数 ゆうりすう は稠密 ちゅうみつ 集合 しゅうごう なので、有理数 ゆうりすう で表 あらわ した量 りょう が離散 りさん 量 りょう とは言 い えない。有理数 ゆうりすう のみに対応 たいおう する量 りょう の例 れい はほとんどないが、多 おお くの場合 ばあい に量 りょう の値 ね は有限 ゆうげん 桁数 けたすう の小数 しょうすう 、すなわち有理数 ゆうりすう の一部 いちぶ で表 あらわ されている。しかしこれは通常 つうじょう は、実 じつ 数値 すうち である真 しん の値 ね の近似 きんじ 値 ち と見 み なされる。
単位 たんい (または単位 たんい に準 じゅん ずるもの)によりその量 りょう の具体 ぐたい 的 てき 種類 しゅるい の範囲 はんい が示 しめ される。また、物品 ぶっぴん 、人員 じんいん 、服 ふく 、紙 かみ 、本 ほん などの可算 かさん 量 りょう を数 かぞ える助数詞 じょすうし の「個 こ (こ)」「人 ひと (にん)」「着 き (ちゃく)」「枚 まい 」「冊 さつ 」などは単位 たんい ではなくて「単位 たんい に準 じゅん ずるもの」と見 み なされる[5] [注 ちゅう 4] 。
統計 とうけい 学 がく と尺度 しゃくど
統計 とうけい 学 がく ではデータを示 しめ す変数 へんすう を、名義 めいぎ 尺度 しゃくど 、順序 じゅんじょ 尺度 しゃくど 、間隔 かんかく 尺度 しゃくど 、比率 ひりつ 尺度 しゃくど (比例 ひれい 尺度 しゃくど )、の4つの尺度 しゃくど 水準 すいじゅん として分類 ぶんるい している。この中 なか で、名義 めいぎ 尺度 しゃくど は定性的 ていせいてき な値 ね 、そのほかの量 りょう は定量 ていりょう 的 てき な値 ね に区分 くぶん される[6] 。
物象 ぶっしょう の状態 じょうたい の量 りょう
編集 へんしゅう
量 りょう 体系 たいけい (りょうたいけい、英 えい : system of quantities )とは、量 りょう を関係付 かんけいづ ける矛盾 むじゅん のない方程式 ほうていしき の集合 しゅうごう を併 あわ せ持 も つ量 りょう の集合 しゅうごう である[2] 。量 りょう 体系 たいけい には相互 そうご に矛盾 むじゅん がなければ異 こと なる表現 ひょうげん 方法 ほうほう が存在 そんざい してよく、どの方法 ほうほう を用 もち いるかは、あくまで取 と り決 き めによって合意 ごうい される[2] 。任意 にんい の量 りょう 体系 たいけい における量 りょう の間 あいだ の数学 すうがく 的 てき 関係 かんけい は量 りょう 方程式 ほうていしき (りょうほうていしき、英 えい : quantity equation )と呼 よ ばれる。
物理 ぶつり 科学 かがく の全域 ぜんいき に亘 わた ってほぼ普遍 ふへん 的 てき に受 う け入 い れられている量 りょう 体系 たいけい として国際 こくさい 量 りょう 体系 たいけい (ISQ)がある。
基本 きほん 量 りょう と組立 くみたて 量 りょう
編集 へんしゅう
基本 きほん 量 りょう (きほんりょう、英 えい : base quantity )とは、慣習 かんしゅう 的 てき に選択 せんたく された任意 にんい の量 りょう 体系 たいけい の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう に含 ふく まれる量 りょう であって、その部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の中 なか のいずれの量 りょう も、その部分 ぶぶん 集合 しゅうごう の他 ほか の量 りょう では表現 ひょうげん できないものである[2] 。
組立 くみたて 量 りょう (くみたてりょう、英 えい : derived quantity )とは、ある量 りょう 体系 たいけい の中 なか で、その体系 たいけい の基本 きほん 量 りょう によって定義 ていぎ される量 りょう である[2] 。
どの量 りょう をいくつ基本 きほん 量 りょう とみなすかは、選択 せんたく の問題 もんだい である。また、組立 くみたて 量 りょう を定義 ていぎ するためにどの方程式 ほうていしき を使用 しよう するかも、選択 せんたく の問題 もんだい である。
量 りょう の値 ね (英 えい : quantity value, value of a quantity )、あるいは単 たん に値 ね (英 えい : value )とは、量 りょう の大 おお きさを表現 ひょうげん する数 かず と計量 けいりょう 参照 さんしょう との組 く み合 あ わせである[2] 。計量 けいりょう 参照 さんしょう を除 のぞ いた量 りょう の値 ね の数 かず を量 りょう の数値 すうち (英 えい : numerical quantity value, numerical value of a quantity )、あるいは単 たん に数値 すうち (英 えい : numerical value )と呼 よ ばれる[2] 。
量 りょう 方程式 ほうていしき は測定 そくてい 単位 たんい の選 えら び方 かた に依 よ らないが、特定 とくてい の測定 そくてい 単位 たんい を用 もち いた場合 ばあい の数量 すうりょう 値 ち の間 あいだ の数学 すうがく 的 てき 関係 かんけい は数値 すうち 方程式 ほうていしき (すうちほうていしき、英 えい : numerical value equation )あるいは数量 すうりょう 値 ち 方程式 ほうていしき (すうりょうちほうていしき、)と呼 よ ばれる[2] 。
可能 かのう な演算 えんざん による量 りょう の分類 ぶんるい
編集 へんしゅう
順序 じゅんじょ 尺 じゃく 度量 どりょう
編集 へんしゅう
順序 じゅんじょ 尺 じゃく 度量 どりょう (英 えい : ordinal quantity )とは、取決 とりき めによる測定 そくてい 手順 てじゅん によって、他 た の同種 どうしゅ の量 りょう との間 あいだ で大 おお きさに基 もと づく全 ぜん 順序 じゅんじょ 関係 かんけい を確立 かくりつ することができる量 りょう である[2] 。順序 じゅんじょ 尺 じゃく 度量 どりょう の間 あいだ には代数 だいすう 関係 かんけい は存在 そんざい せず、その差 さ や比 ひ に物理 ぶつり 的 てき な意味 いみ はない。順序 じゅんじょ 尺 じゃく 度量 どりょう の値 ね の目盛 めもり によって並 なら べられる。順序 じゅんじょ 尺 じゃく 度量 どりょう は経験 けいけん 的 てき 関係 かんけい だけを通 とお して他 ほか の量 りょう と関係付 かんけいづ けられるため、通常 つうじょう は量 りょう 体系 たいけい の一部 いちぶ とはみなされない。また、測定 そくてい 単位 たんい も量 りょう の次元 じげん も持 も たない。
例 れい
この節 ふし は検証 けんしょう 可能 かのう な参考 さんこう 文献 ぶんけん や出典 しゅってん が全 まった く示 しめ されていないか、不十分 ふじゅうぶん です。 出典 しゅってん を追加 ついか して記事 きじ の信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう にご協力 きょうりょく ください。(このテンプレートの使 つか い方 かた ) 出典 しゅってん 検索 けんさく ? : "量 りょう " – ニュース · 書籍 しょせき · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2015年 ねん 8月 がつ )
ポテンシャル量 りょう とは何 なん らかの積分 せきぶん として与 あた えられる量 りょう である。積分 せきぶん であるため空間 くうかん 上 じょう の点 てん と強 つよ く結 むす びついている。ここでいう空間 くうかん とは幾何 きか 学 がく 的 てき な空間 くうかん だけでなく、時間 じかん を併 あわ せた時空 じくう や、位相 いそう 空間 くうかん や状態 じょうたい 空間 くうかん などのより抽象 ちゅうしょう 的 てき な空間 くうかん も含 ふく まれる。
ポテンシャル量 りょう の大 おお きさには積分 せきぶん 定数 ていすう に相当 そうとう する任意 にんい 性 せい があり、適当 てきとう に基準 きじゅん 点 てん を選 えら び、基準 きじゅん 点 てん におけるポテンシャル量 りょう の大 おお きさを定 さだ めることで、任意 にんい の点 てん におけるポテンシャル量 りょう の大 おお きさが定 さだ まる。基準 きじゅん の選 えら び方 かた に依存 いぞん して変 か わるためポテンシャル量 りょう の絶対 ぜったい 的 てき な大 おお きさには意味 いみ がない。その為 ため 、同種 どうしゅ のポテンシャル量 りょう の間 あいだ での比 ひ にも意味 いみ がない。
また、基準 きじゅん 点 てん に依存 いぞん するため、ポテンシャル量 りょう の和 わ に意味 いみ がない場合 ばあい もある。
一方 いっぽう 、ポテンシャル量 りょう の差 さ は基準 きじゅん 点 てん への依存 いぞん 性 せい が相殺 そうさい されるため不 ふ 定性 ていせい なく定義 ていぎ が可能 かのう で、○○差 さ や○○間隔 かんかく と呼 よ ばれる新 あら たな量 りょう を定 さだ める。
ポテンシャル量 りょう の例 れい としては、山 やま の標高 ひょうこう や飛行 ひこう 軌道 きどう の高度 こうど 、重力 じゅうりょく ポテンシャル 、静 しずか 電 でん ポテンシャル (電位 でんい )、温度 おんど などが挙 あ げられる。
例 たと えば、標高 ひょうこう や高度 こうど は一般 いっぱん 的 てき に海面 かいめん を高 たか さゼロの基準 きじゅん に定 さだ めて海抜 かいばつ で表 あらわ される。また、局所 きょくしょ 的 てき に存在 そんざい する電荷 でんか による静 せい 電 でん ポテンシャルであれば、場 ば を生 しょう じさせる電荷 でんか から無限 むげん の遠方 えんぽう においてゼロとなるように選 えら ばれる。摂氏 せっし 温度 おんど は当初 とうしょ は氷点 ひょうてん をゼロ基準 きじゅん としたが、現在 げんざい では273.15Kの絶対温度 ぜったいおんど をゼロ基準 きじゅん として定義 ていぎ されている。
そもそも空間 くうかん の座標 ざひょう 、例 たと えば1次元 じげん 空間 くうかん での例 れい として東海道 とうかいどう 線 せん の駅 えき の位置 いち を東京 とうきょう 駅 えき からの線路 せんろ に沿 そ った距離 きょり で表 あらわ した座標 ざひょう などは、ここでいう間隔 かんかく 尺度 しゃくど 的 てき な量 りょう であり長 なが さの次元 じげん を持 も つ。座標 ざひょう 間 あいだ の差 さ である位置 いち 間隔 かんかく は長 なが さそのものである。また時間 じかん 軸 じく に沿 そ って言 い えば、時刻 じこく や日付 ひづけ は間隔 かんかく 尺度 しゃくど 的 てき な量 りょう であり、時間 じかん 間隔 かんかく は比例 ひれい 尺度 しゃくど 的 てき な量 りょう である。
質量 しつりょう や体積 たいせき などの素朴 そぼく な加法 かほう が成 な り立 た つ量 りょう は加法 かほう 的 てき な量 りょう と呼 よ ばれる。素朴 そぼく な加法 かほう とは部分 ぶぶん の量 りょう の和 わ が全体 ぜんたい の量 りょう となるということである。例 たと えば、物体 ぶったい Aと物体 ぶったい Bを合 あ わせた物体 ぶったい A+Bの質量 しつりょう m(A+B)は、物体 ぶったい Aの質量 しつりょう m(A)と物体 ぶったい Bの質量 しつりょう m(B)の和 わ m(A)+m(B)となる。
熱 ねつ 力学 りきがく においては加法 かほう 性 せい による区別 くべつ は重要 じゅうよう であり、加法 かほう 的 てき な量 りょう は示 しめせ 量 りょう 性 せい (英 えい : extensive )の量 りょう (示 しめせ 量 りょう 性 せい 変数 へんすう )、加法 かほう 的 てき でない量 りょう は示 しめせ 強 きょう 性 せい (英 えい : intensive )の量 りょう (示 しめせ 強 きょう 性 せい 変数 へんすう )と呼 よ ばれて区別 くべつ される。
加法 かほう 的 てき でない量 りょう としては温度 おんど や圧力 あつりょく 、電場 でんじょう の強度 きょうど や磁場 じば の強度 きょうど などが挙 あ げられる[8] 。
各 かく 領域 りょういき とさまざまな量 りょう
編集 へんしゅう
量 りょう は以下 いか に示 しめ すように、領域 りょういき ごとに、様々 さまざま の観点 かんてん から分類 ぶんるい することができる。
JIS-Z8103 における物理 ぶつり 量 りょう の定義 ていぎ は「物理 ぶつり 学 がく における一定 いってい の理論 りろん 体系 たいけい の下 した で次元 じげん が確定 かくてい し、定 さだ められた単位 たんい の倍数 ばいすう として表 あらわ すことができる量 りょう 」である[3] 。[注 ちゅう 5]
また『丸善 まるぜん -単位 たんい の辞典 じてん 』での定義 ていぎ ・説明 せつめい では、物理 ぶつり 量 りょう とは「物理 ぶつり 現象 げんしょう や物質 ぶっしつ の、一 ひと つの測定 そくてい できる属性 ぞくせい 」である[5] 。[注 ちゅう 6]
また[誰 だれ ? ] [いつ? ] 「物理 ぶつり 量 りょう とは物理 ぶつり 的 てき 実体 じったい について客観 きゃっかん 的 てき に測定 そくてい 可能 かのう であり測定 そくてい 器 き 等 とう による測定 そくてい 方法 ほうほう が定 さだ められた量 りょう である[要 よう 出典 しゅってん ] 」ともされる。物理 ぶつり 量 りょう を表 あらわ す単位 たんい を物理 ぶつり 単位 たんい という。
この定義 ていぎ では測定 そくてい 器 き 等 とう としてどのような範囲 はんい のものを想定 そうてい するかによる任意 にんい 性 せい がある。「だが、極 きわ めて狭義 きょうぎ に解釈 かいしゃく すれば、国際 こくさい 単位 たんい 系 けい における7種 しゅ の基本 きほん 量 りょう (長 なが さ 、質量 しつりょう 、時間 じかん 、電流 でんりゅう 、熱 ねつ 力学 りきがく 的 てき 温度 おんど 、物質 ぶっしつ 量 りょう 、光度 こうど )およびそれから誘導 ゆうどう される量 りょう のみ、例 たと えば、速度 そくど 、加速度 かそくど 、濃度 のうど 、比重 ひじゅう 、密度 みつど 、 圧力 あつりょく 、エントロピー 、 エンタルピー 、体積 たいせき 、モル濃度 のうど 、 電力 でんりょく 、 照度 しょうど 、 ラド 、 ベクレル 、 シーベルト 、レイノルズ数 すう などを指 さ すと言 い える[要 よう 出典 しゅってん ] 。」 広義 こうぎ に解釈 かいしゃく すれば例 たと えば、分子 ぶんし 数 すう 、微粒子 びりゅうし 数 すう 、細胞 さいぼう 数 すう 、生物 せいぶつ 個体 こたい 数 すう 、恒星 こうせい 数 すう 、他 た 様々 さまざま な物体 ぶったい の個数 こすう も測定 そくてい 方法 ほうほう が確 たし かな物理 ぶつり 量 りょう である。また個数 こすう の測定 そくてい にもパーティクルカウンター やセルソーター 等 ひとし の測定 そくてい 器 き を使 つか うことも多 おお い。また、固体 こたい の硬度 こうど 、引火 いんか 点 てん 、ガラス転移 てんい 点 てん など正確 せいかく な値 ね を定義 ていぎ しにくい量 りょう でも広義 こうぎ には物理 ぶつり 量 りょう と見 み なすことができる。
ただし「物理 ぶつり 量 りょう 」という言葉 ことば は自然 しぜん 科学 かがく 分野 ぶんや の文書 ぶんしょ 中 ちゅう でさえ特 とく に明確 めいかく な定義 ていぎ なしで使 つか われることが多 おお く、それが指 さ す範囲 はんい には曖昧 あいまい さがあり、著者 ちょしゃ と文脈 ぶんみゃく により異 こと なることがある。つまり、ある特定 とくてい の量 りょう が物理 ぶつり 量 りょう であるか否 ひ かという判断 はんだん が著者 ちょしゃ と文脈 ぶんみゃく により異 こと なったり判断 はんだん できなかったりする。
物理 ぶつり 学 がく (や化学 かがく )で用 もち いられる量 りょう の大 おお きさを表 あらわ すためには、2つの因子 いんし が必要 ひつよう である[9] 。ひとつは、問題 もんだい としている量 りょう と同 おな じ種類 しゅるい の「標準 ひょうじゅん 量 りょう 」、つまり「単位 たんい 」である[9] 。もうひとつは、この「単位 たんい 」との大 おお きさの比 ひ を表 あらわ す数値 すうち である[9] 。
ある物理 ぶつり 量 りょう というのは、それとは相違 そうい した2種 しゅ 以上 いじょう の物理 ぶつり 量 りょう との関係 かんけい 式 しき によって定義 ていぎ される [9] 。したがって、適切 てきせつ な「基本 きほん 量 りょう 」をいくつか選 えら ぶということをすると、他 た の様々 さまざま な物理 ぶつり 量 りょう は 基本 きほん 量 りょう の組 く み合 あ わせ で定 さだ まることになる[9] 。このような方法 ほうほう で、基本 きほん 量 りょう の組 く み合 あ わせによって導 みちび かれる量 りょう を「誘導 ゆうどう 量 りょう 」という[9] 。「基本 きほん 量 りょう 」としては、通常 つうじょう は、「長 なが さ 」「質量 しつりょう 」「時間 じかん 」を選択 せんたく している[9] 。ただし物理 ぶつり 学 がく で、熱 ねつ の問題 もんだい を扱 あつか う場合 ばあい は、これら3つに加 くわ え「温度 おんど 」を加 くわ えている[9] 。
物理 ぶつり 学 がく では、1つの数値 すうち だけで表 あら わされる量 りょう だけでなく、複数 ふくすう の数値 すうち の組 くみ (セット)で表 あら わされる物理 ぶつり 量 りょう も扱 あつか う[9] 。ただ一 ひと つの数 かず で表 あらわ される量 りょう を「スカラー 量 りょう 」と呼 よ び、複数 ふくすう の数 かず の組 くみ で表 あらわ される量 りょう を「ベクトル [要 よう 曖昧 あいまい さ回避 かいひ ] 量 りょう 」と呼 よ ぶ[9] 。「ベクトル量 りょう 」としては、例 たと えば力 ちから や速度 そくど などがある。これらは空間 くうかん 内 ない のベクトル に対応 たいおう している(「3次元 じげん 空間 くうかん ではベクトルはx軸 じく 、y軸 じく 、z軸 じく 、それぞれの3つ数値 すうち を持 も つ」と考 かんが え、その結果 けっか 、3つの数字 すうじ の組 くみ わせとなる)。
また物理 ぶつり 学 がく では、テンソル に対応 たいおう するテンソル量 りょう (例 れい . 固体 こたい の応力 おうりょく など)、複素数 ふくそすう に対応 たいおう する複素 ふくそ 数量 すうりょう (例 れい .量子力学 りょうしりきがく での波動 はどう 関数 かんすう [疑問 ぎもん 点 てん – ノート ] )もある。
古典 こてん 物理 ぶつり 学 がく では「測定 そくてい 可能 かのう な物理 ぶつり 量 りょう は、理想 りそう 的 てき な実験 じっけん を行 おこな えば(任意 にんい の精度 せいど で)決定 けってい され、その結果 けっか は数値 すうち または数値 すうち の組 くみ で表現 ひょうげん される」と 考 かんが える[9] (考 かんが えた)。だが量子力学 りょうしりきがく では、不 ふ 確定 かくてい 性 せい 原理 げんり を認 みと め、「ある物理 ぶつり 量 りょう とそれに共役 きょうやく な物理 ぶつり 量 りょう とを同時 どうじ に正確 せいかく に測定 そくてい することはできない」とし、物理 ぶつり 量 りょう を状態 じょうたい ベクトル に作用 さよう する演算 えんざん 子 こ (行列 ぎょうれつ )で表現 ひょうげん する[9] 。
SI基本 きほん 単位 たんい の内 うち 、物質 ぶっしつ 量 りょう 、体積 たいせき 、質量 しつりょう に関係 かんけい する商 しょう である9つの量 りょう の要約 ようやく [10]
Quantity in numerator (分数 ぶんすう の)分子 ぶんし の量 りょう
Amount of substance 物質 ぶっしつ 量 りょう *Symbol 記号 きごう :
n
{\displaystyle n}
SI単位 たんい :
m
o
l
{\displaystyle \mathrm {mol} }
Volume 体積 たいせき *Symbol 記号 きごう :
V
{\displaystyle V}
SI単位 たんい :
m
3
{\displaystyle \mathrm {m^{3}} }
Mass 質量 しつりょう *Symbol 記号 きごう :
m
{\displaystyle m}
SI単位 たんい :
k
g
{\displaystyle \mathrm {kg} }
Quantity in denominator 分母 ぶんぼ の量 りょう
Amount of substance 物質 ぶっしつ 量 りょう *Symbol 記号 きごう :
n
{\displaystyle n}
SI単位 たんい :
m
o
l
{\displaystyle \mathrm {mol} }
amount-of-substance fraction 物質 ぶっしつ 量 りょう 分 ぶん 率 りつ *
x
B
=
n
B
n
{\displaystyle x_{\rm {B}}={\frac {n_{\rm {B}}}{n}}}
SI単位 たんい :
m
o
l
/
m
o
l
=
1
{\displaystyle {\rm {mol/mol}}=1}
molar volume モル体積 たいせき *
V
m
=
V
n
{\displaystyle V_{\rm {m}}={\frac {V}{n}}}
SI単位 たんい :
m
3
/
m
o
l
{\displaystyle {\rm {m^{3}/mol}}}
molar mass モル質量 しつりょう *
M
=
m
n
{\displaystyle M={\frac {m}{n}}}
SI単位 たんい :
k
g
/
m
o
l
{\displaystyle {\rm {kg/mol}}}
Volume 体積 たいせき Symbol 記号 きごう :
V
{\displaystyle V}
SI単位 たんい :
m
3
{\displaystyle \mathrm {m^{3}} }
amount-of-substance concentration 物質 ぶっしつ 量 りょう 濃度 のうど *
c
B
=
n
B
V
{\displaystyle c_{\rm {B}}={\frac {n_{\rm {B}}}{V}}}
SI単位 たんい :
m
o
l
/
m
3
{\displaystyle {\rm {mol/m^{3}}}}
volume fraction 体 からだ 積分 せきぶん 率 りつ *
φ ふぁい
B
=
x
B
V
m
,
B
∗
Σ しぐま
x
A
V
m
,
A
∗
{\displaystyle \varphi _{\rm {B}}={\frac {x_{\rm {B}}V_{\rm {m,B}}^{*}}{\Sigma x_{\rm {A}}V_{\rm {m,A}}^{*}}}}
SI単位 たんい :
m
3
/
m
3
=
1
{\displaystyle {\rm {m^{3}/m^{3}=1}}}
mass density 質量 しつりょう 密度 みつど *
ρ ろー
=
m
V
{\displaystyle \rho ={\frac {m}{V}}}
SI単位 たんい :
k
g
/
m
3
{\displaystyle {\rm {kg/m^{3}}}}
Mass 質量 しつりょう Symbol 記号 きごう :
m
{\displaystyle m}
SI単位 たんい :
k
g
{\displaystyle {\rm {kg}}}
molality 質量 しつりょう モル濃度 のうど *
b
B
=
n
B
m
A
{\displaystyle b_{\rm {B}}={\frac {n_{\rm {B}}}{m_{\rm {A}}}}}
SI単位 たんい :
m
o
l
/
k
g
{\displaystyle {\rm {mol/kg}}}
specific volume 比 ひ 体積 たいせき *
v
=
V
m
{\displaystyle v={\frac {V}{m}}}
SI単位 たんい :
m
3
/
k
g
{\displaystyle {\rm {m^{3}/kg}}}
mass fraction 質量 しつりょう 分 ぶん 率 りつ *
w
B
=
m
B
m
{\displaystyle w_{\mathrm {B} }={\frac {m_{\mathrm {B} }}{m}}}
SI単位 たんい :
k
g
/
k
g
=
1
{\displaystyle {\rm {kg/kg=1}}}
* 日本語 にほんご 訳 やく は「IUPAC 物理 ぶつり 化学 かがく で用 もち いられる量 りょう ・単位 たんい ・記号 きごう ] 第 だい 3版 はん 日本 にっぽん 化 か 学会 がっかい 監修 かんしゅう 産業 さんぎょう 技術 ぎじゅつ 総合 そうごう 研究所 けんきゅうじょ 計量 けいりょう 標準 ひょうじゅん 総合 そうごう センター訳 やく [11] から採用 さいよう した。
工業 こうぎょう 量 りょう (英 えい : industrial quantity 、engineering quantity )はJIS規格 きかく で定義 ていぎ されている量 りょう の分類 ぶんるい であり、工業 こうぎょう 分野 ぶんや で使 つか われる多 おお くの量 りょう が含 ふく まれる。工業 こうぎょう 量 りょう を計 はか ることを「工業 こうぎょう 計測 けいそく 」と呼 よ び、物理 ぶつり 量 りょう を計 はか ることを「物理 ぶつり 測定 そくてい 」と呼 よ んでそれらを区別 くべつ することも多 おお い。JIS-Z8103 の定義 ていぎ では「複数 ふくすう の物理 ぶつり 的 てき 性質 せいしつ に関係 かんけい する量 りょう で、測定 そくてい 方法 ほうほう によって定義 ていぎ される工業 こうぎょう 的 てき に有用 ゆうよう な量 りょう 」であり硬 かた さ や表面 ひょうめん 粗 あら さ が含 ふく まれる[3] 。例 たと えばロックウェル硬度 こうど の測定 そくてい では、プローブである圧 あつ 子 こ の形状 けいじょう (長 なが さおよび角度 かくど の次元 じげん の複数 ふくすう の量 りょう )、加 くわ える力 ちから (質量 しつりょう ×長 なが さ/時間 じかん の二 に 乗 じょう )などを規定 きてい し試料 しりょう の変形 へんけい 量 りょう (「長 なが さ 」次元 じげん の複数 ふくすう の量 りょう )を測定 そくてい する。つまり複数 ふくすう の物理 ぶつり 量 りょう を測定 そくてい した上 うえ で計算 けいさん されるのが硬 かた さという工業 こうぎょう 量 りょう なのである。
なお工業 こうぎょう 量 りょう の中 なか には以下 いか の項目 こうもく に挙 あ げる心理 しんり 物理 ぶつり 量 りょう に属 ぞく するものもある。
感覚 かんかく 量 りょう 、あるいは心理 しんり 量 りょう とは人間 にんげん が主観 しゅかん 的 てき に感 かん じる感覚 かんかく の強 つよ さである。これは個人 こじん 差 さ があり、同 どう 一人 ひとり でも環境 かんきょう や体調 たいちょう による差 さ がある。
物理 ぶつり 量 りょう としての刺激 しげき の強 つよ さを感覚 かんかく 量 りょう の強 つよ さで評価 ひょうか した心理 しんり 物理 ぶつり 量 りょう (英 えい : psychophysical quantity )と呼 よ ばれる量 りょう を「特定 とくてい の条件 じょうけん の下 もと で、感覚 かんかく と1対 たい 1に対応 たいおう して心理 しんり 的 てき に意味 いみ があり、かつ、物理 ぶつり 的 てき に定義 ていぎ ・測定 そくてい できる量 りょう 」として定義 ていぎ している[3] [注 ちゅう 7] 。心理 しんり 物理 ぶつり 量 りょう には次 つぎ の例 れい がある。
皮膚 ひふ による感覚 かんかく である痛覚 つうかく と温 ゆたか 感 かん も量的 りょうてき 判断 はんだん の下 くだ せる心理 しんり 量 りょう と言 い えるが、これらに対応 たいおう する心理 しんり 物理 ぶつり 量 りょう として定 さだ まった定義 ていぎ のものはまだない。皮膚 ひふ 感覚 かんかく の触覚 しょっかく は量的 りょうてき に表現 ひょうげん されることは希 まれ であり、感覚 かんかく ではあっても感覚 かんかく 量 りょう とは言 い えないであろう。
感性 かんせい 量 りょう は感覚 かんかく 量 りょう よりもさらに内面 ないめん 的 てき に人 ひと の心 しん が評価 ひょうか するような量 りょう のことである。しかし感性 かんせい 量 りょう と感覚 かんかく 量 りょう の境界 きょうかい は必 かなら ずしも明確 めいかく ではない。心理 しんり 量 りょう という言葉 ことば は感覚 かんかく 量 りょう のみならず感性 かんせい 量 りょう をも含 ふく んで使 つか われることも多 おお い。感覚 かんかく 量 りょう は人 ひと が感覚 かんかく 器官 きかん で感 かん じたままの量 りょう であり、生理 せいり 的 てき には感覚 かんかく 神経 しんけい の発火 はっか 信号 しんごう の量 りょう に相関 そうかん すると考 かんが えられるが、感性 かんせい 量 りょう はさらに内面 ないめん 的 てき にもしくは総合 そうごう 的 てき に評価 ひょうか される量 りょう と言 い える。
様々 さまざま な物理 ぶつり 化学 かがく 的 てき 刺激 しげき の強 つよ さとそれに対 たい して生 しょう じる感性 かんせい の相関 そうかん を測定 そくてい 評価 ひょうか する試 こころ みは盛 さか んに行 おこな われており、その結果 けっか を製品 せいひん の質 しつ の向上 こうじょう や人間 にんげん 生活 せいかつ の向上 こうじょう に役立 やくだ てようとする試 こころ みは感性 かんせい 工学 こうがく と呼 よ ばれている。日本 にっぽん では1998年 ねん (平成 へいせい 10年 ねん )10月 がつ に日本 にっぽん 感性 かんせい 工 こう 学会 がっかい が発足 ほっそく して研究 けんきゅう が続 つづ けられている(外部 がいぶ リンク参照 さんしょう )。
感性 かんせい 量 りょう には例 たと えば次 つぎ のようなものが挙 あ げられる。「食 しょく 感 かん 」「風合 ふうあ い (ふうあい)」。また「手触 てざわ り 」「不快指数 ふかいしすう 」「快適 かいてき さ 」「爽快 そうかい 感 かん 」[要 よう 出典 しゅってん ] 等々 とうとう 。
医学 いがく ・生理学 せいりがく 、医療 いりょう
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たとえば、「毒性 どくせい 」「半数 はんすう 致死 ちし 量 りょう 」「発癌 はつがん 性 せい 」「皮膚 ひふ 刺激 しげき 性 せい 」「線量 せんりょう 」などがある。
物理 ぶつり 化学 かがく 的 てき 刺激 しげき に対 たい して生物 せいぶつ は様々 さまざま な生理 せいり 的 てき 反応 はんのう を示 しめ し、その反応 はんのう の量 りょう は与 あた えられた刺激 しげき の量 りょう に相関 そうかん する。この反応 はんのう の量 りょう は感覚 かんかく 量 りょう と性質 せいしつ が近 ちか く、通常 つうじょう は物理 ぶつり 量 りょう とは呼 よ ばない。ただし人間 にんげん 以外 いがい の生物 せいぶつ では生理 せいり 的 てき 反応 はんのう 量 りょう も物理 ぶつり 化学 かがく 的 てき 測定 そくてい 手段 しゅだん でしか測定 そくてい することはできず、心理 しんり 物理 ぶつり 量 りょう に対応 たいおう するような量 りょう として表現 ひょうげん するしか方法 ほうほう がない[要 よう 出典 しゅってん ] 。
経済 けいざい 学 がく では、生産 せいさん 量 りょう (英 えい : production )や様々 さまざま な通貨 つうか 単位 たんい により計 はか られる通貨 つうか 量 りょう 、金額 きんがく 、価格 かかく 、所得 しょとく 、金利 きんり 、国民総生産 こくみんそうせいさん などが扱 あつか われている[注 ちゅう 8] 。
政治 せいじ 学 がく において、国家 こっか 運営 うんえい の指針 ししん に何 なに を据 す えるかについては様々 さまざま なものがありうる。
20世紀 せいき には、先進 せんしん 諸国 しょこく を中心 ちゅうしん に経済 けいざい 的 てき な発展 はってん が国家 こっか 運営 うんえい の指針 ししん において大 おお きな位置 いち を占 し めており、国民総生産 こくみんそうせいさん が目安 めやす とされてきた。しかし、国民 こくみん の幸福 こうふく は経済 けいざい 活動 かつどう だけでは量 はか れないということが次第 しだい に理解 りかい されるようになってきた。ブータン では国民 こくみん 総 そう 幸福 こうふく 量 りょう が重視 じゅうし されている。これが世界 せかい 的 てき に注目 ちゅうもく されるようになり、日本 にっぽん でも国会 こっかい などの政治 せいじ の場 ば で、この国民 こくみん 総 そう 幸福 こうふく 量 りょう がテーマとして扱 あつか われるようになった。
試験 しけん の点数 てんすう やゲーム の得点 とくてん などがある。[注 ちゅう 9]
誘導 ゆうどう 方法 ほうほう 等 とう による分類 ぶんるい
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実測 じっそく 量 りょう と推定 すいてい 量 りょう
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相対 そうたい 量 りょう と絶対 ぜったい 量 りょう
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測定 そくてい により直接 ちょくせつ 得 え られる測定 そくてい 値 ち pと、これと同 おな じ種類 しゅるい の量 りょう である基準 きじゅん 値 ち p0との差 さ または比 ひ として示 しめ される量 りょう を、相対 そうたい 量 りょう と呼 よ ぶ。このとき、pやp0を含 ふく む元 もと の測定 そくてい 量 りょう のことを絶対 ぜったい 量 りょう と呼 よ ぶ。例 たと えば、相対 そうたい 湿度 しつど と絶対 ぜったい 湿度 しつど がある。「相対 そうたい ~」「絶対 ぜったい ~」という用語 ようご が特 とく に使 つか われていない場合 ばあい でも、何 なん らかの基準 きじゅん 値 ち との差 さ または比 ひ を取 と った値 ね を相対 そうたい 値 ち と呼 よ び、相対 そうたい 値 ち を測定 そくてい したり使用 しよう したりすることは多 おお い。
外延 がいえん 量 りょう と内包 ないほう 量 りょう
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銀 ぎん 林 りん と遠山 とおやま らにより考案 こうあん され日本 にっぽん の小学校 しょうがっこう 算数 さんすう 教育 きょういく で使 つか われることのある分類 ぶんるい 概念 がいねん である[12] [13] [14] 。熱 ねつ 力学 りきがく で使 つか われる示 しめせ 量 りょう 変数 へんすう (extensive variable) および示 しめせ 強 きょう 変数 へんすう (intensive variable) と発想 はっそう が似 に てはいるが別 べつ の概念 がいねん であり、自然 しぜん 科学 かがく 一般 いっぱん 分野 ぶんや や社会 しゃかい 科学 かがく 一般 いっぱん 分野 ぶんや 、日本 にっぽん 国外 こくがい ではこの分類 ぶんるい 概念 がいねん はほとんど使 つか われていない(外部 がいぶ リンクの英語 えいご 版 ばん wikipedia「量 りょう 」の項 こう 参照 さんしょう )。英語 えいご へは、外延 がいえん 量 りょう はextensive quantity、内包 ないほう 量 りょう はintensive quantityと訳 やく されるが、この言葉 ことば は英語 えいご では熱 ねつ 力学 りきがく で使 つか われる示 しめせ 量 りょう 変数 へんすう および示 しめせ 強 きょう 変数 へんすう と同義語 どうぎご である(外部 がいぶ リンクの英語 えいご 版 ばん wikipedia「物理 ぶつり 量 りょう 」、及 およ び示 しめせ 量 りょう 性 せい と示 しめせ 強 きょう 性 せい を参照 さんしょう )。
銀 ぎん 林 りん らの分類 ぶんるい では、量 りょう はまず分離 ぶんり 量 りょう と連続 れんぞく 量 りょう に分 わ けられる。連続 れんぞく 量 りょう は外延 がいえん 量 りょう と内包 ないほう 量 りょう に分 わ けられる。内包 ないほう 量 りょう は度 ど と率 りつ に分 わ けられる。ただし分離 ぶんり 量 りょう を外延 がいえん 量 りょう とみなす立場 たちば もあるらしい。
外延 がいえん 量 りょう は加法 かほう 性 せい が成 な り立 た つ量 りょう であり、長 なが さ、質量 しつりょう 、時間 じかん 、面積 めんせき 、体積 たいせき などである。内包 ないほう 量 りょう は加法 かほう 性 せい が成 な りたない量 りょう であり、温度 おんど 、速度 そくど 、密度 みつど 、濃度 のうど 、利率 りりつ などである。内包 ないほう 量 りょう はまた、他 た の量 りょう の乗除 じょうじょ によって生 う み出 だ されたものであり、異 こと なる単位 たんい の量 りょう 同士 どうし の乗除 じょうじょ によるものが度 ど であり、同 おな じ単位 たんい の量 りょう 同士 どうし の乗除 じょうじょ によるものが率 りつ である。例 たと えば、速度 そくど 、密度 みつど 、温度 おんど は度 ど であり、濃度 のうど 、利率 りりつ は率 りつ である。
ここでいう加法 かほう 性 せい とは測度 そくど 論 ろん のなかの術語 じゅつご であり、二 ふた つの集合 しゅうごう の合併 がっぺい が加法 かほう を意味 いみ するということである[12] 。つまり共通 きょうつう 部分 ぶぶん を持 も たない2つの集合 しゅうごう A,Bにそれぞれ量 りょう f(A),f(B)が付随 ふずい するとき、f(A∪B)=f(A)+f(B)が成立 せいりつ することである。例 たと えば内包 ないほう 量 りょう である速度 そくど にも加法 かほう は定義 ていぎ されるが、上記 じょうき の意味 いみ の加法 かほう 性 せい は成 な りたない。つまり外延 がいえん 量 りょう とは測度 そくど 論 ろん でいう可算 かさん 加法 かほう 的 てき 測度 そくど であると言 い える。
遠山 とおやま によれば、量 りょう のなかには加法 かほう 性 せい の明 あき らかでないものもあって、区別 くべつ はつねに明確 めいかく にできるとは限 かぎ らない[12] 。また銀 ぎん 林 りん によれば、角度 かくど は外延 がいえん 量 りょう と内包 ないほう 量 りょう の境 さかい にある量 りょう である[13] 。
量 りょう の演算 えんざん と次元 じげん
編集 へんしゅう
一般 いっぱん に同 おな じ種類 しゅるい の量 りょう 同士 どうし の間 あいだ では和 わ と差 さ の演算 えんざん が定義 ていぎ でき、結果 けっか は同 おな じ種類 しゅるい の量 りょう になる。異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう 同士 どうし の和 わ や差 さ には意味 いみ がない。同 おな じ種類 しゅるい の量 りょう 同士 どうし でも異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう 同士 どうし でも積 せき や商 しょう が定義 ていぎ できることがあり、その結果 けっか は演算 えんざん した量 りょう のどちらとも異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう になる[15] 。例 たと えば長 なが さ同士 どうし の積 せき は面積 めんせき であり、長 なが さの時間 じかん による商 しょう は速 はや さである。このように異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう 同士 どうし の間 あいだ に特定 とくてい の関係 かんけい 式 しき が成 な り立 た つことがあるが、そのような関係 かんけい 式 しき の解析 かいせき は次元 じげん という概念 がいねん を使 つか うと簡単 かんたん になることがある。
量 りょう の次元 じげん とは、相 そう 異 こと なる量 りょう の間 あいだ の関係 かんけい 式 しき から具体 ぐたい 的 てき 数値 すうち を無視 むし して量 りょう の種類 しゅるい とそのべき乗 じょう だけに着目 ちゃくもく した概念 がいねん である。具体 ぐたい 的 てき には定数 ていすう 係数 けいすう を無視 むし した等式 とうしき として、次元 じげん の関係 かんけい 式 しき を表 あらわ す。すなわち、量 りょう q の次元 じげん を[ q ]と表 あらわ せば、以下 いか のようないくつかの次元 じげん の関係 かんけい 式 しき が例示 れいじ できる。
[面積 めんせき ] = [長 なが さ]2
[体積 たいせき ] = [長 なが さ]3
[速 はや さ] = [長 なが さ][時間 じかん ]−1
[加速度 かそくど ] = [長 なが さ][時間 じかん ]−2
[力 ちから ] = [質量 しつりょう ][長 なが さ][時間 じかん ]−2
[仕事 しごと ] = [質量 しつりょう ][長 なが さ]2 [時間 じかん ]−2
具体 ぐたい 的 てき 数値 すうち を考慮 こうりょ すれば、例 たと えば立方体 りっぽうたい の体積 たいせき V と一 いち 辺 へん の長 なが さa との関係 かんけい は、それぞれの単位 たんい をuV ,uL として、
V /uV = (const )(a /uL )3
となり定数 ていすう const は体積 たいせき と長 なが さの単位 たんい の採 と り方 かた で変 か わる。例 たと えば体積 たいせき の単位 たんい としてL(リットル)を採 と れば、
1 L = 1,000 cm3 = 0.001 m3 = 61.02 inch3
なので、
V /L = (1/1,000)(a /cm)3 = 1,000(a /m)3 = (1/61.02)(a /inch)3
である。しかし指数 しすう 3は常 つね に変 か わらず上記 じょうき の次元 じげん の関係 かんけい 式 しき は単位 たんい の採 と り方 かた によらない。さらにV を直方体 ちょくほうたい や三 さん 角錐 かくすい の体積 たいせき とすれば、
V /m3 = abc /m3
V /m3 = (1/6)ah1 h2 /m3
などとなるが、やはり次元 じげん の関係 かんけい 式 しき は同 おな じである。つまり次元 じげん の概念 がいねん を使 つか えば具体 ぐたい 的 てき 数値 すうち 計算 けいさん を行 おこな うことなく、また単位 たんい を考慮 こうりょ することもなく、相 そう 異 こと なる量 りょう の間 あいだ の関係 かんけい が理解 りかい できるのである。具体 ぐたい 的 てき 効用 こうよう には次 つぎ のようなものがあるが詳細 しょうさい は「次元 じげん 解析 かいせき 」の項目 こうもく に詳 くわ しい。
等式 とうしき の両辺 りょうへん の次元 じげん が等 ひと しいか否 ひ かを確認 かくにん することで、その等式 とうしき の正 ただ しさのチェックができる。
見 み かけ上 じょう 異 こと なる量 りょう でも次元 じげん が等 ひと しければ本質 ほんしつ 的 てき に同等 どうとう か、強 つよ い関係 かんけい があることが推定 すいてい できる。
ある未知 みち の等式 とうしき が特定 とくてい のn種類 しゅるい の量 りょう (q1 , q2 , ..., qn ) の全 すべ てを含 ふく む場合 ばあい 、次元 じげん のみの関係 かんけい から等式 とうしき の形 かたち が推定 すいてい できる。(次元 じげん 解析 かいせき の項目 こうもく に良 よ い具体 ぐたい 例 れい がある。)
ここで次元 じげん が等 ひと しいというのは、既知 きち の次元 じげん 式 しき を用 もち いていくつかの量 りょう を他 た の量 りょう の組 く み合 あ わせで置換 ちかん して両辺 りょうへん に含 ふく まれる量 りょう の種類 しゅるい を同 おな じにしたとき、各 かく 量 りょう の指数 しすう が一致 いっち するということである。例 たと えば、
[力 ちから 積 せき ] = [力 ちから ][時間 じかん ] = [質量 しつりょう ][長 なが さ][時間 じかん ]−1 = [運動 うんどう 量 りょう ]
となり、力 ちから 積 せき は運動 うんどう 量 りょう に対応 たいおう することが次元 じげん 解析 かいせき のみから推定 すいてい でき、実際 じっさい に力 ちから 積 せき は運動 うんどう 量 りょう に変換 へんかん される。ここで力 ちから 積 せき と運動 うんどう 量 りょう は次元 じげん は同 おな じだが異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう であることには注目 ちゅうもく すべきである。一般 いっぱん に同 おな じ種類 しゅるい の量 りょう ならば次元 じげん は等 ひと しいが、その逆 ぎゃく は必 かなら ずしも成 な りたない。他 ほか にも、仕事 しごと と力 ちから のモーメント はどちらも[力 ちから ][長 なが さ]の次元 じげん を持 も つが異 こと なる種類 しゅるい の量 りょう であり、互 たが いに物理 ぶつり 的 てき に変換 へんかん するということもない。この場合 ばあい どちらも力 ちから と長 なが さの積 せき ではあるのだが、仕事 しごと ではその長 なが さは力 ちから に平行 へいこう な方向 ほうこう の長 なが さであり、力 ちから のモーメントでは力 ちから に垂直 すいちょく な方向 ほうこう の長 なが さであるという違 ちが いがある。
基本 きほん 量 りょう と組立 くみたて 量 りょう
編集 へんしゅう
以上 いじょう のような次元 じげん 解析 かいせき の操作 そうさ は次 つぎ のように基本 きほん 量 りょう を定 さだ めると計算 けいさん が簡単 かんたん になり理解 りかい しやすくなる。
n種類 しゅるい の量 りょう の間 あいだ にk個 こ の互 たが いに独立 どくりつ な関係 かんけい 式 しき が成 な り立 た っていれば、(n − k)個 こ の任意 にんい の量 りょう を基本 きほん 量 りょう として定 さだ め、他 た の量 りょう は基本 きほん 量 りょう の組 く み合 あ わせで表 あらわ すことができる。例 たと えば前記 ぜんき の例示 れいじ 式 しき では、質量 しつりょう 、長 なが さ、時間 じかん を基本 きほん 量 りょう として、他 た の6種 しゅ の量 りょう の次元 じげん を基本 きほん 量 りょう の次元 じげん のみで表 あらわ している。基本 きほん 量 りょう の組 く み合 あ わせで表 あらわ すことができる量 りょう を組立 くみたて 量 りょう というが、基本 きほん 量 りょう が定 さだ まれば組立 くみたて 量 りょう の次元 じげん は基本 きほん 量 りょう のみの次元 じげん の積 せき として一意的 いちいてき に表 あらわ せる。次元 じげん を一意的 いちいてき に表 あらわ せば、2つの量 りょう の次元 じげん が同 おな じかどうかはひと目 め でわかる。このような一意的 いちいてき 表現 ひょうげん のことも、その組立 くみたて 量 りょう の次元 じげん と呼 よ ぶ。
物理 ぶつり 量 りょう 以外 いがい での次元 じげん
編集 へんしゅう
自然 しぜん 界 かい で測定 そくてい 可能 かのう な量 りょう 、いわゆる広義 こうぎ の物理 ぶつり 量 りょう では、量 りょう の間 あいだ の関係 かんけい 式 しき は自然 しぜん 法則 ほうそく と量 りょう の定義 ていぎ により決 き まるものなので、次元 じげん を使 つか う考察 こうさつ は汎用 はんよう 性 せい が高 たか く有用 ゆうよう である。しかし次元 じげん は物理 ぶつり 量 りょう だけにしか使 つか えない概念 がいねん ではなく、定義 ていぎ がきちんと定 さだ まった量 りょう でありさえすれば社会 しゃかい 的 てき な量 りょう などにも通用 つうよう する。例 たと えば、
人件 じんけん 費 ひ = 時給 じきゅう ・工数 こうすう
という関係 かんけい 式 しき の各 かく 量 りょう の次元 じげん は次 つぎ のように考 かんが えられ、両辺 りょうへん の次元 じげん は等 ひと しいことがわかる。
[金額 きんがく ] = ([金額 きんがく ][人数 にんずう ]−1 [時間 じかん ]−1 )×([人数 にんずう ][時間 じかん ])
社会 しゃかい 学 がく や経済 けいざい 学 がく では既知 きち の量 りょう の組 く み合 あ わせ(乗除 じょうじょ などの演算 えんざん )により様々 さまざま な量 りょう が定義 ていぎ されているが、次元 じげん を考 かんが えればこれらの量 りょう の組 く み合 あ わせ方 かた が露 あら わになり理解 りかい がしやすくなるのである。
名義 めいぎ 的 てき 性質 せいしつ
編集 へんしゅう
名義 めいぎ 的 てき 性質 せいしつ (英 えい : nominal property )とは、定量 ていりょう 的 てき に示 しめ すことができない、現象 げんしょう 、物体 ぶったい または物質 ぶっしつ の特性 とくせい である[2] 。大 おお きさを持 も たないため、ISO/IEC80000やJIS Z8000規格 きかく 群 ぐん に定 さだ められる量 りょう ではない 。名義 めいぎ 的 てき 性質 せいしつ は、英数字 えいすうじ コード又 また は他 た の手段 しゅだん を用 もち いた語句 ごく で表現 ひょうげん することができる値 ね をもつ。
例 れい
『JIS Z8000-1 量 りょう 及 およ び単位 たんい -第 だい 1部 ぶ :一般 いっぱん 』日本 にっぽん 規格 きかく 協会 きょうかい 発行 はっこう 、2014年 ねん 。
『JIS Z8103 計測 けいそく 用語 ようご 』日本 にっぽん 規格 きかく 協会 きょうかい 発行 はっこう 、2000年 ねん 。
小泉 こいずみ 袈裟 けさ 勝 しょう ・山本 やまもと 弘 ひろし 著 ちょ 『単位 たんい のおはなし 改訂 かいてい 版 ばん 』日本 にっぽん 規格 きかく 協会 きょうかい 、2002年 ねん 、ISBN 4-542-90251-X